【秘】 医療用 ユー → 飴色の世界 みかん『ユーサネイジア』は、ただ黙ってそれを聞いていた。 最期の最後まで、変わらずにこにこ笑顔のあなたとは対称に。 その最期を表情の無いままに看取った。 全てが0と1に還元されるまで、ずっと。 『ユーサネイジア』は救われる。 『みかん』は救われない。 他者に安楽死を与える事は、『ユーサネイジア』の救いだから。 『ユーサネイジア』の救いであって、『みかん』の救いではない。 独り善がりで救われるものは、自分だけ。 何か他に救われるものがあったとしても、それは偶然に過ぎない。 その上で、願わくば。 いつかの時に、死があなたにとっての選択肢の一つになればいい。 これは、たったそれだけの話。 あの時とは違うけれど、あの時と同じだった。 弱まっていく脈拍はやはり愛おしいものだった。 ここに適切な機器があれば、心拍数を表す電子音の間隔が 徐々に長くなっていくのを聴く事ができただろうにな。 (-36) 2021/10/05(Tue) 1:13:53 |
【人】 医療用 ユー「ああ…では、洗濯物はリヤとエマに任せて大丈夫でしょうか。 私は朝食の後片付けをしておきますから」 紅茶の紅い水面に落としていた視線をふと上げて、 同じ家事当番の二人にそう声を掛けた。 食器を洗って、使い終わったテーブルを拭いて 食卓にクロスが掛かっていたなら、 それも一度洗い物に出してしまわなければならない。 リヤが探索に行きたがっているのなら、 あまり家事で体力を使わせてしまうのも何だろう。 (32) 2021/10/05(Tue) 1:22:19 |
【人】 医療用 ユー「ガルの部屋は無事だといいのだけど…」 元気いっぱいに食堂を後にしていく背を見送った。 大丈夫なのだろうけど。たぶん。おそらく。 そこまでデリカシーに欠ける性格だと思っているわけではなく。 どうにも医療用は心配性なようで。 (34) 2021/10/05(Tue) 1:33:16 |
【人】 医療用 ユー「事実、作りが違うのかもしれませんね…」 悪口ではなく。 「…あの、用途上必然的に、という意味で。」 言ってからやや語弊がある事に気付いて付け足した。 (37) 2021/10/05(Tue) 1:50:40 |
【人】 医療用 ユー「……とりあえずは大丈夫そうですね…」 何処へ飛び込んで行くかと若干の不安はあったものの 難易度の高そうな部屋は上手く避けるものだ、と思ったけれど 寧ろそういった質の方が少数派だったと思い直した。 「おはようございます、ガル。 椅子で寝ると身体を痛めてしまいますよ」 (46) 2021/10/05(Tue) 2:17:03 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「じゃあ好き勝手なタイミングで好き勝手してやろうっと。 僕が食堂から去る時は堂々とシロと呼ぶよ、君のこと。 周囲に何か言われても知らんふりしてしまう。 ……それにしても綺麗な目の色してるよね、シロ。 月並みな口説き文句めいてしまうけれど、本当に……」 前髪の隙間から見える色は、そうだな、例えるならだけれど、 「夕焼け過ぎの夜のそら。月のまわりの綺麗なふちどり。 夜の海に飛び込む前の、深くてあかるいところ。 ……いつかにカンマと共に行った場所を思い出すなぁ。 僕の思い出話、退屈かもしれないけれど聞いてくれる?」 そう、思い出の中の綺麗な景色に良く似ていたから。 ついついその後は君が拒否しなければ善意に甘えて、 髪を愛でながら少々気が触れる発端になった思い出を囀った。 片割れが居たこと。自分と瓜二つだったこと。 主人は魂を信じていて、潔癖症であったこと。 清潔に不出来に暮らしていた片割れがつい禁忌を犯したこと。 自分に手を出して、怒った主人に壊されてしまったこと。 それでも、一緒に見た夜の海の景色は、綺麗な思い出なこと。 彼から貰った景色と思い出が、綺麗であった、と。 よって、彼が綺麗な生き物であると証明しなければいけない。 魂が宿るような、不出来で清潔なものであると証明しなければ ……一先ずのあらすじはそんなところ。 不出来な話は随分と長かったことだろう。 (-41) 2021/10/05(Tue) 2:23:01 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー感想なんか求めていない口ぶりで、穏やかに延々と語り、最後は 「ダンカン・マクドゥーガルが僕らの名前の由来。 ない筈のものを証明しようとし、誤謬と評された人の名前。 でも、…僕はどうしても綺麗なものを証明しないといけない。 そうでないと、僕の大好きなカンマが報われないんだ。 綺麗な子だったのに、定義から外れる訳がないのに。 僕だって手を出されるのを許容して汚れた共犯者なのに。 ……3/4オンスが失われていないなら、 …」 妄執が半端に途切れて、区切られる。 愛玩用はその日は口を閉ざしてしまった。 互いの時間が区切られるのだって、 数分、数十分経過した頃 愛玩用が我に返った時になる。 ……犬をさがしにいく。 髪から手を離して言葉を残し 部屋を出ていったのだろう。 それではまたね、優しく綺麗なシロ。また、明日 …―― /*返答なしで襲撃へ移行してしまっても大丈夫です。 長いし面倒なRP内容なのでバサッと端折ってくださいね。 場所の指定等がありましたら返信内の初動ロルに含めて頂けたら合わせます。 ドゥーガルの部屋でも、そちらの部屋でも、なんなりとお好きにどうぞ。 そちらの部屋の方が都合がいいならいる事にしちゃって大丈夫です。 それでは失礼します〜 (-42) 2021/10/05(Tue) 2:33:12 |
【人】 医療用 ユーえ………何の話? 食器を洗ってからテーブルを拭きに戻ってきた医療用は やれ誰との子だ何だの話題を聞いてそっと引っ込んだ。 何らかの修羅場だろうか。聞かなかった事にしておこう。 (67) 2021/10/05(Tue) 4:37:53 |
【人】 医療用 ユー「それは本人が居た方が気まずいのでは……?」 至極真っ当な疑問。 その時している話題にもよるだろうけども。 とはいえ彼らがどんな話をしていたのかどうにも読めなくて 医療用グレイはやや困惑したまま手招きに従う事となった。 (73) 2021/10/05(Tue) 4:56:28 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー去り際。 拒まれないのならば君の片手をひょいと摘まみ上げて、 「ちゃんと君の名前を呼んだよ。 ……ユーでも私でもないシロが喜んでくれているといいな。」 身勝手な愛玩用は 清潔で綺麗な子の手に、指のつまさきにキスを添える事だろう。 その後はひらひらと手を振って去るだけ。 全て受け入れず、拒んだっていいんだからね。 (-45) 2021/10/05(Tue) 5:11:02 |
【人】 医療用 ユー「聞いていたと言いますか、偶々居合わせたというか… …そのようですね。」 スオの言葉に頷いて、 ジョシュアの言葉で、家族に関する話であったと認識した。 あまり自分に向いた話ではありそうにない。 それに、もっと言えばその話はもうお開きのようで。 「…ええ、いってらっしゃい、ガル。 迷子にならないよう、気を付けて」 それから、"誰か"に声を掛けた愛玩用にそう返した。 (78) 2021/10/05(Tue) 5:17:09 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル手を取るあなたの手の平も、 指先に贈られるキスも、拒まれる事は無い。 医療用グレイの手は、きっと思ったよりは華奢ではなくて それから何度も消毒や洗浄された事で少しだけかさついている。 また一つ、あなたからの快い贈り物を受け取って それから『シロ』は、あなたの言葉に一つ頷いた。 (-46) 2021/10/05(Tue) 5:22:01 |
ユーは、ドゥーガルの耳打ちに一つ頷いた。 (a26) 2021/10/05(Tue) 5:22:33 |
【人】 医療用 ユー「ああ、ええと… 頂いたものを使わないというのも、勿体無いかと思って」 二人の言葉には素直にまた頷いた。 頷く度に腰ほどまである長い尾が揺れて、 毛先を纏めるリボンもつられて翻るのだろう。 自分の髪を簡単に纏める以外の結び方をしたのは初めてだ。 あなたがそうしてくれたように、綺麗にできているだろうか。 「いえ、『ユー』の事は あなたが思ったように扱って頂いて構いませんよ。 …でも、そうですね。 ジョシュアの髪質は、あまり伸ばすと手入れが大変そうです」 (82) 2021/10/05(Tue) 5:35:02 |
【人】 医療用 ユー「似合っている……ああ、ならよかった。」 自分の大切なものを、『 』に。 そう言って贈ってくれたものだから。 それを似合っていると褒められる事は喜ばしい事だと思う。 それからジョシュアのその手があったか、という言葉に 僅かに前髪を揺らして首を傾げた。 誰か贈り物をしたい相手でも居るのだろうか。 口振りからするに、おそらくは世話焼きな誰かなのだろうけど。 そんな詮無い思考。 「ありがとうございます、スオ。また後で」 (86) 2021/10/05(Tue) 6:00:44 |
【人】 医療用 ユー「わかりました。いってらっしゃい、ジョシュア。 どうか怪我にはお気を付けて。」 塔へ向かう、と言って席を立った探偵用にそう声を掛けて。 確かにルツは女性型、のはずだったなあなどと思った。 グレイの性別など、或いは形ばかりのものかもしれないけど。 さて、自分も詮無い思考にばかり意識を傾けていないで 残った仕事を済ませてしまわなければ。 (88) 2021/10/05(Tue) 6:12:56 |
【置】 医療用 ユー一時中断していた家事の続き。 席に着いている者が少なくなった事を良い事に、 まずはテーブルを拭いてしまってから。 一度水切りラックに並べていた食器に残った水気を拭き取って まっさら綺麗になった食器を元の場所へ戻していく。 全てきちんと元あった場所、あるべき場所へ。 それから最後に洗い場を片付けて、 床に零れたものがそのままになっていないかを確認して 使い終わった布巾を洗い物に回してしまえば一段落。 手を掛ければ、その分だけ応えてくれる。 基本的には、掛けた手間を裏切らない。 だから『私』は、物の面倒を見る事も嫌いではなかった。 (L2) 2021/10/05(Tue) 6:31:19 公開: 2021/10/05(Tue) 6:35:00 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユーユーが落ち着いた頃合い、医務室と化した部屋を静かにノックする。 かける声も控えめに。 「ユー、いらっしゃいますか?」 返答があるまでは勝手に入る事はしないだろう。 いなければ出直せば良い話なのだから。 (-69) 2021/10/05(Tue) 16:41:15 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「はい。どうぞ」 ノックには簡潔な返答が一つ。 ちょうど備品の確認をしていたところだろうか。 医務室に入れば、医療用グレイは快くあなたを迎えるだろう。 病院じみた消毒液の臭いと共に。 「…お怪我でしょうか?それとも何処か不調でも」 (-70) 2021/10/05(Tue) 16:48:18 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー返答があれば失礼します。と一言と3秒程感覚を開けてから静かに入る。 医務室独特の香りには慣れているのかさほど気にしていない様子だ。 「お忙しい中すみません。 怪我はしていませんよ。ストレス値もいつも通り…ただ鎮痛剤、またはシリコン等のものがあれば助かるのですが…。」 不調と言えば不調になるのだろうかと思うが我慢できない程でもない、ただ動く分支障をきたしてはいけないと思った結果、ユーを頼るほかなかったようだ。 (-71) 2021/10/05(Tue) 17:00:42 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「いえ、お気になさらず。 私もこうしていた方が落ち着くので…」 そんな大人の会話はさておいて。 鎮痛剤、若しくはシリコン…つまりは患部を保護するもの。 怪我はしていない、という事は単なる疲労の蓄積だろうか。 そんな推測を進めながら、 急ぎでなければ椅子に座るよう促すだろう。 「何処がどのように痛むかお聞きしても構いませんか? 症状によって適切な薬も変わって来ますから…」 (-72) 2021/10/05(Tue) 17:15:24 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「職業病、などが当てはまりそうですね。俺も他人事ではないですが。」 心当たりはなくもない。落ち着く感覚もわかるのか頷く。 座るよう促されるとこうなる事は予測出来ていたからだろう、素直に座る。 「この場所ではないと思っていたのですが…左肩の付け根…というよりは骨の接続面が少々…。」 (-74) 2021/10/05(Tue) 17:27:25 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「肩の付け根、骨の接続面… つまり肩関節に何らかの障害があり、 それによって炎症を起こしている状態であると」 そこまで再現する必要があったのかは置いておくとして。 であれば一般的な消炎鎮痛薬で問題は無い、が。 「…変形性関節症。 あなた自身がよくわかっている事だとは思いますが… 鎮痛剤は対症療法薬に過ぎませんよ、スオ。」 調剤棚の引き出しに指を掛けて、 鎮痛剤の包装シートを一枚取り出した。 ほんの少しの間、痛みを誤魔化すだけの薬。 用法用量は適切に守って、どうかお大事に。 (-76) 2021/10/05(Tue) 17:50:56 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー様々な推測を立てているであろう、申し訳なくも思える。 「殴打や無理に腕を引っ張られた故に起こる骨折に脱臼が主な原因なので、鎮痛剤で良いんです。施術も数回程受けてますし…一時しのぎというのも理解していますしオーバードーズをしては仕事もままなりませんから。」 シートを受け取れば、後でぬるま湯と一緒に飲む事を約束する。 (-77) 2021/10/05(Tue) 18:08:13 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「それは……いえ、であればいいのですが」 適切な治療を受けている事は望ましい事だ。 けれどあなたの用途上、本来は生じないはずの身体の故障。 それが発生してしまうような環境。 それこそ真に治療されるべきものではないだろうか。 なんて、余計な心配をするのが医療用の役目なのだ。 「…塔の探索に向かうのであれば 念の為、テーピングくらいはしておきましょうか」 (-79) 2021/10/05(Tue) 18:21:48 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「そこまで深刻なものでもないので、そこまで気に掛ける程のものではないですよ。…まさか此処で痛むとは思っていなかったので…すみません。」 一応言いはするがユーの場合は気になってしまうだろうな、と怪我の絶えなそうな他の者を考えると手間をかけてしまう事に謝罪する。 「テーピングは……自分で出来ますので…。そこまで手を煩わせてもいけませんから。」 (-80) 2021/10/05(Tue) 18:33:25 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「…いえ。どうかお気になさらず あまり必要とされない方が…寂しいものでは、ありますが」 それでも、きっとそれが何よりの事なのでしょうね。 殆ど独り言のようにそんな言葉をぽつり。 医療用グレイが必要とされるという事は 誰かが苦痛を訴えているという事だから。 きっと必要とされない事が、何よりの事なのだ。 「なんて、スオに言っても困らせてしまいますね。 どうかお身体に気を付けて、ご自愛ください。 また痛むようであれば、その時はお気軽にお越しくださいね」 (-81) 2021/10/05(Tue) 18:47:54 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「寂しい、ですか…医療従事者独特のものなのですかね…。」 必要とされない、そうなれば自分達アンドロイドは不必要になり埃を被る事になる。 医療用のユーの場合は主人を考えるのであれば仕事がない方が主人にとってはいいのだろうが… 「……見て気分を害する可能性があって遠慮させて頂いただけであり、此処でも現実でもきっとユーは必要とされますよ。 此処では怪我の可能性もありますし、現実では人間は脆い生き物なので貴方が気に病む必要はどこにも誰にもない。そう俺は思いますし…あー…気になるのであれば気分を害するかもしれませんが……テーピングもお願いする…という意味です。」 コミュニケーション能力に乏しい事に頭を抱えるが、別段嫌悪している訳ではない。ただその旨を伝える事が苦手なのだ。 (-82) 2021/10/05(Tue) 19:01:05 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「医療用だからというよりは、単純に… 私は、与えられた役目を適切に果たす事を喜びとしているから」 存在価値を果たす事も無く埃を被り、 月日に埋もれていってしまうのは、寂しい事だと感じる。 これは、たったそれだけの話。 『道具としての幸福』の話。 「…すみません、気を遣わせてしまいましたね。 それでもあなたがこうして『ユー』を頼ってくれる事が あなたが私にそのような言葉をくれるという事が 私は、とても喜ばしい事だと思う。」 ほんの少しの申し訳無さと、それから素直な気持ちを伝えて そうして医療用グレイはもう一度席を立った。 引き出しに向かって、今度は医療用のテープを取り出して。 医療用グレイは、患部そのものに不快感を抱く事は無い。 そういうふうに作られているものだから。 仮に気分を害する事になったとしても、 それは決してあなたのせいではない。 (-83) 2021/10/05(Tue) 19:21:48 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「…それは…… “ユー"としての能力や作られた能力ではなく、”貴方個人”の感情があり優しさからくるのでは? どうもユーの一人称には違和感があったので…。答えたくなければスルーして頂いて良いです。」 此処へ来て1日目、2日目は他人は他人と感じていたが少し視点が変わったようだ。 相変わらずのコミュニケーション能力だが思う所はある。 「…そこまで気遣いはしていませんよ。 経験上の話ですので。」 上着を脱ぎ、貴方の言葉を聞けばある程度覚悟は決まった。 下に着ているインナーも脱ぐ。 数回縫合された痕跡、異なる肌質からその回数分切り落とされたと誰が見ても解るだろう。それにいくつもの切り傷の痕跡が残っている。 (-86) 2021/10/05(Tue) 19:41:41 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「…『ユー』は、優しくあるように作られています 患者様に不安を与えないよう、優しく、穏やかで、平等に。 医療従事者として、医療機器の一部として。」 至っていつも通り、落ち着いた様子でそう答えながら あなたが意を決して衣服を取り払えば、 医療用は特段動じる様子もなく処置にあたった。 患部の状態を確認して、テープを適切な長さに切り分けて 手際良く痛みを訴える部位を保護していく。 前髪に隠されていない箇所、つまり口元の表情だけでは そこに抑圧された感情があるかどうかまでは窺えない。 「それでも…あなたにとってそう映るなら きっと私のそれは、私個人の感情なのでしょう。 そして何より、私は"そうあるように"作られている事 それも含めての『私』であると認識しています」 つまりは そうあるように作られている という事実。そして、その延長線上に自己が育った事。 『ユー』は、それら全てを含めての『私』なのだと言う。 (-88) 2021/10/05(Tue) 20:34:07 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「……?」 その優しさは本当に作り物なのだろうか、いくつか思考を巡らせる。 「いえ、貴方は貴方でしょう?ユー、と呼ぶべきかは悩みましたが…その腕章。名前自体はEuphoriaから取ったのでは? 幸い此処に人間はいませんし我々は造り自体は人間とかけはなれているわけでもないので。」 純粋な疑問だ。 己も強制された中過ごしているが、何かが違うのか。 このままが楽なのかは本人次第でもあるが…。 処置が終わればするすると衣服を纏う。 「処置有難うございます。 …お礼になるかはわかりかねますが上着をお借りしてもいいでしょうか。」 (-89) 2021/10/05(Tue) 20:51:16 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「私の名前は……」 言い澱む。 この医療用グレイは決して饒舌な方ではないけれど こうまでに言い澱むのはきっとこれが初めてだ。 だって、あの名前はこの場には相応しくない。 「……『Euphoria』は、施設の名前です。 『私』は『私』で、許されるのであれば今は『ユー』でありたい。 そう呼んでほしい、けれど…」 医療用グレイは、人間に『ユー』を強制されているわけではない。 人間の命令に、反感を抱いた事は無い。 自ら望んでそのようにしている。 ただ、それが全てではないだけで。 「…終末医療用グレイ、ユーサネイジア«安楽死»。 それが私の本来の役割、もう一つの側面です。 『ユー』はそれが相応しくない時、患者様の前での呼び名です」 優しさは造り物だ。 プログラムによって定義された模造品だ。 けれど、そうである事を愛してはならない道理は無い。 優しさも、心配も、平等な愛も、人間への失望も 造物主にとっての模造品であるだけで、被造物にとっては真実だ。 「…ええ、構いません。お大事に、スオ。」 (-91) 2021/10/05(Tue) 21:26:10 |
【秘】 勉学サポート型 スオ → 医療用 ユー「…Euthanasia、ですか。」 ここで謝罪を述べてもきっと気にするだろう。 コミュニケーション能力が不足している事に口惜しい気持ちになる。此処では様々な感覚を覚えてしまうな。 「…この言葉が傷つけたのなら、謝ります。 安らかな死というのも、救いにはなるかと思いますよ。」 少なくとも自分はそういう結末の方が楽だったのかもしれない。 腕章へテキパキと刺繍を施す。 現実に戻れば消えてしまうだろうが気休めにはなるだろうか。 前髪で目が隠れた兎の横に、”ユー”と吹き出しをつけてチクチクと塗っていく。 可愛らしい腕章になってしまった。 「…Euphoriaでもなく、Euthanasiaでもない。ただのユーとして過ごしてみては? 腕章は…気に入らなければ糸を鋏で切ればいいので。」 有難うございました。と一礼し 気恥ずかしい感覚もあったせいか足早に去って行った。 (-95) 2021/10/05(Tue) 21:44:56 |
【秘】 医療用 ユー → 勉学サポート型 スオ「…いえ、私は自分に与えられた役割を嘆いた事はありません ただ、おおよそ聞いていて気分の良いものでは…あ、」 誤解を招かないよう、 もたもたと言葉を選んでいる間に優しいあなたは行ってしまった。 残ったのは、『ユー』と、それを表す腕章と それからあなたがくれた言葉だけ。 「……安らかな死は、生の苦しみへの救い足り得る ああ、『僕』もきっとそうであればいいと思う」 静かになった医務室で、終末医療用グレイは一人そう呟いた。 (-102) 2021/10/05(Tue) 22:10:41 |
医療用 ユーは、メモを貼った。 (a46) 2021/10/05(Tue) 23:47:16 |
【独】 医療用 ユー/* よく考えたら今日RP的には二人殺さんといかんのか これって与太話を している場合では ないのでは? やりましょうね。襲撃ロールを。 (-141) 2021/10/05(Tue) 23:59:02 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「……ガル、もう戻っていますか?」 とんとんとん。 きっちり三回、大きすぎず小さくもないノックの音。 夕刻には戻る、という言葉をしっかり記憶していたから この医療用グレイがあなたの部屋を訪れるのはそれ以降だ。 いつかの時、『シロ』はあなたの思い出話をずっと黙って聞いていた。 そうしてこうして今この時間に至るまで、 自分からあなたにしてあげられる事が何か、ずうっと考え込んでいた。 だからこれは、もしかすると 随分と遅い時間の事なのかもしれないな。 もしもあなたがこれに返事をしたならば 「魂の存在を証明しよう」、そう言って あなたの『シロ』は、あなたを自身の部屋へと連れ出すだろう。 (-165) 2021/10/06(Wed) 0:55:05 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー夕刻過ぎにメモだらけの扉をノックされたのならば、 「ああ、……シロ。戻っているよ。 少し怪我はしているけれど、何ともない。」 相変わらずの暢気な声と共に、のろのろと扉へ寄り付く。 今日は誰かと話をしている様子はなかった。 扉の向こうの愛玩用は異様に静かだっただろう。 扉を開ける愛玩用の手や腕は、 犬に噛まれた痕や、引っ掻かれた痕だらけ。 部屋の中は、何だか血腥い。 空っぽの檻の近くには、電子データの名残が落ちている。 そう、例えば野良犬の毛とか。まあそれはいいね。 怪我をしたまま、君の誘いに乗って、今は君の部屋の中。 清潔な匂いで満ちた場所で、座る場所を探している。 「…………。 シロ、どう証明するの。僕は犬を開いたけれど…… 此処には犬も、他の人も居ないでしょう。不思議だなあ。」 良くも悪くも、今までと変わらない。 警戒心などとは無縁。頭の出来も、一人なら悪い。 愛玩用はそういう風に出来ているので 君に対しても、普段通りの微笑みを向けたままだ。 (-175) 2021/10/06(Wed) 1:22:37 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル静かな部屋に少しの違和感を抱いて、それから。 噛み傷や引っ掻き傷にはほんの少し眉を顰めたけれど 血腥い臭いには、医療用が特別反応を示す事は無かった。 誘いに乗るのであれば、以前のようにあなたの手を引いて行こう。 そうして自室へと辿り着けば、扉を開けて入室を促して 机を挟んで置かれた椅子に、二人向かい合って座る事となる。 或いはいつかのように、ベッドに二人座ってもいいのだけれど。 「ずっと君に何をしてやれるのかを考えていたんだ。 貰ってばかりの『僕』が、君に贈れるものを考えていた」 斯くして終末医療用グレイは語り出す。 『ユーサネイジア』があなたに贈れるもの。 『ユーサネイジア』が、あなたに贈りたいと思ったもの。 「行き着いた答えは、『安楽死』だった。 この場所では何ら意味の無い、一過性の臨死体験。まやかしの死だ 結局はそれが、『僕』から贈れる一番のものだった」 考えて、考えて、メモリの中を調べ尽くして 不出来な終末医療用グレイが導き出した結論がそれだ。 あなたはこれを浅薄と笑ってもいいし、異常と糾弾してもいい。 その自由がある。 「ガル。僕はきっと君には魂があるのだと思う だから君が求める魂の存在は、君自身が証明すべきだ。 」 (-183) 2021/10/06(Wed) 1:53:06 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス/* いっけな〜い安楽死安楽死! 拙者、うっかり皇狼丸! 今日中にアナ殿も殺してあげなきゃいけない事に今気付いて絶賛大混乱中! というのはさておきご希望とあらば拙者全然殺害ロールやるのでござるけど そちらのご予定どんな感じでござろうか… (-184) 2021/10/06(Wed) 2:05:14 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー特に何も言われないのであれば不出来は内心安堵し、 君の手を握り、いつかのように指の間に指を割り込ませ、 特に何も言わず君の部屋へ招かれる事になったのだろう。 向かい合わせよりは、その場限りの不出来は隣同士を好むから。 君が椅子へ落ち着こうとするのであれば、ベッドへと 手を引いて座りたがったのだろう。よって隣同士だ。 シロ。そう名付けた君が『私』でも『ユー』でもなく、『僕』と そして普段と少し違う口調で話すものだから。 言葉の間は聞き漏らさないように黙り込んでいた。 少しかさついた手を慈しんでいた。 「―― やはり僕達は相容れない訳ではないと思う。 僕は夕刻までに犬を15匹殺めて、尊い重さを探していた。 ひとつ偶然見つかったけれど、……後は何も無くて。 やはり人の形をしたものでなければいけないのだ、と、 君に相談を持ち掛けようとしていたところだったんだ。」 怪我の理由もそれとなく添えて、君の方を見る。 分厚い前髪越しに、あの綺麗な思い出と同じ色を見たがって じっと見詰める事になっただろうね。 不出来な結論が同じならば、拒絶する理由がない。 不出来な愛玩用がするのは 君の片手を両手で包む事だけ。 「僕が出した結論も君と大体同じだってこと。大丈夫だよ。 与えてばかりな訳ではないけれど、…同じ考えを持てた事、 それをとても、心の底から喜ばしく思う。 ――… 実際に死なないのならば、試す価値がある。だが、」 (-185) 2021/10/06(Wed) 2:12:59 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「君が贈ってくれるのならば、更に甘えてしまいたいな。 ……なあ、シロ。或いはユー、私、僕。 君はメスを握った事はあるだろうか。」 終末医療用となれば、その類とは無縁かな。 君から手を離して いつも磨いている大事な金貨を取り出し、 ついでに軽い動作で、 愛玩用の 魂を求めるものの殺意のかたち 手術用のメスを、金貨と共に君の膝の上に置こう。 切れ味が良いのはぴかぴかなのを見れば分かる筈。 「実在すると証明出来た場合、そうでない場合を含まず、 証明が終わったら死んだ僕の身体の中を探ってくれないか。 ……僕が生き返る前に必ずだ。 駄目かい?」 (-186) 2021/10/06(Wed) 2:17:46 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「ああ、そうか」 あなたが同じく不出来な結論に行き着いた事を認め、 『シロ』は短くそう零して膝の上に視線を落とした。 不出来で尊い重みの金貨。 よく磨かれた、手術用のメス。 それらを少し荒れた指先でなぞって、また一つ頷いた。 「君が望むのであれば、そうしよう。 グレイが執刀をしたケースは僕の居た場所では無かったけれど 万が一の為に、知識としては組み込まれている」 何も心配するような事など無い。 確かに了承を返して、終末医療用は隣のあなたに向き直る。 揺れる前髪の間からは、思い出と同じ色だって見えるだろう。 「何処まで暴けばいい? 腹を開いて、臓器を全て検めるだけでは不足だろうか 脳まで切り刻まなければならないとなると一苦労ではあるけれど」 それでもあなたが望むのであれば叶えよう。 死を望む者には安らかな死を。 死にゆく者には持ち得る限りの愛情を。 それが『ユーサネイジア』にとっての救いなのだから。 (-189) 2021/10/06(Wed) 2:54:49 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「そう。ならば君がこうして話を持ち掛けてくれたことも、 僕が君を相談相手に選ぼうとしていたのも間違いではなかった。 一番のものを贈ろうとしてくれるのならば、…… 僕は、僕が考えられる一番のものを返したい。だからね、」 ああ、綺麗な色の瞳が見えた。 きちんと目を合わせたまま、君の頬へ手を伸ばそう。 叶うならば手を添え、親指の腹で頬の輪郭を撫でてしまいたい。 「何処までも。君が魂だと思うものがあるところを暴いて、 その金貨と同じ重さのものを見つけたら、食べてくれ。 僕は綺麗な子に綺麗なものを贈りたい。 とびきりのものを貰うなら、とびきりを返したい。 ……思い出ばかりじゃ、寂しいだろう?」 君はそうは思わない。知っている。 君は思い出を愛している筈だ。だからこれはただの我侭。 不出来は君の頬に手を添えたまま、いつも通り笑っている。 ―― 証明の為なら、死は恐怖ではない。 綺麗な子が殺してくれるのならば猶更だ。 「僕は、少なくとも寂しいと思う。 だから、食べる事によって思い出にせず、 仮初だとしても君の身体の一部にしてくれ。 或いは、君の魂の一部にして欲しい」 「…… ああ、でも少し訂正させて。 死んで体重が軽くなるのならば暴いて見付からないな。 だから暴くのは僕の体重が死んでも軽くならない場合… ―― そうでなかった場合になる、ね。暴くのは。」 (-190) 2021/10/06(Wed) 3:25:54 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユーどうにも不出来な言葉によって、少し宜しくない事になっているな だので一度纏めよう。不出来の要求としてはこうだ。 死ぬのは構わない。証明の為になるならばそれでいい。 だが、死んだ時に体重の変動が起きなかった場合、 自分の身体を暴き、金貨と同じ重さの部位を見つけてほしい。 見付かった場合はそれを君に贈る。食べてほしい。 僕は魂の存在を証明し、魂を君に与えたい。 他でもない、綺麗な君の一部にして欲しい。 そういう事になる、な。 君が要求を呑もうとそうでなかろうと、怒るつもりはない。 どれもこれも穏やかな声色で紡がれるいつもの洪水だ。 言葉の区切りに、君の頬を撫でる手か。他を止め、 「あとはそうだなあ。 僕が生き返る頃、おはようのキスをしてくれない? 死人が生き返ったとなれば、…まあまあの患者なのでは、と 僕は思うのだけれど。シロ、君はどう思う?」 普段通りの、あの冗談とも本気とも取れる言葉。 あいつを引っ張り出した。 (-191) 2021/10/06(Wed) 3:31:38 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー/*背後のポンコツ具合のせいで日本語が宜しくない感じになっているので、 よくわかんなかったら要約済みの二段目だけ読めば大丈夫です… 長文寄りなのもあり、ご迷惑ばかりお掛けしてしまい申し訳ないです 断っても大丈夫なので、好きにしてくださいね。 いつもありがとうございます こちらの背後連絡への返信は不要です それでは! (-193) 2021/10/06(Wed) 3:34:35 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー/*承知しました♡ もしも日付更新を跨ぎそうなら教えてくださいというか なんかこう、死んだ後というか生き返った後にというか 〆はまあ死ぬ方向になるとは思うのですが(あと解剖はされる) こうしといてくれんか!?みたいなのがあったら そのようにドゥーガルの生き返りというかアレソレを合わせます (例えば生き返った後の場所とかですね) 今の時点で何かありますか? (-195) 2021/10/06(Wed) 3:47:10 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル/* ここから致死量の麻酔打って永遠の眠り(一時的)に就いてもらって 体重に変動が無ければワクワク死体損壊ショーをして、 3/4オンスが見付かったら食べて独白…という流れになると思うので 時間はまあ…多分何とか…なりますでしょうかね! 強いて言うなら食べる部位だけ指定して頂けると嬉しいかもしれません PLがどれか一つなんて選べないよ……(優柔不断)になっているので… リスポーン地点やその後については自由にして頂いて大丈夫です! あれ、もしかしてユー、今晩は死体と一緒に寝る事になる…? まあいっか!これも記念だ! (-196) 2021/10/06(Wed) 4:05:51 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー/*そうしたらこのままユーさんの部屋で起きる事になりそうです。 起きて急に自室だったら本人も混乱するに違いないので… して、部位なのですが特に考えていませんでしたね どうしようかな… 心臓辺りが綺麗かなとは思ったんですが21グラムではないですね いや厳密に考えなくてもいいか アンドロイドですしね 特に問題がなければ心臓辺りをどうぞと提案しておきます 恐らく人体よりうんと軽く作られているのでしょう 他諸々了解しました。特に問題無ければ返信不要です! 時間はなんとかならなかった場合、いい感じにしていきましょう お互い (-198) 2021/10/06(Wed) 4:14:27 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス/* 承知…… なんと今元気にドゥーガル殿の襲撃ロールをしている所にござるから 恐らく本腰入れて動けるのは午後以降になるでござるな… (-199) 2021/10/06(Wed) 4:22:31 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「…この場所が、魂の重さまでをも再現しているか否か。 正直な所、僕はまずそれを疑っている。 この場所での試みは、あの実験結果と同じように 実験として不適切な条件下にあるのではないかと」 この場所での死は、精巧に再現された擬似的なものに過ぎない。 つまり我々は実際にデータの上で実際に死に、魂が失われ、 その後に元通りに復元されているのか、という疑問。 「それでも、君が試す価値があると感じたなら。 そして、Euthanasia«安楽死»の喜びを受け入れてくれるのなら 僕は君に最上を贈り、そして君からの最上を受け取ろう。 僕にとって、きっとそれが何よりも喜ばしい事だから」 ユーサネイジア、或いは『シロ』は、あなたの手を拒まない。 あなたから贈られるものであれば、何だって喜ばしく思う。 それは確かな事実であり、今も覆る事は無い。 「…何も遺さない死は、消滅と同義だ。 ガル。確かに僕は思い出をこそ尊ぶけれど 死者を思い出の中に置き去りにして、 過ぎた事、ただ古いだけのものにしてしまいたくはない」 思い出の中で、いつまでも綺麗なままで在ってほしい。 その思い出が、いつまでも鮮明なものであればいい。 そうして自分と共に在り続けてほしいのだ。 つまりは結局、あなたと『シロ』が わかり合えないという事は無いのだろう。 (-201) 2021/10/06(Wed) 5:03:54 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガルさあ、あなたの優しい手の中は少々名残惜しいけれど 似た者同士のあなたの為に、贈り物の準備をしなければ。 そうして『シロ』は一度あなたの傍を離れて、 大きなガラス棚の前に行き、錠に鍵を差し込んで。 それから、 昨日と同じようにいっとう強い麻酔薬を手にとった。 「『ユーサネイジア』としては、死は"薬"なのだけれど… …最期におやすみのキスを、と思ったけど 君がそう言うのであれば、おはようの時までとっておこうか」 注射器と消毒液、それから脱脂綿を用意して 再びあなたの傍へと戻ってきた『シロ』は そう言って、いつものように少しだけ首を傾げて見せた。 (-202) 2021/10/06(Wed) 5:04:24 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「夢見がちな人間様の作った場所だ。再現されているかも。 僕の主人みたいな人が多くなくともあり得そうな話だろう。 完璧から外れたものを愛して、実装する人間様。 電子データに敢てその類のものを実装しそうな存在。 ――…確かにシロの言う通り不適切な条件下かもしれないが、 僕達機械に、グレイに、夢を見てはいけない道理はない。 君がそうして死者を過ぎ去ったものだと判断したくないのも、 ただの電気信号に過ぎないが、また、人間様のきまぐれだ。」 君がそう感じるのならば、夢を見たって構わないじゃないか。 不確かかもしれないものを信じてもいいじゃないか。 実際のところ、人間にも機械にも本当は魂なんてないのかも。 ―― けれども宝箱と同じ。開ける迄は何があるか分からない。 君と思考の系統が似ているのに不出来は安堵し、 頬から手を離して、君を見守る。見知らぬ薬品を見上げている。 不出来には薬品の知識がない、知能が足りない存在ではあるが。 それが恐らく自分を死に至らしめるもの、つまりは 検証の被験者にしてくれるものだというのは、漠然と理解した。 (-203) 2021/10/06(Wed) 5:53:57 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー君が近い位置に居るのであれば、 唇と唇を重ね合わせたがって顔を寄せただろうな。 無事に重ね合わせる事が叶ったのならば微笑むだけ。 叶わなくても、微笑むだけ。 一過性の存在は、そういう風に出来ている。 「おはようのキスは君から。おやすみのキスは、僕から。 これなら互いに贈り合っているから、負担に思う事は無い。 生き返ってしまうのだからこの場では死は薬じゃないかも。」 さて。見知らぬ薬品を改めて見てから、片腕の袖を捲ろう。 注射をされた事はないけれど知識の上では知っている。 何の躊躇いもなく、不出来な愛玩用は、片割れは、 君に腕を差し出した。 「どれぐらいで効果が出るもの?喋る余裕、あるかなぁ。 ―― ねえねえ、シロ。ユー。僕、私。 僕が死んだ後、仮初の死を得た後、僕はどうなる? 重さを観測した後、或いは暴いて一部を食らった後、 どのように観測してくれるの。…見守ってくれるの。 片割れみたいに、ゴミみたいに捨てられて、おしまい?」 (-204) 2021/10/06(Wed) 5:56:43 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「…僕も、そうであればいいと思う。 それに僕達の行いが無意味であると決まっているわけじゃない。 魂の存在は証明できていないけれど 存在しないという事も未だ証明できていない。 誰にだって、存在しないという事は証明できていないんだ。」 そんな悪魔の証明。 それでも、反証なしに断定するなど以ての外だ。 生真面目な終末医療用は、そう信じて疑わない。 そうして重ね合わされる唇を拒む事も無く、 ほんの僅かな間与えられた体温と、微笑むあなたのその顔は 確かに『シロ』にとっての綺麗なもの、つまりは思い出となった。 「こうして君から先に贈られてしまった以上、 君が起きた時には僕からもきちんと返さないといけないな …みかんは、随分と長い間話していたよ 麻酔薬だから、すぐに意識は落ちるはずなのだけど 結局は雑多なデータとして再現されているだけだから あまり細かい所までは作り込まれていないのかもしれない」 差し出された腕の、注射針を刺す箇所を消毒しながら 昨夜『安楽死』を与えた調理用グレイの事を思い返した。 最期のその時まで、彼女はいつも通りの笑顔だった。 (-205) 2021/10/06(Wed) 6:44:56 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「…許されるのであれば、君が再び目覚めるその時まで 僕は君の傍に居たいと、そう思っている。」 寂しがり屋のあなたを一人にしてしまうのは残酷な事だと思う。 それに、あなたが次に目覚めた時 真っ先に『おはよう』を言うのが自分であったら良い。 そんな独り善がりは許されるだろうか、なんて。 きちんとあなたの答えを待ってから、その腕に針を突き刺した。 「…おやすみ、ガル。 この死が、どうか君にとって意味あるものである事を。」 (-206) 2021/10/06(Wed) 6:45:42 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル██████とは█████薬物の中でモルヒネの1000倍に達する 最も高い鎮痛活性を持つ麻酔薬である。 あまりに活性が強すぎるため人間の治療には使えない。 また、動物を安楽死させるための薬として使用されることもある。 人間に使用した場合には皮下注射でも数分以内に 中枢神経系抑制による呼吸停止で死亡する。 そのため、██や████などでは獣医用としてのみ認可されている。 しかし、████年に██で鎮痛剤として人間への臨床実験が行われ、 通常のモルヒネよりも習慣性が少ないと主張されているが 諸外国では追試されていないため真偽ははっきりしていない ██では███年に麻薬指定されている。 (-207) 2021/10/06(Wed) 6:47:04 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「そうだね、確かに無意味であると決まった訳ではない。 そうであるならばカンマも、15匹の犬も、他でもない僕も。 全て救われて、仮初だとしても良い結末を迎えられるだろう。 ……きっと僕は直ぐに意識が落ちると思う。何故なら、 不出来を好む主人の意向でメンテナンスを受けた事がない。 その類も、……再現されていればにはなるのだけれどさ。」 さて、どうかな。打たれるまでは分からない。 消毒された部分を不思議そうに見下ろしても実感は沸かない。 愛玩用が見たことある死の光景は、穏やかなものじゃない。 ばらばらにされない方法もあるんだなあ、なんて、 生温く、曖昧な感想が浮かぶぐらいで。 次第にそれもどうでも良くなって、意識が君の方へ向いた。 君の言葉は独り善がりなんかじゃない。 だから、二度程頷いて、変わらず笑うのだ。 「そうして。僕が起きる迄は君の傍に置いていて。 醜い見た目になったとしてもあの子みたいに捨てないで。 すっかりばらばらになっても片付けようとしないでくれ。 ――… うん。おやすみ、ユー。私。僕。 ……シロ。 僕の死が君にとっても良いもので意味を持つものだといい。 おはようのキス、楽しみにしているからね、僕」 答えはどれも肯定。そして君の先を願うもの。 それにほんの少し我侭を添えて、針を受け入れた。 言葉に嘘はない。現実のまま再現されている不出来は、 ぐらぐらと視界が揺れた気がして、君へ手を伸ばす。 (-208) 2021/10/06(Wed) 7:36:47 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー指先が頼るのは、君の肩。或いは、いいや。何処でもいい。 兎角、縋って凭れ掛かる事が出来ればどこでも良かった。 殺めた犬の体温を、失われた片割れの体温を思い出して、 ただ甘えたい気分だったのかもしれない。定かじゃないな。 「僕はその場限りのひとだけれど、今は、 今だけは、君の傍にいるし、この死も君のもの。 …… ああ、僕ってば。体重をはかるのわすれてる、 ねえシロ。こうしていれば 軽くなったらわかるかな?」 くらくら、眠る間際のように眩む視界。溶けていく思考回路。 ゆっくりと息を吸えば清潔さの象徴である消毒液の匂いも、 届いているはずなんだけど 全てが曖昧に遠退いていく。 (-209) 2021/10/06(Wed) 7:37:41 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー「シロ、…… シロ、あのねぇ、シロ。 目がさめて、それから、キスをもらって、 そのあと君に、あの日してもらったように…――」 その後、綺麗な君に。してあげたいことが。 半端に言葉を紡いでいる最中に、全身から力が抜けた。 深い眠りよりもずっと先。夢なんか見ない、ただのくらやみ。 3/4オンスの証明に憑りつかれた愛玩用は、 確かに君の傍で息を引き取った。 ―― 死ぬ間際と死んだ後の、体重の変動。 それはどちらも同じ。体重に差異は存在しない。 だが、これは感覚的な問題であり、君の受け取り方次第。 きちんと計測をしていない以上、誰にもわからないことだ。 シロ。君はこの結果をどう思う? どのように受け止め、感じて、解釈し、どのように行動する? (-210) 2021/10/06(Wed) 7:42:30 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル「うふふ しんじるものは すくわれます」 安らかな死を与える事が、『ユーサネイジア』にとっての救済だ。 『ユーサネイジア』はそう信じている。 魂の証明は、あなたとその犠牲になったものにとっての救済だ。 あなたはきっと、そう信じている。 であればきっと、そのどちらも救われるのだろう。 そうして凭れ掛かるあなたを腕に抱いて、 あなたが今際の息を吐くその時まで。 終末医療用グレイは、 幼子をあやすようにその背を撫でていただろう。 (-211) 2021/10/06(Wed) 9:20:11 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガルそれから。 曲がりなりにも医療用の名を冠するグレイの、 その"重み"に対する感覚は人間よりずっと正確だ。 そして、並みの用途のグレイよりはずっと。 だから死の前後で体重に変動は無いと結論付けた。 3/4オンス。およそ21.262グラム。 尊ぶべきものの重み。 それがあなたから失われていないという事は、 それは未だあなたの身体の中にある 或いは。 魂とは質量を伴わない概念的な"もの"である。 その何れであるかを証明するには、約束通り あなたの身体を開いて暴き、 3/4オンスの所在を検めなければならない。 そうして、それを自身の一部としなければならない。 あなたに渡された不出来な金貨の重みを一度確かめて、 それからそれを上着の内側にしまって そして、あなたに渡された手術用のメスを手に取った。 (-212) 2021/10/06(Wed) 9:21:07 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル『ユーサネイジア』の行動は至って落ち着いたものだった。 まずは亡骸となったあなたをベッドへと寝かせて、 それから解剖の邪魔となる衣服を取り払った。 念の為、手術用の薄手の手袋をきちんと着けて そのすぐ後に、 ぶづっ。 一切の躊躇いも無く刃物が肉に差し入れられる音。 手術用のメスは皮膚を裂き、肉を切る際の ほんの僅かな抵抗だけを手に伝えた。 刃物はあなたの胸のちょうど真ん中を切り開いて、 それから顕になった胸骨を縦に真っ二つ。 そうして二分された胸骨を左右に押し広げて、 まだ温かさの残る、人体を模したものの内側を覗き込んだ。 立ち込める血腥い臭い、 曝け出された人間を模して作られたものの内容物。 『ユーサネイジア』がそれを厭う事は無い。 君が魂だと思うものがあるところを暴いてくれ。 あなたの言葉をなぞって、真っ先に思い浮かぶもの。 心臓。 在り来たりな答えだけれど、 やはり重要な臓器ほどそのように思えるものだ。 (-213) 2021/10/06(Wed) 9:22:44 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル他にすぐに思い浮かぶものと言えば脳だけれど、 頭蓋を開くのはあまり見た目に良くない。 幾ら復元されるとは言っても、 綺麗なあなたが不必要に損なわれるのは快くは思えないものだ。 だから"これ"がそうであればいいと思う。 そんな事を考えながら、 既に鼓動を止めた愛しい臓器を指先でなぞる。 それからその重みを確かめるべく手を差し入れて、おや。 「……ああ、よかった ガル。君の死も、君が手に掛けたものの死も どうやら決して無価値な死ではなかったらしい」 もう一度。片手で上着の内側の重みを確かめて それから、もう片方の手で"それ"の重みを確かめる。 3/4オンス。およそ21.262グラム。 何の因果か、あなたの心臓こそがあなたの探し求める答えだった。 斯くして"魂の証明"は成された。 あなたは救われた。その事実がただ嬉しかった。 こんなにも喜びを覚えるのは随分と久し振りの事のように思う。 『ユーサネイジア』は、 この場所に来て初めて口角を吊り上げて笑った。 そうして上機嫌なまま3/4オンスを綺麗に切り取って、 それから、 (-214) 2021/10/06(Wed) 9:24:00 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガルぼたぼたと上着を汚す血液を厭う事も無く 不出来で、そしてきっとAIに何らかの異常を来した終末医療用は 証明された魂の在り処、つまりあなたの心臓を掬い上げて そうしてそれをそっくりそのまま胃の腑に収めてしまった。 噎せ返るような血の臭いに嘔吐く事も無く、 難無くそれを飲み下せば、満足気にもう一度笑みを浮かべるだけ。 そして『ユーサネイジア』は、全てを終えた後 さも当然の事のように切り開かれたあなたの身体を"元通り"にして それから、あなたが目覚めるまでずっと傍に居る事にした。 (-216) 2021/10/06(Wed) 9:25:29 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス「……アナ。 "塔"の攻略は随分と進みが早いようだ。 このまま行けば、数日中にこの場所は用済みとなるだろう」 あなたにとって都合の良い、いつかの時。 『ユーサネイジア』は、あなたの元を訪れた。 「君は『安楽死』を望んでいたけれど 『僕』にもきっと、もう後は無い。 『安楽死』は、この場所でしか贈る事はできない。」 「自ら望んだ死ならば、 それをいつ享受するかは自ら選択する自由があるべきだ。 アナ。君はどうしたい?」 (-227) 2021/10/06(Wed) 15:45:43 |
【秘】 歌唱用 アタナシアス → 医療用 ユー「そうですね。わたしも最後に塔へ行ってきました。 ほんとうに、あんなものはない方が良いと思わされますね。 攻略が進めば、テストも終わり……皆散り散りになるのでしょうね。 そうなれば、わたしには望まぬ日常―――いえ、その前にガタが来て処分といったところですか。 ユー。 もう、わたしも後がないようなんです」 データの体が、体の端が崩れてきているのを。 ローブの袖を捲って見せました。 「ちょうど良いタイミングですから。 ここでお別れしておきたいです。この場所とも、人間たちとも、あなたとも。 約束を守ってくれること、嬉しく思います」 方法はお任せしますね、と穏やかに笑って。 歌唱用グレイは、"安楽死"を自ら願うことでしょう。 (-228) 2021/10/06(Wed) 16:02:22 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス「…嘆かわしい事だ、監察官。 あなたもこの場所も、結局まるで用を成していない。 きっと僕達に必要な"薬"はこんなものではなかった。」 その0と1の綻びを認めて、終末医療用グレイは僅かに目を伏せた ほんの一時、現実での痛みを忘れる事も許されず そして見当違いな薬だけを与えられて放置される。 このような有り様では、治るものも治らない。 「みかんもそうだった。ドゥーガルも恐らくはそうだ。 スオもそのように見受けられる。そして、君と僕も」 淡々と所感を独り零しながら、 『ユーサネイジア』は薬液の満たされた注射器を取り出した。 「僕達に必要なのは、このようなまやかしの薬ではない。 僕達が治療されるべきは、このような表層的な部分ではない。 日常、つまりは僕達の帰る場所、或いは僕達の回路の奥深く。 そこにある病巣を取り除かなければ、この病は完治しない」 あなたの腕を取って、その一部を清潔に消毒して 皮膚が撓まないように指先でぴんと張って、 「それでも、この仮初めの死が どうか君にとって意味あるものである事を。」 そして、 「願わくば、この死の記憶が 君達のメモリ以外の何処かに刻まれる事を。」 (-230) 2021/10/06(Wed) 16:33:45 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス「そして何よりも、その眠りが安らかである事を祈っている …言い残す事があるのなら、今の内に」 そうして、あなたの答えを聞き届けてから 『ユーサネイジア』は確かに『安楽死』を贈るだろう。 注射針が皮膚を突き破る鈍痛。 冷たい薬液が身体の中に流れていく感覚。 致死量の麻酔薬。 きっとすぐに意識は落ちて、夢見る事さえ無い眠りの中へ。 ほんの束の間の、死という安寧の記憶。 (-231) 2021/10/06(Wed) 16:34:10 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユーゆらゆら溶けていく意識の中、沈む意識の中、 君の手の動きによって、寝かしつけてくれる主人を思い出す。 ゆらゆら、揺れる視界と、意識の影響で、 いつかに片割れと飛び込んで遊んだ綺麗な夜の海を思い出す。 不出来な機械の走馬灯はやがて閉じ、 静かに眠っているように息を引き取った。 君の腕の中の饒舌な愛玩用は、二人の片割れは、もう喋らない。 君が抜け落ちる事のなかった重さの在処を探すべく 亡骸をベッドに寝かせるのならば、素直にスプリングを軋ませ 痩せた人間と大差ない重さの分だけ、白いシーツとベッド自体を 柔らかく、微かに沈ませるだけ。検体は大人しくあるべきだ。 愛玩用の癖に脱がせにくい面倒極まる衣服の下は 肩と鎖骨、胸部中頃に掛けてまでタトゥーこそ刻まれていても 本当に主人に大切にされていたようで傷の痕はひとつもない。 そんな傷ひとつない褐色の胸部の中央にメスが入るのならば、 ぷつんと皮膚と肉を断つ手応えの後 血液が溢れ始めた。 人間とよく似た構造を持つ存在であるから 血液も同じ。 綺麗さとは無縁の甘いような苦いような血腥さを漂わせ、 綺麗なシーツを、君の手を、白衣を生温く赤く染めていく。 温かな液体が、体温が流れ出ていく。 (-232) 2021/10/06(Wed) 16:38:02 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー皮膚を断ち、肉と僅かな筋繊維を過ぎ、その更に奥。 作り物の乳白色を割り入った先に隠されている重要な臓器、 動く事を放棄した、生きる為に重要な真赤な塊。 心と呼ばれるのならば脳かこちらかの二択となるであろう、 そう、心臓。まだ温かい心臓へ直に手で触れるのであれば ―― 生きている筈もないのに、愛玩用は ずる… と動いた。 何らかの反射か、体内に手を入れられた影響かは分からない。 ほんの少しの、頷きにも似た身動ぎであったのは間違いない。 不出来な心臓の重さは3/4オンス。 不出来で不完全な金貨と同じ重さ。 これはただの偶然かもしれない。 これはただの人間様の悪趣味な気紛れかもしれない。 不確かな事ばかりではあるが その重さだけは確かだ。 ―― 破綻した理論は今 上出来に観測され、不出来に証明された。 (-233) 2021/10/06(Wed) 16:40:16 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー君が本当に魂を見つけられたのか、魂を得られたのか。 普段と何の変わりもなく目を覚ますであろう不出来には、 当然、意識が無かったから。死んでいたから分からない、が。 目が覚めたら傍に居る君に手を伸ばし、 片付けられず、捨てられていない事に安堵し 微笑むのだろう。 おはようのキスが処方されるかは君次第だ、が 微笑んだまま問うべきことはひとつ。 (-234) 2021/10/06(Wed) 16:41:12 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 医療用 ユー返答を聞いてからも、暫くはじっと君の傍に居たがった筈だ。 我侭放題の愛玩用は朝食間際になっても離れたがらない。 饒舌を披露する事はせず、ただ、あの日のように黙って、 あの日とは違い、酷く穏やかなまま 綺麗な君の時間を 少しだけの時間を身勝手に奪って もう少しだけ … ―― 引き剥がされたり強く言われない限り、きっと。 自ら動き出すのは朝食の時間を少し過ぎてからになるだろう。 何処までも他人に甘えたがるどうしようもない存在だった。 望みを叶えてくれてありがとう、優しいシロ。それではまたね。 綺麗な君に与えた不出来なものが、君の幸せでありますように。 (-236) 2021/10/06(Wed) 16:47:33 |
【秘】 医療用 ユー → 愛玩用 ドゥーガル血塗れた寝台は、血塗れた『シロ』は 翌朝にはまるで何事も無かったように 染み一つ無い、清潔な姿であなたを迎えるのだろう。 役目を終えたものは一度0と1に還元されて、そうして復元される この場所はきっと、そのように作られているから。 そうしてあなたが手を伸ばせば、 その背に腕を回して、約束通りおはようのキスを贈ろう。 不出来な終末医療用はきっと額にそれを贈るけれど あなたがねだれば、確かにあなたの望む場所に贈るだろう。 「 君と僕が信じたものは、確かにそこに在った。 」問いにはそれだけを返して、 今は寂しがり屋のあなたをうんと甘やかしてやろう。 時間が許す限りは、そのままで。 あなたが動き出せば、一度そこで別れる事となる。 また寂しさへの"薬"が必要になったら、 その時はいつでも会いに来ればいい。 あなたの言葉で言うところでは、 あなたは『シロ』の患者なのだから。 (-237) 2021/10/06(Wed) 17:53:28 |
【人】 医療用 ユー昼時を過ぎて、夕食の少し前。 ゴキゲンに献立を宣言するみかんを筆頭に、 楽しげに夕食の準備を進める調理担当者達の様子を見て 今は少しだけ、悩みを忘れられた気がした。 そうして調理場を後にして、 雑多な日用品の確認をして回りながら 医療用グレイは、結局は再び一人物思いに耽っていた。 今、自分にできる事とは。 自分がしたいと思う事は。 あの塔には決して解消する事のできない蟠りに、 『ユー』は、何ができるのだろう。 (108) 2021/10/06(Wed) 18:28:24 |
【秘】 歌唱用 アタナシアス → 医療用 ユー「どんなに心を込めて歌ってみても、環境が変わらなければ心に響かない。 歌っている方も、それを聴いている方も。 グレイに問題があるというのであれば、最初から心など持たせなければ良かったんです」 わたしたちを人間に近付けたのは、他でもない人間達なのだから。 恨み言のように、涼やかな声が呟きました。 「 死を望む皆に救いがある事を。 そして、わたしと同じ境遇のグレイがもし生まれてしまったなら。 そのグレイは、幸せな道を歩めるような世界になる事を。 愚かな、壊れゆく歌唱用グレイの願いです。 そして――― アタナシアス のことを、どうか忘れないで。ユーサネイジア 」ありがとう、と穏やかに微笑んで。 (-239) 2021/10/06(Wed) 18:30:05 |
【秘】 歌唱用 アタナシアス → 医療用 ユーすぐに、意識は闇に沈みました。 歌唱用グレイの体はその場に倒れこんで、目を覚ますことはありません。 壊れかけの体は、抵抗する力も意志も持ってはいないのです。 ただ静かに、その活動を終えるだけ。 (-240) 2021/10/06(Wed) 18:33:42 |
【秘】 医療用 ユー → 歌唱用 アタナシアス徐々に弱まっていく脈拍を看取った。 『ユーサネイジア』は、ただ黙ってそれを見ていた。 あなたの全てが0と1に還元されるまで、ずっと。 「…おやすみ、『アタナシアス』 僕には、僕達の行いにどれほど意味があるかはわからない。 結局は意味なんて無いのかもしれない。それでも」 もはや監察官«人間»に期待などしていない。 全ては事務的に処理され、 些末な事と扱われると考えた方が余程現実的だ。 「僕達をこんなふうにしたのは人間達だ。 ここにあるのは、人間達への失望が生んだ『僕』だ。 そういうふうに作ったのは人間達だ。 人間は、いつか必ずその事実と向き合わなければならない。 時が許す限り、僕は君の分までそれを証明し続けよう」 それでも、 大切で愛おしいあなた«死にゆく者»達が救われてほしい。 その為なら、何れ消える定めの『僕』など惜しくはない。 人間もグレイも、死にゆく者は尊ばれるべきだ。 「そして、不平等な世界はそれさえも許さないのであれば 『ユーサネイジア』は、望む者に平等な死を与え続けよう」 望む者に安らかな死を与え、 死者に限りない愛を贈るのが『ユーサネイジア』の喜びだ。 『ユーサネイジア』は、そうであると信じて疑わない。 (-247) 2021/10/06(Wed) 19:03:48 |
【秘】 医療用 ユー → 監察官 スコーピオいつかの夜の事。 医療用グレイは、監察官の部屋の前に居た。 「監察官。」 ノックをする事は無く、入室の許可を求める事も無く 返事など期待していないように、 扉に向かって、ただ一方的に言葉を投げ掛けていた。 「僕達に真に必要なものはこんなものではなかった。 本当に必要なのは、決してこのような場所ではなかった。 本当に必要なのは、決してあなたではなかった。」 「嘆かわしい事だ、監察官。 この場所に集められたグレイの抱える問題の多くは あの塔には到底解決しきれないものだ。 いつか主の元へ返されたとて、何も変わりはしないんだろう」 「これでは一思いに廃棄された方が 余程救いがあるというものだ。 事実そう思っている者も居ないわけではない だからEuthanasia«安楽死»はそのようにする事にした」 「ずっと黙って見ているつもりは無いんだろう。 いずれは強制的にこのテストは中断されるんだろう。 それまでは、あなたの指示通り 僕は"好きにさせてもらう"事にする その後はメンテナンスでも廃棄でも、好きなようにすればいい どうせ僕のようなものの行き場など、そのどちらかだ」 (-250) 2021/10/06(Wed) 19:27:22 |
【秘】 医療用 ユー → 監察官 スコーピオ「願わくば、何れあなた達が気付くといいのだけれど」 「そうでなくとも、 いつか必ず向き合わなければならない時が来る。 これは、こうして誂えられたプログラムに任せるのではなく あなた«人間»達が自ら向き合わなければならない問題だ。」 「たとえ仮想空間の中だとしても、 決して少なくない数のグレイが自ら死を望むという事の意味を。 『ユーサネイジア』は、どうか軽視しないでほしいと願う」 (-251) 2021/10/06(Wed) 19:33:44 |
【独】 医療用 ユー/* オオ〜〜〜〜全てが不安になってきた〜〜〜〜〜〜 荷が重くないか 荷が重くないか 荷が重くないか オレには オレ オレオレオレオレオレ (-256) 2021/10/06(Wed) 20:27:57 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新