【墓】 7734 迷彩 リョウ>>朝食堂 >>+54 突然声を荒らげた貴戸に目を丸くして驚いていたが、 理由を問おうとしてやめた。 当人の優先順位を重んじることにしたのだ。 「うーん……?良いけど、コーヒーって苦いモンじゃないの」 この少年にとっては、苦い=不味いなのである。 不思議に思いつつも、提案には頷いた。 誰かと一緒に何かをするのは楽しい。誘われたのなら、尚更だ。 礼を言われれば、照れくさそうに笑った。 「へへ、どーいたしまして! ……ごちそうさまでしたっ」 ココアを飲み干し、手を合わせた。 空いた食器を重ねながら、ドーナツを食べ損ねたことに気付く。 まあ、適当な場所で食べれば良いだろう。 「今日もまたそっちの部屋で寝ていい?」 (+55) 2021/09/30(Thu) 12:10:35 |