人狼物語 三日月国


258 【身内】冬融けて、春浅し

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葛切 幸春が参加しました。

【人】 葛切 幸春


 ? なん、だ。

[一晩を共にした場所を後にする頃、己は未だ何処か夢心地だったのだろう。呼び声>>1 に応えて振り向いた先、差し出された物の意味を噛み砕くのに幾許かの時間を要した。]


 ――――……あ、ああ。


[曖昧に頷き、軽やかに差し出された鍵を凝視する。
反射的に出した手は、鍵へ触れる前に空中で止まった。然して動かぬ表情の下、内心の確かな動揺に、小さな其れと彼の相貌を数度見比べる事となる。

伝えた言葉に嘘は一つも無い。
既に信頼も心も、相手の下へ置いている。
―――だが彼の立場を思えば如何だ。

手を伸ばそうとする我欲と、僅かに残る良心の呵責が葛藤を生む。]
(3) toi3 2024/04/26(Fri) 22:50:17

【人】 葛切 幸春

[――逡巡が、返答までの僅かな間となった。
それを察してか、次いで差し出された選択肢>>2 に束の間詰めた息を吐く。機微を察するのが上手い男だと、知れず目を細めた。
惜しく思う心は、手元に引き戻す指先と共に握り込む。]


 ……ああ、そうだな。
 あんたは少し不用心が過ぎるから、先ずは俺を知ってくれ。


[差し出された信頼に値する男だと思って貰えたなら。
きっとそれからの方が良い。
微かに笑って、己の携帯を取り出した。]


 改めて、宜しく頼む。冬莉。


[無事に繋がりを得たのなら、その日は送迎の気遣いを断って駅まで歩くと固辞しただろう。
押し問答になる前に有無を言わさず唇へ口付ける。相手が動きを止めたならその隙に、またな、≠ニ笑って扉を抜け出した。*]
(4) toi3 2024/04/26(Fri) 22:52:21

【独】 葛切 幸春

/*
久方の冬莉に感動を覚えた。
最初から既に札束(略)で殴られた心地なんだが??流石だな……。

今回は少しでも独り言を残していきたい所存。
村立ての手数と貴重な機会に感謝を。
(-1) toi3 2024/04/26(Fri) 22:59:35

【人】 葛切 幸春


 ……の資料でしたら、此方を。
 はい、月曜の十時からとなっています。

 午後には────……、


[滞りなく打ち合わせを終えて、一息吐く。
現在己が従う上司は、少なくとも此方を深掘りする事がない点においては気が楽だった。面白味のない奴だと思われているからにしても、仕事さえ熟せば文句は言われない。沸点の低さは人間味の範疇だろう。

思考と共に手帳を閉じて鞄に仕舞い込んだ。
時計を見れば既に軽く定時は過ぎている。規程の差はあったように思いながらも、慌てて携帯を起動した。赤い通知がメッセージの到着を報せていたが、届いてから然程時間は経っていない様子に胸を撫で下ろす。その瞬間、背後から肩を叩かれて柄にもなく肩を跳ねた。]


 ああ、いえ。俺は……。


[気の良い同僚からの、気軽な飲みの誘い。
申し訳無さそうな顔を作って断りを入れた。]
(11) toi3 2024/04/27(Sat) 12:49:22

【人】 葛切 幸春

[あの施設での時間を経ても、周囲との距離四六時中の敬語は変わらない。
 だが、]


 そちら、良い週末を。


[在り来りな言葉をなぞる声に、少し私情が滲んだ。]
(12) toi3 2024/04/27(Sat) 12:51:41

【人】 葛切 幸春


 ……… 、


[建物を出れば、冬の気配が未だ此処に在る。
喧騒から少し離れるように、足先は比較的人気の少ない通りへ向かった。

会社を出る前に位置を報せるメッセージは送信済みだ。相手へ伝えた目印となる店の近くに佇み、携帯を取り出してコミュニケーション・アプリを立ち上げる。

トーク画面の上部に、固定表示してある眼鏡のアイコン。
ここ暫くの間に見慣れた画を指でなぞる。何気無い、よく見掛ける類のものなのかも知れない。それでも、可愛らしく見えるのは惚れた欲目だろうか。
何気なくやりとりの記録を遡りながら、ふと思い返すのは、連絡先を交換した折の事。]


 ……… あんたを剥がす事は出来たのか。


[過日の呟き>>5 は 裏を返せばそういう意味だろう。
誰も知らぬ柔らかな内側に触れ得たようで、微かに笑みが滲む。あの夜に打ち明けられた過去と心情は、彼の弱さであり強さでもあった。根が優しく情深い男だと思う。
反面、自身の薄っぺらさが剥がれた時、己が如何思えるかは解らなかった。]
(13) toi3 2024/04/27(Sat) 12:54:01

【人】 葛切 幸春


[――思い耽る時間は、そう長くはなかった。

滑らかに横付けされた車>>10 を覗き込んで、見えた顔に目を細める。 ]
 
(14) toi3 2024/04/27(Sat) 13:08:03

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉


 ……逢いたかった。
(-4) toi3 2024/04/27(Sat) 13:08:59

【人】 葛切 幸春


 ……いや、俺も今着いたところだ。有難う。

[メッセージと云う繋がりは確かにあった。
が、直に逢えば矢張り感慨も一入となる。微かな安堵と僅かな緊張感を携えて、隣へ邪魔をしながら首を振った。そうしてまるでデートの定型文だなと考え、否これは確かにデートだったと一人思う。口の端が綻んだ。

鞄と紙袋を膝に置いて腕で囲い、受け取ったカフェオレを指で包む。触れた肌から滲む温かさが、その儘 相手の心のようでもあった。
以前に乗り込んだ時とは異なる心境に 何気なく車内を見回して、目を瞬く事となる。]
(15) toi3 2024/04/27(Sat) 13:09:32

【人】 葛切 幸春


 犬、外したんだな。


[口に出してから正気付く。目敏い反応ではなかっただろうか。
可愛らしいと思ったが。
そう付け足せば尚更白々しい気がして、誤魔化すようにカフェオレへ口を付ける。二度目の逢瀬、早々に格好が付かないのは男として避けたかった。]


 俺は別に、普段と変わりないな。
 ……あんたは如何だった。気の塞ぐ事はなかったか。


[世間話に遅れて乗って、目的地までの話題とする。助手席から眺める横顔も堪能しておく事にしようと、目を細めた。*]
(16) toi3 2024/04/27(Sat) 13:10:11

【人】 葛切 幸春

[窓硝子の向こうを流れ行く景色の何よりも、隣にこそ視線を惹かれている。
ハンドルを握る相手が前を向いているのを良い事に、見詰める視線は過日よりも余程不躾だったろう。此方の質疑を暫し咀嚼する声>>17 に、相手の心にあの犬が最早居座っていない事を知る。]


 ……… そうか。


[表情を取りあぐねて、僅かに視線を彷徨わせた。
こんな瞬間に舌の回らなさを自覚する。]

[あの犬は、己にとって謂わば彼が元来ストレートである象徴だ。
故にその言葉>>18 を嬉しく思ってしまう。のは、結局のところ器が狭い証左でしかない。それを口に出すのは憚られた。可愛らしい女性なら未だしも、男の嫉妬は醜いとも云う。
いや、俺はあんたなら嫉妬も愛しいと思うが
―――閑話休題。]  

[暫しの沈黙を如何受け取られたにせよ、思考を現へ戻せば何時しか信号が赤く光っている。重なる視線に微か眦を弛め、薄く口を開いた。]
(20) toi3 2024/04/27(Sat) 22:29:06

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉


  あんたの部屋に着いたら、触れても?

      [垣間見えた指の仕草、
       互いの心情に相違は無いと信じて。]
(-7) toi3 2024/04/27(Sat) 22:29:42

【人】 葛切 幸春


 ……、あんたの運転は心地好いな。
 とはいえ毎度世話になるのは、申し訳無くなるが。


[再び緩やかに発進する車の背凭れへ、幾らか気を弛めた様に身を預ける。
途中聴く“何ら変わりなく”は、相手の場合それはそれで心配ではあったが、此処で掘り下げる事はせず相槌に努めた。]


 いや、俺は特に……。
 というよりも待て、何も用意せずともいいと言っただろう。


[気遣い深い相手の事、忙しい中での負担を避けるべく予測出来る持て成しは事前に止めた筈だった。唯でさえ送迎の手間を掛けている。此方とて手土産は用意したが、己の甲斐性の無さに眉間に皺が寄った。
――その間にも、車は滑るように道路を往く。]
(21) toi3 2024/04/27(Sat) 22:30:35

【人】 葛切 幸春


 [嗚呼。二度目ましての高層マンションだ。

 但し今回は、駐車場に着いた後も挙動不審にはならない筈。*]
 
(22) toi3 2024/04/27(Sat) 22:31:16

【独】 葛切 幸春

/*
俺も尋ねる前に使用していたと此処で白状しておく。>>独り言
冬莉の文才が詰め込まれたジュラルミンケースが健在なんだが……。

>>9
職場での様子いいな、可愛い。もっと見たい。[強欲]
(-8) toi3 2024/04/27(Sat) 22:36:36

【人】 葛切 幸春


[恋人。>>24
その単語を噛み締めるように反芻する。]


 ───それは解る。


[好いた相手の前では格好良く在りたい。深く理解出来るだけに、同じ気持ちを自身へと返して貰える幸甚は未だに夢ではないかとさえ。
言い含めるような声すら甘い彼の、その横顔を再度覗き見る。顔貌も心の内も、運転一つとっても穏やかで良い男だ。
だからこそ、注がれる愛情を手放しに喜んでいるだけでは居られない。

言葉を飲み込んだ一寸の間。それさえ慮られているとは流石に知らぬ儘>>23、目線を上げた。]


 ……、あんたからの愛なら誉だな。
 冬莉こそ、俺の愛を頑張って受け止めてくれ。


[軽口に似た応酬は、人気のない限りは車を降りた後も続けただろう。だからエレベーターに乗る時にも、前回の時のような緊張感は無かった訳だが。]
(27) toi3 2024/04/28(Sun) 1:38:51

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉


 は 、


[狭い箱の中、世に二人きりの様な錯覚と、しかし公共の場であると云う事実。
只管に衆目を避けて生きて来た己には無縁だった背徳感と高揚感に、離れた唇を半ば茫然と目で追って、]


 ……あんたの事しか、見ていない。


[一言、背へ投げた。]
(-13) toi3 2024/04/28(Sun) 1:39:48

【人】 葛切 幸春


[相手から少し遅れて、エレベーターを降りる。

入ったのはサウナではなかった筈なのだが。体温の上昇が些か所在なく、顔色を戻すよう頬を手の甲で擦って眉間に力を込める。それから漸く、後を追った。]
 
(28) toi3 2024/04/28(Sun) 1:40:48

【人】 葛切 幸春


 ……… 失礼する、

[彼に続いて足を踏み入れた一室は、初めて訪問した時の儘だった。此処の主の抱く寂しさを感じさせる程、相変わらず綺麗過ぎる。
少しだけ目を細めて携えた鞄を適当に置かせて貰った後、忘れる前に持っていた紙袋を差し出した。]


 あんた、甘いのが好きだろう。
 美味いと評判を聞いて……。


[中身はある種定番の焼き菓子、フィナンシェだ。
口に合えばいいが、≠ニ顔色を窺うように視線を投げる。相手は袋の中を確かめただろうか、]


 だが今度は、あんたを出迎えてくれる縫いぐるみでも買って来るとしよう。何の動物が好きだろうな。
 
(29) toi3 2024/04/28(Sun) 1:44:18

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉


 ─――なんてな。 冬莉、


[彼が焼き菓子に気を取られたなら、或いは他愛無い軽口に笑ったなら。
その隙を突いて首裏を引き寄せた。無防備だったろう唇を甘噛み、緩く歯列を舐め上げる。潤った下唇を吸い上げて、軽い水音と共に唇を離した。]


  [意趣返しには意趣返しを、とは口実だ。]
 
(-14) toi3 2024/04/28(Sun) 1:45:14

【人】 葛切 幸春



 ……参考までに、俺は最近黒い犬が好きだ。
 ああ、目の悪い奴も可愛らしいな。


[僅かに目を眇めて、口の端を吊った。*]
 
(30) toi3 2024/04/28(Sun) 1:46:52

【独】 葛切 幸春

/*
ところで、

>>23>>24>>秘話
俺の恋人が良い男過ぎるんだが???

心臓に悪い……くそ、俺は負けんぞ。
(-15) toi3 2024/04/28(Sun) 1:50:23
葛切 幸春は、メモを貼った。
(a0) toi3 2024/04/28(Sun) 2:05:15

【人】 葛切 幸春


[エレベーターから部屋までの僅かな距離。
数歩遅れて歩みながら、車内での会話>>31 を思い返す。


 
―――何もかも¢Sて。



身に余る言葉だ。そう頭を過ぎる事自体が未だ、彼の心情を充分に理解出来ていないかも知れない。
本人が自覚している以上に愛情深い性質なのだろうと、一つずつ理解を深めながら彼の背を見る。>>32 それに応え得る男で在りたいと思うのも、事実だった。]
(34) toi3 2024/04/28(Sun) 21:20:16

【人】 葛切 幸春

[菓子を手渡すと共に指摘されて、漸く己も同じ事をしていたと気付く。が、]


 ……俺のは、別に格式張ったものじゃない。
 単なる“恋人への贈り物”だ。


[手土産と考えた心中>>21 は無かった事にした。
礼には軽く首を振って応える。実際、あの夜に垣間見た屈託の無い笑顔をまた見る事が叶えばと願う我欲でもあった。次いだ軽口さえ、それが理由の一つでもある。

──―何にしても無事に興味は引けたようだ。
彼の様子を眺めて、一歩近付いた。]
(35) toi3 2024/04/28(Sun) 21:21:07

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉

[そうして得た隙を逃す事無く、数日振りに触れた唇は、彼の忙しない日々を彷彿させるように僅かにかさついて 然し柔らかく甘い。

エレベーターと違って此処では何に遠慮する事もない。
否、一つ挙げるなら何より配慮すべきは彼の許容範囲だが───此方が離れるより早く、後頭部に掛かる手を知った。自然と覚える喜色に、一度は忘れかけた熱を思い出す。許しを得れば抑えが効かなくなり、角度を変えて擦り合わせる唇の、その奥へ忍び込もうとして、]


 …………、


[―――眼前へ晒された鍵に怯み、動きを止めた。

一拍を置き、まるで此方の挙動を見透かしたような、冗句染みた気遣いを知る。仕舞い込まれる銀色を眺めて、僅かに眉尻が落ちた。]
(-21) toi3 2024/04/28(Sun) 21:22:49

【人】 葛切 幸春


 あんたを出迎えられるなら、その犬も幸せだろうな。

    [眼前で零れる笑みは 目線のみで見据えて、] 
 
(36) toi3 2024/04/28(Sun) 21:23:49

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉

[口角を辿る優しい指へ、己の指を絡める。
爪先、手の甲、順に唇を押し当てて、最後に手頸へ口付けた。]


 ……あんたは、
 何処までを、俺に許してくれるんだろうか。
 

[何処か希うような声になった。
己と違い、引き返せば充分に日向で胸を張って行ける人間だと理解している。不可能の境界線が在るなら踏み越える前に知らされたかった。

鍵も何もかも。触れてからでは、手離せないだろうから。*
]
(-22) toi3 2024/04/28(Sun) 21:25:34

【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉



 俺 は、


[自分がどんな表情を取っているか、思う余裕は無かった。
唯、柔らかな声に指摘されて、また一つ自覚する。
そうか、これは怯えか。

彼の心を疑いたい訳ではなく、彼の言葉を信じていない訳でもない。だが恐ろしかった。あの夜から今日まで、たった数日とは云え、彼の為人を深く感じて来たが故に。
何処までも寛容な腕に、眉が歪んだ。今とて只管に心を砕いてくれている。他者の痛みを何処までも憂う、優しい心根の―――、]


 ………冬莉、

 あんたは、温かいひとだ。
 きっとあんた自身が思っている以上に、愛して、愛されて、正しく生きて行ける人間だ。


[そう実感する程に、自分がこれまで歩んで来た後ろめたい人生に、引き摺り込んで許されるのかと耳鳴りがする。
隣を望んでくれる彼愛惜しく想うひとを傷付ける事は、何にも勝る大罪に思えた。
]
(-28) toi3 2024/04/29(Mon) 0:28:41

【人】 葛切 幸春



 
[そんなあんたをこそ、幸せに出来たなら。]

 
(39) toi3 2024/04/29(Mon) 0:29:41
 




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