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人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【神】 巡査長 清和

>>3:G56 >>3:G58 宵闇 【2日目 ピアノ勝負時空】

言うや否や、あなたの許可が得られたかも曖昧なまま、
押しのけるようにして、少し強引にピアノの前に座る。

一回、二回、自分でも確かめるように鍵盤を優しく叩いて。

あの頃を懐かしむような手付きで、曲の始まりの部分だけを
何度か繰り返して弾いた。ピアニストにとっての準備運動だ。

「……よし」

10年のブランクを経たというのに、確かに感じる手応え。
満足気に小さく声を漏らして呟き、そっと目を閉じれば。

清和の指が優雅に、軽やかに鍵盤の上で踊り始める。

清和にとっても、宵闇にとっても懐かしい曲が奏でられる。
俺たちふたりの勝負といえば、この曲を置いて他にはない。

清和が一番弾けた、"あの頃のままの演奏"がそこにはあった。

最後まで演奏を終え、ふぅ。と一息吐けば、ゆっくりと振り向き、
後ろにいるであろう"ライバル"に不敵な笑みを浮かべて口を開く。

「……後攻、どうぞ? 俺に"ぎゃふん"と言わせてくれるかな?」
(G0) 2021/08/15(Sun) 3:16:52