人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【人】 学生 涼風

>>48 卯波

「や、卯波くん。
ちょっと遅かったみたいだね。青嵐くんや編笠くんもいるならもっと早く駆けつけてくればよかったな」

 さらっと手をあげて返した。昔よくした行動が頭を掠めて、ほんの少し懐かしさを覚える。一欠片の寂しさも。
 少年は僅かに考えたのち、自分から手を伸ばすことにした。あの日の出来事を。

 ステップを踏むように地を軽やかに蹴って距離を詰め、海色の髪を踊らせて貴方に飛び付こうとする。小さい頃とは逆の立場。避けられたとしても面白そうに笑い飛ばすつもりだ。

「大きくなったね。昔みたいに飛びついてきてくれないの?……なんてな」

 準備中であることを知ると、「じゃあ手伝いに行こうかな」とぼやきながら周りを確認し始めた。
(59) 2021/08/11(Wed) 16:03:29