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【独】 幕の中で イレネオ/* エルヴィーノさんのこといじめないでって言ったじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (-10) rik_kr 2023/09/23(Sat) 21:38:21 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 幕の中で イレネオ弱い力だ、そんなの自分で自覚していた。 それでもすぐ、離れてくれた貴方を。 それでも未だ、笑っている貴方を。 視界に収めれば理解せざるを得ない。 これは己が知る身体を求める行為ではなくて。 ただ目の前にいる獲物を突き、嗤っているだけだと。 それを、ようやく、ようやくに理解する。 通じないのだ、ひとつも、きっと。 どれだけ涙を落とし終わりを乞い願ったところで。 貴方が満足するまで、こちらが限界を迎えるまで。 この地獄は終わりなどしない。 絶望の色は人生で幾度か知っていた筈だった。 それでも今この時間のものが一番に濃い気がした。 「…………」 けれどもう、 そう なのだとわかってしまえば。恐怖で震えは収まらないまま、痛みで涙は滲むまま。 貴方を見つめた。 弱り切った瞳の奥は未だ堕ち切ってはいない。 「せ、んぱいは」 「……なんでそんなに、きらい、なの」 「マフィアのこと、……アレッサンドロの、こと」 (-14) mspn 2023/09/23(Sat) 22:09:53 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオふらり、と貴方の牢の前に一人の男が立ち止まった。 ここの鍵たまに緩いんだよな、と、隣に連れた警官を見遣ってから男を見返した。 なにやらそばにいる女性警官とは懇意の仲なのか、囚人の割には足を止めたことも寄り道も咎められていないように思える。 「……イレネオ・デ・マリアか」 「……本当に、お前も派手にやってくれたんだよなあ」 そんなもしかしたらほぼ初対面の男の顔は何故か片側だけ叩かれて殴られたあとがある。 一発ずつ。多分女の力で。 (-50) toumi_ 2023/09/24(Sun) 1:15:34 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネ近すぎる攻撃を避けることは叶わなかった。 避けたとてほんの少し位置がずれるだけのこと。概ね貴方の想定通りの場所に、この男は頭突きを叩き込まれる。 「────ゥ、」 小さくくぐもった声を漏らした男は、しかし、それ以上の何をもしなかった。 顔を顰めることも、声を荒らげることも、衝動的な暴力を振るうこともなかった。 つ、 と赤い血が鼻腔から流れ出して。ぼた、ぼたり と滴り落ちていっても。何もしなかった。貴方の口に指を捩じ込んでいるだけ。閉じきらないように固定しているだけ。これからの行為で自分が被る害が最小限になるようにしているだけ。 貴方が選んだ手段が頭突きだったのは幸運だった。 貴方が蹴飛ばしたのが机や椅子だったのは幸運だった。 その攻撃が遍く"男性"の急所に向いていなかったのは幸運なことだったのだろう。だからこそ、男はこれだけ余裕を保っていられて。 そうして今後もないように、先んじて貴方の下肢に体重をかけることが出来た。 その下を暴こうとすることすらない。 男は貴方に欲情しているのではない。 ただ貴方を傷つけたいだけ。 ただ貴方を貶めたいだけだ。 ▽ (-73) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:04:56 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネぐ、と男の手が貴方の頭を抑えつける。 親指をそこに突っ込んだまま。引き伸ばされた唇が痛むであろうなんて気遣いは当然ない。手錠で繋がれただけの腕は一番自由だろうが、身体をひたりと近づけてしまえば結局動きは止まるはずで。 ────勿論、見越した貴方が万歳の姿勢でも取っていれば話は別だ。この男はそれを咎めないから。 貴方の至近に近づいて。 べろ。自身が流した血液を舌先で舐め取って。 男はそれを完遂する。 貴方の口内に男の舌が、唾液が、血液が入り込んだ。単なる嫌がらせ。手の込んだ嫌がらせ。縮まっているのであればその舌に敢えて擦り付けるように触れ合わせて、上下に完全に注ぎ落とすようにして。指のせいでどうしても閉じきれない隙間からは下品な水音が聞こえたかもしれない。 貴方がいくら歯を食い縛ろうと辞めない。貴方が唸ろうと呻こうと暴れようと辞めない。それ以上のことはしない。ただ、辞めない。 相手の言葉に心を乱されない方法はいくつかある。 そのうちのひとつは 相手を人と思わないこと 。精々けだもの程度に思っておけば、罵る言葉も態度も何処吹く風でいられるものだ。暴れる様や与えられる痛みもそう。死に際の虫が暴れる様なものだと、今は感じられる。 (-74) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:07:10 |
【秘】 笑わない カンターミネ → 幕の中で イレネオ暴れる。その言葉通りの事だけをしていた女は、 それこそ"けだもの"程度の行動しか取る事が出来なかった。 下肢を抑えられるまで、アドレナリンの齎す興奮に 酔ったまま、ありもしない『外』の動きを呼ぼうとした。 それはカンターミネが自身を弱者として認識していたからに 他ならない行為でもあった。これは、激情を持ち、 マフィアとしての多少の暴力に馴染んでこそいたが。 所詮は、組み敷かれる程度のか弱い女でしかなかった。 故に、それは実に簡単な事だったに違いない。 見越す事もせず、両手も塞がれ、怒りのままに暴れるのも 抑えていれば何の障害にもなり得ない。 まざりものが舌と共に口内を踏み荒らす頃、 ようやく女はそこに嫌悪の音を含めたうなりをあげた。 きっとそれは、"それなりに"あなたの欲を満たした事だろう。 (1/2) (-77) shell_memoria 2023/09/24(Sun) 3:29:19 |
【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレぶじゅ、ぶじゅ、と滲んで吹き出す血。 その速度に呼応するように伸びやかに飛び出した悲鳴。それを、男はまるで気に入りの歌を聞くように口角を上げて享受した。 歩く指先は軽くなり、ステップを踏むようですらいた。全て、全て、貴方の視界の外側での話。 貴方の頬に涙が流れるのを男は見た。 それが室内灯を跳ね返すのを見た。また笑った。 ────自分と同じ図体をしていた生き物が、あんなにも飄々としていた生き物が、自分より縮こまって自分より下で惨めに蹲って泣いている! それは強者の高揚。 上下の関係の錯覚。 歴史の中で幾度と繰り返されたきた、醜悪な勘違いのひとつ。 「もうシェイカーは握れないな」 「関係ないか。お前はマフィアだし」 「偽る道具がなくなった方が人のためだ」 上機嫌に紡ぐのはそんな言葉。 男の瞳は輝いて室内を物色した。 探している。探しているのは最早、貴方の罪ではない。 貴方を痛めつける材料を、より大きく鳴かせる道具を探しているだけ。 ▽ (-78) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:29:41 |
【秘】 笑わない カンターミネ → 幕の中で イレネオ……そのまま厭だ嫌だと喚くだけの虫や獣であったならば、 そもそもあなたは負傷などしてなかったはずだ。 アドレナリンがなければこの行為に至れなかっただろうが、 同時にアドレナリンがあるからこの後に至るはずだ。 だからきっと、これもまた"天秤"なのだろう。 『正義』は言った、お前達に法はないと。 だが、その言葉は残念な事に間違いだ。 『正義』が存在する以上。 もう一方の正義も存在する。 そうしてそれらは、共に天秤にかけられる。 優位であった天秤は、僅かな薬剤の効果が切れると共に 冷静さ、否、残酷さを取り戻した女によって再度、傾けられるだろう。 それは明らかな変化だった。 女から抵抗が失われた。諦めを感じさせるような変化だった。 あなたがそこで興味を失い、或いは何かを感じて身を引けば、 「その後」は来ない。だがそこでまだ、続けるのであれば。 これ幸いと、『正義』の執行を続けたのであれば。 女は、あなたの舌を奥へ誘ってから、 ぎぢ。 と。その一部に穴を空け、あるいは 咬み千切るだろう。 けだものが如く。 (2/2) (-79) shell_memoria 2023/09/24(Sun) 3:29:42 |
【秘】 幕の中で イレネオ → オネエ ヴィットーレ ────ぱりん。 ガラスが割れる音 が耳に届いたのは、貴方が呪詛を吐いてから幾らか後のこと。当然まだその指先は痛むのだろう。それでもその耳はきちんと音を聞き分けたはずだった。 きっと貴方もよく聞いたことのある音。 空の酒瓶を誤って落とすと、そういう音がする。 (-80) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:30:27 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ絞れるような声は耳に好かった。 締めつける胎の感触も好かった。 きっと肌越しに感じる、速い鼓動も好かった。 何もかもが好ましかった。だから、欲深く貴方を食らった男は、精を吐ききった後も貴方に触れることを辞めない。 ずるり、寄せあっていた身体を動かす。花浅葱を隠して閉じた瞼に唇で触れる。 額やら頬に張り付いた髪を摘んで戻してやる。首筋に玉として浮かんだ汗を舌で掬う。 自ら付けた赤い痕を労わるように舐めもした。痛みと共に熱を持っているだろうか。 きっとそうする度に貴方は少し身動ぎをした。 僅かな感覚にまた身を震わせたりしただろう。 全て曝け出して、自分の下敷きになっていて、 今も無防備でいるこの人が、自分のせいで果てたのだという事実は、 それもやはり、男にとって好かった。 どうしてやろうかな。 心中の呟きは音にならなかったはず。貴方は深い眠りに落としてくれと言っていた。 そのまま貴方が男の行いを放っておくなら、これは再び緩やかに腰を動かし始めるかもしれないし。 そうでなくともいい。もう疲れ果てて眠れそうだと言うのなら、後始末を手伝う程度の甲斐性はこれにもあるはずで。 (-83) rik_kr 2023/09/24(Sun) 3:54:18 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 笑わない カンターミネざらりとした舌の表面が貴方に触れている。 剥き出しの薄い粘膜に無遠慮に触れている。 それで貴方が唸る声に、平素の男ならばきっと満足そうにしたはずだ。 けれど今の男は違った。これは今、自分の愉しみではなく、貴方の不快を優先している。 だからその声に満足そうに喉を鳴らすこともない。ただ粛々と、ただ淡々と、咥内から精神を凌辱することだけに熱心でいる。 それは正義の執行とは真逆の行動だった。暴力と圧力で相手をねじ伏せようとする、男が最も嫌う行為だった。 ご名答、『外』の助けなんて来やしない。 それに関しては素直な男の言う通りだ。 ここは治外法権。可視化法は適用外で、 被疑者に不利な規則ばかりが支配する。 だから。 だからだ、男が引くことが出来たのは。 正義にかまけていればきっとそうはいかなかった。貴方の思う通りこれは裁きに浮ついて、見えた罠に足を挟まれたはずだ。 引いた舌に男は満足した。 貴方をねじ伏せたと錯覚した。それですんなり離れようとする。 ────けれど、それは間違いであって。 貴方は全力で噛み付いたのだろう。であれば。 人体の中で最も硬いその上下ひと揃いの万力は。 せめて男の指の、骨を砕くまでは出来ずとも、 表面を破損させるくらいわけもないはずなのだ。 助けが来ないのは、男にとっても同じこと。 (-87) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:09:13 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロくふ。 弱々しい抵抗に、男は息を漏らした。 それは笑ったようにも聞こえた。睡魔に犯された貴方の耳が、勝手にそう聞いただけかもしれない。 こちらの表情はきっと伺いにくいはずだ。顔の中心で鼻を摘んだ手は大きく、貴方の口元に寄せられる手もまた大きく。近づくもので視界は遮られて────そうしてそんなものに目を凝らすには、状況が緊迫しすぎている。 従順に開いた貴方の口。 慈悲を与えるような優しさと丁寧さで、男は貴方の舌に再び錠剤を乗せた。 そのまままた、吐き出されぬよう手のひらで塞ぐ。 さて。 今度こそ自白剤であればいいが、と男は思った。 が────それは叶わぬ期待。 実際この場にある錠剤の中に、 自白の効果があるものはない。 それは男が既にダメにしてしまったから。 残るのは精力剤のみなのだが、 それをこの男は知らなかった。 (-90) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:28:13 |
【秘】 笑わない カンターミネ → 幕の中で イレネオもし、体内の音を聞けたなら、今この女からは 水音と同時にブチブチと血管の切れる音が響いただろう。 それも、相当に大きく。だからこそこれは一度誘った。 そうしてなお、獲物が逃れるなど許せなかった。 相手の考えや信念など、今この瞬間はどうでもいい。 これが考えるのはあなたと同じだ。鏡のように。 お前には罰が必要だ。 離れようとしたのが、不味かった。 きっと、近すぎたが故に瞳に爛々と燃えるライムグリーンが 見えなかったのだ。苛立ちに唆されたのだ。 そうでなければ、あなたのような警察が、 これに後れを取るはずがない。 カンターミネは、離れていく頭にもう一度頭突きを見舞った。 また口の中が少し切れたが、厭いはしない。 緩んだ手、指の拘束を大きく首を振って"ずらした"。 そうして、ずらされた先は――罰を執行するのには、 余りに原始的な。人体で作られた、 断頭台 だった。まず、ごり、と音がする。それは右か左か、ともかくあなたのどちらかの親指が断頭台に嵌まり込んだ音だった。次いでめき、と音がする。それは丁度親指の付け根、第二間接が軋む音。そのままなら根元から捩じ切られるだろうが、抵抗しない訳もあるまい。 抵抗したなら、第一関節程度までは抜けたかもしれない。だが、このけだものは、一度憎んだものを決して逃がしはしなかった。ばぎ、と音がした。丁度、それは七面鳥の骨をへし折るような音だ。或いは、警察であるあなたにはより耳馴染みがある音かもしれない。そう、人骨の折れ、砕ける音だった。 (1/2) (-91) shell_memoria 2023/09/24(Sun) 4:31:51 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ立ち止まった顔に男は怪訝な顔をした。 それは明確に、男に向かって話しかけたようだった。 しかし男は相手の顔を知らない。相手の言うことも、要領を得ていないように思う。 やり過ごすことも考えた。 無視を決め込むことも考えた。 けれど隣の女の存在が気がかりだった。 このまま居座られては不愉快だ。 「何か。」 一言。 要件を言え、と。それだけの言葉。 男は『特命』を受けていた。 そこには対価として、ある程度の行動の自由の担保もあった。 だから、もし、貴方が望んで。 男がそれを了承すれば。 二人きりで話すことも、不可能ではない。 (-92) rik_kr 2023/09/24(Sun) 4:34:23 |
【秘】 けだもの カンターミネ → 幕の中で イレネオもう、誰が殴ろうが、叫ぼうが。 このけだものには、関係なかった。 怒り狂った女は、きっと少し離れた体の隙間から、 手錠で繋がれた手を抜け出させ、その拳を握って。 自らの顎を下から思い切り打ち抜いた。 その衝撃を最後に、 ぶつり。 あなたは喪失感を覚えるだろう。 生まれてからずっと一緒だったはずの十本の内、 大きく太い一本を失ったのだから。 赤い液が勢いよく、その後はリズミカルに吹き出す。 止血しないのならば、辺りは大変な事になる。 そうしてライムグリーンに赤を浴びた女は、笑う。 口内で転がした指を、あなたの混ぜた液を、絡めて、 「ベッ!」 音を立てて、部屋の隅へ向けて吐き出した。 口元は真っ赤に化粧をしていて、頭もまだらに染まり。 日頃の子供達が見たなら、一生のトラウマになるような。 けだものはそこに立つ。自ら入れた一撃で朦朧としながら。 それでも、怒りと残酷さを手放すことなく。笑っていた。 (2/2) (-94) shell_memoria 2023/09/24(Sun) 4:36:53 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ最初の一錠の時よりも随分弱い抵抗で 二錠目の薬もまた、口の中に入れられて。 もし貴方が鼻の手を除けないなら 口まで塞がれれば呼吸が困難になったせいか また飲み込む気配があっただろう。 そうして得られる効果は、精力剤のもの。 睡魔に加えてどうしようもない熱が男を襲うのだった。 頬に赤みが差し、呼吸数が上がる。 「っ、ぅ…くっそ……」 そう間をおかない、二種の薬の服用に 熱と、睡魔とで、頭がおかしくなりそうになる。 「なにが、したいんだ、おまえ……」 流石に尋問には関係ない薬の効果が二度目にもなれば 疑問も膨らむというもの。 ただ、目の前の貴方に対して劣情をぶつける訳にもいかず 堪えるのに必死な表情を見せるだろうか。 (-95) ぴんじぃ 2023/09/24(Sun) 4:45:57 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「俺があんたを調べ上げて黒眼鏡を向かわせた」 真実はきっともう少し複雑で当の本人達にしかわからないことかもしれない。 それでもこの男は、自分のせいだと思っている。 少なくとも探ったことは揺るぎない事実である。 男は何気もなしにそう述べれば女性警官に目をやって、 一度だけ席を外れさせるように頼んだ。 何やら息が掛かっているのかもしれない。 素直に離れる足音が遠のけばあとは二人きり、今は牢屋越しで。 「なにか言いたいことはあるか?」 その表情は特に感情が乗っていない。 正しく、何も思っていないからだ。 (-96) toumi_ 2023/09/24(Sun) 4:49:16 |
【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネ食らったのは再びの衝撃。 愚かな犬は同じ轍を踏む。 一度千切れた血管は脆い。 乾きかけた肌に再び赤い雨が降った。 二度も同じ場所を負傷すればさすがに痛むか、 男は咄嗟にその鼻筋を抑えようと片手を引いた。 こういう時に先に動くのは利き手だと相場が決まっている────右だ。 つまり残ったのは、その逆側。 ごり、という音は刻印に似た。 死刑囚の肌に刻まれる目印だ。 めき、という音が内側に響く。 それは警鐘であり警告だった。 男は乱暴に手を振ったはずだ。 それなのに抜け出せなかった。 ばぎ。 駆け抜けるような激痛。男はその頭を再び抑えつけた。 そうして逃げ遂せようとした。 けれどそれさえ逆効果なのだ。 頭を目掛けて振り抜かれる腕。 照準を固定したのは男だった。 ▽ (-100) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:18:15 |
【秘】 幕の中で イレネオ → けだもの カンターミネぶつり。 きっと貴方よりもっと。 男の方がその衝撃を感じたはずだ。 「あ゛ ?」「 な、 」漏れる声には困惑が濃かった。 発したことのない音。それが喉から、指先────正確には指先が繋がっていたはずのところから、零れて。 答えを求めるように貴方へと視線をさ迷わせれば、まるでケチャップを纏ったウインナーのような己の指。 己の?何故? 吐き出されて転がっていくのは己の指だ。 何故────分からないが。 そうか。 こいつのせいだ。 目には目を。 歯には歯を。 誰が言ったか、忘れたが。 ここにいるのはけだもの二匹。 貴方が自ら脳を揺らしたのは幸運だった。 反射で残ったのが利き手だったのも幸運だった。 笑う貴方の頭を五指満足の利き手で鷲掴もうとする。 それが叶うなら────今に、男は貴方を、 後頭部から床に激突させようと持ち上げる。 (-101) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:20:54 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ眠気と共に襲う欲。 三大欲求に数えられる二欲。 初めに盛られた睡眠剤の効果は未だ濃く貴方を苛んで、 加えて今、下腹に熱が溜まるような感覚を覚えたはずだ。 緩やかに活動を停止しかけていた貴方の身体が再び活性化する。 人の欲求の中でも一際強かろうその二つが同時に貴方を蝕み始める。 それでも男は気づかない。 レンズ越しの瞳はどこか遠くを見ているようだ。 単に片眉をあげるだけ。そうして貴方の言葉を聞く。 「したいことなんてありませんよ。」 男は事も無げに告げる。 「貴方が話してくれればそれでいい。」 見当違いな言葉を投げる。 まだ、貴方に盛ったのが自白剤であれと思っているらしく。 「話す気になりましたか。」 乱雑な問いを投げている。 しかし、それだって今だけのこと。 貴方の様子がおかしいことには、いずれ気づくはず。 (-102) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:34:02 |
【秘】 けだもの カンターミネ → 幕の中で イレネオゆらり、ゆらり。立ち姿は幽鬼のよう。 口元から血を垂らし、頭を揺する。 ぎひ、と笑うけだものは、それでもまだ頭は動いていたようで。 掴まれる寸前で後頭部を守るような姿勢をとった。 そうしておきながら、やはり笑い、 鷲掴まれた向こうからあなたを見下す。 「自分から仕掛けた癖に」 「人のせいみたいなツラすんなよ、クズ」 どこまで言えたのやら。 或いは、その腕にこちらも腕やら手錠やら絡ませて。 隙があるならその利き手の指すら食い千切ろうとした。 けだもの二匹だけなら殺し合いになるだろう。 止めに入る者は来るのか、来ないのか。 来ないのならば、どこまでこのけだもの達がやるのか。 少なくとも女から牙が抜ける気配は、まだない。 (-103) shell_memoria 2023/09/24(Sun) 5:37:34 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ黒眼鏡 。その言葉に、男は分かりやすく表情を変えた。 変えた、というよりは抜け落ちた、が正しい。 不愉快そうなかんばせが一転、白紙に戻った。 そうして。 貴方の言葉を素直に聞く女の背中に、ひとつ。 ちっ、と舌打ち。軽蔑の籠ったそれを送って。 さて。 男は立ち上がり、再び視線を貴方へ投げやる。 かつ。靴底が鳴った。かつ。鳴った。かつん。 止まったのは鉄の格子を挟んで、目と鼻の先。 表情は凪いだまま、視線は貴方を見下ろした。 「だからどうした?」 「ひとつ訂正してやる。初歩的なことだよ。」 「向かったのはあいつじゃない。俺の方だ。」 「調べ上げた? ……はは、笑わせる。そんなことも知らずにか。」 (-104) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:43:21 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノその問いに、男はつまらなさそうにしただろう。 興が醒めたというのが近いだろうか、そういう顔。 つまらない時間に引き戻される時の拗ねたような顔。 男の手がペンを取る。 それでも。 「なんで?」 繰り返される言葉には、やはり笑うのだ。 滑稽なものに向ける笑み。愚鈍な者を嘲弄する笑み。 堕ち切らない貴方の瞳を、くつくつと煮える瞳が見やる。 「愚問だな。」 「奴らがこの国をめちゃくちゃにしたからだよ。」 「あいつはそのノッテファミリーのカポ・レジームだ。」 「憎まない理由がない────この国を、」 「愛しているなら。」 男がつらつらと紡ぐ言葉は。 それほど難しいことは言っていないはずなのに。 きっと、貴方にはひとつだって、理解できないことばかり。 (-105) rik_kr 2023/09/24(Sun) 5:55:21 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ/* 終わりも近付いておりますが、熱中症のエビです。 せっかくマフィアだったので、過去時空で暴力を受けに行こうかと思っています(!? お忙しいと思うのでお手隙の際に、ゆっくりできれば…… ご検討いただけますと幸いです〜! (-107) otomizu 2023/09/24(Sun) 6:09:20 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → 幕の中で イレネオ痛みに耳がキンキンする。 貴方の言葉を上手く噛み砕けない。 自分の指がどうなってるかの確認も出来ないまま、 ただ痛みに耐えるように丸くなる。 惨めな姿だ。大の男が縮こまって。 惨めな惨めな─── か弱い姿だ。 「……っ……何する気? 人間は…………そんなに丈夫じゃないわよ……」 割れた音、ガラス瓶の音。 昔落とした瓶を拾った時に、指を切ってしまった ことを思い出す。 乱雑に割れたガラスは……刃物と何ら変わりは無い。 (本当に…………ここで死ぬかもしれないわね…… ごめんなさい……フィオレ……アリーチェ…… 約束、守れないかもしれないわ……) 心の中で懺悔して。 後は、痛みが限界を超えて飛びかけになる意識の中、 貴方の楽しむ声と施す内容を、ただ恐怖と共に待つのみだった。 (-111) arenda 2023/09/24(Sun) 6:25:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ男である身体、その欲の受け口は、その精を取り込むような場所ではない。 中に入れたままにしておくべきではないけれど、果てたばかりの頭ではそんなことを考える余裕はない。 ないけれど、まだ眠れる気はしなかった。 「ん……、」 優しく触れてくる唇も、汗を掬う舌も、撫でる手も全部が心地よくて、くすぐったくて、ふ、と小さく息を漏らした。 それが少しずつまた色の付いた吐息になったなら、あなたはまた自分を喰らおうとするだろうか。 それでいい。 そうしてあなたとなんの夢を見ずに眠れる事ができたなら、きっと目覚めた朝には柔らかく笑えるはずだ。 この時の男は、翌日にあなたが居なくなるとは、露ほども考えていないのだから。 一人になった男は、何を思うだろうか。 それは、なってみなければわからないことだ。 (-118) eve_1224 2023/09/24(Sun) 7:55:34 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 幕の中で イレネオ「こんなもん、盛っといてか…?」 頭が重い、のに下腹部は熱く 思考を妨げて、考えが纏まらない。 「何も変わらねえって、言ってんだろ。 俺は、マフィアと内通なんて、してねえ。 データベースでも何でも漁って、調べれば分かるさ。」 「それともそんな調査も出来ない、愚図か?」 煽るような物言いになってしまうのも 余裕がないから、が大きい。 目を閉じて、熱くなった息を吐き 追加されたもう1つの欲を抑えようと必死に務める。 (-120) ぴんじぃ 2023/09/24(Sun) 8:52:31 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「あーそうかい。笑ってくれて結構。 その前のお前個人を調べていたのに、何が起きたかまで分かるわけないだろ……」 男が貴方について調べられたのはある程度の個人情報だ。 周りからの噂、簡易的な履歴書のようなもの。 貴方という人間性を特定するような情報が何処かにあっただろうか。 急ぎであったあの日から資料と記憶は遠くに追いやってしまった。 そして貴方の態度からもしかして、と何か思い当たることもあったが考えるのを止めた。 此処ではあまり関係の無い話だ。 「態々秩序を体現したようなお方があんな無頼漢に……働き者だねえ」 馬鹿にするつもりもない。 ただ、真っ先に狙いに行く対象としては正に正しく、その熱意と行動力が本当に恐ろしいと思った。そんなに嫌いだったのかと。 「で、結局だ。俺が聞きたいのは、 お前を此処に放りこんだ奴らを恨んでいるかって話だ。 そしてそれは 誰だと思っている のか、それを尋ねたい」 (-125) toumi_ 2023/09/24(Sun) 9:35:13 |
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