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【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「あんたが正論を言ってると、 鼻をつままれたような気分になるよ」 ははは、と笑い声を放り投げる。 間に置かれた距離はちょうどよくて、 それでもきっと短すぎる。 「はいよ。 じゃあちょっと準備するから、大人しく座っててくれますかね」 店ならサイフォンを火にかけたりしはじめるところだが、 裏口から入れば店の外観からは想像もできないほど 狭くぎゅうぎゅうと物が押し込まれた部屋がひとつ。 あなたも何度か覗いた事くらいはある、事務所兼黒眼鏡の私室だ。 スチールデスクの上に置いてあった電気ケトルのスイッチを ぱちんと指で弾きながら、 「あんたからなんか持ってくるなんて、 明日は海が荒れるな。 船は出すなといっておかにゃ」 二つ置かれたカップのひとつをひっくり返して、 口許だけで笑った。 「で、ご注文は?」 珈琲ではなく、と。黒眼鏡の隙間から、瞳が覗いた。 #Mazzetto (-5) gt 2023/09/11(Mon) 21:20:14 |
【人】 黒眼鏡>>0:179 イレネオ ぎらぎらと研ぎ澄まされ、突きつけられる牙に視線が合う。 柔らかく緩みすらする黒眼鏡の奥の目が、 どこか楽しさを抱えている。 若者と話すと楽しい。 その言葉通りなら、そういう感情で。 「好き嫌いはよくないね」 指は渋面を一度、くるりと空中でなぞるように回ってから 再び膝の上へと戻る。 視線は奥へ──祈りをささげる神父のほうへと向けながら、 「今夜には仕事があるよ」 「きちんと税関を通ってきた、 法律上何の問題も無いコンテナを受け取るのさ」 海。 黒眼鏡の部署は、"港"とも呼ばれている。 ファミリーの密輸・流通、流れるものの大半を牛耳るその中核は、 船。 海に囲まれた三日月島における海運には、 黒眼鏡の息がかかった会社がそれはもう、浜の真砂のようにある。 #教会 (5) gt 2023/09/11(Mon) 21:29:20 |
【秘】 黒眼鏡 → 法の下に イレネオ「いいや」 そして囁きには、すました顔で否定する。 「道中に部下が関わってる可能性は否定しないが。 あえてここに麻薬を広めることはしてないね。 主観だけ伝えるなら、 麻薬は儲かるが、関係者の中にバカが混じるというリスクがデカい」 …そこでようやく、もう一度あなたに視線を向けて。 「今追ってるのはそれ? イレネオくん。 俺も調べて置こうか?」 #教会 (-8) gt 2023/09/11(Mon) 21:30:16 |
【赤】 黒眼鏡――反社会組織取締法成立のため、 さる資産家が多額の融資を行った。 そいつは『アリソン・カンパネッロ』という女性だという。 署長代理を強力に支援したという、 けれど正体不明の彼女の存在は、 この法案において独特な立ち位置を持っていた。 そんな彼女から、あなたたちへと連絡が入る。 あなたたちは、警官として秘密裏に摘発チームにアサインされただろうか。 それとも、全く別の理由で関わるのだろうか? /*改めて、皇狼です。 皆さまよろしくお願いいたします。 もしよろしければですが、所属組織の関係もあり私から皆様にお声をかけるシーンなどやらせていただければと思います。 皆さんはどういう立場で摘発チームに参加しているかなど、 開示できる情報がありましたらお伺いできれば幸いです! (*1) gt 2023/09/11(Mon) 21:57:30 |
【秘】 法の下に イレネオ → 黒眼鏡「部下の管理も出来ないほど耄碌したのか。」 「引退を考えた方がいいんじゃないか。その前に洗い浚い吐ききって。」 反撃の機とばかりに返したのはそんな言葉。 その程度で貴方が狼狽えるはずはないとわかっている。だから本当に、これは何の意味もない、憂さ晴らしに近い棘。 そんな風だからこそ、返ってきた言葉の角度に戸惑うのだ。 面食らって。 合わせた金の目が丸く開いた。 そしてすぐにまた、見通そうとするように細まる。 「はあ?」 「何を企んでる。」 窮した、馬鹿の一つ覚えのような。 #教会 (-14) rik_kr 2023/09/11(Mon) 22:55:20 |
【赤】 黒眼鏡――理由など聞かれることはない。 警察の関係しない、だが恐らくは誰かの息がかかった雑居ビル。 打ちっぱなしのコンクリートで覆われたそこの一階に、 狂犬が二人集められた。 無機質な机と椅子が三脚。 それだけの部屋に、 「『Albero』、『N.N.』だな。 アリソン・カンパネッロだ。 アリソンと呼べ」 とても『女史』とは呼べない風体の者が、 ドアを押し開け、靴音高く入ってくる。 /*ありがとうございます! よき狼ライフを送りましょう。 ちなみにこちらはこの通り、 法案の成立を強力に後押ししたある意味での仕掛人、クロマクです。 立場上偉そうにふるまい、指示をくだすことも多いかと思いますが、基本的に行動は相談して決めて行ければと思っておりますのでよろしくお願いいたします! (*4) gt 2023/09/11(Mon) 22:56:39 |
【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラ今日は特にメッセージがない。 ただいつもの場所で受け取れば、 『送った』 とだけ書いてある。 ……家に帰れば、宅配便が届いているだろう。 チョコレートに合いそうな、 色鮮やかな七色の缶に入ったフレーバー・ティーの詰め合わせだ。 当然のように、高い。 (-15) gt 2023/09/11(Mon) 23:07:58 |
【秘】 黒眼鏡 → 法の下に イレネオ「この仕事をほかのやつに譲る気はないなあ」 「部下の教育も上司の仕事だから、そこはご忠告どうも。 キミの上司も、しっかりと教えてくれているかな」 頭をかく手は、演技じみて。 「いや、もし本当に薬がバラまかれてて、俺が知らないなら」 「どこがやってんのか、ってなるでしょう」 「商売敵だったら、しかるべき対応はしないとねえ」 なにかおかしいことを言った?と。 頬に手をついて、首をかしげた。 #教会 (-18) gt 2023/09/11(Mon) 23:21:41 |
【赤】 黒眼鏡「女王でもなんでもない。 ただのオフィス・レディくらいに扱え」 OLは、法案に莫大な寄付などしない。 「部下でいいのか? チームではあるが、組織上の上下などないが」 低いテーブルに腰かけながら、笑みすら浮かべずに返して。 「おれは昔からこうだ。 眼鏡を外しただけさ」 文字通りだ。 (*7) gt 2023/09/11(Mon) 23:29:33 |
【赤】 黒眼鏡「エヌか。 お前も頼む」 かつ、かつ、かつ。 靴音がまた響いて、『アリソン』が二人の目の前までやってくる。 差し出されたのは――古びた携帯電話と、口座番号とパスワードが書かれた紙。 「連絡用だ。 普段は使うな。 カモフラージュでbotからスパムが延々と届くから、着信音もつかないようになっている」 「こっちはチーム活動用の予算だ。 好きに使え。領収書なんか出さなくてもいいが、無駄には使うな」 てきぱきと指示してから、他に質問は? と。 (*8) gt 2023/09/11(Mon) 23:35:06 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「……ふぅん」 「ね、何で喧嘩やめちゃったの?」 ずっと気になっていたのに、聞いてこなかったこと。 昔と今で、すっかり変わってしまったあなたのこと。 今も楽しくやれているのかな、とか。忙しそうだけど充実してるのかなとか。 彼女なりに心配していたのだ。 「分かった。……って言っても、悪くなったら元も子もないし。 冷凍のカルツォーネがあったらそれも買い溜めておくわね」 今は様々な保存方法に、いろんな味があるものだし。 暫く憂いがないようにしておくのもいいんじゃないかという気遣い。 ここ数年で幾度と触っているあなたなら、昔スラムにいた頃よりもずっと肌も綺麗になっていることに気付いていただろう。 手入れをする余裕が生まれたのだろう、年を経て変わったのは彼女も同じだ。 「あら、もうそんなになるの? 全然実感ないわ、あの頃の"お兄さん"って印象が強いんだもの」 「元気って言われても何だかぴんとこないけどね。 毎日楽しくしてるのはそうかも。今の生活、大好きよ」 密着しているのに、こうしているとまるで年が離れた兄妹であるかのようだ。 あたたかくて、心地よい距離。 (-21) otomizu 2023/09/12(Tue) 0:00:42 |
【赤】 黒眼鏡「無理はしなくてもいいが。 ああ、もちろん――"アリソン"がどんな女だったかなど、 上司にも漏らすなよ。 女について語ることほど無粋なことはない」 確認については、どうぞ、と手をやる。 (*11) gt 2023/09/12(Tue) 0:10:20 |
【秘】 法の下に イレネオ → 黒眼鏡これの動作は武骨で。 貴方の仕草は演技じみて優雅だ。 『もし本当に薬がバラまかれてて、俺が知らないなら』 自分が掴んだ情報がガセだったのかと一瞬疑い、ぐ、と息を詰める。 しかし、これは往来で小耳に挟んだ噂話などではない。確かなはず、と詰まった息を飲み下す。 「潰し合いか。」 「それで、また人を殺すのか?」 #教会 (-25) rik_kr 2023/09/12(Tue) 0:20:26 |
【秘】 黒眼鏡 → 路地の花 フィオレ「カポにもなって、殴ったの殴られただのやっていられないだろう。 殴ればより仕事が面倒になるだけだ」 もちろん、嘘だ。 アレッサンドロが面倒になるとかそういう些細なことで出すのを我慢できていたなら、あのときもその時もあんな大ごとにはなっていない。 あなたの言葉には、まるでなんともないように緩む口許の笑みを見せて。 「おう。悪いな。 冷凍ね、最近のは悪くないしな。 お前も最近……」 肌をとんとん、と撫でる指先。 遠慮なく女の肌を弄うことはしても、 いいもん食ってんな、みたいなことを言わない程度の配慮はあったようだ。 「俺を兄さんなんて言うのは、お前らくらいだよ」 もう一人、あなたと一緒にちょろちょろと走り回っていた少年のことを指しつつ、 「そりゃあ、よかった。 まあ、そういうのが一番だ。 お前にゃあ未来があるんだからな」 兄妹のように遠慮なく、ぐいと抱えた腕が胸元を押し上げる。 別に色気のあるふれあいでもないが、 とん、と押せばすぐに転げ落ちるような―― 人肌の暖かさと、心地よさが暮れなずむ。 (-26) gt 2023/09/12(Tue) 0:22:33 |
【赤】 黒眼鏡「勿論、構わない」 何もためらうことなく頷いて。 「ただ、基本の方針として―― どちらでもいいならマフィアだ。 いいな、と確認をとりながら。 ばさり。 机の上に資料を投げる。 「読んだら捨てろ。 最初のターゲットだ」 ガイオという名のマフィアだ。 観光案内所の役付きで、観光客相手に"仕事"をしている。 …あえて狙う必要はなさそうだが、 「"うまく"やっているやつだ。 そういうやつも叩けると示せば、今後やりやすくなる」 「直接の執行は任せる。人手が必要なら、警察から要求があれば連絡しろ」 (*14) gt 2023/09/12(Tue) 0:48:54 |
【赤】 黒眼鏡「他」 ――質問は? ファミリーへの明白な敵対行為。 血の掟の上に腰を下ろしてどっかと座るようにふてぶてしく、 男はチームの指揮を執る。 (*15) gt 2023/09/12(Tue) 0:50:14 |
【秘】 黒眼鏡 → 法の下に イレネオ (-27) gt 2023/09/12(Tue) 1:03:17 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 黒眼鏡「別にいつでも詭弁を口にするわけじゃあないさ」 長い脚を折り曲げて言われた通りにソファに座る。 手持ち無沙汰げに上げた目が散らかった部屋を見回して、そのひとつひとつを眺めた。 小言じみた声を聞き流しながら、明け渡されずに残された物を見つめている。 机なりがあるなら、その上にビニエを置く。紙袋から取り出すまではしない。 ご丁寧にふたつきりのそれを、どう扱うかは持ち込んだ先が決めるべきということ。 座った席の肘掛けに頬杖をついて、注文の為に口を開く、その合間に視線が戻ってくる。 「言っただろう。最後になるかもしれないから、って」 スカイブルーの瞳は色付きレンズの向こうをじっと見つめる。 冗談にしては、視線は外れないまま瞬きも少ない。 #Mazzetto (-29) redhaguki 2023/09/12(Tue) 1:27:19 |
【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「そうとも。似合わないさ」 湯が沸く音、インスタントの珈琲が注がれる音、部屋を歩く軽い足音。 部屋は狭いなりに雑多な荷物が押し込まれていて、 いうなれば狭苦しい。 だが机の上はきちんと開けていて、 無秩序にちらかされているわけではないことは分かるだろう。 「皿」 さほどの時も置かず、コーヒーカップを二つ片手で鷲掴みに持ってきて、 もう片方の手で皿を一枚机の上にかちゃんと放る。 コーヒーカップもことり、と続き、 やっと空いた手でビニエの袋を吊り上げて、中を取り出し一つを皿の上に乗せた。 雑に手で押しやるように、その皿をあなたのほうに差し出す。 「――なんだ、ついに辞めンのかね。 それとも転勤? 勤め人は大変だね、旦那」 がぶり、とビニエにかぶりついて、瞳を合わせる。 視線が合わない時は一切合わないし、 合ったのなら外すことはない。当然だ。 #Mazzetto (-30) gt 2023/09/12(Tue) 2:08:27 |
【秘】 Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ → 黒眼鏡「燕が運ぶ黄金の元はここから剥いできているのか??」 言葉は暗に蔵の中身を空けたかのような部屋の様子を指していた。 いずれは此等も人々の手の中に明け渡されてしまうのか、 それとも難を逃れたものたちがここに残されているのか。 黒く帳の降ろされて色の見えない瞳を、見えているとでもいうように見つめる。 その癖見透かしているというには目元の険は鋭くはなく、望遠鏡を覗き込むようで。 しばらく見つめ続けたあとに、ふ、と満足げに笑って視線は外された。 何を悟って何に納得したか、なんて口にされることもない。 「お前のほうこそ景気はどうなんだ。市井が荒れると、書き入れ時だろう。 それとも一丁前に店一本に絞れるくらいにはそろそろ腕も上がった頃か?」 貴方を見つめていた時には蝋のように動かなかった指は、すいとコーヒーカップの方を取った。 手間の少しも掛けられていないインスタントであるのを目の前にして知っているのに、 わざわざ一口啜って、皮肉っぽく片眉をあげた。 #Mazzetto (-35) redhaguki 2023/09/12(Tue) 7:43:38 |
【秘】 黒眼鏡 → 日差しにまどろむ ダニエラあなたに、その日届くメッセージ。 『例の件、摘発チームが編成された』 『メンバーを知る必要があるが、無理はしなくていい。 引き続き、署内の対策法に対する態度を探れ』 『ただし「アリソン」には気を付けろ。その名前が出たら触れなくていい』 …女性の名前だ。 『それと資金を追加した。好きに使え』 君の口座に、追加で予算が振り込まれている。…車でも買えそうな額だ。 (-36) gt 2023/09/12(Tue) 8:12:44 |
【秘】 黒眼鏡 → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ「そうだったり、そうじゃなかったり」 ここにあるから渡している――だけではなく、新たに買ったりしているらしい。 意味不明だ。 彼自身が使っている電気ケトルなどは、簡素でシンプルなものでしかない。 目を合わせて、言葉もなくじいと視線が交わされて── 肩を竦める。 不十分だ。 だが、十分だった。 「客は来るよ。こないだも、警官さんが来たぜ。 まったく、人気店は困るね」 客が来るのは当然のことだ。 珈琲については自分も口にして、眉だけをあげて、 …少しだけ笑ってから、腕を組んで。 「……うちは流通だ。 何もなくつつがなく、ただ流しているのが一番儲かる。リスクもなくな。 しばらくはやりづらいだろうな。 俺の好みじゃない」 10年カポとして"真面目に"やってきた男の手腕は、 驚くほどに保守的で慎重なものだ。リスクを最も嫌う。 今の状況は、彼の指揮する"港"にとってはあまり好ましいものではないのだろう。 #Mazzetto (-38) gt 2023/09/12(Tue) 8:26:54 |
【秘】 法の下に イレネオ → 黒眼鏡単に手段として行われる加害。 淡々とした、殺人の可能性。 ほら、見たことか。 それが貴方の本質だろう。そう問うような金の瞳は、案外にも目を逸らさない。 「……」 「アレッサンドロ・ルカーニア」 「お前を捕まえる。必ず。」 逸らさないまま。 宣戦布告のようにも、未熟ゆえの蛮勇のようにも、自己の存在意義の確認の用にも聞こえるそれを、やはり貴方にだけ聞こえるように吐き出した。 #教会 (-42) rik_kr 2023/09/12(Tue) 10:08:33 |
【秘】 黒眼鏡 → 法の下に イレネオ (-43) gt 2023/09/12(Tue) 10:47:38 |
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