【墓】 1年生 朝霞 純>>+190>>+191 [黒崎さんの言葉に、私は林檎の彼女の方へ向かう足が止まる。 事実だ。 …彼女の方へ向き直る、私は泣きそうな顔をしていたろうか。] 工藤さんと一緒に、小泉さんの死を分かつと約束しました。 津崎さんと小泉さんの邪魔をしたいわけではないです。 私は、小泉さんの死の瞬間を胸の内に落として生きていきたい。 消えていくその時を見なかったら、本当に死んでしまったのか疑ってしまう気がする。 私は津崎さんに生きてほしいと願って、だから小泉さんの犠牲を願いました。 彼が消える瞬間、それは誰も横合いに入ってはいけないのかもしれないけれど、でも死ぬ瞬間を、犠牲を願った人間が見ないで生きるなんて、罪から逃げるみたいじゃないですか。 赦されたいとも、後悔もしないと誓ったけれど。 命が喪われる瞬間は、ちゃんとその重みを感じたいんです。 [これはエゴだ、でも明るい黄泉路を願っても、犠牲を願ったことが消えるわけではない。 小泉さんのことを胸に刻んで、私は生きようと思うから。] (+193) かげ 2022/09/15(Thu) 23:41:40 |