人狼物語 三日月国

86 【R15RP】君と僕の、夏祭り


【人】 二年生 稲出 柊一

回想:鳳凛


 「ボクは、しゅういち!」

[あの頃の一人称は、まだボクだった。
それがオレに変わり始めた頃は、
やっぱり少し恥ずかしかったな。
でも、そんな事にも今はすっかり順応している。
オレたちは、少しずつ成長して今大人へと向かっている。

黒鉄が家に来た時には、嬉しくて兎に角自慢した。
何か芸を覚えれば、遊びに来た時に逐一見せては、
自分のことのように誇らしかった。

凛は幼い頃から、節制生活の心得があって、
果物の実る樹や、色々なもののリサイクル活用術なんかも、
教えてくれたように思う。
うちに来るときは、別に気にしなくていいのに、
お土産を持って来てくれた。
対してオレはそう言ったことに気を遣う
生活を送っていなかったので、
一緒にゲームをしたり、漫画を薦めたりしたんだ。
少年漫画は、オレのバイブルの様なものだった。
まぁ、女の子が読んでどう思うものなのかなんてことは、
当時の……いや、今のオレでもよく分からないけれど。]
(290) 2021/07/22(Thu) 21:13:10