>>83 イクリール
「好きな人のこと・・・・・・?」
眉を訝しげにひそめてしまったのは
不快からではなく、戸惑いと困惑の感情で半々だ。
「す、好きなことや嫌いなこととかでいいか?
他に、はそうだな。
図書室の本の場所を全部覚えていたりするのは自慢だ。
あとは、実は大きくなったら何か動物を飼ってみたくて。
兎とか、猫とか・・・現物をみたことがないからちょっとだけ」
ほんの小さな外への憧れ、
この箱庭でふれる機会がまだ無かったのかも知れない。
自分のことを話すのは苦手といいながら、言葉を連ねていった