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人狼物語 三日月国


203 三月うさぎの不思議なテーブル

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メモを貼った。

客 葉月は、メモを貼った。
(a34) 2023/03/12(Sun) 22:09:03


 そう?
 一回誤解しかけたよ。
 返しがあまりに大人だったから
 すぐに勘違いってわかったけど。

[高野と二人隣の席で食べた日に誤解しかけたのを思い出して苦笑する。
そこから「そうじゃないなら……?」と推測していた部分もあるので、名探偵には程遠い。]

 色んなこと踏まえたらね
 完全に言わないって選択肢もある筈なのに。
 ……嬉しいよ。

[教えて貰っていれば、これから先彼等が困りそうな時に何かしら助け船が出せることもあるかもしれない。
アリバイ作りだったり、隠れ蓑だったり。

此方からは「お幸せに」等のわかりやすい言葉は言わない。
新規客もちらほらいる今日の店内、悪意が潜んでいないとも限らないから。]

[だが自分の方ならば是非大っぴらにしてほしい。
そう、わかってくれるか、同士よ。]

 キレてないように見える?
 こういう時は、能天気な顔つきを恨むよね。

 高野さん、ほら、途中まで敵だって信じさせる眼力の説得力がさ……

[若い時でアレだし、とテレビで見たシーンを思い出す。
肩を叩かれると、唇を突き出してぶすくれた。

演技力の高いイケメンの助け舟はいつだってほしいですありがとう。
助けてもらっておいて、その場面で彼女が「イケメンに照れる店員」みたいな顔をした時に一瞬お腹の底がぐるっと蠢いたのはごめんね!]

[シェアと言えば彼女は疑わないだろうと思っていたのだから自分は狡い。
無邪気にお裾分けをねだる声色が本当に愛おしくて、この声を聞いている店内全員の耳を塞いで聞こえなくしてやりたい衝動に駆られる。]

 や、マシロちゃんは悪くない、
 ちゃんと断ってるのにしつこい奴はね、
 どんな断り方をしても聞かないからね、

 物理的に君から離す方法を高野さんに相談してたってわけ。

 さっきはありがとね、高野さん。

[スマートに邪魔をするのが似合う男に、僕はなりたい。]

[だからまずは眼光を鍛えるかという話だったのだが。
最近ますます可愛くなった僕の白うさぎさんは、本当にすごいことを言うね?!?!

思わず息を呑んで言葉に詰まったのは仕方がないだろう?!?!?!

固まってしまった腕が導かれ、フォークの先が小さな口に包まれる。
手に伝わる彼女の歯が果肉を攫う感触。

今はもう自分の口の中にはメロンは残っていないのに、甘い。
真白が嚥下するのと同時、喉を鳴らす。]



 
…………僕がもう線引きできなくなりそうなんだけど。



[やっと出た言葉は掠れていた。
店内で「好き」と口にする彼女は今は線引きをしているつもりなのか?

かっこよくなるどころか後退していないだろうか。
顔から熱が引かない。]



 マシロちゃんこそ。
 可愛さを発揮するのは僕の前だけにしてよ。
 
いますぐ印、つけたくなっちゃうでしょ。



[まだ店内、念仏のように唱えつつ。
もう閉店にしませんか、だめですか。

早く白うさぎさんを連れて帰りたい。*]

そう、なんだ?

[彼もまた贈っていいものか悩んでいたのを知れば。
通じ合っているようで何だかくすぐったくなってしまう。
言ってみてよかったな、としみじみ。]

ふふふ。こっちこそよろしくね。

じゃあ仕事中でもつけれるくらい
シンプルなのがいいかなあ……
出来ればずっとつけててもらいたいしさ。

[なんて、話しつつも。
問いかけには赤くなりながら答える。]

[公衆の面前だと言う理性が躊躇いを生んだけど
したくないってわけじゃなくて……
じゃあ、と退かれてしまったらそれはそれで
ちょっと寂しくなってしまっていた、気がするから。

きょろりと周囲を確認した彼が
もう一回軽く唇を触れ合わせて
困った、なんて大して思ってなさそうに
くすくすと悪戯っ子の顔で笑う。

触れ合った柔らかな唇は、
ちょっとさっきのお弁当の味がした。]


 ……もぉ。


[トクトクと早い心臓の音を感じながら
赤い顔で唇を尖らせるけれど。

自分の眼差しも声も
本気で咎めてるわけではないのはきっと
すぐに分かってしまっただろうな。]



………あとで、二人きりの時にもっとして?



[だから、
立ち上がる前に くい、と彼の服の袖を引いて。
耳元で甘く囁こうかな。]

[そうして再び手を繋ぎ、
公園からまたバス停まで歩き出す。

相変わらず手を繋ぐだけで気恥ずかしそうにしてる彼に
キスはさらっと出来るのになんでよ、って
おかしくなって笑ったりしながら。

真っ赤な顔で眉を下げて笑う彼を見てるだけで幸せで
のんびりとした歩調で来た道を戻った。
バスに乗って、少し歩いて。
目的の店に着くのはちょうど予約していた時間頃。]

[アクセサリー作り教室の店舗に到着。
受付の人に2枚の招待券を渡し、
予約していた貝沢だと話せば
すんなり個室へと通された。

「本日はどのようなものをご希望ですか?」と尋ねられたので
ペアリングを作りたいのだと素直に答え
それなら、とリングの作成コースを勧められた。

プロのクラフトマンが側でアシストしてくれるから
未経験でも綺麗な形のものを作れるらしい。
作ったリングは当日すぐ持ち帰れるのだそうだ。]

素材の種類はシルバーとゴールドがあって、
形状とか仕上げの種類も色々選べるみたい。

鏡面仕上げってのがピカピカしてるやつで、
槌目仕上げがデコボコしてるやつ。
マット仕上げってのもある。

瑛斗、どんなのがいいと思う?

あ、指輪の裏に刻印してくれるサービスとかある。
せっかくだからして貰おうよ〜。

[なんて相談しながら進めていったことだろう。**]

 ああ、あれか。
 人の心なんて見えないもんだし
 あんな美人さんと勘違いされたなら光栄だよ。

[ あのときは聞かれた質問の意図を読めず
 こちらも、勘違いしたって話しはいつかしよう。
 SNSの更新を一度やめた理由までまだ、きっと
 聞いていないから。 ]

 そうだねぇ、ノーリスクってわけには
 いかないよねぇ。俺はともかく、
 面白可笑しく騒がれるのはちょっと。

[ 時代を思えば、カミングアウトなどは
 なくもないのだろうけれど。そこまでの覚悟を
 今相手に求めるつもりはないので。

 力になると言ってくれる時がきたら
 有り難く友人の手を借りるとしよう。 ]

 いや、だいぶ来てるね。
 ……君は、笑って余裕ぶってるといいよ。

 あっはっは、そうだね
 真顔は怖いってたまに言われる。

[ キレてないようにはとても見えない。
 ぶすくれたその顔も笑ってしまうが、
 自分もそこそこ、怒っているのでね。

 店員の迷惑考えないような、
 仲間と呼ぶに値しない、客に対しては。

 ――で、思いついたのがあれなわけ。
 少なくとも、あいつ今から告白するらしい
 で、視線をこちらに集められれば、と考えたわけだが。 ]

[ おやおや、こちらも勘が良い。
 
 目があった時、その表情から感じたのは
 助けてもらえたというときめき
 じみたものではなく、

 相手だれですか?と言いたげな
 興味がいっぱいに見えたので。 ]

 ごめんね、お兄さんたち
 ほんと、ありがとう

[ ナンパ男たちに、敗北感を味合わせる
 つもりはなかったのだが。結果的に、
 ウサギの逃亡を手助けできて、
 店内が静かになるなら、問題はなかったかな。 ]


 うん、がんばります

[ 好きな人に、好きだよということが告白になるなら
 いついっても、何度言っても、良いものなので。 ]

[ そしてそれが結果的に、
 餅を黒くしてしまったなら、更に自分に
 感じ取れるような顔を見せてくれたなら
 笑ってしまったし

 心狭いのは俺も変わらないので
 同盟組むなりしませんか、とか

 言っていたかもしれないね。 ]

 いえいえ、嘘ついたわけじゃないので。

[ しかしその黒くなった餅、長くは持たまい。
 この光景が見えていたなら ]

 なかよしだねぇ

[ そっと存在感を消す努力をしたけど
 存在が物理的にもでかいので、
 成功したかは、わからないな。* ]

― いつかどこかの後輩と ―

そうそう、お肉大好き栗栖くん。
あれ、喋ったことなかったんだ。
二人ともよくうさぎに来るしとっくに知り合いかと。
紹介して欲しいならするけど。

[隠すことでもない
(し、彼の方もまた堂々としているので
相手が誰かまで普通に話す。
そして喋ったことがないと聞けば少し意外ではあった。
ほら、同性にも人懐っこい彼なので。
よく神田さんや葉月くんと楽しそうにじゃれてるのを見るし。]

それよりこれ、じゃーん!見てみて!
ペアリング作っちゃった〜♡いいでしょ〜!!

[先日作ったばかりのリングを嵌めた薬指を
ひらひら後輩に見せびらかしてドヤる。
本日の玲羅はやや酔っている。]

[そして彼の方も彼の方で上手くいっているようで。
最高だったのだと言うデートの首尾を聞けば
よかったねえと目を細めつつ。]

あーでもさ。
相手って、…彼、だよね?

[と、少しだけ声を潜めて。
いや、誰かもほぼ予想はついてるんだけど
彼がどこまで伏せてるのか分からない以上
あんまり大っぴらにするものでもないかなと思って。

言いながらちらりと厨房を見遣ったりはしたかもだが。]


別に業界的に珍しくもないし、
だからどうこうとかはないんだけど。

高野くんが男の子に恋するとは思ってなかったなあ。
前に好みの女性云々とか言ってた気がするし。
あれってカモフラだったん?


[日本酒のコップを傾けながら
率直な感想を述べたりしていた。**]

 

  なるほ、ど……?
  物理的に……。


[ 彼の目論見通りシェアと言われれば迷わず飛びつきつつ、
  「悪くない」と投げられた言葉へ小首を傾げた。
  あ、さっきの高野さんみたいな助け方ってことか、と
  思い至るのに少しの時間も要しただろう。
  高野への礼は、もし予想が当たっているのならば
  今度会った時にちょっとした形で渡そうか。 ]


  んむ。
  ……次からはメロンのシェイクとかもいいなぁ……。


[ そんな風にメロンの使い道を突然考え始めたのは、
  零れてしまった羞恥方向の失言を流すため。
  ……しっかりばっちり届いてしまっているけれど
 
何も食べていないのに彼の喉が鳴る音がしたのも
気付かないほど、まだ鈍感なわけじゃ、ない。
 ]

 

 


  ────……
ま、まだだめ、です



[ 何度目か分からない"待て"の合図。
  うさぎのクッキーからずっと待たせている自覚はあるし
  線引きしようとして、
  でも想いがどうしても溢れて、出来ていない自信もある。

  つけてほしいんです しるし。
  ……とか、さすがに我慢させ続けてこれを言うのは
  自分でもちょっとどうかと思うのは、自覚済みです。 ]

 

 

[ そして。
  助けてくれた高野にも彼が餅を黒くしたとは露知らず
  組まれた同盟も与り知らぬところではあるものの。

  なかよしだねぇ、と存在感を消してくれようとしている
  高野にようやく気付いたのなら。 ]


  ──────…… ッぁ、ぁの、

  ご ごめんなさい本当に気付かなくてっ
  いま完全に夜綿さ……っちが、神田さんに意識が、
  わ、わたし、わたし……ぁぅ……


  ……っ店長に呼ばれた気がするのでいってきます!!


[ 瞬時に顔と耳を赤く染め、
  特技の脱兎を久しぶりに披露する羽目になるのだった。* ]

 

 ― 閉店後 ―



[ 流石にクローズ作業を終え、仕込みも順調にクリアし
  後は店長業務のみとなれば顔の熱は引いていた。
  待ってくれていただろう彼に
  「今から向かいます」と連絡し、足早に歩いた。

  もう夜でも随分暖かくなってくる季節だから
  今日はオープンショルダーのフレアワンピース。
  デコルテ部分がホワイトベージュのニット生地で、
  風が吹いても寒くはない。

  ただの通勤なのに、こんなに可愛い服を選ぶのも
  全部彼の為だけだ。
  いつ見ても かわいいって思われたいから。 ]

 

 

  夜綿さん。
  この前言ってたお買い物デートの日なんですけど、
  一番近い日だとここが一日オフで──


[ さっきの店内での発言はすっかり忘れました、みたいな。
  寧ろ何も言ってませんよ? という風に
  買い物デートの約束の話を繰り出して。

  空いている日を教えながら、そっと
  今日の帰り道も、貴方のあたたかい手を握ろうと。* ]

 

メモを貼った。

―― 鴨の日 ――

[可愛い妹の早い春の報告を聞いた日。
 自身にも小さく芽吹いた芽は、
 春の風と柔らかな夜の月明かりの下、花開いた。

 すぐに報告するのも気恥ずかしく、
 まだ仄かに色づいた程度の花だから。
 大咲にはまだ告げられていない。 

 けれど、その日以降。
 大咲から『彼氏』の話を聞く機会も増えたように思う。

 視線に気づいた大咲に軽く手を上げて応えながら。
 新規客らしい男達には冷めた視線を向けておいた。
 
 これは、大咲に限らずの話だが、
 
うちの店員は可愛い人が揃っているので、

 同僚としての牽制を含んでおく。

 ――――合意の上なら、吝かではない。]

[大咲には、誰とまでは聞かなかったけれど。
 あの日、彼女が向けた視線の先に居た神田から、
 苦笑と共に真面目な回答が返ってきたならば。

 なるほど、

 ……と、腑に落ちる部分があったかもしれない。
 言葉の裏に彼女のへの気遣いが見えたから。]


  ……失礼しました。
  今の話は、なかったことに。


[キャスケットのつばを上げて、軽く一礼を向け。
 気を悪くするでもなく、来訪を約束してくれることに
 ほっと静かに安堵を漏らす。]


  いつでも、お待ちしています。
  

[そう、締め括ろうとして。
 聞こえた潜められた声に気づいたら。


  
  神田さんも、苦労しそうですね。


[と、一言だけ。付け足して笑った。
 可愛い妹をよろしくとは言わない。
 その答えは先程の彼を見れば、十分だろう。**]

―― 休日に向けて ――

[ディナーに向けての仕込みを終えた後。
 汚れたエプロンと着替えを鞄に放り込んで、
 一度自宅へ戻り、洗濯機に入れて
 代わりに翌日の着替えを取り、
 とんぼ返りのように鍵を締めて出掛けた。

 陽が落ちていく中、帰路に着く人たちとは
 反対方向へ向かって地下鉄に乗り、
 以前は、バイクで訪れたマンションへ向かう。

 入り口でインターフォンで呼びかければ、
 すぐに応対してくれただろうか。
 開けられたセキュリティドアを抜けて、9階へ。
 彼の部屋に向かったら。

 玄関で挨拶と共に、抱き竦められて。


  ……っ、



[不意打ちに少し目を瞠ったものの。
 応えるようにそっと、腕を背に回した。]

 




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