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【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「次はどこに連れて行ってくれるのか楽しみにしてますね」 テーブルに頬杖をついて微笑んだ。 その表情は相変わらず揶揄っているようであり、子供のようにはしゃいでいるようにも見えただろう。 酔いの所為か、はたまたこれが本来の性格なのか。 祭りの前の喧騒と店内の静けさの境界線のように、目に見えるパーテーションは無い。 はっきりしているのはこの時間をそれなりに楽しんでいるという事だけだ。 「ずっとはお休みできない、というより孤児院は私の家でもありますから。 祭りの中頃には何かしてあげないと…… あなたが相手してくれるなら孤児院の人はみんな喜ぶと思いますよ」 祭りが始まってしまえばどうなるか予想が付かない。 何事も無ければ、いつも通り。 平和な一日を過ごせるはずだった。 「ふぅん……それじゃあ護衛はともかく、曲芸だとか?子供は絶対喜びますって」 純粋な自身の力ではなく、限界もあるということらしい。 一般人のファリエにしてみればあなたも十分に力のある者に見えるけれど、きっとそれだけ世界は広いということなのだろう。 であれば、一般人にも分かりやすいやり方で見せてくれれば十分だった。 ▼ (-18) shionsou 2024/02/05(Mon) 22:53:35 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「それは現状にある程度満たされてるから? それとも謙虚さ?清貧さ?」 大きなため息を吐いた。 自分で頼んだ手のひらサイズの焼き菓子を口に放り込み咀嚼してから。 「……なんだってすごいなあ。 私なんて一度思っちゃったら、思ったことがあるで済ませられませんよ」 頬杖が次第に崩れる。ぱらぱらと垂れた髪が女の顔を遮ってしまう頃には、ほとんどうつ伏せのような状態だった。 女はそんな風には生きられない。 チャンスがあったら掴みたいと思うし、それが何かを犠牲にしなければならないとしたら天秤にかける。 その過程で負った傷はいつか幸せという薬が治してくれると信じて、手を伸ばす。 ──振り返れない。 「でも悪い事じゃないでしょ。 誰だって幸せはエゴなんだから────」 程なくして寝息に近い呼吸音が聞こえ始める前に零した言葉はあなたに届いたかどうか。 この日の食事会はそのまま、あなたになんとか送り届けてもらって幕を下ろしたことだろう。 (-19) shionsou 2024/02/05(Mon) 22:56:36 |
【墓】 白昼夢 ファリエ「え……と」 街中で当然のように湧いてくる野次馬たちをほうぼうの体で抜け出す。 「すいません。あの……ありがとうございます」 「でも、できれば私なんかよりも──」 「聖女様を祀ってあげてください。 私じゃなくて彼女のためのお祭りですから」 落ち着いて息を吐けたのは郊外まで逃げてきた頃だった。 (+2) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:04:00 |
ファリエは、直に確認できないうなじに、知っている気配を感じる。 (c0) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:06:38 |
ファリエは、泣くことも怒る事も喜ぶこともできずに手を当てて人気のない路地裏で蹲っていた。 (c1) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:06:50 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ/*お疲れ様です。もちだるまです。 無事に墓落ちしましたが、襲撃ロール等は予定されていますか? 特に無ければ処刑と同様にこちらで処理をすることも可能ですし、簡単に経緯をお聞きしてそれを踏まえてロールしていくことも可能です。 今後のロール方針を決めるのにできればどんな状況かだけ決められたらと思っているので、そちらのキャパに合わせて連絡いただけると幸いです。 (-20) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:19:00 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ/*なるほど!それではプロローグで聞いた話もありますし、自分の痣が変になっていないかを聞いたり予防の薬なんかを出してもらった……みたいな流れが自然かもしれません。 ファリエは一般人なので、痣について詳しいだとか、薬の専門的な話だとか言われると、一切知識がなく不安も強いため簡単に騙されるでしょう。 (-26) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:51:53 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 聖女 リッカ/* こちら楽しませてもらっております。もちだるまです。 せいじょさま〜ファリエとおいところにきちゃった…… 連絡もした通りちょうどキリもいいなと思ったので、痣が光った後の時間軸でお話ししようと思います。 特に目立った外傷とかはなく、特別なお薬のようなもので光ることになりそうなので、外見上は特に変わりないようです。 何か次の約束をしていなければこちらから呼び出すようになるでしょうか。 その場合はいつものように夜になりますか? (-27) shionsou 2024/02/05(Mon) 23:57:19 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ/*具体的な部分はアドリブで合わせるので全部お任せします。 ファリエは祭り期間中は一人で街中を歩いていることもあったので昼間ならいつでも構いません。こちらから探すことは無さそうなのでそちらから声をかける形で始めて頂けたらと思います! (-31) shionsou 2024/02/06(Tue) 0:53:41 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>7 エミール 「……こっち」 交わした視線に数度瞬いて頷く。 普段の落ち着いた在り様が嘘のようなか細い声で、路地を抜けた先を指さす。 そこは郊外とはいえ都市部でありながら建物隙間に開けた空き地。元は建物があったのだろうか。辺りには大小の瓦礫が置き去りにされている。 辿り着いて天を仰げば、まるで空だけを切り抜いたような光景が目に映るだろう。 「ここなら滅多に誰も来ません。 いつも落ち着いて考え事がしたい時はここに来るんです」 多少喋れるようにはなったようだが、とても子供の前に立てるような状態ではないのは明白だった。 適当な瓦礫に腰を下ろして暫し黙っていた。 何かを離そうとする様子もなく、ただ喘ぐように呼吸を繰り返しているだけの沈黙。 (+4) shionsou 2024/02/06(Tue) 1:04:58 |
【独】 白昼夢 ファリエ/*今回こそは守ってあげたくなるひ弱な存在できていませんか?どうだ? 急に覚悟決まったりしたらどうする? そしたら対面(誰?)の胸倉をつかむしか………………………… (-32) shionsou 2024/02/06(Tue) 1:12:00 |
【独】 白昼夢 ファリエ/*ていうか聖女許せねぇよ 聖女許せね〜〜〜〜〜 何が純真無垢だよ もっと無邪気であってほしかったよ この世界作ったんならもっと自由奔放に邪悪になって♡うそ平和にしあわせになってほしいよ……(情緒不安定) (-33) shionsou 2024/02/06(Tue) 1:14:02 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>9 エミール 手を差し出されれば、初めて人間を見た野生動物のような手つきでおっかなびっくりあなたの手を取った。 寒空に冷えた手。赤切れもいくらか目立つかさついた手。 黙って柔く繋いだまま二人だけの足跡が、時が止まったような静寂を覚ましながら。 目的地に着くとそっと離れていっただろう。 「…………怖い、なのかな。 ああやって聖女聖女って熱狂する人たちが怖いのはそうなんだけど」 もうあなたに触れられても拒絶されることもなく、されるがまま。 己の記憶と結びつく嫌なものではあった。 ぐるぐると思考が行ったり来たりするうち、別の気がかりに気づいた。 「どうして私なんだろうって。そっちの方が強いかもしれません。 この痣が祝福のあかしだって未だに信じられなくて」 呟いた言葉にたっぷり時間かけて口を開いた。 零れる言葉は曖昧に遠回り。 殆どが独り言で石畳の隙間に浸み込んでも構わない雰囲気だった。 「……罰なんでしょうかね。 自分勝手な愚か者への、おしおき」 (+5) shionsou 2024/02/06(Tue) 9:09:39 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 聖女 リッカ──しゃく。 一人分の足音はいつもの石畳と違う柔らかい土の音。 女が歩いているのはルフトの外だった。 散歩というには随分と遠出だが、今日はもっと遠くに行きたかった。 夜更けともなれば、人どころか動物も見かけない。 痣がぼうと角灯のように光り続けているから、歩くにはあまり困らなかった。 それに街よりもずっと広い星空が導いてくれる気もした。 まるで世界にひとりきり。終幕のないモノローグ。 (-54) shionsou 2024/02/06(Tue) 18:17:14 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ「私ですか?」 女は喧騒の中でもあなたの声に気づいて振り向く。 昼下がりに小休憩にでもと良さげな場所を見繕っていた時だった。 「アンジュさんでしたね。 その荷物、もしかして祭りで出店でもされているんですか?」 教会で会った痣持ちのひとり。 数日前の事で、言葉も交わした相手だから覚えていた。 (-56) shionsou 2024/02/06(Tue) 18:21:46 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>12 エミール 「そう見えたのなら、きっとそれも本当なんだと思います。 誰にも会いたくなかったからここまで逃げてきたんですよ、私」 それもあなたに見つかってしまったのだけれど。 幼い頃から他人に触れられることも本当はあまり得意ではなかった。 かと言って我慢している風には見えない。 宥められて落ち着いたのだろう。 祭り前の時と同じで、あなたにはある程度気を許しているから。 「あなたに言っても仕方ないですよね。ごめんなさい。 もしかしたら私が思うほどこの痣も特別なのかもしれませんし。 あーあ。私も街の人達みたいにはしゃげたらなあ」 その訳も分からないたったひとつの痣に翻弄されている事実もまた、心を揺さぶる。 この世界には不思議なことが溢れているのが当たり前で。 冒険者だったら違ったのか。幸せになれたのか。 ……分からない。今は考えたくない。 「相応しいかどうかなんて。はあ……聖女様が全部わかってたら教えて欲しいですよ。 でもエミールはまだなんですよね? 頑張って──って言うのが正解じゃない気もしますけど、気を付けてください」 (+6) shionsou 2024/02/06(Tue) 19:49:10 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>14 エミール 「……別に」 それ以上どうとも言わないけれど、あなたの謝罪だけ否定しておきたかった様子。 その姿は孤児院で子供の面倒を見るあなたの姿そのもので、それを悪い事とは言いたくなかった。 「どうして、でしょうね。 おめでたい事のはずなんですけど。 そう言ってもらえると気が楽ですね。この世界で仲間外れじゃないみたい」 浮かぶ苦笑は煮え切らない自身に対して。 口が達者でないあなたにここまで気を遣わせているのも痛いほど伝わってきたから。 「どうかあなたは私みたいにならないでください」 決して言葉にはしないだろうけれど。 あなたは生きることを悲観していないと思うからこそ。 祝福を祝福として受け取れる結末を迎えてほしかった。 (+7) shionsou 2024/02/06(Tue) 23:53:48 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ「わ。綺麗……後日見に行かせてもらいますね。 あんまり予算に余裕はありませんけど……記念に」 ラインナップに目移りしながら嘆息。 見ての通りファリエはアクセサリーなどは一切身に着けていない。 祭りだというのにこの様子。 そういう物を買いそろえるのは滅多にどころか、皆無なのかもしれないと想像できるだろう。 「ああ、用って私個人じゃなくて痣だったんですね。 ちょっと納得。どうしたんですか?」 「と言っても私に答えられる事なんて殆どありませんよ……?」 (-72) shionsou 2024/02/07(Wed) 0:07:01 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 聖女 リッカ「あ………………こんなとこまで来るんだ」 ルフトから離れる意味はあまり無かったようだ。 音もない気配に 気づいてしまう 。一人きりで感覚を遮断しているような今でも。 言葉に詰まる。咄嗟に動いたのは手でうなじの光を覆うように手を回す。 不自然な格好で歪に笑顔を作ろうとした。 (-75) shionsou 2024/02/07(Wed) 0:28:13 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 聖女 リッカ「こんばんは。ご機嫌だね。 お祭りを一緒に回ったの楽しかったから?」 あのデートは終始はしゃぎ回るあなたを連れ立って、絶対一人では行かないような出店や催しを梯子した。 聖女にまつわる物や話は、あなたの言った通り偽物も多かったようだけれど。 そんな裏話も楽しくて。 何よりあなたが楽しそうにしているのは見ていて悪い気はしなかった。あの時は、まだ。 「それとももっといい事があった?」 会話らしい言葉を吐く。 あなたに混ぜ返される空気は、抑えていた胸中の揺らぎを乱す。 聖女様。聖女様。あの声が耳に残っている。 ぐるぐる。頭の中を回って目が回りそう。 だから、あなたが押しとどめた何かを察する余裕もなかった。 (-76) shionsou 2024/02/07(Wed) 0:29:45 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ「ふふっ。なんだか盛りだくさんですね。 じゃあ子供達が喜びそうだったら買いますよ。 それだったら私のポケットマネーじゃなくて孤児院のお金も使えるから、色々手が届くようになるかもしれません」 さすが店を構えるだけあって謳い文句はひと揃い。 そこまで言われたら前向きに検討をし始める。そういう性格。 どこかしら女も祭りの空気にあてられて気が緩んでいるのも一押ししていた。 「はあ……」 世間話はさておき。 説明を聞いて、受け取った粉をてのひらに包んで、それから首を傾げた。 正直きちんと理解できた気がしない。 「……この痣が病気かもしれないって話は本当だったんですか? これがその病気に効く、かもしれない薬?」 整理するように聞き返す。 今のところ確かに大きな不安はあったものの、特別変わったことは自覚していない。 そのための薬、と言われてもピンとこないのは仕方なく。 しかしこれが 祝福の証 ではないという説にはどこか信じたくなる気持ちがあるのも事実だった。「協力するのは構いませんが、まだ試験段階ということでしたら……その副作用とか。 その辺りは大丈夫なのでしょうか?」 薬なんて滅多に買うことがない女は分からないことそのものが懸念らしい。 (-97) shionsou 2024/02/07(Wed) 20:49:13 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>17 エミール 「あなたでもやっぱり気にするんですね」 そこは同じ痣持ちということだろうか。 女は自分以外の事情は知らないから推測することしかできない。 ただ、あなたから聞いたように同じような反応をする者が居たのだとしたら共通点のひとつやふたつあって然るべきだ。 それが何なのかすぐには思いつかなくて、親近感と諦観の息を吐いた。 「……祭りの後、ですか。 もしかして私をどこか、此処じゃない場所に連れ出してくれるんですか? どうしたんですか急に。買い出しの序でに食事をするのとは訳が違いますよ」 粗方吐き出して多少なりとも胸のつかえがとれてきたと感じて気を抜いていたから、あなたの提案にはっと顔をあげた。 きょとんと瞳をまあるくして、じっと見つめる。 あまりに突拍子が無くて思わず勘繰ってしまうのだ。 「旅行の供には面白みのない女ですが」 (+8) shionsou 2024/02/07(Wed) 21:04:49 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 薄荷 アンジュ「どうでしょう。やんちゃな子が多いから壊さないようにちゃんと言っておかないとですね」 当然商人とのやり取りなんて不慣れもいいところ。 それはもちろんこの薬についても同じで。 「ええと……うーん……」 花冠まで差し出されて頭まで下げられている。 どうしたらいいのか分からない。 何かを自分で選べることは数えるほどしか無かった。 だから選ぶのは苦手だ。 選べないことはある意味で身を任せるだけで済むという楽さがあるのを感じずにはいられない。 「あの、頭をあげてください。そこまでしてもらうような人間じゃありませんよ。 でも……こんな私でもみんなの救いの手助けができるなら」 質問の回答を聞いてもやっぱり分からないままな部分の方が多いけれど。 女にとっては一つの結論を下せたようだ。 「分かりました。もしかしたらその為に選ばれたのかもしれませんし」 その為なら耐えられるものだと、判断した。 どうして一般人の取柄もない人間が祝福など受けようか。 あなたから与えられた分かりやすい餌はとても魅力的に映ったに違いない。 「使い方はこれを飲むだけで良いんですか?」 (-99) shionsou 2024/02/07(Wed) 21:47:45 |
【墓】 白昼夢 ファリエ>>19 エミール 「そんなことは……別に思ってませんよ。 私に比べて随分と落ち着いているから、違うんじゃないかって思っただけです」 口をとがらせてそっぽを向いた。 ばつが悪そうに足元の小石を蹴り飛ばしてみたり。 まるで立場が逆転してしまったみたいでそれ以上強く出ることもできなかった。 「 ちょっ! ちょっと!ねえ、揶揄ってますか!?さっきまで私、慰められてましたよね?」 意地の悪い顔だとぼやいている内に湿り気はどこかに攫われていったような気がした。 「風向きが変わったってこと? 今までずっと田舎に引きこもってたくせに……説明不足ですよ。 心境の変化にしてもやっぱり急ですって。 ちゃんと教えてください。じゃないと私行きませんからね」 (+9) shionsou 2024/02/07(Wed) 22:30:55 |
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