人狼物語 三日月国

75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】


【人】 小さな心臓の サルガス

「――……」

 サルガスが朝食の席に現れたのは、朝食の時間も終わりかけの頃だった。
 幽鬼のように動きはおぼつかず、顔色は昨日の午後に中庭に現れた時よりも一層に白い。
 けれど、周りの子供たちは彼を"囃し立てた"。指をさして笑うものもいる。
 治療を受けていないことの証左は、皮肉にも烏合の衆の反応によって成されている。

 ふらふらと、自分が何をすべきなのかも忘れたような足取りで。
 ぼんやり、食事をトレーに乗せようとして。でも、うまく選び取ることもできない。
(5) redhaguki 2021/05/30(Sun) 22:23:29