人狼物語 三日月国


87 【身内】時数えの田舎村【R18G】

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【秘】 巡査長 清和 → 花守

みんなが海で遊んだ日の夕暮れ時。
カナカナ、と鳴くヒグラシの声を掻き消すように、
風を切って走るバイクのエンジン音が轟いて、花守の耳にも届いた。

「おまたせ」

バイクから降りてヘルメットを取り、気安く手を振る。

金色の髪がふわりと舞って、夕陽に照らされる。
まるで、秋の稲穂の色で染まってどこまでも続く広野のようだ。
(-3) 7_hertz 2021/08/14(Sat) 21:02:14

【秘】 花守 → 巡査長 清和

とっくに出る用意はできていたようで、懐かしいエンジン音が聞こえれば、そう待たせることもなく玄関から出てきた。

夕陽に照らされたあなたを、目を細めて出迎える。
よく煌めくその髪に、何度目を奪われたことか。
それ故に、"彼"が染めてきた時は心底驚いた。


「もう来たんだ
 ねえ、今日はどこに連れてってくれんの?」

あの頃の、あのままの口調で出迎える。
いまから彼女は、少女となって約束の続きを演じる。
だから、目の前にいるのは"良いことができる人"になった恩師じゃなくて、素行の悪かった自分に根気よく付き合って、よくよく世話を焼いてくれた2つ上の先輩なんだと。

今日だけは、今だけは。
(-22) BowwowBob 2021/08/14(Sat) 22:33:13

【秘】 巡査長 清和 → 花守

すぐ玄関から出てきた花守に、もうひとつのヘルメットを投げ渡す。

煌めくような金の髪。
外からやってきた清和だけが持っていた、特別と異端の象徴だった。
"彼"が清和に憧れて、清和と同じになった。その時までは。


清和がこの田舎にもたらしたものは、良くも悪くもたくさんあった。

宵闇も、御山洗も、添木も、そして花守も、
この男がいなければまったく違う道を歩んでいたことは想像に難くない。

そんなあなたの初恋の相手は、ずっと手の届かないような場所から、
手の内を明かすことなく、涼しげな顔であなたの様子を見て言うのだ。

「あの頃みたいに、近くの隣町……
 いや、もっと遠くがいいか……誰にも知られないような、遠い場所」

ほら、乗れよ。と後ろに乗るように促す。
準備ができればご褒美を上げるのに相応しい場所にバイクを走らせる。
ひとりで走るときよりも、ゆっくりと。後ろの人間を気遣うように。

「……都会に出て、いい男とかいなかったのか?」

その道すがら、ふたりきりで秘密の会話を交わしながら、ふと尋ねて。
(-28) 7_hertz 2021/08/14(Sat) 23:50:43

【秘】 花守 → 巡査長 清和

同乗を促されれば、「うん」とだけ言って、渡されたヘルメットをかぶって腰に掴まって、エンジン音が響いていった。

身体を預けると、漠然とした不安や苛立ちが落ち着くようで、あなた
や、"彼"
の後ろに掴まって乗せてもらうのが好きだった。
けれどずっとお荷物でいるのも厭で、憧れもあって、真似をするように父親の原付を駆るようになって、そのお陰かもっと世界が拓けて。

ほんの少しだけきつく抱き直す。

「だれも、みんな私を見てくれなんだもん。
 勝手な理想とか妄想押し付けてさ、そんなのヤだったから振ってやった。
 大人しくて無垢な少女だって、きもちわるっ」

ロクに成長しなかったせいで、そういう男にウケる容姿に、不本意ながらなってしまった悩み。
(-29) BowwowBob 2021/08/15(Sun) 0:48:36

【秘】 巡査長 清和 → 花守

響くエンジン音と共に背中に感じるのは、温かく確かな存在感。
ふたりを乗せたバイクは風を切り、遠くに見える街灯りに誘われていく。

誰も、お荷物だなんて思ったことはない。
他の誰よりも前を進んできた。ずっと背中を見せてきた。
自分がそうしたい、そうありたいと思ったからしてきた生き方。
だけど、そんな生き方も、いつまでも続けてはいられなかった。

それを痛感させられたのは、花守と『約束』を交わす、少し前の事。

「ふふ、そうかそうか……大人しくて無垢な少女、か。ふふ……」

面白いことを聞いた。と、おかしそうに笑う声が微かに聞こえてくる。
花守を知ってれば、とてもそんな風に称することはできないだろう。

そして、今まで自分がみんなに見せてきたものとはまさしく、
理想や妄想を押し付けられるような『清和瑠夏』の姿だと思った。


「つまり、縁ちゃんは自分のことを見てくれる人と一緒になりたいと。
 大変だな。そんなヤツ、探してもなかなか見つからないだろうに。
 お医者様なんて、特にいい顔してないといけないだろうしな」

将来を案じるような声色で、ぶつぶつと呟いて。

──街灯りは、まだ遥か遠く。
(-33) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 2:32:22

【神】 巡査長 清和

>>3:G56 >>3:G58 宵闇 【2日目 ピアノ勝負時空】

言うや否や、あなたの許可が得られたかも曖昧なまま、
押しのけるようにして、少し強引にピアノの前に座る。

一回、二回、自分でも確かめるように鍵盤を優しく叩いて。

あの頃を懐かしむような手付きで、曲の始まりの部分だけを
何度か繰り返して弾いた。ピアニストにとっての準備運動だ。

「……よし」

10年のブランクを経たというのに、確かに感じる手応え。
満足気に小さく声を漏らして呟き、そっと目を閉じれば。

清和の指が優雅に、軽やかに鍵盤の上で踊り始める。

清和にとっても、宵闇にとっても懐かしい曲が奏でられる。
俺たちふたりの勝負といえば、この曲を置いて他にはない。

清和が一番弾けた、"あの頃のままの演奏"がそこにはあった。

最後まで演奏を終え、ふぅ。と一息吐けば、ゆっくりと振り向き、
後ろにいるであろう"ライバル"に不敵な笑みを浮かべて口を開く。

「……後攻、どうぞ? 俺に"ぎゃふん"と言わせてくれるかな?」
(G0) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 3:16:52

【秘】 花守 → 巡査長 清和

そうあろうとした(清和瑠夏)の仮面の下に隠した
瞳の色
を自分は知った。
それは本性の一部に過ぎないのだろうけど、それを知った上で誘って煽った。
ここから先は誰にも知られない二人だけの時間、仮面を着けたままでも、脱ぎ去っても、どちらでも良い。

くつくつと笑う背中をヘルメットで小突いた。

「べつに面白くないんだけどっ」

偽りの自分を、それとわかっていても見てくれる人。
偽らざるとも、それでも良いとしてくる人。
そんなものを求めるのは、単なる我儘だろうか。

都会で息苦しさを感じるたび、郷愁に駆られた。
不平や不満はあったけれど、求めていたものがあった気がするから。

「オトナって大変だよね、生きづらくってさ。
 寂しくなりたくないだけなのに、そんなのも難しいし」
(-42) BowwowBob 2021/08/15(Sun) 14:27:06

【秘】 巡査長 清和 → 花守

ずしん、と背中に感じる、少し重くて硬い感触。
バイクに乗っているというのに、やんちゃで困るなと思いながらも。

「ははは、悪い悪い……へそ曲げないでくれよ?」

なんて、いつものように軽い謝罪の言葉を返す。
万が一、へそを曲げられたとしてもこの状況では逃げられまい。

こんなやり取りも、いつまでも続けばいいのになと思う。
懐かしくて、面白くて、暖かい。だからこそ、大切に思った。

「……しかしそれが、"オトナ"になるってことなんだろう。
 寂しくっても、生きづらくっても、飲み込んで生きていく。
 そうする上で何を拠り所にするのか、しっかり持っとかないと……

 まあ、寂しさや生きづらさをなくそうとするのも、選択のひとつだが」

都市開発が始まって、いつまでも田舎には残っていられなくなった。
寂しさと生きづらさを飲み込んで生きていくことを、清和は選んだ。
ならば、清和の拠り所とは?

「……遠いな、まだまだ」

ふ、と漏らすように呟く。どれだけ走っても街灯りは遠くのまま。

当然だ、ここは"田舎"なのだから。"都会"になど行けるはずがない。
(-47) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 16:57:06

【秘】 花守 → 巡査長 清和

「……とおいね」

一向に街に辿り着かないことの違和感はあった。
最初はあなたがわざと遠回りしてるのではと疑ったが。

違った。

恐らく、先ほどからずっと"同じ道を走り続けている"

それでも切り出せずにいた、切り出さないでいいと思った。
都会の蜃気楼を追いかけて延々と走り続けて、この刻を永遠にしてしまえばいいと思った。

「じゃあ、センパイはどうやって飲み込んだの?
 どうして"オトナ"でいられるの?」

花守縁は"オトナ"になれなかった。
(-55) BowwowBob 2021/08/15(Sun) 18:03:28

【神】 巡査長 清和

>>G7 宵闇【2日目 ピアノ勝負時空】

「……俺の負け、だな。
 渾身の演奏をしたと思ってたんだが……流石は"プロ"だ」

負かされちまった、という呟きと、ぱちぱちと響く拍手が静寂を破った。
晴れやかな表情で"プロ"になった宵闇の演奏を純粋に称えて笑う。

本当は、少し悔しい気持ちもある。
しかし、負けを認められないほど、清和ももう子供ではなかった。

「……ぎゃふんの"ふ"までは、お前にくれてやるよ。カケル」

だというのに、最後の一文字はまだ与えないまま。
そう言った清和の顔は意地悪なものではなく、むしろ楽しそうなものだ。

「最後の一文字は──」

そうだ、最後に残ったこの一文字は意地や見栄で渡さないのではない。
これは、俺自身のワガママを通して、願いを叶えるために使うもの。
だから、清和はこの一文字を、こう使ってやるのだ。

「──お前が作る、俺への歌と交換だ」
(G10) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 18:39:50

【神】 巡査長 清和

【4日目 『不発弾』処理の時空】

「さて、着いたな……」

百千鳥に声を掛け、4人分のショベルとスコップを用意して神社に。

あの時も、勝手に埋めると怒られるからと祭りをカモフラージュにし、
誰も来ないうちにさっさと三人で埋めてしまったような記憶がある。
神社の象徴である大樹の前から、右に5歩、再び右を向いて5歩。

「……そうだ、ここだ。ここに埋めたんだ」

懐かしいな。と言いながら、その場にしゃがみこんで土を触った。

10年前の同じ日に、ここで集まって掘り起こそうと誓った約束。

はたして、あの二人は憶えているのだろうか。
シャベルやスコップを持った清和を見れば、思い出したかもしれない。

ふたりが来るのを待つことなく、一緒にやってきていた百千鳥と、
埋めていたタイムカプセルを掘り起こし始める。必ず来ると信じて。
(G11) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 19:09:40
清和は、百千鳥と一緒に神社の方向に向かっていった。たくさんのショベルとスコップを持って。
(a8) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 19:10:33

【秘】 巡査長 清和 → 花守

決して辿り着くことのない、都会への道を走り続けている。

清和もきっと、すでに違和感に気づいているはずなのだ。
だというのに、その事を切り出すようなことはしなかった。

いつかはあの街灯りの下に戻らなければならない。向かっている。
それでも辿り着けないのなら。それは、仕方がないことだから。

「この田舎を、この村のみんなを愛してるから」

自らが"オトナ"でいられる理由を何のためらいもなく言った。

「……縁ちゃんとあの『約束』する、ちょっと前か。
 俺とヒサシ、バカみたいにボコられて帰ってきたの、憶えてるか?

 あの時なあ、思ったんだよ……何か起こってからじゃ遅いって。
 絶対にみんなを守る。その為なら"オトナ"にならないとってな」

飲み込んだ理由、飲み込めた理由。
寂しさ、生きづらさ。そんなものは、何の役にも立ちやしないから。

「……だから、俺は『公安』になったんだ。
 どんな汚いことしたとしても、絶対にみんなが平和に暮らせるように」

これ、誰にも言うなよ? と、珍しく強く咎めるような口調で言って。
(-70) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 20:07:40

【神】 巡査長 清和

>>G12 宵闇【2日目 ピアノ勝負時空】

「楽しみしてる」

にやりと不敵な笑みを返して見せた。
勝負が終われば、また他愛もないやりとりをしたりして時間が過ぎる。

上司や後輩を待たせるわけにもいかず、程々にして宵闇家を後にする。
宵闇の母にはまた名残惜しそうにされ、
母親というのはどこもこうなのだなと少しおかしくなった。

「それじゃあな、カケル。また明日。おばさんも、お元気で」

見送りに来たふたりに軽く手を振って、清和は風のように去っていく。

月明かりに照らされた金の髪が、夜闇の中で煌めく光を放っていた。
(G19) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 20:16:49

【神】 巡査長 清和

>>G14 添木【2日目 警察組二次会時空】

「ん〜〜? はてさて、そんなこと、あっただろうかなあ……
 10年も経っちまったもんだから、すっかり忘れちまったなあ」

すっとぼけている。
酒が入ったからか、それともあなたと一緒だからか、随分と砕けた態度。

「くく、怒られてんのかよ、お前……ここはもう職場じゃないんだろ? 
 それじゃあ、いくら悪い子になっても関係ないよなあ、ヒサシ?」

からからと笑いながら、乱暴にあなたの頭をくしゃくしゃと撫でる。
かつて自分と同じ金色だったそれは、今はもう"良い子"の黒に染まった。

どこか名残惜しそうにしながらも手を放して、ふぅ、と一息ついた。
再びそちらに向き合って。

「当たり前だ。未成年飲酒なんてさせたら一発アウトになっちまう……

 そう言えばヒサシ、どうして警察になったんだよ。お前。
 ……あの時は、さんざん迷ってたくせに。どういう心変わりだ?」
(G21) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 20:44:17

【秘】 花守 → 巡査長 清和

憶えている。
ふたりとも、今までに無いような有様で、でもどうしてそうなったのか聞けなかった出来事。
立ち入ってしまったら、何かが崩れててしまうような、そんな恐怖があって、ほとぼりが冷めるのを、何も気にしてないように装って心配していたから。

「……あのとき、何が起こってたの」

今なら聞いてもいいかもしれない、聞かせてくれるかもしれない、だって今は"故郷"と"都会"の狭間の一本道。

「私以外、誰にも聞こえないから」
(-81) BowwowBob 2021/08/15(Sun) 21:00:22

【神】 巡査長 清和

>>G17 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】

「当たり前だろ? 俺たち何年お前らの先輩だと思ってるんだ……」

からん、と後ろから鳴る下駄の音が心地よい。都会では聞けないものだ。
追いかけてきたことで音の鳴る間隔が狭まって、また別の音を楽しんだ。

「転んだりしないように気を付けろよ。ヤな思い出、作らないようにな」

手伝ってくれる百千鳥に、そうやって声を掛けながら地面を掘る。
高校生3人で埋めたものを、成人と中学生の2人で掘るのは骨が折れる。

掘り起こすのにはまだもう少し掛かるかもしれない。

「……百千鳥は、なりたいものとかないのか? 将来……」

額に汗を垂らしながら、一緒に"不発弾"の処理をする百千鳥に訊ねた。
(G26) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 21:51:19

【秘】 巡査長 清和 → 花守

「俺たちふたりが、バカやって、隣町まで行ってワルやって……
 ヤバいことに巻き込まれて、鬼走さんたち警察に助けて貰った。

 ……それだけ」

簡潔に、ただ要点だけを並べて、あの時に何があったのかを語る。

だが、清和
と"彼"
にとっては人生を変えるほどの出来事だったのだと、
静かに語る口調からは、うかがい知ることができるだろう。

「……このままじゃ、ご褒美上げられないかもな」

いつまで経っても街灯りに辿り着かないので、そんな事を呟いて。
(-90) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 22:00:30

【神】 巡査長 清和

>>G25 添木【2日目 警察組二次会時空】

「ほ〜う? なんだ、恋人か?
 お前が相手だと怒ってばかりになっちまうだろうなあ、はは」

からかうように笑いながらも、どこか寂しいものを感じるもので。

髪は黒色に戻って、自分の知らないところで様々な経験を積んで。
もう、自分の半身とまで思っていたヒサシはいなくなってしまった。

どこか、センチメンタルな気分に陥ってしまうのは、酒のせいか。

「警察官僚がイッキ強要で処分!とかシャレにならんことすんなよ?
 ただでさえ、世の中は警察の不祥事に目光らせてんだから……」

挑発的に笑う姿に、こちらも腹をくくったようににやりと笑った。

「……なまいき言うじゃないか、ヒサシ。……ぜってえ負けねえ」

残っていた酒を一気に煽ってグラスを空にすれば、次を求めた。
(G31) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 22:13:19

【秘】 花守 → 巡査長 清和

「そっか、でも、そうやって"オトナ"になる決心つけていくんだな、みんな。
 あーあ、私だけ、ずぅっと"コドモ"のままだ……」

人にはそれぞれ、人生を変える岐路に立たされることがある。
あなたはきっとそこで正しい選択をして、人生を変えることができたのだろう。
彼女は、その選択を誤り続けて今日まできてしまった。
だから自分の拠り所が、居場所が見つけられずにいた。

「うん、いいよ、ホントは私、受け取る権利なかったから」

花守は、『嘘つきウソ守』だ。
(-94) BowwowBob 2021/08/15(Sun) 22:29:27

【秘】 巡査長 清和 → 警部補 添木

/*

念のために確認連絡ですの〜!

この飲み比べ、強度に対して抵抗を[[fortune ]]で繰り返していく形でよろしいのかしら?

抵抗が下回ったほうがほうが負けでよければそのまま進めていきますわ〜
(-98) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 22:54:51

【神】 巡査長 清和

>>G32 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】

「簡単に見つからないよう、結構、深く埋めたような気がするな……
 まあ、たぶん、もう少しで頭を出し始めるんじゃないか?」

明確な根拠はない、希望的観測を述べる。場所間違ってたら大惨事だ。

運動神経は良いと得意げに語る姿に、油断するなよ。とだけ返して。
小柄な体格にも関わらず、若者らしい力強さに少し羨ましさを感じた。

口ごもり、困ったように返ってきた答えに、少しだけ腕を止める。

「よくわからない、か……まあ、中学生なんてそんなもんだよな。

 こっからいろいろやって、やりたいこととか見つかったりして。
 ……そうじゃなくても、やらなきゃいけないことができたりして。

 いずれにせよ、後悔しないよう頑張って生きるしかないんだな。
 宛がないなら、一緒に正義の味方でもやるか? 警察官って名前のな」

めちゃくちゃキツイけどな。と、付け加えて、冗談めかして笑う。
それからすぐ、手が止まっちまったな。と再び掘り返す作業に戻った。

頑張れよ、最年少。と、最後に激励の言葉を送りながら。
(G37) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 23:09:20

【秘】 警部補 添木 → 巡査長 清和

/*

ごきげんようお嬢様!
書き方が不親切でしたわ。
あれは「飲む人間の肝臓強度(お酒の強さ)」的ニュアンスで記載いたしましたの。
なので、あのダイス1回こっきりで、お酒の強さの結果が決まる、という形を想定していましたわ〜。
こちらでご返答になっていますかしら、どうぞよろしくお願いいたしますわ〜
(-103) aoyagisan 2021/08/15(Sun) 23:18:19

【秘】 巡査長 清和 → 花守

「……今も相変わらずか、お前は」

仕方がないやつだな、と困ったように笑った。
咎めるつもりはない。ただただ、可愛い妹分の面倒を見るだけだ。

あの頃と同じように。

「次は、何が必要なんだ? 上げられるものなら、渡せるものなら……」

そこで言葉は止まる、あなたの言葉を、答えを待つようにして。
(-104) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 23:26:25

【秘】 巡査長 清和 → 警部補 添木

/*

承知しましたわ〜!
では、その通りにさせていただきますの〜!

ご返答、感謝いたしますのよ!これからよろしくおねがいしますわ!
(-105) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 23:27:53

【神】 巡査長 清和

>>G34 添木【2日目 警察組二次会時空】

「……昔っからそうだったなあ、お前は……手のかかるやつだった。
 まあ、そういうところが可愛くて仕方なかったんだがな。俺は」

酒の弾みでぽろりと本音を漏らす。
わざわざ、こんなことを言う姿は添木も始めてみたものかもしれない。

親の愛に溢れて育ったからこそ、面倒を見ることができたのだろう。
あなたが気を引こうとしてする行いに、清和はずっと応えてきた。

自分に憧れて金髪に染めてきたときも少し呆れたものだったが、
決して悪い気はしなかった。むしろ、自分と同じになったのが、
嬉しいし、喜ばしいとまで、内心では密かに思っていたほどだ。

「……言ったな? 音を上げて降参とか、ナシだからな」

ここまで来てしまえば、もうどちらも退いたりすることはない。

正真正銘、どちらかがゲロ吐いて本当の事を話すまで続くのだ。

はたして、勝負の結果は……
強度:32
(G38) 7_hertz 2021/08/15(Sun) 23:39:47

【神】 巡査長 清和

>>G41 添木【2日目 警察組二次会時空】

「ああ〜? おめえ、降参はナシだって最初に言っただろ〜がよ〜……」

まったく……と、不服そうな様子で座椅子に転がって、
げたげた笑っている添木に、のそのそと近付いていく。

こちらも相当に呑んだからか少し足元が覚束ないが、
それでもあなたに向かう足取りは確かなものだった。

「さあ、ゲロはいてもらおうじゃねえか……マジのほうじゃねえぞ。
 ど〜して、あんなに迷ってたお前が警察なんかになってんだよ。
 俺に憧れて髪染めて、一緒にワルもやってた、ソエギヒサシ〜!」

タチの悪い酔っ払いの絡みだ。
そちらにもたれかかるように、体重を乗せて、その真意を問いただす。
(G42) 7_hertz 2021/08/16(Mon) 0:16:48

【秘】 花守 → 巡査長 清和

バイクを路肩に停めてもらってから、後部座席を降りる。
そして、誰に打ち明けるつもりも無かった"真実"を語って聞かせた。

「だって……」

だって。

「だって私、本当は約束、果たせなかったんだ」

ここへ来てから彼女は一度も
医学部に合格した
とも、
医師免許を取った
とも、
自身が研修医だ
とも言っていない。
事実を重ねると、総合病院のHPに乗っている名前も、『花守縁(はなもり ゆかり)』ではなく、同姓同名の『花守縁(はなもり えにし)』なる男性のもの。

「都会に出て、一生懸命勉強したよ、ここじゃちょっと頭がいい方だったけど、それだけじゃ通用しないって思ったから、必死に。

 でもさ、合格出来なかった……」

それも、1度や、2度ではなく。

「何年も、何年も、何年もっ! 8年間ずぅっっとっ!!!
 家族に見捨てられて、生活費と学費を稼がなきゃいけなくなって、勉強時間が削れても、オトナたちを見返したかったから、アイツと対等でいたかったから、センパイに認めて貰いたかったからっ!
 それで全部不意にして、あれから10年経って、私には何も残ってなくて…………

 もう、疲れちゃって…………」

夜の虫の声が煩い、青々とした稲葉が風を受けてさざ波だっている。

俯いて、それ以上の言葉は出て来ない。
頬を夜露のような雫が零れる。
(-108) BowwowBob 2021/08/16(Mon) 0:34:07

【秘】 巡査長 清和 → 花守

「……そうか」

打ち明けられる"真実"に耳を傾ける。
そして、励ますわけでもなく、慰めるわけでもなく、そう呟いて。

「やっぱり、俺と同じなんだな。縁ちゃんは……
 意地っ張りで、見栄っ張りで、嘘吐きで……本当の事を言えない子」

俯いて、それ以上の言葉を出せない花守をそっと優しく抱き締める。
恋人にするようなものでもなく、親愛を示すようなものでもなく、
小さくか弱いものを慈しむような、優しく包み込むような抱擁。

「……疲れたなら、休んでもいいんだ。
 本当の事を言えない苦しさも……俺は、よくわかってる。
 辛いこと、苦しいこと、悲しいこと。全部、吐き出して泣いて……
 今は、それでいいんだ。俺が受け止めてあげるから……おいで」

こうしていれば、きっとこの服も花守の涙で濡れてしまうだろう。
だが、そんなことの何を気にする必要があろうか。

気がすむまで、清和はずっとこうして優しく抱き続けているだろう。
(-110) 7_hertz 2021/08/16(Mon) 1:11:20

【神】 巡査長 清和

>>G46 添木【2日目 警察組二次会時空】

「うるっせえなあ〜〜〜〜!?
 おまわりさんはおれもおまえもだろうが〜〜〜〜!!」

完全に酔っ払いだ。
悲鳴を上げて助けを呼ぶ添木に遠慮なく体重を掛けてじゃれあう。
こんな醜態、未成年の子たちには絶対に見せられない……

(G53) 7_hertz 2021/08/16(Mon) 2:50:07

【神】 巡査長 清和

>>G46 >>G53 添木【2日目 警察組二次会時空】

「く、くく、ふふふふ……!あっはははははは!」

本当の事を明かされれば、堤を切ったように大笑いする。

「よ〜〜〜〜く、わかってるじゃね〜か。ヒサシ〜〜……
 そ〜だよ、俺が守りてえのは、国とか平和とかそんなんじゃねえ。
 俺の大好きなこの田舎と、そこに住んでたみんななのさ……」

国とか平和とかはそのついで。と正直な本音を漏らし続ける。

「だがなあ、ヒサシ〜……俺は、そんな真っ当なもんじゃねえよ。
 ここのやつらが平和でいれるなら、俺はなんでもやる気でいるが……
 逆に言えば……それ以外はさあ、どうでもいいんだよなあ……」

どこか沈んだような表情に変わって、笑っているあなたを見る。

(G54) 7_hertz 2021/08/16(Mon) 2:51:24