人狼物語 三日月国

205 【身内】いちごの国の三月うさぎ


【墓】 瑞野 那岐

[微細な中のうねりをきっと彼の指は拾うだろう。
 初めて覚える快楽に、涙を浮かばせて堪えようとしても。

 時間を掛けて、丁寧に。
 まるでコトコト煮込むスープみたいに。
 料理されているみたいに。

 薄く色づいた肌を舌が這って、汗を舐め取って。
 味見されてるみたいだ、なんてぼうっとした頭で考える。

 まな板の上。
 あなたに作られて、食べられるのを待つみたいに。
 身体も、心も、ゆっくりと溶かれされて。

 
――後は、理性を手放すだけ。
(+107) 2023/03/24(Fri) 21:52:34