人狼物語 三日月国

29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】


【人】 軍医 ルーク

 ―― 
明け方の見張り台
 ――

[ 通信機の解析は、順調に進んでいたようだった。
 途中までは。
 あの重みの大半は外殻である箱のものだった。
 内部が破壊されないよう頑丈に作られていたためだろう。
 中から現れた部品は、驚くほどに小さく精巧だった。
 内部に記録の痕跡を発見し、
 色めき立った技術班の解析が止まったのは、
 その通信が暗号化されていたからだ。

 機械の解析はいつの間にやら数学の時間と化し
 (何故言語学ではなくて数学なのかは、
 専門外の自分には朧げに想像するのみだ)、
 役目を終えた自分は解放されて日々の業務に戻り、
 あの見張り台を漸く訪れることが出来たのは、
 箱が発見された翌々日の明け方のこと。

 慣れた道のりを、ぺんぎんと共に歩く。
 階段を上ってゆく。 
 前回は帰りがけに引き出しを開けたけれど、
 今回は最初から見張り台の机に向かった。
 見張りが離れているのを確認し、
 引き出しの中から赤い袋を取り出す。

 机の横にぺたんと腰を下ろして、
 タブレットを取り出しロックを開く。
 指の動きは最初は躊躇いがちに、
 動き始めてからは、逸るように早かった。]
(11) 2020/05/21(Thu) 19:45:09