【人】 探偵 闇谷 暁「来客用の布団はあるけど、どうするか……。 四人並ぶと狭いだろうが、寝室に敷くか? リョウの部屋に二人分並べても良いが。」 とりあえず、持てなす用意をしなければ。 ちょうど食材の買い出しも必要だ、とあれこれ考える。 「……あー、 一応仏壇、手合わせておいてくれ。」 従わなくても、従っても良い。 そのくらいの気持ちで、居間に陣取る小さめの仏壇を指さす。 置かれた写真には、 家主と似たような顔立ちをした妙齢の女性が微笑んでいる。 「後は適当に。 俺は合間で仕事するけど、気にするな。」 広い和風の、二階建ての一軒家。 一階には居間に台所、客間、風呂トイレに、 本棚に囲まれた、散らかった仕事部屋。 奥の階段から2階に上がれば、寝室、迷彩の私室。 それから倉庫のように使われている空き部屋。 どの部屋も、襖を開ければ中を容易に確認できるだろう。 (5) 2021/11/15(Mon) 0:21:58 |