【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:洋館での一幕・壱 ── [ 洋館に来てすぐにゼロと名乗った彼>>549に なんとなく夜は秘密なのだと察したつもりで その後ゼロと呼びかけたならどんな顔をしたでしょうか? それからは誰にも聞こえない時にだけ、 大事に大事にその名を呼ぶのです。 わたしたちだけのナハト、なんて内緒話をするように。 屋敷を離れてすぐの生活には難儀しました。 世話役の執事やメイドがいるとはいっても、 一人の世話に何人もといったものではなく、 自分で判断して行動しなければいけないことも多くて。 でも何が当たり前でそうでないのか、生活全てをお膳立て され過ごした生粋の箱入りにはちょっとした試練でした。 その点、生きる為に磨かれたであろうナハトの順応性には 目を見張るものがありました。 きっと彼に教わることも多かったでしょう。 ] (642) 2022/12/13(Tue) 22:37:48 |