人狼物語 三日月国


267 冬暁、待宵の月を結ぶ

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視点:


プロローグ

【人】  



   始まりは冬、温もりを求める季節

  
(0) 2024/06/08(Sat) 12:37:50
到着: 幸阪結月

到着: 宮崎暁

【人】 宮崎暁



 [ 積み上げた物が壊れされ
   それでも諦められなくて
   また積上げては、壊され。

   いつしか大切に積み上げるほどに
   壊れた時の痛みが大きくなると知って。

   積み上げることさえもやめてしまう。

   ああ何の話かって?

   両親の仕事柄、転校ばっかりで
   子供の僕は全然友達が作れないんだって
   ただそれだけのことだ。         ]


(1) 2024/06/08(Sat) 23:07:18

【人】 宮崎暁



 [ 友達と言っても程度があるだろう。
   浅いぐらいの友達もいれば親友もいる。

   僕はその浅瀬で貝のように漂うだけの存在。
   浅く付き合うことはあってもそれ以上はない。

   砂の城は天災の波に飲まれて消えていく。
   何も無くなった浜辺には僕が独りいるだけ。

   長くて二年も続かない人との関わりは
   僕の性格に希薄という後遺症を遺した。    ]


(2) 2024/06/08(Sat) 23:10:29

【人】 宮崎暁



 [ 自惚れるつもりはないけど、

   僕のことが嫌いだという人は少ないと思う。
   でもその分、僕を特別と思う人も少ないはずだ。

   アルバムを見て僕を思い出す人はいても
   僕に連絡をしてくれるような人はいない。

   それが僕という人間を決定づけて
   転勤族で友達を作ることを諦めた子供の
   象徴になっているのだと自分でも分かっていた。 ]


(3) 2024/06/08(Sat) 23:11:07

【人】 宮崎暁



 [ こんなんだから青い春が降りてきたこともないし、
   甘酸っぱい思い出も出来たことなんてなかった。

   でもそんな僕にも春はやってきた。
   初めてできた彼女は同じ学校に通う女の子。   ]


   おはよ!幸阪!


 [ 毎朝、僕は彼女の顔を見るだけで元気になれる。

   僕に見えていない何かが見えているみたいな
   そんな不思議なオーラを持つ、
   冬の空に咲く一輪の花のような、素敵な女の子だ。]


(4) 2024/06/08(Sat) 23:13:06

【人】 宮崎暁




   僕が転校するまでの間
   僕の思い出になって欲しい。


              君にしか…頼めないんだ。

(5) 2024/06/08(Sat) 23:14:13

【人】 宮崎暁



 [ 皆が帰って静まり返った真冬。

   誰の邪魔も入らないその場所で
   僕が言い放った最低な告白。

   幸阪結月と僕の肌寒い青い春は
   僕の傲慢から全てが始まったんだ。    ]


(6) 2024/06/08(Sat) 23:15:26

【人】 宮崎暁



   そう、これは────


      僕と幸阪結月が、お別れするまでの物語


(7) 2024/06/08(Sat) 23:16:53

【人】 幸阪結月



[ 私でなければならない理由なんてどこにもない。

     ―――――世界って、そんなものでしょ? ]

 
(8) 2024/06/09(Sun) 0:23:06

【人】 幸阪結月



[ 別に友達を作れなかったわけじゃない。
  親友、と呼べるほどの子かどうかは分からないけど
  私には複数友達がいて。5人グループに入ってた。


  
………5人、ペアを組もうとすれば一人あぶれる数。


  
いつだって私が選ばれなかった。

  ごめんね、って申し訳なさそうに言われて
  仕方ないな、って他の場所へ行く。

  何度も続けば気づいてしまったんだ。
  私の居場所はここにはないし、
  別に居ることを望まれてるわけでもないんだって。
  
  私はそこに居るのをやめた。
  私がいなくても彼女たちの世界は変わらない。

  実際、何にも変わらなかった。
  どうして、って聞かれてもなんとなく、と
  濁し続けて数日もすれば繋がりは切れた。]


 
(9) 2024/06/09(Sun) 0:24:07

【人】 幸阪結月



[ だから、今日までずっと適当に相づちを打って
  適当に周りに合わせて。

  ここに居るのは私じゃなくてもいい
  私の代わりがいるなら立ち去ってしまおう。

  いつも、頭の片隅にあるのは後ろ向きな思考。 ]

 
(10) 2024/06/09(Sun) 0:24:26

【人】 幸阪結月



[ いつしか、気付いてしまう。

  私じゃなければならない理由なんて
  何処にもないんなら。

  この世界に生きている意味だってないんだし。 ]


 
(11) 2024/06/09(Sun) 0:24:56

【人】 幸阪結月



 
いつ、死のうかな。

  どうせ死んだって半年もすれば忘れ去られる。
  誰にも迷惑は掛からない。

  でも、そうだな。
  死ぬんなら思い出作りのひとつでもしてから。

  誰か一人くらい、深く付き合ってみても。]


 
(12) 2024/06/09(Sun) 0:25:18

【人】 幸阪結月



[ 私が死んだら世界が変わってしまう他人。

          そんな人、いたらいいのにな。 ]

 
(13) 2024/06/09(Sun) 0:25:40

【人】 幸阪結月


[ そんな私の我儘な願いを
  叶えてくれそうな人がいるんだから
  世界は思ったよりは広いのかもしれないね。 ]


    おはよ、今日も元気そう。
    あ、今日抜き打ちテストあるらしいよ。


[ 偶々他クラスの子から聞いた情報を教えてあげた。
  私と彼、一見仲良しに見えてるのかな。

  恋人同士の私達。
  私はみんなが知らない彼の一面を知ってる。 ]
 
(14) 2024/06/09(Sun) 0:26:07

【人】 幸阪結月


[ テスト期間の放課後、みんな帰って
  冷え切った空間に私だけの空間。

  暇つぶしのようにバスケットゴールへ
  何度もボールをシュートしては
  取ってを繰り返してた日。

  人の気配がしたから、
  ボールを持ったまま私は君の方を振り返って ]


   何か、忘れものでもした?


[ 別に聞いた内容は普通だったと思う。
  告白の類は今まで断ってきたから
  わざわざフラれると知ってくる人もいないだろう。

  そう思いこんで、いたんだけどね。 ]
 
(15) 2024/06/09(Sun) 0:27:42

【人】 幸阪結月



[ 君にしか頼めないんじゃない。
  君が都合がいいと思ったから。

         ―――――そう、受け取ったから。]

 
(16) 2024/06/09(Sun) 0:28:12

【人】 幸阪結月




   ―――――いいよ。付き合おっか。>>5


 
(17) 2024/06/09(Sun) 0:28:27

【人】 幸阪結月



[ どうせ終わると分かっている関係。
  いつもなら断ってた。

  でも、思い出作りのための付き合いなら
  私にだってメリットはあったから。 ]

 
(18) 2024/06/09(Sun) 0:28:40

【人】 幸阪結月



[ 承諾してから、ゴールに向かって投げたボールは
  僅かに逸れて、地面に転がっていく。

  寒い日に始まった関係。
  私の気まぐれに背を押されて全てが始まった。 ]

 
(19) 2024/06/09(Sun) 0:28:59

【人】 幸阪結月



   そう、これは────


      私と宮崎暁が、お別れするまでの物語

 
(20) 2024/06/09(Sun) 0:30:18

【人】 幸阪結月



   
終わりを最初に綴った、物語。*


 
(21) 2024/06/09(Sun) 0:30:33

【人】 宮崎暁



 [ 次の転校はいつになるだろう。
   それは僕にも分からない。
   両親でさえ分からないのに、分かるはずない。

   いつか爆発する爆弾を抱えたまま歩む青春は
   ある時は無機質で、ある時は刺激的で、

   だけどそんな酔狂な遊びに身を投じるなんて
   並大抵の精神じゃ出来っこない。

   いてもいなくても変わらない
   僕の人生ゲームでの役割は続いていく。    ]


(22) 2024/06/09(Sun) 3:05:39

【人】 宮崎暁



 [ 僕は幸阪との関係を隠したりはしない。
   僕たちの関係に周囲が何か言う時は
   そのほとんどが僕のことだ。

   「宮崎ほんと彼女のこと好きだよね。」って。
   それを否定しない僕も僕なんだろうけど。   ]


   そりゃいつだって元気だよ。
   幸阪に朝から会えたんだし。

   げっっ…
なんも準備してない…。


 [ 抜き打ちテストなんて初めて聞いたと
   この後点数が悲惨になる予感に肩を落とす。>>14

   だけど直ぐに立ち直ると
   幸阪の隣に立って彼女の手を捕まえて
   人目時にせずそのまま手を繋いでみせた。    ]


(23) 2024/06/09(Sun) 3:08:01

【人】 宮崎暁



 [ いつか、さよならを言い合う時
   不幸だと何かを責め立てたりしないように
   それが思い出として残せるように

   彼女ならそれが出来ると思ったんだ。

   だから僕は、彼女を、利用してしまっている。

   僕と一緒で、寂しい目をしている彼女が…
   こうして手を繋いでいないと消えてしまいそうで
   そんな彼女の儚さが、僕の目を引いたんだ。   ]


(24) 2024/06/09(Sun) 3:09:00

【人】 宮崎暁



 [ 僕は絶対に周りには隠さない。

   いつか僕の居なくなった世界で
   幸阪の名前に傷がつかないように

   転校が決まっていた僕に都合よく遊ばれた
   可哀想な女の子じゃなくて
   僕の転校に仕方なく巻き込まれただけだって。

   こんなこと彼女には、絶対言えないけど。    ]*



(25) 2024/06/09(Sun) 3:10:04

【人】 宮崎暁



 [ あの日も僕はずっと、独りだった。
   テスト期間ともなれば皆すぐに帰るし
   人なんてほとんど残ってやしない。

   世界に置いていかれるような虚しさを背に

   自習用に開放された静かな図書室
   英単語帳を見るのも飽きてきた頃

   ふと窓の外を眺めていると
   聴こえた、ほんの微かに心地よいリズム>>15

   部活なんてどこもやってないし
   今の期間は自主練だって禁止だ。

   それなのに
   床を蹴りあげる音、ゴムが跳ねる音
   僕以外の誰かがまだいるんだって。

   たったそれだけの事で心が踊ってしまって
   気づけば僕は導かれるように音の元へと…。  ]


(26) 2024/06/09(Sun) 3:14:43

【人】 宮崎暁



 [ 烏が鳴き始める夕暮れ
   僕は体育館へとやってくると
   ちょっと重い鉄の引き戸を開けた。


   音の鳴る方へ
   誰かが…いる方へ。


   そうして、扉の向こうで
   一人バスケに浸る姿に


         勝手に自分の背を重ねてしまう。]


(27) 2024/06/09(Sun) 3:15:50

【人】 宮崎暁



   あ、ううん、忘れ物とかじゃないんだ。

   こんな時間に体育館に誰かいるの
   珍しいなって思って。

   図書室で勉強してたら音が聞こえたんだ。

   
 [ 邪魔しちゃったかな、そりゃそうだよなぁと、
   慌てた様子で手を振りながら
   僕は体育館の中へ歩を進める。

   ここにいるのがたまたまなんじゃなくて
   始めっから居るのが分かってて来たんだって。

   初めましての彼女に、僕は笑みながら尋ねたんだ。]


(28) 2024/06/09(Sun) 3:16:24

【人】 宮崎暁



     ねぇ、僕も一緒にやってもいい?


(29) 2024/06/09(Sun) 3:16:55

【人】 宮崎暁



 [ 相手の名前もクラスも知らない
   僕はまだ名前すら名乗っていない。

   それなのに
   開口一番に出た言葉は

   君の世界に僕を入れてという
   立場を弁えない勝手なお願いごとだった。 ]


(30) 2024/06/09(Sun) 3:19:09

【人】 幸阪結月



[ いつ転校するか分からない人と付き合うなんて
  普通じゃないのかもしれない。

  でも、どうせ君が転校する前に
  この関係も終わるだろうって思ってたから
  私は重く受け止めてなんていなかった。 ]

 
(31) 2024/06/09(Sun) 12:17:18

【人】 幸阪結月



[ 告白を何度か断っていた私が
  彼と付き合っているのを見て、
  びっくりする人もいたみたいだけど
  私に何か話が振られることはほとんどなかった。
  「宮崎ほんと彼女のこと好きだよね。」って
  言われてるのを聞いても彼が否定しないのが
  少しだけ、不思議だった。

  この関係の始まりは
  好きだから、じゃないはずなのに。 ]


  
(32) 2024/06/09(Sun) 12:17:36

【人】 幸阪結月



   ん……そっか。
   
   抜き打ち、って言うくらいだから
   先生はむしろ準備してほしくなさそうだけどね
   

[ 数学の抜き打ちテスト。
  何が出るのかは知らないけど
  私も特に何も準備なんてしてない。
   
  追試とかあったら面倒だな、って
  考えていたら、手を繋がれていた。

  好きな人相手ならドキドキしたりするのかな。
  それとも、恥ずかしいって思ったりするのかな。
  私はどちらにも当てはまらなかったけど
  手を繋ぐのは嫌いじゃなかった。 ]


 
(33) 2024/06/09(Sun) 12:18:01

【人】 幸阪結月



[ 暖かい手が、世界と私を繋いでくれてる気がする。
  なんとなく安心する。

  世界に取り残されていないと、思えるから。

  こうして手を繋いでいる間は
  ここから消えたりはしないよ、
多分ね。
 ]


 
(34) 2024/06/09(Sun) 12:19:34

【人】 幸阪結月



[ 君がいなくなった場所で私は何を思うんだろう。
  
  今よりずっと君を好きになっているのかな。

  いなくなってもいい思い出だったね、って。
  笑って言えるような、そんな別れになるのかな。 ]


 
(35) 2024/06/09(Sun) 12:20:19

【人】 幸阪結月



[ それとも、思い出は作れたし。
  生きている意味も場所もなくなった、って
  心置きなく死ねるのかな。


  
…………なんて、君には絶対言えないけどね。 ]


 
(36) 2024/06/09(Sun) 12:21:19

【人】 幸阪結月



[ テスト勉強なんてそっちのけ。
  テスト期間の時は時々ここで一人遊んでいた。
  部活もやってないし自主練禁止なら
  私みたいな帰宅部でも体育館を独り占めできる。
  
  世界に私以外誰もいないと錯覚しそうな空間。

  
寂しい、
でもわざわざここに来る人なんていない。]

  
(37) 2024/06/09(Sun) 12:22:32

【人】 幸阪結月




[ ―――君くらいだよ、私の元に来てくれたのは。 ]


 
(38) 2024/06/09(Sun) 12:23:08

【人】 幸阪結月



    真面目に勉強してたんだ。
    音、うるさかったならごめん。


[ と言いつつ手は止めないんだから
  あんまり誠意は感じられない謝罪かもしれない。

  居るのが分かってて来たなら何の用だろう。
  その答えはすぐに彼が教えてくれた。 ]

 
(39) 2024/06/09(Sun) 12:23:37

【人】 幸阪結月



    ……………………。

    交互にシュートして先に7点取ったほうが勝ち。
    それで、よければ。

 
(40) 2024/06/09(Sun) 12:24:01

【人】 幸阪結月




    言っておくけど、負けない自信あるよ?


 
(41) 2024/06/09(Sun) 12:24:20

【人】 幸阪結月



[ にぃっと笑ってみせて
  一人の世界に彼を招き入れた。

  みんなの輪の中にいる人とは
  少し違う空気を感じたから。
  あと、一人で遊ぶの少し飽きたから。


  ただ、それだけの理由で。
  名前もクラスも聞くつもりなかったし
  この場限りで終わりだって思ってたから
  私の方も名乗らずに。 ]

 
(42) 2024/06/09(Sun) 12:25:12

【人】 宮崎暁



 [ 好きでもない人と付き合うなんて普通じゃない。

   普通でありたいと思っていなくとも
   上手く学校生活を乗り切るためには
   普通に擬態することも必要だ。

   と言っても僕の幸阪への好感度は
   決して低くない。>>33

   それが恋愛的かどうかはともかく、
   彼女のことを魅力的と思ってるのも本当だ。 ]


   そうなんだろうけどさぁ
   なんか嵌められた気分…

   幸阪はテスト大丈夫そうなの?


 [ 僕とは対照的に幸阪は落ち着いている。
   まさかこうなることも予想してたのかなって
   疑ってしまいたくなるくらい。>>33

   僕が考えすぎなのかもしれないから
   ついつい幸阪にそう尋ねてしまった。      ]


(43) 2024/06/09(Sun) 20:32:55

【人】 宮崎暁



 [ 二人で手を繋ぐその姿も
   こうして他愛のない話で盛り上がる姿も

   幸阪はこの学校誰よりも幸せなんだって
   僕は周りに証明したかっただけ。     ]



(44) 2024/06/09(Sun) 20:33:23

【人】 宮崎暁



   そうだ。
   幸阪って今日の放課後、空いてる?

   駅前に美味しそうなパン屋を見つけたんだ。


(45) 2024/06/09(Sun) 20:34:40

【人】 宮崎暁



 [ 教室に入ると手を離して、
   僕は幸阪の予定を尋ねる。

   流行りのお店も、デートスポットも
   いつだって調査は欠かさない。

   幸阪を誘う理由作りは
   常に五つはストックするようにしているんだ。
   幸阪の予定があると事前に知った日以外は
   ほぼ毎日こうやって誘っていたはず。

   僕はそれだけ幸阪との時間が欲しくて
   幸阪にだけはわがままになっていたのだと思う。 ]*


(46) 2024/06/09(Sun) 20:36:35

【人】 宮崎暁



   ううん、僕も勉強飽きちゃったから
   体育館で遊んでるのが羨ましくなっちゃった。


 [ 僕の邪魔をしたんじゃないかと
   謝る彼女に僕は首を横に振る。

   手を止めなくても
   もう僕は勉強する気もないから
   それが誠意を欠くとは思っていない。>>39  ]


   勝負?いいね!やろっか!


 [ むしろ入れてもらえた喜びの方が勝ると
   僕の意識はそっちに引っ張られる。

   まだ会って日は浅いけど
   あまり感情が表に出ない子なのかなって
   そう思ったりもしたものだから

   その意外な姿に僕も楽しくなってしまって。 ]


(47) 2024/06/09(Sun) 20:50:17

【人】 宮崎暁



   へぇ、それなら僕も負けられないな。>>41
   せっかくだから飲み物でも賭けてみる?


            僕こう見えて結構強いよ?


(48) 2024/06/09(Sun) 20:52:25

【人】 宮崎暁



 [ そう言って僕は上着を脱ぎ捨てて腕まくりすると
   意気揚々とバスケットボールを手に取り
   彼女の世界に一歩、足を踏み入れていった。

   勝敗はどうだったかと言われれば…
   僕がエアボールをやりまくって
   悔しさで床を転げ回ったことはあったかも。
   僕の渾身の
「うわぁぁぁ!!クソエイム!!」

   聞けるのは僕が彼女に負けた時、だったかな。
 ]*


(49) 2024/06/09(Sun) 20:55:08

【人】 幸阪結月



[ 彼への好感度は別に高いわけじゃない。
  ………別に嫌いじゃないけれど。
  好きなのかと言われれば正直困ってしまうんだ。

  何度もデートに誘われて一緒に過ごして
  私じゃなければいけないのかな、って
  錯覚しそうになるくらい大切にされているような。

  悪い気はしないけれど、不思議。 ]


 
(50) 2024/06/09(Sun) 23:46:10

【人】 幸阪結月



   私……?
   特になにもしてないし大丈夫じゃないだろうね。

   ま、もし追試があったら一緒に受けよ。
   

[ テストがあることは予想してなかったけど
  君の反応は予想できてた。
  私達、似たような成績だしね。
  
  落ち着いてるというよりか諦めてるだけ。
  嘆いたって結果は変わらないんだから。 ]

 
(51) 2024/06/09(Sun) 23:46:58

【人】 幸阪結月



[ 誰より大切にされているように見えるのかな。
  誰より幸せそうに見えるのかな。

  別に、どう見えていても構わないけれど
  周りにどう見えているかより、
  君がどう思っているかの方が気になる。

  君がこの瞬間を幸せだと思っているなら
  それは私の存在を肯定してくれるから。 ]


 
(52) 2024/06/09(Sun) 23:47:30

【人】 幸阪結月



   今日?空いてる。

   ……彼氏に誘われるってわかってるのに
   他の予定なんてよっぽどじゃなきゃ入れないよ。

   パン屋か。いいね、行きたい。

 
(53) 2024/06/09(Sun) 23:49:43

【人】 幸阪結月



[ お誘いは行くかどうか悩むこともない。
  何食べようかな、なんて考えつつ。

  鞄の中から国語の教科書と
  可愛くラッピングされたカップケーキを出して。]


   これ、昨日借りてた教科書とお礼。
   ありがとね。


[ ちなみにカップケーキは一応手作り。
  誰でもできる、って簡単なレシピを調べて作ったし
  味見はしたから悪くはないはずだけど
  君の好みに合うかはわからない。


  クラスは別なのにわざわざ彼の教室で渡すのは
  ちょっとしたアピールみたいなもの。
  恋人同士、仲がよくて両想いなんだと。
  疑われないように、恋人っぽいことをする。


  なんて、私が小細工しなくたって
  君が毎日のように誘ってくれるし
  私も外せない予定がない限り断らないから
  毎日のようにデートしてる
  仲良しカップルに見えてただろうね。]*

 
(54) 2024/06/09(Sun) 23:50:58

【人】 幸阪結月



[ 私の態度は気に障ったりはしなかった……
  どころか、なんだか楽しそう。

  勝負にも乗り気だし、
  珍しいこともあるものだね。 ]

 
(55) 2024/06/10(Mon) 0:16:44

【人】 幸阪結月



[ 他人との勝負ってことで
  ちょっと力が入り過ぎちゃったのか、
  最初の方は私もあんまりうまくいかなくて
  思ったより接戦だったんだけど。

  最終的には3連続で点を取って私の勝ち。]

 
(56) 2024/06/10(Mon) 0:16:58

【人】 幸阪結月



   ほらね、言ったでしょ。
   これで私の勝ち。

         約束通り、カルピス奢りね。

 
(57) 2024/06/10(Mon) 0:17:11

【人】 幸阪結月



[ 悔しそうに床を転げまわってる彼の近くに
  しゃがんで目を合わせると、
  得意げに笑って見せた。

  ちょっとした賭け事だったけど楽しかった。
  すごく悔しそうな姿を見るのも面白いしね。

  静かだったはずの体育館に笑い声が響く時間。
  珍しく楽しいと思える時間だったんだ。 ]*

 
(58) 2024/06/10(Mon) 0:17:27

【人】 宮崎暁



   えぇ…落ち着きすぎでしょ…

   言ったからね?
   マラソン一緒に走ろうね、のノリは無しだよ?


 [ 全てを受け入れた様子の幸阪は
   まるで無敵の人だ。>>51

   このまま幸阪もいるからいっか、って
   いざ追試を受けたら僕だけなんてことになれば
   きっと泣くことになるだろうね。

   だって君との時間が減ったら
   僕はとてつもなくショックを受けるんだから。
  ]


(59) 2024/06/10(Mon) 1:49:45

【人】 宮崎暁



   ほんと?よかった!
   じゃあ放課後、幸阪の教室に行くね。>>53

   あ!後でお店の情報送るよ!


(60) 2024/06/10(Mon) 1:50:17

【人】 宮崎暁



 [ こうして予定が埋まると
   僕は常にアプリのスケジュール帳に記帳していた。

   埋まっていくカレンダーが
   僕の灰色の学校生活を彩ってくれて
   それをこの目で知ることができるからだ。

   いつものように放課後が待ち遠しくなると、
   幸阪から渡されたのは貸した教科書と、
   可愛らしく包まれた美味しそうなカップケーキ。

   貰った僕は子どものようにはしゃいで。>>54   ]


(61) 2024/06/10(Mon) 1:52:26

【人】 宮崎暁



   うん、どういたしまして。

   これ、は……ありがとう!
   後で大切に食べるね!


 [ 幸阪にお礼を伝えたことだろう。
   彼女との付き合いはただの思い出作り。
   シミュレーションゲームと同じだって。
   頭の中では理解していても
   彼女からの贈り物にはいつだって心が弾むんだ。
]**


(62) 2024/06/10(Mon) 1:53:40

【人】 宮崎暁



 [ 意気揚々と臨んだバスケ勝負の結果は惨敗。>>55
   最初こそお互い外して泥試合だったのに、
   彼女は途中からだんだんフォーカスを合わせて、
   僕は相変わらずのクソエイム。

   最後の方はそれはもう悲惨な光景だった。>>56 ]


   ぐぅぅ…次はリベンジしてやる…>>57


 [ 今でこその彼女と得意気に笑った顔も好きだけど
   当時は悔しさの方が勝って
   しれっと再戦の機会を求めてしまって。

   付き合ってくれるなら
   もう一度同じルールで勝負してもらったりして
   でもきっと負けるのは僕で。


   なんにしても楽しい時間はあっという間。>>58

   だけどそれだけじゃない。
   どうしてかな、僕は君と一緒に
   自販機に飲み物を買いに行こうとしながら。   ]


(63) 2024/06/10(Mon) 2:00:22

【人】 幸阪結月



[ 再戦を求められればにやりと笑って ]


   何度やっても私が勝つよ?

  
(64) 2024/06/10(Mon) 12:53:30

【人】 幸阪結月



[ なんて挑発しながらもリベンジに付き合うんだ。
  さっきの勝負でだいぶ慣れてきたからか、
  今度は私がストレートで勝っちゃったものだから、
  余計悔しい思いをさせちゃったかもね。

  勝負がひと段落ついて、
  喉もかわいてきたし、ちょっと暑くなってきたな、
  なんて手をパタパタ振りながら、
  奢りのジュースを買いに立ち上がって。 ]

 
(65) 2024/06/10(Mon) 12:54:37

【人】 幸阪結月



   ふふっ、そんなに私と一緒に居たい?


[ 揶揄うように笑って君の顔を覗き込むと、
  繋いだ手の指を絡めてみせた。

  そうだよ、ってもし言われたら
  流石の私も君から目を逸らしてしまうんだ。 ]


 
(66) 2024/06/10(Mon) 21:18:28

【人】 幸阪結月



   ん、楽しみに待ってる。>>60

 
   
(67) 2024/06/10(Mon) 21:18:54

【人】 幸阪結月



[ アプリのスケジュール帳に記帳している姿を見て
  なんで?って聞いてみたことがあったけど
  理由を知ることは出来たかな。
 
  もし理由を教えてもらえたなら
  私も君の真似をして君と何処へ行ったか
  何をしていたか、日記をつけるようになった。
 
  日記、と言ったって大したことは書いてない。
  A6サイズのノートに日付と行き先と行動を記すだけ。
  何か食べた時はレシートとか
  遊びに行った先の入場券を貼ったりして。

  何を思ったのかは一切書かない。
  行動記録みたいなもの。

  アプリじゃないのは形あるものとして
  手元に残してみたかったから。  ]

 
(68) 2024/06/10(Mon) 21:19:42

【人】 幸阪結月



   大切………に食べる程じゃない、けど。
   多分まずくはないはずだから
   食後のデザートにでも。


[ ただの思い出作り。
  ちょっとしたロールプレイみたいなもので。
  お礼の気持ちは込めたけどそれ以上のものはない。

  喜んでくれてる君だって
  私の気持ちなんてわかってるよね、きっと。 ]


 
(69) 2024/06/10(Mon) 21:20:06

【人】 幸阪結月


***


   送ってくれたサイト、見たよ。
   メロンパンが美味しいってあったし楽しみ。


[ 放課後、教室に来てくれた君と
  自然に手を繋ぎながら、下校するんだ。

  今日何があった、とか他愛ない話をしていれば
  少し人通りの少ない場所に出て。

  ちょっとした悪戯をしたくなった私は ]

 
(70) 2024/06/10(Mon) 21:23:10

【人】 幸阪結月



   
あっ!!
ねぇ、あっち!見てみて!!!


[ ちょっと大げさなくらいに適当な場所を指して
  君の視線を私から逸らそうとする。

  もし、君が素直に
  私が指した方を見てくれたなら―――。 ]

 
(71) 2024/06/10(Mon) 21:23:55

【人】 宮崎暁



  言うねぇ、僕だってやられっぱなしじゃないからね!


(72) 2024/06/10(Mon) 22:10:53

【人】 宮崎暁



 [ そんな風に血気盛んだった僕は
   自販機の前でカルピスとホットココアを
   彼女に献上する羽目になったんだけども。  ]


(73) 2024/06/10(Mon) 22:11:52

【人】 宮崎暁



   うん。そうだよ。
   だって幸阪だもん。


 [ なんの躊躇いもなく口にすると
   幸阪に目を逸らされてしまった。>>6

   あれ?恋人同士って
   そういうものじゃなかった?


   それはそれとして、
   楽しみって言ってもらえたら。

   前に理由も教えたスケジュール帳に>>68
   幸阪との新しい予定表にいれて。
   その日記の存在は、彼女が教えてくれなきゃ
   僕が知ることは無かったかもしれないけど。
  ]


(74) 2024/06/10(Mon) 22:44:26

【人】 宮崎暁



   大切に食べるよ。
   だって幸阪が作ってくれたんだから。


 [ 食後のデザートにしようかな
   それともおやつにしようかな。

   考えているだけで楽しくなって。
   僕は満足気な表情で、彼女と別れたんだ。  ]


(75) 2024/06/10(Mon) 22:44:46

【人】 宮崎暁



   お待たせ幸阪。

   あ、見てくれたんだ!
   メロンパンにも色んな種類あるみたいだよ!


 [ 関係の始まりが本来在るべき形とは違うせいで
   幸阪が乗り気じゃないのに
   無理をさせてしまうのではないかと。

   そんな不安はいつとつきまとってくるから。
   幸阪の何気ない仕草に心が救われることも
   実はかなりあったりする。


   すっかり顔なじみになったB組の女子から
   「お姫様のお迎えかな?」って言われた時には
   「そう!十二時になるまで、
    やりたいことが沢山あるんだ!」って。


   その女子が赤面するレベルの
   青臭いセリフを吐いて、
   幸阪の手を引いて教室を出ていったんだ。  ]

(76) 2024/06/11(Tue) 23:42:36

【人】 宮崎暁


 [ 思い返してみれば
   幸阪と付き合い始めてから
   周りの色恋に巻き込まれることが減った。

   思い切って聞いてみたら
   「二人の仲に割って入ったら罰当たりそう。」って。

   きっとこれは応援してくれてるんだよね?

   新聞部が定期開催するアンケートの
   校内で応援したいカップルランキングで
   連続不動の一位を獲得したこともあるし。

   僕達のことを皆が受け入れ始めた、証拠なのかも。]


(77) 2024/06/11(Tue) 23:44:25

【人】 宮崎暁



 [ 学校を出ればもう自由な時間だ。
   幸阪の手を引きながら

   何気ない会話を重ねて。
   なんの身になるか分からない
   この他愛のない会話の時間が

   僕はたまらなく好きだった。

   今日も僕は幸せだな、なんて。
   噛み締めるように頬を緩ませていると、
   幸阪が何かを見つけたみたいで、

   指さしていた方を向いたのだけれど。 ]


(78) 2024/06/11(Tue) 23:44:50

【人】 幸阪結月



[ 私だから。
  そう言ってくれるのを聞くと心が揺らぐ。

  恋人ならそう言う。
  それをなぞっただけだと頭では分かっているのに
  勘違いしてしまうんだ。

  君は私の事好きなんじゃないかって。
  この関係って本当に恋人みたいだなって。

  私達の関係は恋人であって
  恋人ではないはずなのに。 ]


 
(79) 2024/06/12(Wed) 1:25:49

【人】 幸阪結月



[ 君に日記を見せたことはなかったけど
  私も君の真似をして日記をつけてるよって
  他愛ない話に混ぜ込んで話したことはあったよ。

  あの夏の日以来、
  私はこの日記を見るのが少しだけ怖くなってる。

  

       
それでも記録をやめることも出来ない。]


  
(80) 2024/06/12(Wed) 1:26:42

【人】 幸阪結月



[ そう、私がカップケーキをあげたのだって
  恋人ならそうするだろうから。

  それ以外に理由なんてないはずなのに。


  満足気な表情を見て
しいって思ってしまう。
  幸せだって錯覚しそうになる。 ] 


 
(81) 2024/06/12(Wed) 1:28:26

【人】 幸阪結月



   見たよ、クリーム入ってるのがおいしそう。
   チョコチップのも捨てがたいね。


[ この関係を無理して続けてるつもりはない。
  本来あるべき形とは違うけれど
  楽しいと思ってるのは確かで
  君に何度も伝えた楽しかったよ、は嘘じゃない。

  ……でも恥ずかしげもなく
  揶揄いに真面目に返す姿には慣れないかも。
  いつ来るか分からない十二時までに
  やりたいことは全部したい。
  思いは同じだから変に否定も出来ないし。


  ちらりと赤面した女子を見て
  じゃあね、と小さく挨拶しつつ
  手を引かれるままに教室を後にした。 ]

 
(82) 2024/06/12(Wed) 2:19:01

【人】 幸阪結月



[ 当たり前かもしれないけど
  他の異性から告白されることはなくなった。

  流石に宮崎の熱量には勝てねーよ
  なんてぼやいてる男子を見かけたし
  きっと、普通の恋人の擬態は上手くいってる。

  応援、してくれてるのは有難い反面
  皆を騙してる気分にもなるんだ。

  みんなが受け入れてくれるのはいい事なんだけど。]


 
(83) 2024/06/12(Wed) 2:19:27

【人】 幸阪結月



[ 何気ない会話。
  ちょっとした日常の一コマ。
  得られそうで、得られなかったからこそ
  この時間は貴重だって思う。

  悪戯はそんな日常に彩を添えるためのもの。

          
本当にそれだけ、だったかな。 ]


 
(84) 2024/06/12(Wed) 2:20:05

【人】 宮崎暁



 [ 僕達の吐く言葉は本物か、紛い物か、
   それは吐いた本人にしか分からない。>>79

   それが僕達が特別な関係である象徴で、
   普通の恋人とは違うところ。>>82

   だからこそ恋人同士の当たり前は
   僕達にとってはかけがえないのない思い出行事で
   幸阪もつけるようになったという日記も
   僕が大切に保管しているスケジュール帳も

   僕達が歩んできた道を不器用に綴っている。   ]


(85) 2024/06/12(Wed) 21:24:23

【人】 宮崎暁



   あ、わかる。
   僕も気になってたんだよね。


 [ パンは気軽にシェアができる
   思い出を作りたい僕達にはちょうどいい。>>82

   楽しかったよって、彼女の言葉は
   自信がある時ほど素直に受け止められるし
   自信が無い時ほど受け止めきるのが難しい。

   疑いたいわけじゃないんだけど
   やっぱり初めての、恋人だったから。     ]


(86) 2024/06/12(Wed) 21:26:37

【人】 宮崎暁



 [ 当たり前、が当たり前じゃない。>>84
   それを尊ぶことが出来た僕達は

   きっと誰もが羨む関係だったのだろう。
   終わりが来る事を知らない人達には
   この関係は上澄みしか見えていないのだから。]**

(87) 2024/06/12(Wed) 21:27:31

【人】 宮崎暁



 [ たどり着いたパン屋のイートインで
   ついつい買いすぎてしまったパンを並べて
   僕は君との時間を堪能する。

   彼女が選んだクリーム入りのメロンパン
   美味しそうだなと思っていたら
   あーんとしてくれるみたいで
   口を開けたら幸阪がそのまま自分で食べてしまい
   僕の間抜け面が見られてしまったり。

   こういう時、幸阪に振り回されることが多くて
   なんだかそれも楽しいからと
   こそばゆくなる僕がいたわけだけれど。


   やっぱり彼女といる時間は
   僕にとってはかけがえのないもので
   一緒にいればいるほど
   その想いは強くなっていくばかりだ。   ]


(88) 2024/06/13(Thu) 0:51:42
到着: alice0327

離脱: alice0327

到着: 惜別ハツナ