人狼物語 三日月国

129 【身内】狂花監獄BarreNwort2【R18G】


【人】 黒風白雨 バーナード

>>66 アルレシャ
 銃撃の音と雷鳴が響くこの場において、男の足音がかき消されるのもそうおかしな話ではなかっただろう。だからこそ、

 
通信を続けている相手以外
の不意はつけるはずだ。

 気配を殺していた男が瞬きの内に空間に躍り出る。
 拳銃のリーチ内まで迫っていた男は、セミオートとは思えぬ速度での射撃を数発行い、放った銃弾全てに風による加速と弾道修正をかけてモニターすらもかいくぐり狼を狙う。
 当たれば腕や胴を穿つだろうし、当たらなくても攻撃の手を止めさせることにはつながるだろうか。

 負担の大きい不可視の使用。不可視使用中の風の併用。
 そうして積み重なった疲労が回復する前に処刑での風の使用。
 そして、この夜が始まってからの連続しての能力行使。
 体力と気力を用いてはじめて使える能力をこれだけ使ったのだ。
 はっきり言ってしまうと、万全とは言い難い。

 有効射程距離とは、殺傷力や命中率を維持可能な距離である。
 銃器と一言で言ってもその距離は武器種によって異なる。
 アルレシャの持つサブマシンガンと、己の持つ拳銃。
 どちらがより射程距離が長いか?――サブマシンガンだ。

 全く、不利としか言いようがないな。
 戦いを避け逃げ回るのが一番利口かつ安全な選択肢だ。


 ――ラサルハグ俺のものがいなければの話だが!


 傲慢で愚かな標的エモノは、そうして狩人凶狼の前に姿を現す。

(67) uni 2022/02/22(Tue) 19:19:43