人狼物語 三日月国

184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨


【人】 碧き叡智 ヴェレス

 


 [燃える、燃え行く、二十余年の記録。
  彼は知った、故に物証に意味はなく。
  彼は去った、故に発明に意義はない。
 
  炎の立てる音、建材の崩れる音。
  灰と化す調度品の数々、過ごした時間、
  何度没収されようと密かに組み上げて来た魔道具たち、
  幾度となく読み返した書物、擦り切れたペン、
  母が編んだ衣服、「兄」と交わした手紙。そして。

  取り残された肖像画、その柔らかな瞳が
  愛する我が子の罪を見据え、見届け、燃え尽きる迄。]

 
(69) 2022/11/08(Tue) 7:52:50