「……それは、そうだ。言ってないものな」

大人しくしてるタイプじゃなかった。
耳が少し痛い。もう知らない。

ボクは適当に歩き回るぞ。その間に誰か見つけるだろ。

>>9　アルレシャ様

「はい、まだ私は死ねません。もう少し命乞いを続けさせてもらいます」

惜しいところまで行ったんですが、と名残惜しそうに投票結果を見る。

処刑室へ入る直前だっただろう。乗り気で入れた投票でもないし、あれだけ言われてた自分への投票が一つもないのに拍子抜けしたのもある。
足取りはさほど軽くはなかった。

あぁ、懐かしい光だな。轟音も。
使い物にならなくなる自慢の目も、元々そんなに強くはない耳も。



放送がなんとか聞こえる。
アサルトライフルを抱えて、今度は軽やかに走り出した。



真っ先に見つけることは難しいだろうけど。

>>+3　テンガン

「うわっ……！？」

耳だけ間に合ったが視界は全く効かない。辛うじて警報と周囲のざわめきで何が起きたかは把握した。

「してやられました……早く追いかけないと」

壁伝いに処刑室を出て、目が回復するのを待って走り出す。
無事な者と比べると、かなり出遅れるだろう。

>>17　エルナト
「僕もお前が活躍できる場面が来ること、楽しみにしてるよ！」

対象が誰になろうとも、だ。
駆け出す前に掛けた言葉だっただろう。

「臨時の相棒だったんだろうが！やりそうな行動ぐらい把握しときなァ！」

無茶ぶり？だろうよ。無茶苦茶だってわかって言ったからなァ！

「隠れ鬼なんざ初めてだなァ？」

行くぞと誰にでもなく呟いて走り出した。
さて、何処にいるかねェ？

「うるっせえな、アイツよりお前のことのほうがよっぽど分かってるわ！」



　口が荒くなっている自覚はあれど気にせず叫んで探していく。手分けしたほうがいいだろう、シトゥラとは反対方向へ。

閃光、轟音。
それらが来る頃には、既に背を向けて耳を塞いでいた。

──分かっていた。
クロノの"警戒"は、十秒先を見据えている。
このまま歩いていれば自分の視界が光に焼かれ、轟音に耳をつんざかれていたことまでを確認していた。

だが、そこまでだ。
クロノは、10秒で男の懐に近づき、隠し持っていたものを見つけ、それを奪う術は持ち合わせていない。
何よりそれを叶えたとして、それで敵意のベクトルがこちらに向かうことは避けられない。

「…面倒になったわね」
一言ぼやくのみ。すぐに追いかける事はしない。

既に処刑室に入っていた為に、光は何とか防いだものの。爆音に頭がくらくらと揺れるのを感じる。
その後鳴り響いたのは警報音。正直何を言っているか分からなかったが、『逃走』の二文字だけは聞き取って。

「……っはは、流石だよテンガン君！
　君って奴は想像していたよりもずっと、ずっと面白い奴だ！」

楽しそうに笑えば、処刑室からナイフと銃を持ち出して。
回復次第飛び出して、対象を探しに向かう事だろう。

「どぉーこだ、」

駆け出した先の曲がり角。もういないな。

「どーこかな、」

近くのトレーニングルーム。いないなぁ。

じわ、じわ、と。
その軽やかで小さな足音は、のいる場所へと近付いていく。

「……ああ、」

走り回る体力は無い。
だからゆっくりと歩き続けるだけ。

暴れるやつは暴れて共倒れしてくれ。
状況が状況なので荒んだ思考に向かう。

「……こっちじゃないな」

　随分遠くまで走って、更に周囲を軽く"くすぐって"みたが見つからない。となるとシトゥラ側が正解になるか。
　……合流経路を脳内で割り出している間にルービックキューブ型収納を開いてサブマシンガンに持ち替える。それから、足音を控えめにして駆け出した。

「あれ？かくれんぼって、私も隠れてていいのかしら」
食堂でそういえば夕飯食べてない事を思い出した。
ホンオフェ^foodとローズヒップティー^drinkを頼んでみよう。来るかな。

エン…になりながら食堂を後にする。
ローズヒップティーはもってく。

　
「……ん？
　あれ？誰もいない？」

どうにも票に納得が行かなかったのか。
それを見つめすぎていたら気付いたら周囲はすっからかん。トコトコと1人遅れて処刑室に行っても、誰もいなければ何もない。



首をひねって仕方なくと適当に端末で叩いた。多分大体の人に届く奴。

>>30　ラサルハグ

「笹食ってる場合じゃないと思うよ？」

一緒に行動するかい？

>>30　迷子の迷子のラサルハグ



カメラに当てられたペイント弾を確認しながら走る。
尚、音声入力です。めちゃくちゃ口調乱れ中。

「……いるわけないだろ」

即出る。やっぱり廊下を……ペイント弾凄いな。

>>31　ナフ

　投票が気になって見つめてたら」

「ナフ看守はのんびりしてるね。急がなくていいのかい？一発すら与えられないかもだぞ？」

うろうろちょっとだけしていたのでそこで出くわしたのかも。でも状況は通信を貰って把握はしてるらしい。

「な、何ですかこの部屋……こんな場所があったんですね……
って、あら。あなたはポルクスでしたか」

いかにも怪しげな部屋に来てしまった。ついでに迷子も発見した。

「で、あなたは何をしてるんですか。放送を聞いてませんでした？
巻き込まれたくなければ自室で大人しくしていなさい」

なおポルクスが迷子になっていたことは知らない。

>>32　迷子の馬鹿って皆に言われたんだぞ…

「怒られた……
　ちょっと票を見てて出遅れただけなんだぞ……
　逃げ出すテンガンの方が悪いと思う……普段なら多分間に合ってたもん……」

言いながらも、探すつもりあるみたい。

>>34 ラサルハグ

「つまりってこと。」

なるほど。

「逃げるだけだとは思わないからね、果報は寝て待てと言うじゃない？
でもそうだね、君ならどこに隠れ潜む？」

食事してたら逃したらしいけど。