人狼物語 三日月国

162 【身内】奇矯の森【R18G】


【人】 命灯癒光 リーディエ

「フィル……、フィル…………?
あの、どうし…………ました、か」
トレイを片手に手探りで電気のスイッチを押す。

そして1歩。また1歩と奥に進み。

ガシャンッ!!


……と、手にしていたそれらを床に落とした。

カチリッと歯の音が鳴り、明滅を繰り返すフィラメントの横で口元を押さえる。
悲鳴が、喉の奥から込み上げそうになって……けれどそれは吐き出されることなく呆然と。

ただ呆然と、変わり果てた彼の姿を見つめ。

「どう、して………………………………」

こんなことに。

キュウと鳴る喉に、込み上げる胃液に。
必死で飲み込んで、小さな声で『お父様』の名を呼んだ。
(4) 2022/07/17(Sun) 23:03:58