【赤】 三谷 麗央そろそろ、千秋の具合を確かめるとしよう。 俺の物――と、言うのなら。 全部そうする必要があるからな。 [湯気の上る場内を軽く見回し、麗央はやがて一点で視線を止める。 露天風呂の端あたり。大きな平たい岩が敷かれており、 その奥には表面の凹凸がすっかり磨滅した丸っこい岩。 丁度背もたれのように配置されていた。] ――あそこがいい。おいで。 [湯の深いところから浅い方へ、千秋に触れたまま歩んでいく。 手を繋ぐのではなく、彼女の腰に手を添えて、 ツンと起った胸の飾りを弾くように指で玩びながら。] (*49) yuma 2020/08/10(Mon) 18:34:08 |