人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【人】 少年 編笠

>>78 夕凪
視界の中の風景は、過去を移す。
憧れであり、淡い思いを抱いていた相手の姿が、
憧れであり、追いかけていた背中である誰かが、
今の夕凪に重なる。

「でも、ごめん。
 俺はここで、嘘を吐くことに決めて。
 だから、その嘘に今縛られてんだ。

 ……ここにきて。
 俺のことを好きって言ってくれたやつがいるんだ。
 でも俺は、応えられなかった。
 答えすら与えてやれなかった」

それはもう実感としてあるかもしれない。
この世界が、誰かの思いで紡がれていることを。

「"夢"が"夢の中"である限り。
 俺にとっては、それは"夢のような言葉"なんだよ。
 黙ってようと、思ったんだけどな……」

そしてそれを自覚した今。
この夢の時間が綻び始めていることにも気づいている。
(79) 2021/08/16(Mon) 20:42:14