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176 【R18】実波シークレットパラダイス外伝【身内】
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ランダムで初日からやられるところだったんですけど?許せなくないですか。
![](./img/closure/069b.png) | 「……、……」
あれ、と。 初めに覚えたのは違和感、というか、予想を遥かに越えたというか。 てっきり、もろもろの事情で、少女趣味寄りの猫好きと思っていた女性の、艶のある姿に数秒言葉を失った。
「えっ……あー。……
…………えっ、これはあ、その。飯食ってる場合じゃないなあ、主に下半身が」
大真面目な顔で言うべき言葉じゃない。 最低だ。 (5) 2022/09/25(Sun) 22:43:07 |
![](./img/closure/069b.png) | 「うお……!?」
続けざまに晒された人物の取った行動。 鳴った物音に思い切りびくんと椅子の上で体を跳ねさせた。
「あ、頭大丈夫かあ、瑛ちゃん。 大丈夫だぞお、いい下半身してたぞお?」
だから発言がいちいち最低だ。 (9) 2022/09/25(Sun) 22:55:09 |
![](./img/closure/069.png) | >>+10 富武 「あーあー、そんな嘆くなってえ。 別にそんなもん、最近はリモートも流行ってんだろお? そっちの部ならいくらでもリモート会議出来るだろうしさあ。 どんだけでも下半身ご立派し放題だぞお?」 フォロー下手にも程がある。 社会不適合者、と評するにしても、現代社会ならばいくらでもやりようがあるだろうと。 (12) 2022/09/25(Sun) 23:23:00 |
「……」
次の日のアロマの香りはまた別のものに。今日は一度換気をして風通しをよくしてからラベンダーの香りを用意した。
しかし、当の本人の顔色がものすごく悪い。
体調不良でもなさそうだが、様々なことがよくなさそうなそんな雰囲気だ。
「死にたい……」
これはもしかして。
彼が言っていた、死にたいと思うほどのことがその身に起きたにちがいない。
「ただいま戻りました〜!!」
「いやあ、いざ秘密を白日の下に……という段階になって
どうすれば緑郷の仕業とバレないかを考えていなかった時は
それはもうどうなる事かと思いましたが……
社長に手伝って頂けばいいというのは盲点でした!」
朝食の場で、社長を除けば初の開示例が出た後の事。
恐らく一番このゲームに乗り気であろう狼は今日も楽しげだ。
口振りから察するに、どうも記念すべき最初の襲撃は
とっても行き当たりばったりな犯行計画だったらしい。
それでも案外なんとかなるものだ。
「………ご愁傷さまです?」
部屋に入って昨日と同じに席に着けば、
アロマの香りが変わっている事と、鹿籠の様子に気が付いて。
何らかを察して心の中で合掌した。
心なしか昨日より色褪せてすら見えるような。気のせいです。
「来るんじゃなかった、
」
性癖を暴く陣営に宛がわれた部屋で奇声を発しながら悶える引きこもりを見られるのはここだけ。
「なっ、は、え?緑郷聞いてくれますか。この僕に何が起きたか聞いてくれますか、それと救っていただけませんか?
介錯をして下さい。」
「………?????……??……………???ええと……」
「まずはお話を伺ってみないことには……」
事の次第によっては介錯するのか?
![](./img/closure/069.png) | >>+11 富武 「リモートでさあ、取引先と通話するからって、上半身だけシャツをしっかり着てってあるだろお? アレと何も変わらん気がするがなあ。 ……大丈夫だってえ。この会社だぞ?オレだってそこらのやつだって大概なもんなんだから……って言っても不安だよなあ。 んまあ、愚痴ならいくらでも聞くぞお?酒飲むかあ?」 今は朝だ。 いくら慰めの言葉を送ったところで、感情的に落ち着くものも落ち着かないだろう。 ある程度は本人が落とし所を見つけるしかないとわかっているから、せめて何かしら、気分が紛れることでもしようという提案。 (15) 2022/09/26(Mon) 0:37:52 |
聞いてほしいと言っておいてこの様だ、相当パニックになっている。
「……まだ、この会社の中では僕たちは若いので皆さんを先輩や上司と括らせていただくのですが……。
たった一日で二人に僕の性癖がバレてるんですよどういうことですか?
社長の差し金ですか、僕の管理能力が悪いんですか?
今朝みたいなバレ方の方がどれだけよかったか!
こっちは現場押さえられてるんですよ殺してください――――
榑林さんで例えれば猫耳尻尾つけてポーズ決めてるところを見られたんです、耐えられません死にます」
「死にたいってそういう意味じゃないですからね。楽にするために社長に差し出すなんてそんなこと本当にやめてください、後生ですから運悪く舞台に上がるだけで許してください。
本当に僕はっ、
真面目に仕事をしているけどエロいことよく考えてるぐらいなんですって!それぐらいこの会社の社員は全員してるんですよ!」
暴 言。
「やっぱり女性陣の性癖を暴くのは正解でしたね。
こんな醜い悲鳴を聞かせられるわけありませんから」
コンコンコンッ。ノックしてからなんかいい感じの部屋に。
……部屋に来たけど。どういう状況だろう。
部屋の外にも声が響いてそうなくらいの凄い声が。
「……………凄いですね」
思わずそのまま口に出して。
最早全員にバレた勢いで叫んでいる鹿籠に何とも言えない視線を向けた。
「あっもうかなり乱心していらっしゃる……」
むしろ誰にも知られたくない性癖の動かぬ証拠を
一日に二度も誰かに抑えられて平静で居られる方が少数派だ。
そりゃそう。しかし緑郷はお気持ちお察し申し上げられない。
「
そして急に落ち着きましたね。
まあ、鹿籠さんがここで死んでしまったら
その性癖を知ってしまった方々が野放しになるわけですから…
口止めをしてからでも遅くはないのでは?
」
死んだ後の事なんては死人に関係のない事、とはいえど
与り知らない所であれこれと尾鰭を付けられかねないのもな。
とはいえそこは知られてしまったのが誰かにもよるだろうけど。
生きる理由がそんなのでいいのか?
「あっ、雲野先輩もいらっしゃったんですね。
鹿籠さんは色々大変だったみたいですけど……
雲野先輩は大丈夫でしたか?」
魂の叫びじみた鹿籠の爆弾発言に何とも言えない返しをしつつ。
やって来た雲野の方に小さく片手を振った。
「…………あのひとたちはいいません、よ」
「言いませんよ、言ったら道連れで一緒に会社やめてもらいます」
そう静かに告げて片手で目を押さえながら深呼吸する、辺りを見る。ここが防音じゃなければ死んでいた。防音だから耐えられた。
「……いらっしゃい聞いてくれてありがとう。
もう二度と聞かないことを祈っていてください」
すでに取り繕えない年上の威厳を纏いながら弱々しい声で呟いた。
「なるほど仲良死というやつですね!」
辞めるだけなので違います。ともあれ、
鹿籠は一時的に羞恥心に致命傷を負うだけで済んだらしい。
ここから追撃を受けてとどめを刺されない事を祈ろう。
「とはいえ緑郷は皆さん揃っておいでの方が嬉しいので、
そうならない事を切に願っていますが!
鹿籠さんがそう仰るならきっと大丈夫でしょう!」
人に知られたくない性癖を知られてしまった先が、
少なからず言わないだろう、と言い切れる相手だったのは
何はともあれ不幸中の幸いだったのだろうし。
一先ずはそれで一件落着としたのかお茶を淹れ始めた。自由。
「緑郷、こんにちは。
うちは平気ですよ。…えぇ、今のところ」
緑郷へと手を振り返し、席につく。
因みにその手には屋台で購入した【任意の食べ物】が。
それをテーブルの上に置いて、「好きに食べてください」の一声。
アロマの香りもあるので、あまり匂いの強いものだといい。
続いてもう一度鹿籠に視線を向け。
「……性癖の話はともかく、他のことならいくらでも聞けるので。
不満も愚痴も、胸の内がすっきりするなら気にせず言ってください」
人の話を聞くのはそれなりに好きだ。
故にCSという仕事を希望したわけで。
お茶をいれる緑郷に「うちも一杯いただいていいですか?」と声をかけて、持ってきた食べ物とは別に購入した飴を口の中に放り込んだ。
「……そういえば次にくじを引くの、うちでしたね」
テーブルの上にあるであろう箱に手を伸ばし、引き寄せる。
それを軽く揺らしつつ、引いても問題ないか?と2人に視線を向けた。
こういうのは先に決めておく方がいいのだろう。多分。
「でしたらよかったです!
差し入れもありがとうございます、
お言葉に甘えてさっそく頂いちゃいますね!」
だんだん呼び捨てにも慣れて来て貰えたような気がして、
敢えて言葉にしたりはしないけれど、内心嬉しくなりつつ。
声を掛けられればどうぞどうぞ、と雲野にもお茶を注いで
雲野が持ち寄った屋台の様々からチュロスを一本頂いた。
お味はシンプルなシュガーバター。
「あっ、そうでしたそうでした!
では雲野先輩、次のくじ引きお願いしますね!」
例によって何処からかホワイトボードを出しつつ、
くじ引きは雲野に託して見守る構えだ。
きっと富武の分のくじは既に抜かれていることだろう。多分。
呼び捨てに慣れてきたのはきっと貴方の思う通り。
心の中でのさん付けは雲野のみ知るが。
「ありがとうございます」
注がれたお茶に手を伸ばし、うちに寄せる。
口内で飴を転がしながら緑郷の言葉に頷いて。
「それでは、引きますね。…誰が出るやろか」
選ばれたのは──<<牧野瀬 幸>>whoだ。
![](./img/closure/069.png) | >>+12 富武 「酔い潰れて咎められるような場所じゃないけど、潰れるまで飲むのは好きじゃないっていうなら、飲ますのはアルハラになっちまうなあ……」 とりあえず嫌なことがあったら酒で忘れるタイプの人間なものだから、他にストレス発散方法はと、かしかしと後頭部を掻きながら悩み。 頭をフル回転させているうちに、此方の今日の予定に言及されてしまえば、確かにそれはごもっともであるのだけれどと肯定を。 「こんなくたびれた男が、ひとり遅れて行っても誰も気にしないって、……んまあ、人の予定を捻じ曲げるのもストレスだろうから、無理についていったりはしないけどねえ……」 席を立つキミを見る。 何処かへと、少なくとも人気のない場所とやらに向かうのだろう。 連れて行ってもらって構わないのにねと苦笑いをしながら、後を追いかける程の押し付けがましい情熱は持てず。 いつでも誘ってよと、声をかけるだけに留めておこう。 (17) 2022/09/26(Mon) 8:48:25 |
「牧野瀬さん、ですね」
引いた紙をホワイトボードに貼り付けに行く。
昨日同室だった彼が選ばれたようで。
「……問題なさそうなら、彼で」
と、2人に小首を傾げて視線を送った。
![](./img/closure/069.png) | >>+13 富武 「オッサンとのタイマンで自制必要かあ? オレなんていつも自制してないぞお、安心しろ」 それは別の意味でちっとも安心できないだろうが。 ひらひら、手のひらを揺らす加減も実に適当である男のあらわれである。 「おう、いつでも聞いてやるぞ、どうせここにいる間はヒマしてんだ。待ってるなあ」 何処かへと向かう、その先を詮索したりもしまい。 そのうち気が向けばストレスの発散の捌け口にでもしてくれと、そんなつもりでの声かけが、今朝のキミとの対話の最後となった。 (21) 2022/09/26(Mon) 12:49:15 |
「…………んぁ。
すみません持ってきて頂いた実波チキンが美味しくて」
「話等気を使ってくださり有難う御座います。
そうですね……あの、この、旅行が終わっても少しでも忘れないでいただければ……仕事をやめるのが濃厚になっていますので、ええ。連絡先消さないでください」
切実な声と共にご馳走さまでした、と唇と指をウェットティッシュで拭い。
なんの話だったか。
「次は確か広報の彼ですか、問題ないですよ。
気が利いていて優しい人ですよね。
ほとんど触れあえていない部署の方なんで気になってはいたんです」
少し離席をしてからまた戻ってくる。
誰がいるかわからないが、せっかくなのでデザートでも冷蔵庫に入れておいた。実波アイス。
「……今日ここで寝たらダメですか……。
猫耳猫尻尾つけてる営業さんと、……………係長ですよ?
何をしてもエロい目で見るに決まってるじゃないですか」
「このままじゃ猫になってくれませんかって口走ったことによるセクシャルハラスメントで捕まる――――富武さんは何で興奮するんですかって聞きそうになってしまう。ロボ太、僕を助けてください……」
今日はがりごり氷を噛めるオレンジフィズを持ち込んでいる。
どうやらかなり取り乱していた鹿籠も落ち着いたらしい。
実波チキンを食べる様子に静かに息を吐き出した。
「いえ、美味しいなら良かったです。
……それから、うちは2人を忘れることは無いです」
そこは問題無し。連絡先は……元々知らない?
とはいえ何も言わずに頷いておくことにした。
「ん、ありがとうございます。
あとは緑郷が問題なければ彼にします」
気になっていた、というのはなんというか。
この企画においていい事なのか悪いことなのか。
優しい人だからこそ性癖、そっとしておく方が。
とは思うけど、そんなことも言っていられないのが現状。
鹿籠が離席している間も、雲野はここに居た。
アイスを冷蔵庫に入れる様子を見てお礼をひとつ。
「………うちは緑郷と同室なんで、問題はないんですけど。
えっと、そうですね。……寝てもええんやないかと、思います」
それが社長的に許されるのなら。存分にここを使って欲しい。
あまりにもあまりな部屋割なのでいいと思う。本当に。
「
……緑郷と同じ部屋で良かった
」
あまりにも素直に話すことを辞められなくなった鹿籠に胸中で何かを思いながら、もういっそうちらの部屋に来て
うっかり
眠ってしまえばいいのでは?という気持ちになったとか。
![](./img/closure/069.png) | #3日目スパの部流石に水辺に入るとなるとボタンのついたシャツはよろしくないという判断だろう、それでも貧相な中年男性の上半身は露出するのが少しばかり憚られたのか、Tシャツに水着姿の様相。 ポケットに手を突っ込みながら、丸めた背の姿勢でとぼとぼと。 「よっす。今から何する感じー?」 (32) 2022/09/26(Mon) 21:54:34 |
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