人狼物語 三日月国

75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】


【人】 壊れかけの ルヴァ

サルガスの横で、静かに膝を付いた。
体重が軽すぎて、音も出ない。

食堂を。

その、二日前に比べて、伽藍とした食堂をみて。

「…………嘘」

とぽつりとこぼして、俯いた。
身体から、力が抜けて、だらりと、顔がしな垂れる。

「は。
 はは。
 あは……あは、は、はは、ははははは……。
 はははははは、ははははははははははははは」

ぼたぼた。
ぼたぼたぼたぼたと。
涙をこぼしながら、壊れた人形のように笑った。
何で泣いているかも、何で笑っているかもわからない。
何で泣いているかも、何で笑っているかも説明できない。

それはもう『言ってはいけないこと』だから。
『触れてはならないもの』だから。

誰もが、その壊れたように笑う子供の小さな背中を、
見ないようにして食堂へと急いでいる。
(3) 2021/05/28(Fri) 20:16:07