【赤】 曳山 雄吾―ラウンジ― >>*1[ 見かねたというよりも、それは雄吾にとっていつもの手順のようなものだった。巨体に見合った大きさの男性器はよほど慣れているか十二分に潤っているかでもなければ相手に傷を与えてしまいかねず、幾度か手痛い後悔を経たせいもあって、少々以上に雄吾を慎重にさせていた。] まだ、きついか。 ならもうしばらくは動かずにいよう。 [ ソファの背もたれに片手を掛け、そちらに体重を乗せて 上体を折り曲げた。二人の着けた仮面が当たらないように少し斜めの角度で 顔をごく近くまで寄せていく。 水葉の瞳はまだ開かれていただろうか。 じ、と覗いて少し後。 雄吾の唇は水葉のそれに重なり、あわく開く動きに続いて そっと舌先を彼女の口腔に忍び込ませた。]* (*5) 2020/07/15(Wed) 0:36:44 |