人狼物語 三日月国

203 三月うさぎの不思議なテーブル


【人】 厨房担当 ゲイザー

[この場で栗花落が紡いだ台詞は、その声色や抑揚や息遣いまで含めて、まさにあの『有栖川春人』だった――。
 イヤーマフ越しの速崎の耳に、はっきりと、そう捉えられた。]


 ツユリん、


[顔は苦笑い気味の笑みの形のまま、驚きで大きく目を見開いた。
 ものすごく間の抜けた声であだ名を紡いだ後――ひとまず平常を取り戻して、笑顔で言葉を続ける。]


 上手いですね〜春人の台詞!
 ループで繰り返しこの場面出てくるたびに
 せつねぇ〜ってなりますけど……
 いいですよねん、このシーン。
 声の響かせ方とか〜普通に声自体もー。


[至って他愛ない調子で続ける感想には。さらっと声優本人に対しての感想も混じったが、話し口はあくまで自然体で。
 ブラウニーを渡した主人公が春人に返した(各ループ毎の)台詞を、この場で素人演技で返してみる程の度胸は、流石の速崎にも無かった。]
(516) 2023/03/06(Mon) 15:31:00