人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 オネエ ヴィットーレ → 法の下に イレネオ

「そう。思考停止ね。」
「その書面に携わった誰か一人でも悪人だったら、
 その紙には何の意味もないのに。」

仲間想い、良い事だ。
仲間を信じて己の業務に集中すれば楽な事だろう。
後はその紙面どおりの情報が出るまで絞るだけ。
        
捻じ曲げられた

痛みに耐えかねて暴 か れ た 真実も、沢山あるのだろう。

「……っちょっと……なにするの?
 やめなさいよ………っ!」

貴方が立ち上がり布を持って近寄れば、
それには拒絶の意思を見せはするものの。
未だ痛む指先と、痛みで力が入らない体では、
ろくに抵抗も出来ず、為すがままにされるしかないであろう。
(-166) arenda 2023/09/21(Thu) 11:15:57

【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ

「……ごめんなさいね、貴方を不安にさせるような事に
 なってしまって。……本当なら、傍にいてあげたかったわ。」

そう謝罪する男はやっぱり、己よりも貴方の安心を重視していて。
弟が、妹が、家族が。子供達が辛い目に合わないために、
汚いものから目隠しするのは昔から得意だった。
自分だけが汚れた道を見据えて、目隠しした子達の手を
引いて先導してあげる。それが理想だった。
……それはある意味で、ヴィットーレの弱さでもあった。
強く頼れる大人でありたいという………弱さだった。


その弱さを見据えるように、貴方から言葉を掛けられる。
姿を見せれば、きっと貴方を悲しませる。
でも……今ここで姿を見せなければ……

「……そんなはず、ないわ。
 立派に成長してくれた……自慢の、頼れる妹よ……」

………貴方の心を傷つけてしまう。
貴方を大切に、大切に思っているヴィットーレは……
……シーツを脱いで、その姿を貴方の前に見せるだろう。
顔は腫れ、手は爪が剥がれて赤黒いネイルでもしたかのよう。
衣服だって同じ色に濡れ、きっと服の下は青色だらけ。
そんな……辛くて、痛くて、苦しい姿を……貴方に晒した。

「……っ……アリーチェ、泣かなかったのね。
 偉いわね………」

悼む体を引き摺って、檻の前まで歩み寄って。
その頬に色濃い涙の痕が無い事を見て…
あるいは化粧で隠されてるのかもしれない
…力なく笑うのだった。
(-173) arenda 2023/09/21(Thu) 11:35:30

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

「可愛らしいbambinoだこと。」

その言葉を最後、視界が塞がれる。
僅かに光を感じる程度のその景色は、
周囲への感覚を研ぎ澄ませ、それは同時に
痛みに対してもより敏感になるという事だった。
実際の所、ヴィットーレは正義か悪かで言えば悪の人間だ。
闇の社会に身を置き、人身売買をしたこともある。
どんな理由があれど許されないその罪に手をだし、
そうして稼いだ金で生きている。
調書に間違いは何もない。
……それでも。
───貴方が狂っている事は、間違いがない。


「アンタ、外出たら覚えときなさいよ……っ!」

わめきながらも立たされる。
貴方とぴったり同じ背丈だ。
未だ血の滴る指先から垂れたものが、靴を汚した。
(-182) arenda 2023/09/21(Thu) 12:22:22

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

人は五感の一つが潰える度に、他の感覚が鋭くなる。
視覚が塞がれた瞬間、耳は何倍の音も拾うようになるし、
自分の血の匂いもよくわかるようになった。
勿論肌に触れる何かの感覚も、同じように。

「何してるの?やめなさいよ……!」

と、軽く抵抗するものの、少し動けば転んでしまいそうになる。
転べば支えるための手は今は使い物にならない。
故に転ばないように気を付けて……結果的に足枷は装着される。

足音が後ろに回り込む音。
笑い声。挑発。
感覚が鋭敏すぎて少し気持ち悪くすらある。

「……アタシ、裏表がない人間なのよ。
 バーで常連さんを迎えるのが唯一の楽しみなの。
 それ以外の顔なんて何もないわ。すっぴんよ。」
(-234) arenda 2023/09/21(Thu) 19:20:54

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 法の下に イレネオ

音が響き。
衝撃が響く。


「───ッ」

ぅげほっ!!と肺から無理やり空気が漏れる。
食道を焼くような感覚も感じたが、それは何とか飲み込んで。
立っているのが辛いのに、支えられて倒れ込むことも出来ない。
げほ、げほ、何度か咳き込み、どこにいるのかも分からない
貴方を、汚れた布越しに睨みつける。

「なにも……話すことなんか、ないわよ……!」

息も絶え絶え、主張は曲げない。
(-306) arenda 2023/09/22(Fri) 6:21:33

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 路地の花 フィオレ

「次からは気をつけるわ。
思い出は……また積み重ねてくしかないわねぇ。」

取り寄せた家具も幾つかある。
貴方とカタログを見て選んだ家具だってあったかも。
全て大切な思い出のある、数年来のお店の従業員達。
それら全ての思い出を消してしまうために、火をつけた。
思惑は見事達成したが……決して嬉しい気持ちばかりではかった。


「……ありがとうね、キャシー……
ごめんなさいね、アタシ、強がるのが癖みたい」
「…………貴方も」
「みんなのためにたくさん頑張ってるじゃない。
最近だって、皆にとっての悪いやつを見つけてくれたでしょう?
……貴方も立派な家族よ。だから、気をつけて。」

ヴィットーレは貴方が貴方なりに頑張って来たことを知ってる。
文字が読めずとも、難しい話がすんなり理解できずとも。
貴方は貴方に持てるもので、ファミリーを支えてくれたことも。
出来てない、なんてことはなくて……だからこそ、心配だ。
貴方はヴィットーレにとって、孤児院に住まう弟妹達のように
大切な家族なのだから。
(-307) arenda 2023/09/22(Fri) 6:30:07

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

突き飛ばされればよろめいて、
過敏になった三半規管が揺れて吐き気を催す。
それを生唾と共に飲み込む。
荒くなった呼吸は隠す事も出来ず、
貴方の足音とヴィットーレの呼気だけが部屋に響く。

「何度も言ってるでしょう。吐く事なんて、なにもないの。」
「アンタにとっての正義ってなに?悪人を痛めつける事?
 それとも無辜の民を平穏に過ごさせる事?」
「…アンタのお仲間が絶対に間違えないんだったら、
 アンタが逮捕されてるのはどう説明を付けるのよ。」

単調な音を塗り潰すようにしゃべり続ける。
とはいえ喋れば酸素が抜ける。
息継ぎの瞬間にでも、意識はそれる事だろう。
(-400) arenda 2023/09/22(Fri) 18:35:53

【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ

「………そう。アタシみたいなのでも、
 誰かの道しるべになれたのかしらね……。」

ヴィットーレは誰かと寄り添おうと思ったことはないし、そうしようとしてきた人もいない。
誰とでもフレンドリーに、でも誰とでもフラットに。
家族を、少なくとも3人も踏み台にして生きてきた己なんて。
人並みの幸せなんて得てはいけないと思っているから。
他の家族には、貴方にはたくさんの幸せを得てほしい。
マフィアなんて関係がない所で、平穏に、平和に。

見るに堪えない顔でも、せめてもといつもどおりの笑みを浮かべる。
涙を流さないよう必死に頑張った、昔弱虫だった貴方の。
その成長が嬉しいから、自然に零れた笑みでもあった。

「………なんでかしらね、孤児院の家族たちにも、
 よくお礼を言われるのに………」
「………アリーチェに言われると、嬉しくて、安心して……
 ……なんだか、泣きそうになっちゃうわ。」

潤んだ翡翠の瞳。
きっと貴方が、家族の中で貴方だけが、ヴィットーレの
してきた行いを知っているから。
他の家族に感謝されても、騙してるような心地がして
素直に受け取れなかったそれらの言葉が。
……全てを知った貴方が、尚もそう言ってくれたなら、
汚れた自分を受け入れてもらったようで、心が温かくなる。

「……アリーチェ、本当に立派に成長してくれたわね…
 アタシ、嬉しいわ。本当に、自慢の……家族よ…」

気丈で穏やかな、大人の女性の顔。
そんな顔もできるくらい、ちゃんと育ってくれたのだ。
これからはもう、撫でたり抱きしめたり、子供扱いは
しちゃ駄目ね、なんて苦笑して………貴方の手に合わせるように、
血が固まった大きな手を、檻に押し付けた。
ほんのわずかくらいは、触れ合えるだろうか。
(-404) arenda 2023/09/22(Fri) 19:00:01

【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ

「……ふふ、そうね、ごめんなさい。
 こんなんじゃ、心配させちゃうわよね。」
 
ちょっとしたお叱り。
常に上の兄弟であり続けたヴィットーレには、
そんなお叱りも新鮮で、そして暖かいものだった。
今この時ばかりは、貴方の方が上の姉であったり、
あるいは母親のように見えてしまう。
 
「………もう、年を取ると涙もろくていけないわね……
 …アタシ、ずっと一人でこの罪悪感を抱えて生きると
 思ってたのよ………本当に……独りで……」
 
ぽろ。と瞳から何粒かの涙が零れる。
貴方が歩み寄り、傍にいて、支えてくれること。
それは暗闇の中のランタンのように暖かで、安心できて。
ヴィットーレにとって今のあなたは……貴方が望む形かは
別にして………『寄り添ってくれる人』には違いがなかった。
 
「……本当にありがとう、アリーチェ。
 …正直、ここに来てからの仕打ちに参ってたの。
 明日も明後日も、同じようにされるのかと思うと憂鬱で……」
「……でも、やっぱりアタシは、あなた達家族が愛おしくて、
 大切で、かけがえのない存在だわ。」
「……まだ頑張れるわ、アタシ。この手の温もりがあれば。」
 
貴方の柔らかで暖かな手。この手がずっと柔らかく暖かで
いられるように……貴方を守れるように。
無理をして耐え忍ぶわけじゃなく…明確な目的と決意を持って。
明日からも頑張ろうと、心に暖かなものを宿して立ち向かう。

「ti amo.アリーチェ。」
 
貴方に感謝と愛を伝えるために、そう告げて。
ちょいちょい、と顔を近づけるようにジェスチャーしたら、
貴方の頬か、額に……親愛の口づけを、檻越しに落としたことだろう。
(-459) arenda 2023/09/22(Fri) 22:52:59

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

音が響く、反響する。
聞こえすぎて気持ちが悪い。
どこから、何をされるのかまるで想像ができない。
汗と血が体から滴り落ちる。




「────うグッ!?」

ガン!硬い何かで、こめかみを殴り付けられる。
勢いを殺すことも出来ずまともに食らって、
思わずその場に倒れ伏して。
咄嗟に支えようとした手も傷だらけだから、
余計に痛みが走ってあぁぁ!と小さな叫びをあげる。

「はぁ……!はぁ……はー………」

痛みを和らげるための深呼吸。
もはや憎まれ口を叩く余裕すらなく。
見えない周囲を警戒して、残り少ない
神経をすり減らしている。
そうまでしても、何かを白状したりはしない。
(-536) arenda 2023/09/23(Sat) 6:18:54

【秘】 オネエ ヴィットーレ → favorire アリーチェ

「ふふ、もう絶対独りにしない、なんて。
熱烈な告白みたいね。モテ期かしら♡」

なんで少しからかうように告げるヴィットーレは、
やっぱり君の気持ちには気づいてはいないようで。
頑張るのはいいけど、無理はしないでね、と、
あなたに落とす口付けは、家族への親愛の証。
それ以外の感情なんて、持つべきじゃない。


そのまま真っ赤になってへたり込むあなたに、
あら、まだ刺激が強かったかしら、なんて
心配半分、面白半分に大丈夫?なんて声をかけたら。
むくれた様子の貴方がじとりと檻を叩くのを見て、
くすくす、仕返しかしら、とその通りに顔を近づける。


そうして施された仕返しは………
予想した場所とは少しズレた場所を湿らせて。
(-537) arenda 2023/09/23(Sat) 6:28:10

【秘】 オネエ ヴィットーレ → favorire アリーチェ

「……ッ!?あ……アリーチェ!?」

思わず目を丸くして、パッと檻から体を離す。
指を自らの唇に当て、あなたの顔をまじまじと見て。
その顔は。
昔のようなあどけない子供の屈託のない笑顔とは違う。
熱が含まれて、欲や感情が混ぜられた。
───切なげな、大人の笑み。
……思わずどきりとして、顔に熱が昇った。


「じょ、冗談で言う言葉でもすることでも無いわ。
アリーチェったら聞いてる………あ!……も、もう……」

有無を言わさず去っていくあなたを檻越しに見つめて。
よた、よた、ベッドに戻り、うなだれる。

「……アタシも大人の男なんだから……
そんな意識させるようなこと、しちゃだめよ……」


小さなつぶやきだけが、牢の中に響くのだった。
(-539) arenda 2023/09/23(Sat) 6:35:56
ヴィットーレは、牢屋の中のベッドに潜り込んだ。
(c25) arenda 2023/09/23(Sat) 6:36:25

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

貴方のように笑う人たちを知ってる。
自分は絶対に火の粉がかからない場所で、
弱者が蠢くのを見ては楽しみ、あるいはもっと動けといたぶって。
そうして野蛮な獣性を発散しては、表社会では
さも理知的な人物であるかのように振る舞う。
………
児童を買って欲を満たす金持ちと同じ笑い方だ。


「………楽しそうね、アンタ…………」
「一生笑ってなさいよ。いつか自分が正義、っていう
思い込みから覚めた時、アンタがどうなるか見物ね。」

ヴィットーレは。
たとえここで貴方に腕をもがれ、目を潰され。
命まで奪われようとも、何も話すことはないだろう。
だから、きっと。
貴方が満足するまで、玩具は鳴り続けるのだ、ずっと。
(-666) arenda 2023/09/23(Sat) 17:51:56

【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ

「ッ〜〜〜〜〜〜〜〜!」

「───あァァあああ!
ぁぁぁ………!」
末端の、神経の敏感な、剥き出しの肉。
そこに来る衝撃に、出したくもない叫び声が出る。
痛みに対する防衛反応のひとつだ。
声を出すことで、痛みを誤魔化すという。
………貴方からすればそれは、大の大人が痛みに喘いで
泣き叫んでいるようにしか見えないはずで。

「……Vai all'inferno地獄へ落ちろ……ッ」

口汚い言葉も、余裕のない証。
食いしばりすぎた歯がミシミシと音を立てて、
刺激に対する反射として出てきた涙が頬を濡らした。
(-678) arenda 2023/09/23(Sat) 19:44:29
 




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