【人】 III『女帝』 シャルレーヌ[ たどたどしく、何度も囁かれる謝罪の言葉に ううん、違うの。謝らないで。 私は、私は、今とても……… この感情はなんと表現すればよかったのだろう? それは今でもわからないままで。] う…うぅ…。 [ 謝ってほしくなかった。 でも、口から出るのは嗚咽ばかりで、 彼にただ縋りつくように泣きじゃくっていた。 雨はいつかあがる。 彼が確かに生きている、と、 心の底から実感できたから。 そう実感したのは泣き疲れた幼子でなく。] ご、ごめんなさい。服を汚してしまって…。 あの、私の名は…。 (556) 2022/12/13(Tue) 15:55:16 |