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【人】 舞戸 黎哉でも、こういう遊びはもう終わりだ。 来年の今頃には結婚してるだろうし。 [だからと言って、遊びを咎めるような舞戸の家ではないけれど。それはそれとして、嫁を迎えても今まで通り遊び歩くという気にはなれない。] ……月子は? [そう、聞きたかった。 語りたかったわけではなくて、本当は聞きたかった。 もう結婚してる?それともこれから? 「───子供ができたら、困るから」 それは確かに普通は困ることなのだけど、でもそこにはそれとは違う響きがあったから、気になっていた。] (28) R.R. 2020/08/17(Mon) 20:18:25 |
【人】 舞戸 黎哉[───違う。 いつからそんな言い訳をするようになっていたのか。] もし旦那とか婚約者が居たら…… [だけど。 居たら何だというのか。 居なかったらなんだというのか。 未来とはいえ、自分にあるのは先の決まった未来。] そいつは幸せ者だな。 [作った笑みが、燻る想いに蓋をする。]* (29) R.R. 2020/08/17(Mon) 20:20:02 |
【人】 舞戸 黎哉[置かれた二人分の湯飲み。 ありがとうと口にして手に取った。 窓の外を見つめる月子の横顔を見つめる。 口に運んだお茶の中で、茶柱は立っていた。] (62) R.R. 2020/08/17(Mon) 23:35:12 |
【人】 舞戸 黎哉20……? [それには流石に少し驚いた。 会ったこともない、そんな年上の男に嫁ぐ。 それはあり得ない話ではない、そういうことがあると知ってはいるのに、それでもあり得ないと思ってしまう。] めちゃくちゃセックスの上手い女おっさんかも? [ふっと笑って冗談を一つ。 俺の方が上手いけどと付け加えて。 内心、笑えないと思いながらも笑い飛ばすしかなかった。] (63) R.R. 2020/08/17(Mon) 23:35:59 |
【人】 舞戸 黎哉俺? 何人か候補はいるけど。 [ちょっと首を捻って考える。 その中で誰が有力なのだろうか。] 取引先の娘さん、になりそうかな。 多分だけど。 [女友達の多い、何かとステータスを気にする女。 酔っ払うとキス魔に豹変するが、候補と関係を持ってはならないという不文律のせいで実際にキスしたことはない。] (64) R.R. 2020/08/17(Mon) 23:36:16 |
【人】 舞戸 黎哉月子は……嫌じゃ……ないのか? [─── やめろ。 そな質問には意味がない、家が決めたのであれば、そういう生き方しかできない。 それが自分たちの人生なのだから。] そんなしがらみなんて、 捨ててしまいたいとは思わないのか? [思っていてら何だというのか。 好き好んでそんな男との結婚を望むわけはないのに、それを受け入れている月子に何を言わせたいのか。]* (66) R.R. 2020/08/17(Mon) 23:36:48 |
【独】 舞戸 黎哉/* メインとかメインじゃないとかそんなんないんやで。 エロい村なんだからエロエロすればええやん。 可愛い子は愛でるべき。 (-207) R.R. 2020/08/17(Mon) 23:42:33 |
【人】 舞戸 黎哉[その答えは知っていた。 でも、それでも期待した。 もしかしたら彼女が違う答えを口にしてくれるかもと。 自分とは違う答えを選ぶことを。] ……言えないから、ここにいる。 そうだろ? [もう一度お茶を喉に流す。 ずいぶんとぬるくなってしまった様に感じた。 諦め共感の合間で柔らかく微笑む。] でも。 一度ぐらい言ってみればよかったかもな。 [たとえ現実が変わらないとしても。 何も変わらなかったとしても 声に出してみれば、もしかしたら自分の中で何かの欠片ぐらいは動かせたかもかもしれなかった。] (77) R.R. 2020/08/18(Tue) 0:58:40 |
【人】 舞戸 黎哉[お茶を置いて立ち上がる。 小さな机を挟んで手を伸ばし差し出す。 俯くように視線を下げた月子に向けて。] ……シようか。 今日が最後だって言うなら。 [月子が手を取るまで決して引っ込めたりはしない。 じっと月子を見つめる。 その瞳がこちらを見るまで、じっと、いつまでだって。] (78) R.R. 2020/08/18(Tue) 0:59:42 |
【人】 舞戸 黎哉[次に視線を外したのは自分の方だった。] ひどい女だな。 それは男にとって拷問みたいなもんだぞ。 [セックスを目的にここに来ているはずなのに、それ以外の何かを求める人。 何を思って男に抱かれたのだろう。 何を思って交わっていたのだろう。] いいよ。 一緒に眠ろう。 [差し出した手をそのままに、ゆっくり視線を戻した。] (90) R.R. 2020/08/18(Tue) 12:44:24 |
【人】 舞戸 黎哉[二人並んで布団の上に。 密着する身体、足を交差させて、包み込むように抱きしめた。 華奢な月子。 邪な衝動は胸の奥に沈めて、ただ静かに抱きしめる。 肌を触れ合わさないまま、互いの体温と鼓動、それと呼吸だけが交わって。 月子が望んだのはこれだけ。 セックス以外の何か。 本物の恋でなくても、本物の愛でなくても、身体以外の何かを求めて。 それでも、─── 嬉しかった。] (91) R.R. 2020/08/18(Tue) 12:45:24 |
【人】 舞戸 黎哉[声はない。 その沈黙が何より雄弁な答え。 わかっていること。 それは諦めでもなく、流されているわけでもなく、とうの昔に自分たちが選んだことだから。 お互いを誰よりも理解し、同じ気持ちを抱く人。 だからこそ。 自分では彼女を救えない。 同じ者が二人いても、選択肢は増えやしない。 同じ物が二つ並ぶだけ。 月子を救えるとしたら、それは別の何か、別の誰か。 きっとそうなのだと思う。] (112) R.R. 2020/08/19(Wed) 7:29:25 |
【人】 舞戸 黎哉………… [抱きしめる腕に力を込めそうになる。 奪い取ってしまいたくなる。 無理矢理にでも犯し、子でも成せば何もかも壊せるだろうか。] ………… [泣いてくれたらよかったのに。 泣かせられればよかったのに。 理解なんてできなくて、気持ちも違っていて、それならきっと強引にでもその手を掴めたのだろうか。] (113) R.R. 2020/08/19(Wed) 7:30:29 |
【人】 舞戸 黎哉[微睡の中に沈む月子にそっと囁く。 口にしてみたその言葉、本当かと問われれば、きっと「わからない」と、答えるだろう。 軽口ではなくとも、こんなものは戯言だ。 戯言でしかない。 ゆっくりと目蓋を閉じて、月明かりに身を委ねた。]* (114) R.R. 2020/08/19(Wed) 7:32:45 |
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