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【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ首の赤い首輪は、痛みは引いてきていても、もう暫くなくなることはない。 消えてなくなったらまた、つけさせてあげてもいいけれど。 でもそれにはひとつ、あなたと約束したいことがあった。 「こら、今更隠しても駄目だよ」 「まったく……僕には危険なことをするなって言いながら、キミは一人で危険なことをするから」 だからこんな事になるんだぞと、咎めるように見上げた。 少しだけ決まり悪そうにしている様子を見て、ふぅ……と小さく息をついた。 「キミが僕を心配してくれるように、僕だって心配する心くらいある」 「一人で無理をするのは、良くない」 正義感の強いあなたのことだから、一人で無理をした結果なのだとそう思っている。 何が原因だったとしても、大怪我をしたり居なくなられるのはいやなのだ。 僕は、独りにされるのがとても怖いから。 「……一人で背負い込まないって……約束、できるかい?」 (-374) 2023/09/25(Mon) 15:54:22 |
【秘】 マスター エリカ → リヴィオああ、と短く頷いた。彼女のどうぞ召し上がれ。 栄養たっぷりだいだい緑、薄黄薄桃薄茶色。 小さく切られた具は柔らかく、舌で押せばそれで形をなくすほど。 とろりとしていながらも油分の少ないスープは、 食事をまともにとっていない胃にもやさしく染み渡る。 きっと期待通り、あなた好みの良いお味。 身体が熱くなり過ぎたら、よく冷えたお水もどうぞ。 あなたが食事をとる間、何を言うでもなく、 彼女はいつも通りにカウンターにいるだろう。 (-376) 2023/09/25(Mon) 15:58:58 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「身内。まあ……そうだな」 「そうならどうする? お巡りさん」 表情は変えない。身動ぎもしない。 ジャケットのポケットに両手を突っ込んで、 首を傾げたまま続ける。 そういう置物のようだった。 「他の奴も怪我してるんじゃあないか?」 「あんたの尋問の後、傷を作って……」 ん? と、答えを促す一音。 (-377) 2023/09/25(Mon) 16:01:32 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ/* 1日目で落ちなくても占われた時点で2日目で落ちることが決まってしまっていた暗殺者さん…(ほろり) ありがとうございます!では悪エラで参りたいと思います。 そして仕事中思い出したのですが、カンターミネさんとの既知にておくすりの治験(?)も多少行っており、自白剤などもがんばって耐えることができます。ご参考までに。 あとは、差分の兼ね合いでどこかで眼鏡を弾き飛ばしてもらえると大喜びします。このくらいかな… 脱臼骨折は◎です!多少の身動き(歩いたり)の余地があると本当は嬉しいですが、なくてもいいです。 本当に 取り返しがつかない範囲 を超越しなければいいかなとPLは思っています。では重ね重ね、 爪のことをどうぞよろしくお願いします。 何かあればまたご連絡をお願い致しますね! (-379) 2023/09/25(Mon) 16:04:31 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 黒眼鏡女がそのメッセージを受け取ることは暫くはないだろう。 リヴィオ・アリオストと共に自首をしたその日にイチゴのジェラートを食べたのが最後になるはずだ。 あとはあなたの耳が聰ければ、【A.C.A】が2人自首した話が拘留所内で聞けるかどうかといったところか。 その名前まで知ったかどうかはあなたの手がどれだけ及んでいるのかによるのだろうが。 (-380) 2023/09/25(Mon) 16:11:03 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡背筋を伸ばす。そうして前のめりになる。 貴方の大仰な態度。演技じみて時にがさつで、通り越していっそのこと優雅ですらある。 大きな蛇を相手にしているみたいだ、と。思うほどの感受性は男にはなかったが、きっとそれを前にした獣と同じ警戒を向けていた。 実直さは老獪さに敵うものではない。大抵の場合。 貴方の言葉で、簡単にかっと燃える。 「うるさいな。これは俺の仕事だ。」 「俺は青い顔をしているか?」 「俺は辛そうに咳をしているか?」 「見ろ。俺の手は震えているか?」 ぎ、と歯を剥きだして言う様は、何かしらの傷をつけられたよう。 手負いの犬。矜持にでも痛みを受けたのか、早口でまくし立てる様は苛立ちを隠していなかった。 「いい心がけだ。」 「精々真っ当に向き合うんだな。懺悔室のつもりで話せ。」 かかん。かん。かん。 血が上って元気でも出たのか、幾らか顔色を戻した男は、やっぱり苦虫を嚙み潰したようでいる。 (-381) 2023/09/25(Mon) 16:17:18 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノこら、と言われればますます目を逸らしたんだろう。 いつも真っ直ぐ見下ろす瞳。忌憚も何もない金色は、今は合わせられない。見上げる花浅葱から逃げるようにそっぽを向いている。 怒られる犬のようだ。悪戯をしたことを、見え透いたその行動を、隠せずともやり過ごそうとしている時の。 それでも耳は向いている。 貴方の言葉を男はきちんと聞いていて、だからそれが怒りより、心配か不安から来るものだと読み取った。 そろり。 視線がようやく、再びそちらを向く。まだ目は合わずに、貴方の胸元辺りに落ちてはいるが。 「すみません。」 そうすれば、謝罪は存外素直だった。 やや小さいような声でも、問題なく聞き取ることは出来るのだろう。声は上から下に降る。 「少し。気が、昂ってしまって。」 はあ、とため息を吐く。 「しませんよ。」 「心配させましたか。」 (-382) 2023/09/25(Mon) 16:32:09 |
【独】 マスター エリカ/* ところでリヴィオに料理の味褒められているのにウッ…となっていた。誰だマスターから味覚奪ったやつ。俺。軽率に俺。おれおれおれおれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(容赦ないグーパン)(埋まる) マスターは、おいしくたべてもらえてるのうれしいな安心するなでダメージないんよな、こういうタイプの褒めは。 (-383) 2023/09/25(Mon) 16:44:36 |
【秘】 幕の中で イレネオ → corposant ロメオ「捕まえる。」 いっそ無謀なまでの生真面目さ。 愚直なまでの勤勉さが、男の常だった。 牢に入っているのはこちらだ。身動きが取れないのはこちらだ。 そのくせ、まるでその障害などないように。男は単純に言ってのけた。 ニーノはこの男のことを、貴方にどう伝えただろうか。 さてその言葉と今貴方が見たこの男に、何か違いはあるだろうか。 立ち上がった男が貴方に相対する。 上背はある方だという自負があった。貴方の視線はそれより高かった。 それだって不快で、チ、と舌が鳴る。 「そうだな。灸を据えたよ。全員じゃない。」 「それがどうした?」 (-384) 2023/09/25(Mon) 16:46:53 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ熱い指先に触れる雫は冷たくて、胸が痛む心地がした。 頬に流れるそれを拭えない代わりに、忘れないように。 指先が離れる頃にはぎゅうと掌を握り込む。 「……ねえさん」 するから、という言葉が引っかかる。 けれど今この場で深く踏み込むことは難しいし、恐らく危険だ。 無理に浮かべてくれようとした笑みに少しばかり眉を下げながらも。 「…………無理は、しないで」 「おねがい」 言えることといえばそれぐらいしかなくて、それでもそれしかないから形にする。 去って行く後ろ姿を見送った、牢の奥。 今ここにいるのが己で良かったと。 貴方が去ってくれて良かったと。 肌に冷たさを教える涙を裏切ってしまうような安堵を抱く。 この地獄の淵に夜明けはあるのだろうか。 今はまだ、何も分からないけれど。 ……でも、なんとなく気が付いている。 朝が来たとしてきっと、多くが変わるのだろう。 貴方も、自分も。 そうだとしても、ひとつ、ずっと変わらないもの。 心の内に咲き続ける、貴方が植えた愛の花弁を。 確かめ、なぞるように瞼を落とした。 (-385) 2023/09/25(Mon) 16:47:33 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラ捕らえられた貴方は、暫くの待機の後取調べを受けることになった。 引き連れていく警官は二人。男女のどちらか、あるいはどちらとも、貴方は面識があったかもしれない。かつては同僚だった誰かだったかもしれない。 今貴方の自由を縛る手に、そんなかつての優しさは既になかった。 向かう先は取調べ室。 そこで貴方もまた、誰かと相対したことがあったかもしれない。 しかし今の貴方の立場は、そんな“いつか”とは真逆のものだった。 机の向こう。 警官の座る席で貴方を待ち受けていた男の瞳は冷たい。 貴方に目をやり、書面に目を落とし。もう一度貴方に目をやってから、貴方を連れて来た警官に視線で促した。 席につけば、始まる。 /* 了解です! とりあえず逃げる余地は残してロールをしますね。 その上で折るにしても腕か指で留めておきます。 (-386) 2023/09/25(Mon) 16:53:10 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「当たり前。……心配、すごくした」 後ろに隠れた手をそっと取って、その手の甲を、痛くない程度に撫でた。 どんな怪我なんだろうか。 それは包帯の下に隠れてしまってるから、知りようもないけれど。 顔色の悪さから読み取れるのは、痛そうだ、ということだけ。 「約束してくれるなら許すよ」 安心させるように、目を細めて。 軽く伸ばした手をあなたの頭に乗せた。 もう大丈夫と、2,3度ゆっくり撫でてやる。 「日に日に皆が捕まっていくから、僕も時間の問題かもしれないけど……、ここから出してあげられるように頑張るから、待ってて欲しい」 「いい子にしてるんだよ? そしたら、ちゃんとご褒美をあげよう」 何が良いかな? とあなたの眼鏡に手をかける。 ほら、僕の目を見て、言ってごらん。 (-387) 2023/09/25(Mon) 17:00:21 |
【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「そりゃそーだ、ハハハ」 返す言葉も、いつも通り。しっかり笑った明るい声。 本当は泣きたいくらいなんだけど、俺は王子様だからな。 「走らないでほしかったな〜、激震。 大方俺の装置が見つかったんだろ?しくったなー。 緊急用のフェイクも用意しとくんだったぜ、 次からはバレないようなのを作るよ」 返すのは当然のように、あなたではなく 自分の落ち度と次を思う言葉だ。 やれ次はプラスチック製にする、だとか、 もっと小型化か、じゃなきゃ大型化して 街中に配備するかだなー、だとか。 そんな風にしていたけれど、尋問の話と、 零れた言葉を聞けば歌は途切れた。 ▼ (-388) 2023/09/25(Mon) 17:05:11 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「どうして。彼は実直な巡査じゃないか! 彼の何がどうしてそんなに悪い?」 わざとらしく目を丸くして、ポケットから手を出して上げた。 随分急な話だ。捉えられているのはそちら。 こちらはまだ自由の身だ。 それに、すぐにその結論に至る理由が分からない。 貴方が立ち上がるそのままに視線も上にスライドする。 高い、が、自分よりは少し下か。 「へえ……そう。噂通りだ。 正しい正しいお巡りさんだから、それでも平気な訳だ。 あんたは立場と法にぬくぬく護られてンだねぇ……」 (-389) 2023/09/25(Mon) 17:06:02 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ牢の中でも、そこから引き連れられるさなかでも。 女は怯える様子なく、むしろ落ち着きしれりとした様子を見せていた。 ただ飴玉でも転がしているかチューイングガムでも噛んでいるかと錯覚するほどの暢気な雰囲気を纏いながら。 常日頃から好んで行う食べ歩きの延長であるように、かつかつと革靴の底を鳴らしている。 「…あれえ。」 へらりと。 何故か口火を切ったのは、冷たい瞳のあなたなど意にも介さぬ間延びした声。 「イレネオさんってえ、逮捕されたんじゃなかったですっけえ?」 まるでそこがいつもの警察署のデスクであるかのごとく女は囀る。 ことりと首を傾けて、んー?と暢気に、不思議そうに。 /* ありがとうございます! それではその形で、よろしくお願いします! (-390) 2023/09/25(Mon) 17:06:20 |
【秘】 また、歌う カンターミネ → 傷入りのネイル ダニエラ「……。あのな、"エリー"。 尋問についての注意もしたいんだけどさ、 それより先に一個だけ言わせてくれよ」 カンターミネがあなたをそう呼ぶのは、 決まってあなたの傍に居ると決めた時。 「ここまでよく頑張ったな。偉かったぞ」 こん、こん。撫でたり、抱きしめたりする手は届かないから、 その代わりにせめて自分を伝えるように。 壁をノックしてみせる。少し骨に響いたけど、 まあ、もう処置はしてあるから問題はない。 本当は、ここからが山場なんだろうけれど。 でも、絶対に言っておきたかったから。 ここまで走って、走って、走り続けた君に。 「……なあ。ありがとう、エリー。 お前が頑張ってるって知ってたから、 俺も頑張れたんだ。……あと少し、頑張ろうぜ。 そんで、終わったら、そうだな。温泉行って、 美味い物食って……あとは、式の予約でもするか?」 最後のは少し冗談っぽく。 だけど、まあ、結構本気で。 (-391) 2023/09/25(Mon) 17:06:49 |
カンターミネは、こういうのフラグっぽいから言いたくはなかった。 (c27) 2023/09/25(Mon) 17:08:09 |
カンターミネは、でもさあ!しょうがなくね!?自分に言い訳をしている。 (c28) 2023/09/25(Mon) 17:08:47 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ通話画面に映る名前は、あなたの知るものではない。はずだ。 同じアソシエーテのラウルという青年のもの。 メイドマン・ルチアーノの部下を探っていなければ、聞いたこともない名前だったかもしれない。 「そう、おかしいわね」 「私、喧嘩別れはしたけど。手を出しても出されてもいないわ」 ターゲットは、毒物で死に至らしめた。 だから彼女でもかまをかけられている。と分かった。 同時に、あなたへの警戒を高める。目的のわからない探りほど不気味なものはないからだ。 また一歩、足を下げる。 (-392) 2023/09/25(Mon) 17:16:10 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ少なくとも。 手の甲や、手のひらを撫でられることに、男は抵抗しなかった。そのあたりに傷はないのかもしれない。 もし貴方が注意深く触れたなら、親指の具合がおかしいようだとわかったかもしれない。優しく撫でただけなら知り得ないことだ。 それでもきっと男はまだ、きまり悪そうに視線を下に落としていた。 落とした視線が上がったのは、貴方の手が頭に乗った時だ。 男はそれに驚いたらしかった。 丸くなった金が貴方のかんばせに注ぐ。男は犬を自称していたが、当然実際そうではない。動物でもなければ子どもでもないから、人に頭を撫でられることなんてそれほどはなかった。 だから少し黙ることになる。ぱち、ぱち、と瞬きの間。 それでも、やっぱり嫌ではないのだ。 触れられることも。触れることも、至近で見つめることさえも。 ▽ (-393) 2023/09/25(Mon) 17:22:58 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノだから。 眼鏡にかかった手を、男は厭うことはなかった。 貴方がそれを外すならそのように。動作は恙なく従順に行われて。 さて、犬は口を開き。 少しばかり顔を傾け────おそらくは、貴方に口づけようと、した。 けれど。 ここは檻の中。 今ではないか、と。一度、止まる。 (-394) 2023/09/25(Mon) 17:23:42 |
【秘】 幕の中で イレネオ → corposant ロメオ「悪いだろう。お前のような者とつるんでいる。」 貴方は彼の身内だと言った。 その意味するところは明白だ。 「実直な巡査のすることじゃない。」 言い切る言葉もまた明白だ。 男の言葉は存外素直で親切でいる。のらりくらりと躱すところがない。 続く言葉には呆れたように鼻を鳴らすだろう。ふん、そんなことも知らないのか。 「そうだよ。」 「法は、法を守るものを守る。」 「わかるか?」 「その穴を突いてずるをしようという輩のためにあるものじゃない。」 (-395) 2023/09/25(Mon) 17:27:48 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → corposant ロメオ「より良いパンを生む〜」 同じ軽さの言葉が返ってくるのがこちらも心地よかった。 此処が牢獄の中だなんて一瞬、忘れてしまいそうになる程。 底にばかり落ちていた心が普段の暖かさをふと思い出した頃。 差し出した小指に返る、同じぐらいの体温に瞳を細めた。 ゆびきりげんまん。 「……うれしい」 どうか覚えていてくれたらいい。 きれいじゃなくても構わないのだと伝えたこと。 貴方のお陰で直にお腹は膨れて、そうして終わりが近いと分かればどうにも。 ……さみしいな、でも。 「……うん」 「待ってて、それまでちゃんと折れずに、がんばるから」 子どもじゃないから駄々は捏ねない、こくりと頷く。 それでも貴方が居なくなってしまう前に。 すこしだけ間を開けてから、不意に尋ねた。 「あのさ」 「……困ったことがあったら言いな、のやつ」 「有効期限ある……?」 何やらいつかの言葉を掘り返してはそんな聞き方をする。 まるでその内それがあるのが分かってるみたいに。 (-396) 2023/09/25(Mon) 17:29:50 |
【墓】 暗雲の陰に ニーノ>>+63 黒眼鏡 「あるだろ」 あるだろ。即座にツッコんだ。 色恋から離れて生きてきた男は、兄との価値観の違いを痛感して呆れた様子で溜息を吐いた。 「そうやって結論付けたら何でも良いと思ってない……?」 「つーかフィオねえ泣かせておいて (※仮定です) めんどくせえじゃねえ」 どん。 手が離れた辺りで軽く肩に頭突きして、また溜息。 まあでも大分と、そう。 いつも通りの会話ができた気がして安心した。 自分の移動もそろそろ近いだろうから、よいしょと立ち上がりながら。 「…………」 「……なあ、にいさん」 最後にと、貴方を見下ろしてひとつ尋ねる。 「クロスタータ、嬉しかった?」 #収容所 (+64) 2023/09/25(Mon) 17:30:25 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラ「口を慎め、ダニエラ・エーコ。」 意に介さぬのはこちらも同じ。 貴方の暢気さにも、問いにも取り合いはしない。ただ座れとだけ促している。 自身が悪人と認めた人間に対して、男はいつもこうだった。 貴方は悪人である。 貴方はマフィアに利した。 「お前の尋問を担当する。」 「さっさと始めてさっさと終わりたいんだ。座れ。」 とん、とん。 ペンが紙面を叩く音。 ここ数日、いつもこの部屋に響いていた音だった。 (-397) 2023/09/25(Mon) 17:33:37 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ歪む笑みを認めた、次の瞬間には。 「ッ、ぁ」 襟首を掴まれる。 喉が更に詰まる。 強い、強い力で。 「ぅえ、ゃ、め、っ」 脳が揺れてきもちわるい。 はきそうだ。 まともに物を捉えられない視界がそれでも一瞬。 強い感情に揺らめく炎を見た。 認められない何かがあるのだと知る。 だとして、それだけは。 それだけは、否定されて堪るものか。 自由になった両腕を動かす。 痛むのを構わず両の手を握り込む。 そうしてぶんと振るい、その頬を横殴ろうとした。 ……その結果、もし解放されたとて。 ぐらつく視界に耐え切れず、椅子から転げ落ち崩れるだけだが。 (-398) 2023/09/25(Mon) 17:39:36 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ走り出されたとて構わない。 リーチの差ではこちらに分がある。 車か何かに乗られて逃げられる方が厄介だ。 路地裏なんかに逃げ込んでくれるのは、むしろ好都合。 一歩、一歩と引く貴方に対し、これはじりじりと位置を調整する。 迎えに来かねない車から遠ざけるためだった。それは貴方を囲い込む動きだった。 伸びる指先は未だそちらへ。避けないなら直に触れるだろう。 「なら吐瀉物でも跳ねたか。」 「拭ってやる。動くなよ。」 避けないなら、逃げないなら。 この手は触れるどころで済まない。 貴方の襟首を引き掴み、引きずって。 その携帯を奪って、鑑識班に回して解析を強要する。これはそういう男だった。 (-399) 2023/09/25(Mon) 17:40:39 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「──ふーん。そっか。残念だね」 ぱ、と泡の弾けたようだった。瞬きの間。 一気に力を抜いた腕はそのままぶらりと降ろされ、 一瞬で笑顔を取り払ったままの表情になる。 全くの無表情で、自分から問うた質問の答えを 放り投げるように返事をした。 「そうらしいな。 オレはあんま守られた事無いから関係無いけど」 「法を守れば取り調べの最中暴力を振るっても良い…… 素敵だね。実に都合がいい。捕まっても自由だ。 あんたは傷一つ付かず、ここでただ暇を潰すだけ。 デジタルデトックスにでも来たの?」 男はぼそぼそと喋る。だのに声の通りは良かった。 演劇じみた声の抑揚と低いトーンはそのままに、 翠はまだ貴方の方を向いている。 「皆殴られてあんただけツラっとしてんの、ヤダね〜……」 カツン。カツン。 人差し指の爪の先が、牢を等間隔で叩く。 「あんたの正義って何?」 (-400) 2023/09/25(Mon) 17:43:59 |
【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ「わかりやすく例え話してやったつもりだったが、 犬科には高度すぎたか? 体調悪いなら別のやつ連れてこいよな」 聞きゃしないだろうと、それについてはそれ以上言わず。 「懺悔するようなことは何もないね。 神様がいるとしたら俺が言うことは 『失せろ』だ。 取調室で言うわけにゃあいかねえなあ」 例え話を大真面目に返しながら、口元に浮かべた笑みはそのまま、じんわりと広がった。 背もたれがぎいと鳴り、顎がくいとあがって背がのけぞる。 「証言がとりたいなら、なんの件かだけでもいってもらわねえとな。 『なんかやってるだろ、吐け!』なんて、チンピラには通ってもカポに対して切る札じゃあねえよなあ」 (-401) 2023/09/25(Mon) 17:55:15 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノ余程侮っていたか、油断していたか。 或いはそれだけ頭に血が上っていたのか。 貴方の一発を男は食らった。素の威力。引くことの体力の低下と痛み、手錠の不自由さ。足すことの、手錠そのものの硬さによる衝撃。 結果として威力はそれなりのものになっていただろう。 実際、大きな音がしたはずだ。貴方にとっては小気味いいものだったかもしれないし、違ったかもしれない。 それでも。 男は貴方を離さなかった。 ぎり、と歯を食いしばり。口の中が切れたのか、血交じりの唾をぺっと吐いて。 それでも目を逸らさない。それでも貴方を離さない。 「奪ったのはお前たちだ」 「壊したのはお前たちだ」 「それが家族だと? 反吐が出る」 それは、貴方の知らない話。 あなたには知りようがない話。 この国の、50年前の話。 さて。 軌道の圧迫による酸欠。 加えて激昂による血の巡り。 更に元からの体調不良。 くらりと視界が強く傾くかもしれない。 さもなくば────そうなるまで、男は、離さない。 (-402) 2023/09/25(Mon) 17:56:30 |