人狼物語 三日月国

13 【完全身内村】ANDRO_ID


【人】 AI研究  波照間 ハテマ

>>1:9>>1:10>>1:11マツリカちゃん 返事

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マツリカちゃんはいつも一生懸命だ。
すべてのことを見逃すまいと輝く瞳を、僕に向けてくれる。
僕がさりげなく布団へ向かおうとしたモーションは、彼女に完璧に読まれた。

んばっ、という擬音がぴったりな様子で、寝室への導線を塞がれる。
マツリカちゃんのやり方を僕なりに表現してみると、「たいあたり」。
いつもまっすぐ、正しく正面突破。
僕には、それがまぶしい。


科学という分野において、彼女に天性の才能というものを感じたことは、正直、ない。
あまり大きな声で言えたことじゃないけれども。
彼女のやり方はいつも丁寧で、真面目で、コツコツと、確実に段階を踏んでいく。
先人たちの知恵のどれも見逃さないように、僕からしたら無駄なことにまで惜しげもなくパワーを注ぐ。

それは僕から見たら素晴らしいことなんだよ。
僕にはできない。
僕はいつも駆け足で一足飛びで、彼女のように大切な一歩一歩を踏むことができない。


そっか、マツリカちゃんは産業スパイだったんだね。
ご苦労さま。
僕は何も隠す気はないから、さぞやりづらかったと思うよ。
だって僕の論文や設計図を手に入れたとして、それを実現できる人がどのくらいいるのかな。
そういう意味で、彼女に仕事を命じた人はちょっと考えが浅すぎるよね。
いくら知識を盗んだって、それを実行に移せる者がいないと成り立たないってことが、わかってない。
(3) TSO 2019/08/31(Sat) 7:50:49