―― 分娩室にて
>>106[私がここに来た理由。私がなんとかここまでこれた理由。何もかも終わって家に帰る理由。
たった一人の可愛い妹。それがたった一度の口論で、もう二度と手の届かない場所まで行ってしまった]
あ、はは……もう、どうでもいいや……
[
>>106無数の腕に引き剥がされ、分娩台の上に押さえつけられても、うつろな笑みを浮かべて抵抗はせず。
これから自分はどうなるんだろうという疑問すら湧いてこない。
ただ、早くこの
悪夢から醒めたいと、体の奥から湧き上がる
絶望に身を委ねるだけ]