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168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】
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![](./img/okamigakuen/71.png) | [お前の"願い"は─── 黒い水 に沈もうとした、己を掬い上げて行く] (58) 2022/08/13(Sat) 21:45:49 |
![](./img/okamigakuen/71_B.png) | [生きる意味や理由とは。 最初から絶対に在るべきものではなく
もしかしたら、これから出逢う誰かと 作っていくものなのかもしれない。]
………もう、そんな顔はさせないから。
[今度は両腕で、お前を抱き寄せよう。 生きていることを、強く感じて貰えるように。 俺が、お前と言う"光"を、手放さないように。
強く、強く────*] (59) 2022/08/13(Sat) 22:23:38 |
| (a16) 2022/08/13(Sat) 22:50:08 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | [あの時、どうして声を掛けたのだろう。 >>0:136無視することだって出来たはずなのに。 いつだって、放り投げられたはずなのに。 「死ぬ前の暇潰し」だと、気紛れを─── …ああ、多分。違うな。 両親からはゴミのような扱いを受け 外に出ても、すぐに棄てられた。 四谷を見棄てるということは、 自身をも見棄てるのと同義で それは、もう─── 死ぬことすら出来なくなる、と] (78) 2022/08/14(Sun) 0:06:28 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | [己の血で、これ以上お前を穢したくなくて 抱き寄せる時に、拳を握っていたけれど 余計に血が溢れて、ぽたぽたと床に滴り落ちていた。 だがそんな傷、己はどうでも良かった。 それぐらい、心の方が痛くて仕方なかった。 それ以上に、お前の方が…… >>60] ………そう、だよな。 [誰かが死ぬのを見るのは……… もう、見たくないよな。 「痛かった」「怖かった」 >>61その言葉通り、痛みを与えてしまった事が酷くつらい。 己が要因の一端になっていたことが、猶更に。] (81) 2022/08/14(Sun) 0:10:05 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | 俺は………生きてるから。 そしてお前も………生きている。 [こんな事で、こんな言葉で お前を安心させられるかは分からないけれど。 腕の中でも泣いているお前は 先程とは違った涙を流していると思うから。 >>62きっともう、あんなに真っ白で 哀しみに満ちた顔はしていないような気がして。 その表情が見たくて、そっと身体を離す。] (83) 2022/08/14(Sun) 0:11:06 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | 生きよう。 "一緒"に、此処を出るんだ。
[もう、「お前は帰れ」とは言わない。 此処に居る理由は、俺にももうないんだ。
お前が、"生"へと繋ぎ止めてくれる限り───]
そしてチハヤも……… もう一度、探そう。
[あんな光景を目の当たりにしてしまったら。 チハヤではないと、強く否定されなかったから。 生存は絶望的かもしれないけれど
俺も、四谷も チハヤが死んだ姿は、まだ見ていない。 死んだと決まった訳ではないのだと お前に、希望を与えたくて。*]
(84) 2022/08/14(Sun) 0:16:49 |
| (a21) 2022/08/14(Sun) 0:25:45 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [ 誰かがお前に手当をしたように >>0:54今度はお前が、己の傷を癒そうとする。 その幼さの残る、温かな掌で 滴る血を、止めようとする。 >>89] ……平気だ。 これぐらい、どうってことない。 [お前に与えてしまった傷に比べたら。 >>87己の傷など、傷にすら値しないとすら思うのだ。 平気。そうは言いつつも、拒むことはせずに 止血をしようとする、その優しい手の温かさを、 己は大人しく受け入れるのだろう。] (99) 2022/08/14(Sun) 10:16:57 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | [哀しみの涙に塗れたお前も、 >>88死のうとした俺も、もう居ない。 生きることを、互いに約束して。 此処から出ることを、決意したのだから。 >>89強く頷く表情。そこに、絶望は見えなかった。 だから己も、静かに。そして強く、頷く。] (100) 2022/08/14(Sun) 10:20:27 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | 病室を出よう。 チハヤは探しながら……出口を先に確保しておきたい。
この病棟では、それが難しそうだからな。
[ベッドから立ち上がる。 その時も、スプリングの軋む音が響いた。
振り返り、窓に付いた古びた鉄格子を見つめる。 何も道具がない今、無理矢理こじ開けることは出来ない その道具を探すくらいなら、この近くの他の出口を 探した方が効率が良いだろう。
そこまでに、運良くチハヤと再会出来たなら すぐにでも脱出できるかもしれないし 仮に見つけられなかったとしても 何かがあった時、すぐに四谷を逃がせるから。]
(101) 2022/08/14(Sun) 10:21:50 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | ………行けるか? [四谷の体力を気に掛けながら、手を伸ばす。 その手を取ってくれたなら、きっとすぐにでも この病室を後にするだろう。 そこ残るのは、床に落ちた刃物と滴り落ちた血の跡だけ。 死のうとしていた己は、きっと此処で"死んだ"のだ。 ] (102) 2022/08/14(Sun) 10:22:39 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | ─病室→精神病棟エリア廊下─ [病室から出た後は、このエリアから出るため 己は四谷の手を引きながら、廊下を歩き進むことだろう。] ………チハヤは もう、このエリアには 居ないかもしれない、な。 [どういう原理かは分からないが 最初にチハヤが消えた時と同じように >>1:63あの怪異に飲み込まれて行ったのが、 チハヤだったとしたら 別の場所に連れ去られたのかもしれない。 四谷の話を聞いている限りでは このエリアは元々、2人が居た場所ではなかった。 ならばきっと、また別の何処かに居ても 不思議ではないのかもしれない。] (103) 2022/08/14(Sun) 10:26:09 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [随分、この廃病院にいる気がするが どれだけ時間が経過しただろう。 少なくとも、1〜2時間程度ではないはずだ。]
彷徨っていられる時間も 限られているのかもしれないな。
………急ごう。
[四谷の手を取りながら、急ぎ足で歩く。 手当のお陰で、掌の血は止まっているものの その手で四谷を掴むことはしていないだろう。
不思議と焦燥感が芽生えていた。
それは生きる理由が出来たからなのか、 再び怪異と遭遇することを、恐れてのことだったのか。] (104) 2022/08/14(Sun) 10:44:16 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | […僅かに。 何処からともなく、"歌"が、聴こえた気がした。 >>0:63それは今この近くで、誰かが歌っているというよりも もうずっとずっと、昔から口遊んでいた歌が この病棟内に、"念"として遺った、何かのように。 おそらく、己のみに聞こえたものだったかもしれない。 幻聴のような何かかもしれない。 だから四谷に話すことは、出来ないでいた。 その歌の主に逢わないことを、願いながら。 >>1:138]* (105) 2022/08/14(Sun) 10:45:02 |
| (a26) 2022/08/14(Sun) 10:49:24 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [───"堕胎"室。
チハヤとはぐれてしまったのは、 四谷の"罪"と関係した場所だったのだと 知った時、自ずと眉を顰めた。
だから猶更に、四谷は怯えていたのだろうか。 何かトラウマを引き起こす出来事があっても 不思議ではない、因縁深い場所だから。
誰かを思って感じる重圧感は、 己の事なんかよりも、ずっと重いと感じた。] (123) 2022/08/14(Sun) 19:17:35 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | お前も………、そう思うか。 [そうかもしれない、と頷く四谷に 憶測は強ち誤りでもないのかも、と思いたかった。 だが念のために、場所は聞いておこうと] その場所………は どのエリアだったか憶えているか? 院内地図は見たのだが 写真とかに残していなくてな。 お前………分かるか? [此処へ来た時にエントランスで見た、 院内地図を思い返すものの。 >>0:134どんなエリア構造なのかぐらいしか把握せず 一つ一つの部屋までは、細かく覚えてはいないから 四谷はどうだろうかと尋ねる。 敢えて、「堕胎室」と口にするのは、避けながら。 ] (124) 2022/08/14(Sun) 19:21:33 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | そこが分かれば、そのエリア以外に ………もしかしたら。
[消えた後、何処へ行くのか? その法則性はまだよく分かっていない。 元より無いのかもしれないけれど
探すにしても、なんの手掛かりもなく 彷徨うのは無駄足にもなりそうで どうせなら、場所を絞って向かいたかった。]
(125) 2022/08/14(Sun) 19:22:04 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [そんなことを考えながら、 出られそうな場所はないかと 薄暗い廊下を見回してはみるものの。
通常なら必ず存在するであろう、 「非常口」の看板さえ何故か見当たらない。
本当に何なんだ、この廃病院は……。 焦燥感と、胸のざわつきが治まらない。] (126) 2022/08/14(Sun) 19:23:05 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [二人の足音は、廊下の奥まで響いていた。 一つ、二つ、足音が。俺たち以外の呼吸音が。 余計に聞こえるような、錯覚さえ起きそうな程。 >>111その中で、微かに聴こえて来る歌声は……… >>112次第に聞き覚えのあるものへと変わる。 ………確か、そう。 昔、 母親が機嫌の良い時にだけ、口遊んでいた 古臭くて、当時も今も何が良いのかも分からない あの歌と少し似ていて、沸々と苛立ちが募っていった。] (127) 2022/08/14(Sun) 19:24:01 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | [と、その時。 ─── カツン … カラカラカラ… 己の靴先に何かが当たった感触と 何かが転がっていくような音がして、立ち止まる。] ………なんか、蹴った。 [視線を、蹴ってしまった何かに向けた。 >>118少し遠くまで行ってしまって、薄暗いしよく見えないが それは小さく、平べったい何かだとは分かる。 気になって、四谷の手を引きながら 落ちているそれに近寄ったなら それがスマホであることが分かったが 誰のものかまでは、己には分からず。 だが四谷は、その端末に見憶えはあっただろうか。*] (128) 2022/08/14(Sun) 19:26:59 |
| (a36) 2022/08/14(Sun) 19:34:01 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | [四谷が声に出したのと同時に、 >>131己の爪先が、何かを蹴ってしまったからか。 その声よりも、其方の方に意識が向いてしまって >>128応える事は出来なかっただろう。] ………チハヤの? [落ちていた端末を見た四谷は 持ち主かもしれない人の名前を呟き >>132確かめようとしたのか、それを手に取った。 >>133光る画面に目を細めながら 己も四谷の後ろから、映し出されている 青々とした背景と戦闘機らしきものの灰色の物体。 抽象画とでも言うのだろうか。 綺麗だとか、上手いだとかそういう感性はないから その画像に何かの感想を抱くことはなかったけれど。 ロック画面には 院内図の写真を見せて来る前に 四谷が誰かに送っていた、 メッセージの通知らしきものはなく。 >>129電波状況は、"圏外"であることを知った。 >>0:127] (135) 2022/08/14(Sun) 22:59:26 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [己もスマホを持っていたことを忘れていた。 ズボンのポケットから取り出し、確かめる。 こちらのも同じだった。] 圏外…………。 [落ちていたスマホ。 それは、チハヤのものらしきこと。 届いていないメッセージ。 それは、圏外だからなのか。それとも…… この状況に、四谷は何かを悟ったかのように 手にしていたスマホを、落として………。 >>134冷たく乾いたプラスチック音が、廊下中に響いた。] (136) 2022/08/14(Sun) 23:00:49 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | …………四谷。 まだ、諦めるな。
[これがチハヤのもので、此処に落ちていた。 その事実しかないのだから。
四谷の肩に手を添え、声を掛ける。 励ましになるかは分からないが。 まだ絶望するには早計だと、そう思ったから。
四谷が落としたその端末は、代わりに己が拾い上げて それを上着のポケットに仕舞った。 何かの手掛かりになるかは分からないが もしも再会出来たなら、持ち主にも返せる。そう思って]
(137) 2022/08/14(Sun) 23:01:50 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | 行くぞ。
[もしも歩くのもままないぐらい まだ落ち込んでいるようならば、支えてやるから。 肩に添えていた手は、四谷の掌取って確りと握る。
兎に角、このエリアからは出なければ 彼に進むことを促した]
(138) 2022/08/14(Sun) 23:02:43 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | ─精神病棟→病室エリア─ [見せて貰った院内図の写真で >>130堕胎室の場所が地下だったことが分かった。 もしも……同じエリアにいないのだとしたら。 残っているエリアは、病室エリア。 そう思い、目指し歩いてきたのだが 此処は、精神病棟エリアとは違って 所々の病室や部屋からは、灯りが漏れ出ており よく言えば明るい雰囲気で。 悪く言えば、逆にその光景は不気味だと感じた。 個室の一つ。扉を開けて、覗いて見る。 そこには誰の姿もなく、この場所にしては 異端にも清潔そうなベッドだけがあるだろう。] (139) 2022/08/14(Sun) 23:04:07 |
![](./img/okamigakuen/71.png) | ─→とある個室─ [窓に近寄った。そこに鉄格子はない。 だが相変わらず、外は闇に覆われている。 これを壊せば、すぐにでも外に出られるのだろうか。] ………さっきの。 四谷も……聴こえていたのか? [ふと、四谷が口にしていたことを思い出し、問う。 >>131もしかしてあの歌声が、耳に入ったのは 俺の勘違いではなかったのだろうか。と] (140) 2022/08/14(Sun) 23:05:11 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | あの歌………嫌いだ。
[何故なのか、その理由は口にしなかったが 心の底から嫌悪した目付きで、言い放ち、
(141) 2022/08/14(Sun) 23:05:43 |
![](./img/okamigakuen/71_C.png) | (142) 2022/08/14(Sun) 23:06:16 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [窓を思い切り叩いた。]
(143) 2022/08/14(Sun) 23:06:52 |
![](./img/okamigakuen/71_C.png) | (144) 2022/08/14(Sun) 23:08:00 |
![](./img/okamigakuen/71_D.png) | [こんなに思い切り叩いているというのに、 窓はビクともしない。割れなかったのだ。 何か道具が必要だろうか。
いや、何かに弾かれているような感触が───]
………割れない、な。
[叩くのをやめ、肩を竦めながら溜息を吐く。 腰に手を当て、窓の外の闇を見つめた。*] (145) 2022/08/14(Sun) 23:10:25 |
| (a40) 2022/08/14(Sun) 23:12:56 |
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