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【人】 ]『運命の輪』 クロ[首を傾げる神に、自分の思い違いかもしれないし、あるいは神は人間とは違う心を持っているのかな、とクロは思った。>>9] そうなの? それなら、何もここに一人きりで居なくても、あちらの世界でも…… [と、再度誘ってみるが、もし子ら以外は要らないと言われたらそうか、と引き下がってしまうことだろう。] …………、 僕は、世界への未練が少なかった。 でも、それでも、たくさんの人が死ぬのは嫌だな、とは思ってた。 [嫌だったけど、一度は切り捨てようかと考えたことを今言うのは、ややこしいのでやめておく。] でも、僕以上に世界を大切に思ってた人は、僕よりももっと嫌だっただろうし。世界は滅んでもいいと思っていても、箱庭行きは嫌だと言った人もいる。……世界は滅んでも仕方ないって言ってた人もいる。 証持ちといっても、色々な人がいて、皆違うんだよ、神さま。 (26) 2022/12/22(Thu) 9:38:12 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ僕も全員とは話せなかったし、皆の心は理解しきれているわけじゃない。 でも、それぞれの大切に思うものや嫌なことや違い……は、確認した方がいいよ。そうでないと、またいつか22人集めようと思っても、絶対失敗する。それは断言できる。 僕は、それを言いに来たの。 [クロが心配したのは、神自身でもあるが、今度こそ「愛する子ら」を求めて同じ選択を未来の証持ちに迫るのではないかということだ。 神のあの態度(>>4:4>>4:5)では、再び落胆することになるだろう、と。今の証持ちが皆死んで、また揃うまでの長い時間を待っての結果がそれなのは悲しい。もしも未来の証持ちが滅びを選べば、たくさんの命が死ぬ。 神も、選択を迫られる証持ちも、世界も不幸になる可能性がある。目に見えている不運を放置し、見ないふりをすることは、幸運運び屋を自称するクロには出来なかった。] (27) 2022/12/22(Thu) 9:39:04 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ…………。 [それから、少し迷うように黙り込んでいたが。 躊躇いを振り切るように口を開き。] ……もし、人間の心を学びたいなら、僕、お手伝いとしてここに居てもいいよ。一人で考えてもきっとわかんないだろうから。 僕もまだまだ、勉強中だけど。 [人間のサンプルとして。] 僕は、元の運命の輪ではないから、貴方の愛する子じゃないけれど。 でも、子じゃないから……お、 お友達?にはなれるかも? [そんな提案を神にするくらいには傲慢。 生まれ変わっても、魂の質は初代から変わっていない運命の輪だった。**] (28) 2022/12/22(Thu) 9:40:11 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ……うん。 神様も間違えることはあると思うよ。 [問いかけに肯定を。>>113 怒らせてしまうかも、とも思ったけれど、意外にも神の表情は笑顔で。 受け止めることが出来るくらいには寛容だったようだ。 あるいは、既に気づいていたのかもしれない。] ん。 [少々緊張しながら、頷いた。>>115] (122) 2022/12/23(Fri) 20:58:28 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ…………。 [帰してやれないと神は言う。 洋館の皆の顔が浮かぶ。お世話になった職員の顔も。 優しくて、幸せな生活だった。 大人たちから守られて、大切にされて。 夢みたいだと何度も思った。 けれど、三年経って、クロも成長した。 もう小さな子供ではない。 怖くて出来なかったけど、いつかは大人の皆のように、外に出られたらいいなと思っていた。思っていたのとは違うけれど、今日が一歩を踏み出す時なのかもしれない。 クロも、頼れるお兄さんを目指している身なのであるからして。>>0:527] (123) 2022/12/23(Fri) 20:59:12 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[そもそも、つい居てもいいと提案したのは、何もない世界にたった一人佇む、自分よりやや幼い神の姿があまりにも寂しく見えたから。 もう洋館の皆に会えないと思うと、どうしようもなく寂しい気持ちもあるけれども。] ……友達だから、怒ったり注意したりもするかもよ? そういう友達でも良かったら! [友達が初めてだと笑う神を、やはり一人残してはいく気にはなれなかった。] (124) 2022/12/23(Fri) 21:01:08 |
【人】 ]『運命の輪』 クロでも、お手紙一つだけ、届けてもらっていい……? [突然のことで挨拶もしていないから。 顔を見てしまえば決意が揺らぎそうで、それだけを神に頼んだ。 やっぱりゼロからもらった置物持ってくれば良かったな、取り寄せられないか後で聞いてみよう、とも思いつつ。**] (125) 2022/12/23(Fri) 21:01:45 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[自分がここに居ることで、何か変えられたらいい。 変えられないかもしれないけれど、少しでも良い方向に行けたら……とクロは思う。>>201 そうして、承諾を得られたならば、神から少し離れて、シトラのノートを開き、ページを一枚破る。机がないのでお行儀が悪いが、寝そべって書くかたち。] …………。 [途中、何度か目元を拭う。 生まれた村から離れる時は、全然悲しくなかったのに。 親しい人と二度と会えないかもしれないという事実は、こんなにも悲しい気分になることをクロは初めて知った。 嬉しい出会いも悲しい別れも、教えてくれたのは証持ちの仲間たちだ。じわじわ滲む涙を堪え、何とか書き上げる。] (213) 2022/12/24(Sat) 9:02:18 |
【人】 ]『運命の輪』 クロBaa, baa, black sheep, (めえ、めえ、黒羊さん、) Have you any wool? (羊毛はありますか?) Yes, sir, yes, sir, (はいはい、ご主人様、) Three bags full; (三つの袋にいっぱいありますよ。) One for my master, (一つはご主人様に、) One for my dame, (一つは奥様に、) And one for the little boy Who lives down the lane. (一つは路地に住む坊やのために。) [小さく歌う声は、祈りにも似て。 あの日に引いたおみくじを、折りたたんだ手紙に挟む。>>2:265>>2:a62] (214) 2022/12/24(Sat) 9:03:07 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[やがて、出来上がった手紙を神に託せば、洋館へ送られただろうか。多分わかりやすいのは僕の部屋かな?と提案したが。 そして手紙が消えていけば、ほおっと息を吐いて。] ……神様、ごめん、肩借りてもいいかなあ。 大丈夫、今だけね。 今だけ…… [許されたなら、その肩にこてんと頭を預け。 三年前に声を張り上げて泣いていた少年は、今度は静かに泣いた。 こうして、神様の元には証持ちの子が一人、帰ってきたのだ。**] (215) 2022/12/24(Sat) 9:05:01 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ『 アリス シン キュリア シャルレーヌ シール カルクドラ クリスタベル トリス マドカ アリア フォルス ユグ タナトス シトラ ゼロ プロセラ エト エーリク ヒナギク チェレスタ へ 僕は箱庭に行きます 神様と友達になっちゃった すごいでしょ いっぱいいっぱい ありがとう 僕は みんなが大好き みんなのいる世界が 好きです クロより P.S.最後に幸運届けるよ きっと皆も世界も大大吉!!! 』 (216) 2022/12/24(Sat) 9:07:44 |
]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。 (a3) 2022/12/24(Sat) 11:28:06 |
【人】 ]『運命の輪』 クロねぇ、神様って名前あるの? あるなら呼びたいなって…… [そんな他愛もない会話をしていた頃だったか。 座って空を眺めてひつじ雲作りたいなあ、とか呑気に考えていたものだから、かなり近づくまで気づかなかったが。 その姿に気が付いた途端、色んな感情がよぎって。 一瞬、誰かの後悔のような物が混ざる。>>/30] (352) 2022/12/25(Sun) 8:31:28 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[それは今の自分と重なって。] ……マドカ! [彼の名前を叫んだ。 なんで?どうして?そう思いはすれど、二度と会えないと思っていた人に会えてしまった喜びの方が強く。言葉もうまく出てこなくて、溢れそうになる涙をぐっと堪えて、堪えながら、マドカの言葉を聞いていた。>>311>>312] (353) 2022/12/25(Sun) 8:32:35 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ……うわああああん!!! [神様への言葉が終わった途端、マドカに飛びついた。 堪えていた涙がどばっと溢れだす。] わああん、会えて嬉しいのぉ…… マドカ、マドカマドカぁ [わぁわぁ泣いて引っ付いていた。 説明を求められれば「僕もここに居ることにした」と今は手短に。] (354) 2022/12/25(Sun) 8:33:34 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ[どれくらいそうしていたか。 今度はもう離れない、ずっと一緒にいる。 その気持ちを示すように。] ……今日はマドカと寝る。 [時間の流れはよくわからないが。 ひしとしがみつき、離れない、を実行に移そうとしている。 それこそ、洋館に保護されたばかりのように、すっかり甘えっ子に戻ってしまったようだ。でも今日くらいは許されていいと、クロは自分に甘い判定を出した。] 神様、神様も一緒ね。 あったかくて大きい布団が要るね…… [涙を残した顔で、本当に嬉しそうに笑ったのだ。**] (355) 2022/12/25(Sun) 8:35:48 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ―扉の近くに― [一人、歩いていた時のこと。 まだ空と地の世界で、不自然に転がっているものに気が付いた。石でも発生した?と確認しに行くと。>>371] ………? [見覚えのあるモノ。 カッコいいけど、よくわからない謎の置物。他に類を見ないものなので、自分の部屋にあった物だということはすぐにわかった。>>370] ……ゼロさん? [応える声も、その姿も辺りにはない。] (408) 2022/12/25(Sun) 16:03:04 |
【人】 ]『運命の輪』 クロ…………。 [そっと拾い上げれば、手紙が付けられていた。 中身を読む。>>372] …………いたよぉ。 [受け取られることのない返事を空に溶かす。 下方にある空欄の意味を知ることは恐らくないだろうけれど、置物と共に、大切そうに、手紙を抱きしめた。**] (409) 2022/12/25(Sun) 16:03:37 |
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