>>26 サルガス
「そうなの?
僕はあまり君の事は知らないから」
きっと愚鈍なのはあなただけではない。
知ろうとしなかったのはブラキウムの方だ。
「なら、これからもっと食べればいい。
僕が美味しい果物を教えてあげる。
そのたびに、一緒に食べよう」
これがあるからね、と銀を閃かせる。
これがあれば今の関係を確かめられる気がして見せつけるように何度も。
「……やっぱり君は君のままがいいな」
おいしいと喜ぶあなたの声が心地いい。
嬉しそうなあなたの顔を思い浮かべられたらと。
嬉しいような悲しいような表情で見守っていた。