【墓】 3年生 武藤景虎[ひたすらハサミを動かしていると、じゅじゅが駆け寄るのが見えれば紙を持つ手をひらひら振った。>>+184 まつもっちゃんのアドバイスを聞きつつ、お手本を見ながらハサミを入れていく。>>+186] さん、かく… [初回は切る方向に体が傾いだけど、慣れてくればスムーズに作れるようになったと思う。 ひとつひとつ、ハサミを入れながら先輩のことを考えた。 美術館の中では一応オレと先輩でリーダー分けたけど、結局ほとんど頼ってしまったこと。 それでも先輩はオレにも決めごとには意見を求めてくれて、不公平がないようにしてくれたこと。 いつも皆の様子を見て、助けてくれていたこと。 早々に還るオレに、得るものがあればよかったと笑った顔。 先輩にもらった美術館での時間。 此処でオレはいろいろなものを、大切なものを見つけたから。 変われた、と思う。救われたと思う。 オレや他の皆にとってそうであったと思うように、先輩にとってもこの世界が救いだったならと願って。 …… 考えながら切ってたら手が痛くなってきそうだけど、腱鞘炎になっても夢の中だから問題ないだろう。 いっぱいあった方が綺麗だと思うし。]* (+192) 2022/09/15(Thu) 23:39:55 |