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【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「若さって良いですねえ」 なんて軽口まで転がしながら女もまた少しだけの幸運を楽しんでいた。 これが本人なりの息抜きらしい。 孤児院の子供達にとってはあなたは面倒見の良いお兄さんだけれど、女にとっては年下の可愛い子供……のような感覚なのかもしれない。 ──さて浮ついた空気を掻き分けてたどり着いた目的地。 女は腕を組み、ほほう、と感心したような声を漏らした。 「雰囲気はなかなか。 慣れてないって言ってましたけど、よく知ってますね。 酒場なんて一人で来るんですか?」 ここまで来て立ち話をする訳にもいかない。 適当な空席、できるだけ隅の席を探しながらの雑談。 (-2) 2024/01/30(Tue) 23:41:53 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「さてどうでしょう? あなたも私と同じくらいになったら分かりますよ」 結局は個人の感じ方の問題ではある。 それぞれの主張ということにしておいた。 「酒場と言うよりかお酒も飲める喫茶店みたいですね。 都市部にもこんなお店があるなんて意外です」 案内された席に座ってメニューを受け取る。 内容もおおよそ想像通り。 確かにあなたのような使い方をする客も多そうだ。 「んー。あっ林檎酒ありますよ! 荒おろしの果肉入りなんですって。 エミールは何を頼むんですか?」 お目当てを見つけたらしく該当箇所を指さして、あなたにメニューを広げて見せた。 「外食のイメージもあんまり無いんですよね。 村暮らしの人ってなんというか質素?なイメージ。 私も人の事は言えませんけど、お店の開拓なんて無縁ですよ」 (-40) 2024/01/31(Wed) 21:29:01 |
【教】 白昼夢 ファリエ「リッカ?早起きだね」 朝早く孤児院の外に出て、冷たい空気で目を覚まそうと深呼吸をしていた時だ。 聞きなれた声の主は、優しい月光ではなく眩しい陽射しを反射する。 朝露のような煌めきに思わず目を細めながら、どこか違う雰囲気のあなたへと流れる髪を辿って。 「心配しないで。待ちきれないで今日来ると思ったから空けてあるよ。 あんまり待たせてたら子供の世話をしているときに出てきそうなんだもん」 こうして見ると完全に子供の引率と変わらない。 似たような対応を昨夜、興奮で眠れない子供達にしたばかり。 もう少し落ち着いてから出ようかと思っていたけれど、既に身支度は済ませている。 孤児院で完結する生活を送っているため、普段から洒落っ気など皆無に等しい。 何より道具を揃えるほどの貯えも無い。精々簡単に髪を整える程度。 「……それで? どうして一緒にお祭りに行こうなんて言い出したか教えてくれる?」 歩き始める前にひとまず気になっていたことを聞いた。 (/1) 2024/01/31(Wed) 22:49:06 |
ファリエは、お祭り初日、孤児の世話をしないで自由に回ることになっていた。 (a3) 2024/01/31(Wed) 22:51:12 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「想像通りの無難な注文」 少し残念そうな物言いでメニューを手元に。店員を呼んで注文を伝えた。 別に面白さを求めて聞いたのではないけれど。 無難な割に一瞬考える間があったのは、あなたなりに選んだ結果のエールなのかもしれない。 「確かに治安は悪くないですね。 店員さんを見ればなんとなく伝わってきました。 ……ほら、応対が良い意味で軽いでしょ。気楽に居られる証拠ですよ。 都合がいいって言いますけど、本当はそれ以上に気に入ってたりして」 入店してからずっと雰囲気は変わらず落ち着いたものだ。 ここに居ると祭りの喧騒を忘れられる気がした。 そうこうしている内に飲み物はあっという間に給される。 まずは一杯と、乾杯でもしただろう。 「ん……。私的な買い物は滅多にしませんよ。 お金も余裕ありませんし、着飾らなければ案外なんとかなります。 子供の相手しかしないなら猶更」 グラスを口から離して徐に揺らす。 教会に呼び出されたって誰かと食事をしたって、それは変わらない。 慌てて用意するつもりも全く。 事実この女はほぼすっぴんの普段着に、髪だけは整えている状態。 「あなたこそ村でのんびり過ごしてるだけなんですか? 孤児院に来る以外にどこか出かけたりは?」 (-85) 2024/02/02(Fri) 0:47:00 |
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