人狼物語 三日月国

87 【身内】時数えの田舎村【R18G】


【人】 音楽家 宵闇

>>116 清和

「──どうも。ぎゃふんの"ぎ"くらいは出たかな」

短く礼を言って、薄く笑う。
がむしゃらだった少年時代よりは落ち着き払った笑み。

生ぬるい夏風が頬を撫でた。

「祝賀会。売れないシンガーソングライターなんて
 もう言えなくなっちゃうねえ、嫌味になる」

盛大に祝われるのは柄じゃないが、と零しながらも
悪い気はしないようだった。酒は好きだ。

「うん、やっぱ全然変わらない。
 俺が困った時は助けてくれんのかい、正義の味方さん」

その、誰にも掴ませないところはやっぱり変わらない。
昔なら「生意気だ」なんて、つっかかっていたところだ。
(144) 2021/08/10(Tue) 16:13:36