人狼物語 三日月国

86 【R15RP】君と僕の、夏祭り


【人】 二年生 田邊 夕鶴

 
[そんなある日の事。やっぱりお使いに行く道中で。

前日はお祭りだったので、
そういえばいつも可愛い服を着ているあの子は、
お祭りに行ったら、どんな恰好をするのかなって、
会ったら聞いてみようと思っていた。

私は、その子を可愛くないと思った事は一度もなかった。
可愛らしいレースやリボンを、似合わないと思った事も。
それは、子供らしい丸みがあったからとか、
男女の言う「可愛い」の尺度の違いとか、
色々理由を付ける事もできたかもしれないけれど。

あの頃、きりりとした顔立ちの中心で、
いつも生き生き、きらきらと輝いていたその目が、
私は好きで。とても魅力的だと思っていたから。
どんな服だって着こなしているように思えたのに。

だからね。髪の長さより、着ているものより、
その表情が翳ってしまう、それが一番――
]
 
(76) chiyo 2021/07/23(Fri) 15:39:08