![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:なっちゃんのいもうと ── きょうだいが居たら、どんな感じだっただろう。 妹のように育ったかなちゃんの存在はともかく 血を分けたきょうだいというのはあたしには居ないので 上の子の気持ちも、下の子の気持ちも、わからない あっきーと出会ったのは サボりの最中だったかもしれないけれど>>249 とはいえ夏前に部活は辞めちゃってるから サボってたのはあたしだけだったかもしれないな そうであってもなくても どっちにしたってなっちゃんの妹≠ニしてだった 「 白瀬………あっ、なっちゃんの 」 だってまさにそんな第一声を あたしはあなたに発してしまっていたのだから。 (270) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:47:44 |
![]() | 【人】 未國 聖奈白瀬という名前はジャージにきっちり書いてあって なっちゃんに妹がいることも知っていて。 なんならたぶん構内で見かけたこともあって。 そんな子がついうっかり隣にいたから ついつい話しかけてしまっただけ 「 あっきーでしょ、秋緒ちゃん。 あ、突然ごめんね。あたしは三年の未國。 なっちゃん… 夏実の友だちなの 」 なっちゃんのクラスが3Aだったら同じクラスで、なんて そんな情報も追加しただろうし、 そうでなければ1年のときとか2年のときとか 同じクラスだったことがあるんだよ、って。 とりわけ大親友!ってわけでもないけどさ なっちゃんもあたしもこんな性格だし 面識以上親友以下の関係ではあったんだ。 (271) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:48:02 |
![]() | 【人】 未國 聖奈言いたいことを口からぽんぽん言えるのは あたしの長所であり、短所。 ひどいことは言わないつもりだけど そうでないことに関しては 相手がどう思うかなんてそこまで考えてないし ましてやきょうだいがいる℃qの気持ちはわからない だからきっとそのとき、 あっきーを見た第一印象でさ、 あたし、言ったんだ 「 ふーん、あんまり似てないね 」 見た目の話じゃ、なくてね。 * (272) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:48:19 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── そして今 ── 小気味よく音を立てて転がったカルピスサワーを取り出して 声の主を振り返ると、秋緒ちゃんがいた。>>248 「 ああ。あっきーも来てたんだ 」 あっきーって呼ばれること、秋緒ちゃんはどう思ってただろ やめてくださいなんて言われてたなら、 ごめんね、冗談、って訂正するつもり 「 夜の学校ってさー なんかわくわくするよね 中学とかじゃ絶対入れなかったじゃん 」 プシュッと音を立てて蓋を開け シュワシュワのそれを喉に流し込む。 学校内でジュースとかも、 中学じゃ絶対ダメだった記憶があるけど。 きっとこれは、女子高生の特権だ。 * (275) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:54:11 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a51) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:55:42 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a52) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 16:56:01 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:料理部 ── 料理部の存在を知ったのは、ほかでもなく あたしの友だちが料理部に所属していたからで たまに食べに来なよーみたいに誘われたなら ホイホイ遊びにいったりもしてたわけ なんならちゃんと文化祭の苺のミルフィーユも ばっちりたべにいったんだよ。 それはいったん置いといて… 多分料理部ってさ、女子の方が多かっただろうし わかんない、部員全体で見たらもしかしたら 男子もいっぱいいる部活だったのかもだけど 少なくともその日、遊びに行ったときにはさ、 だいたい部室の中、女子ばっかだったんだ。 だからきっと、その人は割とよく目立ってた。 しかも何かお菓子ができあがった直後だったのか とーってもいい匂い、させてたしね。 (284) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 17:42:22 |
![]() | 【人】 未國 聖奈「 ね、これひとつもらっていいですか 」 何のお菓子だったかな その男子がお菓子を周りに配ろうとしてたなら 部外者のあたしもおこぼれにちゃっかり預かろうとして 恐らく後輩らしい男子の前に馳せ参じたのを憶えてる それが、天ケ瀬青葉との出会いだった。 * (285) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 17:42:53 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a54) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 17:43:57 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:かなちゃん ── 同じ歳ならよかった、と零すかなちゃんに>>290 どう答えたらよかったのかわからなくて曖昧に笑った 小学校も中学校もひと足先に卒業をして 真新しい制服にあたしのほうが先に身を包んだ ビンゴカード?もちろん知ってたよ。>>294 知ってたし、時にはその項目を指で辿って 「 運動会、今年がんばればここ達成かな? 」 なんて笑って。 なんとしてでもその日だけでも元気になってもらおうと ちょっとでも無理しようとしたら静止なんてしたりして それでもかなちゃんのビンゴカードが 全部あっさりと開くことは、無かったんだ (347) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 20:42:52 |
![]() | 【人】 未國 聖奈寄り添おうとしてたけど ちゃんと知ろうとはしてたけど どうしても学年に隔たりがあって ふたり、順調に大人になろうとするならば 互いにわからないままのこころもあった 「 明日晴れますように 」 「 デザートがプリンでありますように 」 「 テストで100点を取れますように 」 「 気になるあいつの視界に少しでも入れますように 」 溢れんばかりの願い事、 口に出したのはきっと、互いに本当だった きっと、嘘なんてついてない。 (348) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 20:43:27 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a65) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 20:56:46 |
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![]() | 【人】 未國 聖奈「 ん〜〜〜〜〜〜〜〜おいしい〜〜〜〜〜! え、これ作れるの凄くない? さすが料理部だよ、天才。 」 名前も知らぬ何某くんの前に陣取って 満面の笑みで甘ぁい栗を頬張って 足りなさすぎる語彙力で何某くんを褒めちぎる。 1個で当然OKだったし、 そう伝えてはいたんだけれど、 ふと調理室を出る時に思い立ったなら やっぱり1個、おまけしてもらったかも。 食べさせたい子がいるんだ。 これはね。 今日学校をお休みしている あたしの大事な大事な妹分に。 (366) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 21:40:40 |
![]() | 【人】 未國 聖奈料理部、友だちも在籍していたし、 来るもの拒まず!って感じだったからさ。 だからその後もあたしの足は調理室へと向かった>>357 あたしは何と呼ばれようとかまわなかった 未國センパイでも聖奈センパイでも、 聖奈ちゃんって呼ばれようと、なんでも全然。 おい未國!とか呼ばれるようになったら さすがに「あ”????」ってなったかもしれないけれど。 あたしは何某くんのことを何と呼んでいただろう。 同級生男子は割とみんな苗字を呼び捨てしちゃうけど 天ヶ瀬くんを天ヶ瀬って呼び捨てにすることはなくて どっちかっていうともう少し気軽な ────── あまっち…? 神様がそう呼べっていった気がしたんだ だから仕方ないよね。 * (368) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 21:41:20 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:世良とサボりの夏の日 ── 日焼けは嫌だ。暑いのも嫌だ。 ラケットは投げない、かわいそう、OK了解。 マロンラテのチュッパチャップスはおいしくない。 あたし憶えた、もう食べない。 何気ないいつもの世良との会話。 なんでもない会話がなんとなく心地よかった。 髪を黒くしたのは心境の変化?って聞いた言葉に 返ってきた答えはかくれんぼ≠ナ あたしは思わず「うん??」って聞き返してた。 (383) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 22:21:07 |
![]() | 【人】 未國 聖奈「 隠れたかったの?逃げたいの? 誰から?何から? 」 逃げてる相手でもいるのだろうか。 それがもっと大きな存在だなんて気づかずに あたしも世良の視線の先を追いかけてみた 憎き太陽と、眩しすぎる青空がそこにある。 答えはまた、はぐらかされちゃうのかな それとも、本音を聴けたりするんだろうか ……本音を聴けてても、 例えば冗談めかして言われたりするなら それか、笑って冗談にしちゃうなら その時のあたしはきっと、半信半疑。 (384) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 22:21:35 |
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![]() | 【人】 未國 聖奈「 ねーねー、逃げちゃおうよ 」 本音が聞けててもそうでなくても、 どっちにしろ、冗談めかしてそんな提案。 隠れられないなら逃げちゃえばいい。 サボりたいならとことんサボればいい。 どこに?どこまで?って聞かれたら 学校から数十メートルのコンビニまで。 キンキンに冷えたアイスが、あたしたちを待ってるよ 開けてないスポドリも、 開いたままのコーラの缶も 舐めきれなかった甘ったるい口の中の飴も 労われなかったテニスラケットも、全部置いてさ 数十メートル逃げることは叶った? あたしたちを、幸せのアイスは待っていた? 雨男とか不運なのとか知らないからさ、 コンビニ帰りに降ったゲリラ豪雨は 世良のせいだなんて、あたし、思ってないよ。 * (386) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 22:22:23 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a71) ししゃもん 2022/10/13(Thu) 22:23:55 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:あっきー ── あっきーは速攻で部活をサボるようなコだったらしい>>423 それも相まってさ。あと見た目の印象とかもあるしさ。 極めつけは話しかけた第一声が「ああ゛?」だったわけ。 似てないよね !!!!! あたしのなっちゃん(語弊)はそんな子じゃないはず。 でもね、嫌いじゃないよ あたし、こういう子。 女子女子したいわゆる女の子よりも、 百倍付き合いやすいかもしれない。 なっちゃんじゃなくて、 あっきーが三年生だったなら、 あたしたちどんな関係だったんだろう。 ……ってまあそれは置いといて。 で、これである (535) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 12:02:21 |
![]() | 【人】 未國 聖奈「 ………… 」 さすがにちょっときょとんとしてた。 でも次の瞬間、あたしは大声で笑ったんだ。 「 ……ッ、くふふふふ、最高 あっきーがめっちゃキレた! 」 ほんとなら気分を害してごめんなさいって 開口一番に謝るべきだったのかな それとも上級生にナメた口聞いてんじゃねえよって こっちが張っ倒す番だったのかな あたしやっぱりあっきー好きだな、って 再認識しちゃったんだから仕方ないよね 初対面のくせにね。 (536) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 12:02:36 |
![]() | 【人】 未國 聖奈どうしてあっきーがキレたのか その時のあたしにはよくわかってなかった 最初は「似てない」って言われたこと自体にキレた、 イコール、似ててほしかった?なんて思ったけど どうやらそれは口にしなくて正解だったみたい そのあと何度か話す機会もあったけど そのたびに気づくんだ。 もしかしてあっきー、なっちゃんのこと嫌なのかなって わかんないけどね、直接聞いたことないから。 だけどあたしはあれから半年の間に、 あっきーの前で、なっちゃんの話をしないことを覚えた だからこそ今も、あっきー・聖奈先輩、と呼び合うような 付き合いが続いてくれてるんだと信じたい。 (537) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 12:03:05 |
![]() | 【人】 未國 聖奈親には文化祭関連で夜学校集合だって言ってある そのへんは、割とゆるい家庭環境に育ったのが幸い。 ゆるい家庭環境に育ちながらも、 非行に手を染めずにまっすぐ育ってきてしまったから 時々羽目だって、外したくなるよ。 せいぜい悪いことっていったって、部活をサボる程度だもの。 「 いいなあ、あっきーは。 1年のうちからこんなワルイコトできて。 」 これはね、本音。 あたしももっと羽目を外しておけばよかった。 真っ当に高校生活を送ってしまったから すごく楽しかったけどちょっと面白みのない3年間だった。 それでも羽目を外せなかったのは こんなふうにあたしを引っ張って行ってくれる人が あたしの周りに居なかったからかも。 だから変な笑い方の大槻にも、 あたしを誘ってくれたかなちゃんにも絶賛感謝中。 カルピスソーダが喉に沁み入る。 (539) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 12:04:23 |
未國 聖奈は、メモを貼った。 ![]() (a88) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 12:06:59 |
![]() | 【人】 未國 聖奈── 回想:あまっちとあまいもののはなし ── 挫折と絶望と愛と勇気の末に生まれたマロングラッセ (ちょっと違う気がする) を見つめながら>>434あたしは多分その時点ではまだ見知らぬ男子の話を 右から左に聞いてた (それは聞いてたと言えるのか) 一緒に食べてねって言われたマロングラッセを 帰り道にかなちゃんの家に持って行って かなちゃんのママが出してくれる紅茶と一緒に 優雅に嗜んだのはそこそこ記憶にも新しい。 敬語が完全撤退しようとお構いなしで あたしはその後もときどき姿を見せてはお菓子を貰った 文化祭当日ね、 一緒に席で食べてくれたこと、嬉しかったよ だって最高のお菓子の解説を、 作った本人から聞けるわけでしょ。 ちゃあんと左に流さずに、右で留めて話を聞くよ。 その割に記憶の中に「あまおう」ばかり残ったのは もしかしたらあまおう熱が強すぎたからかもしれないよね。 もちろんあたしは誰よりも幸せそうな顔をお返しするよ だって、本当においしかったんだもの。 ** (543) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 13:11:47 |
![]() | 【人】 未國 聖奈「 大木、声大きい 」 人の輪から離れていたあたしとかなちゃんが 多分合流したのはみんなの後ろの方だったから (かなちゃんがやる気出して前に行ったとかじゃなければ) だから最後尾にいる大木とは割と距離が近かったはず 歩き出してから大木に告げた声が大きいという文句は 今まで何度か彼に伝えたこともあっただろう きっとそれを言えるくらいには、 どこかで同じクラスだったりして、仲も良かったはずだ。 近くに秋月がいるのなら>>528 あたし、「秋月も大変だね」って慰めた。 え?何が大変かって?ナンデモナイヨ、気にしないで。 (553) ししゃもん 2022/10/14(Fri) 13:37:48 |
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