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![]() | 【人】 陰陽師 讃岐 氐宿問い掛けに対して、細めた目が見つめるは、問うてきた本人である鬼一ではなく、この場に鎮座する”かなめ石”そのものであった。 「──占い、でありますか」 一歩踏み出せば石と石とが足の裏で噛み合って音を鳴らす。 簡易なものであれば、星を読めば伝える事は出来るであろう。 明日の天候の向きであるとか、向こう一週間の運の流れであるとか。 しかし、今求められているのはそれではあるまい。 「式盤がございませぬし、天地盤を作るための材木もありませぬから、簡素なものとはなりましょうが、望まれるのでありますれば」 そう告げて、近くにあった古木に手を合わせると、まだ青々しい枝の一本を折り取った。 咎める声があれば、それにはほんのりと笑って見せる。 「本来、讃岐が行う式占には楓の瘤と、雷で撃たれた棗の木で作った天地盤が欠かせませぬ。今は蓄えも邸に少々あるばかりですし、ここで木を削り始めるには少々お時間を頂きすぎるかと」 故に、と続けて樹液の滲みだす枝を地に向ける。 「古き木の生命を持って代わり、といたします。痛みの陰を持って地を、青々しい葉の命を持って天を描いて御覧に入れましょう」 時折天を見上げて星を読んでは、地に区切った天地盤の図を修正していく。 今は亥の刻、月南天にあり。北斗より巡る月将の位置を知識とも照らし合わせながら。 (21) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:38:26 |
![]() | 【人】 陰陽師 讃岐 氐宿「何でもよい、と仰られましたね」 今、鬼一の心中にあるは百鬼夜行の事柄であるはずだ。それ以外など眼中にもないだろう。 それでもそう問うということは、占いにさしたる意味はないのだ。 測られている。何を占うよう選ぶのか、どう告げるのか、果たしてそれは正しいのか。 「やつがれの執り行う六壬神課は特に「もの」と「もの」の間柄の吉凶象意を事細かに記す事を得手といたします。失せ物探しなどは特によく用いられるのですよ」 書き込む手は留まらない。天地盤の枠の外にも四課三伝の読み解きを記していく。 既に式占は始まっていた。 「目下、鬼一さまのご心労は何れ来る夜行に掛かっておりましょう。ですがそれを直接お伺いにならなかった、抑々が鬼一さまは大変に信念のお強いお方ですから、自らがそれを遂げると決めている事柄に占いなど些事でしかないのでありましょうね」 1つ目に置く基盤は鬼一そのもの。基本に忠実に占いを求めた男の十二天将は──白虎。 「で、ありますから、やつがれをお知りになられたい。ひいては、陰陽という理の異なるものへのご興味でありましょうか? なれば占うべきものはおのずと絞れてきましょう」 一課、二課は問い掛けてきた者の司る天命の調べ。 三課、四課は問いの中身そのものの司る天命の調べ。 一伝は過去、二伝は現在、三伝は結末。 即席の天地盤から読み解いて、一つ一つ地に記していく。 (22) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:39:01 |
![]() | 【人】 陰陽師 讃岐 氐宿「鬼一さまは白虎の加護を享けておられる。剛き星ですが、血を多く流す。御覚悟の強さの余り、不和を余分に引き起こしてしまう”タチ”であるご様子。故に」 三課に記された天空の名を、とん、と叩く。 「やつがれのような、天空の加護を享ける者が、遠く見られるのでしょう。初伝にも同じく天空が出ておりますれば、……そうですね、噛み砕きますと『掴み所、捉え所がない』と不安になられておりますか」 語り乍ら書いていたのは半刻程はどうしても作成に必要だったからだ。 しかし、読み解きに支障はない。どうせ、これらも補助に近しい。 「──やつがれは既に滅びゆく家の末裔でしかありませぬ。鬼一さまのように期待されるようなお役目も持たず、守るべき家もなく、故になにも囚われるモノがないと悟ったのでありますよ」 全てを書き終え、枝を手放す。天地を示し、定めを示す盤を見下ろす。 そこにあるのは紛れもなく、────。 「で、ありますから、物珍しくも見えるのやもしれませぬ。都は俗人が多う御座いますし、このように何も持たぬ者が宮中に近しくあるというのも、そうはないのでありましょう」 (23) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:39:35 |
![]() | 【人】 陰陽師 讃岐 氐宿「やつがれには鬼一さまは眩しゅう御座います。やるべきことを見据え、愚直に邁進する貴方様は、やつがれと同じく家の者を失ってもなお、誇り高くあらせられる。こうしてお声をおかけいただくまで、やつがれはあの夜行を根元から防ぐなどという考えも浮かびませなんだ」 目を細め、柔らかく笑む。その笑みの裏には何もない。 霧の如く、風に吹かれる砂塵の如く、掴みようのない虚ろだけがある。 「平穏を齎したいというお考えはようく分かります、が──やつがれにとって其れは、鬼一さまのような強きこころより齎される責務ではなく、ただ、穏やかに暮らしたいという単なる諦観のようなものでも御座います」 ことり、と折れるように首を傾げる。 虫の声が遠く響いている。 「それでもよろしければ、お力添え致しましょう。やつがれも、かの夜行の被害を抑えられるように願う気持ちそのものに、虚実はありませぬ」 このようなもので、よろしいか。 最後にそう問いかけて──どのような答えが返ったとしても。 一つ、会釈し。地に掛かれた天地盤は足で払って潰してしまう。 「よい夜を」 最後に1つ、そう告げれば、陰陽の道に取り残された者は、闇へと消えていった。 ◆劣等感(−)取得 (24) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:39:57 |
![]() | 【秘】 TC ぽきゃ → 陰陽師 讃岐 氐宿氐宿様!よくぞ、よくぞご無事で!!! お疲れ様でございますよ!!! [ぺとっ] ダイス頂戴致しました! もしサービスが間に合えばテラーダイスが取得できますので、振り直される際はご用命くださいましね! (-21) TCrein 2021/04/24(Sat) 7:40:03 |
![]() | 【秘】 陰陽師 讃岐 氐宿 → TC ぽきゃ────占いしは鬼一 百継と讃岐 氐宿がどう敵対をするものか、 三伝、結末に示され天将は──── 凶将、騰虵。混乱をもたらす禍の星。 嗚呼、残念だと吐息を漏らす。 やつがれは、ただ。 夜行を引き起こしてさえしまえば、あとはどうなろうとも構わないのに。 それ以上の混乱など、望みもしないのは同じであろうに。 どうしようもなく、交わらぬようだと。 (-22) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:43:22 |
陰陽師 讃岐 氐宿は、メモを貼った。 ![]() (a10) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:45:43 |
![]() | 【赤】 陰陽師 讃岐 氐宿膨れ上がっていく文字数と戦っておりましたら夜が明けておりましたのですよ………………どうして…………。 この調子で2しーんしか処理が出来ておらぬ体たらく…… 寝て、起きたら、身を入れます。身を、入れます! (*40) mile_hitugi 2021/04/24(Sat) 7:46:55 |
![]() | 【秘】 TC ぽきゃ → 陰陽師 讃岐 氐宿(か、かかかかっこいー!)(格好ようございます!)(静かにしようと思いながらも反応が抑えられないTC) (-23) TCrein 2021/04/24(Sat) 7:47:09 |
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![]() | 【赤】 TC ぽきゃ諸々確認してございます。 氐宿様、おやすみなさいませ! 無理はご禁物でございますが、首を長くして楽しみにお待ちしてもおりますですよ! [そ……っと枕元に寄り添った] (*42) TCrein 2021/04/24(Sat) 7:50:03 |
![]() | 【秘】 TC ぽきゃ → 陰陽師 讃岐 氐宿承知いたしました。 ご負担が過ぎていやないかと心配する気持ちは拭えませんけれども…御言葉を聞けるのが楽しみでございます、ええ、ええ! 良い夢を。 (-26) TCrein 2021/04/24(Sat) 7:52:07 |
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![]() | 【秘】 TC ぽきゃ → 武官 継置確認致しました、ご提出ありがとうございますですよぉ! テラーダイスは無いようですので、確定でございますかね。 [頷きつつ、メモを取っている] (-28) TCrein 2021/04/24(Sat) 8:24:20 |
![]() | 【人】 京職 一葉>>16 サービスシーン ■状況:触手 ■解決:暴力or能力 「ふ、ぁ………………っ、ん」 ────まずい。 これは…………キモチ、イイ、では、ないか。 * * * 此処は河原の土手の上。 麗らかな陽気に誘われ歩いていれば道端に蒲公英の群生があって。 「………………わたげ」 もうこの季節なのだなとしゃがみ込み、ふわふわした白い綿毛を愛でていたから、油断した。 身の丈10尺はあろうかというおぞましい姿の巨大蚯蚓状のあやかしが、足首にぐるりと巻き付いたのだ。 「わ、私は、あやかしだぞ……っ!」 この手のものは、人の精気が生きる糧。 あやかしの精気なぞ吸ってもどうにもなるまいに、襲われたということは私はそれだけ人に近しくなったのかと、喜んでいる場合では無い。 にゅるりしゅるりと手足に巻き付き狩衣の隙間から肌を這い始めた其奴に、気色悪いと肌を粟立てた────筈だった。 (25) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 8:51:15 |
![]() | 【人】 京職 一葉「お前が望むもの、は。何も出ないと、言うに…………ッ!」 出ないゆえに、終わらない。 執拗に身体を這い回るそれが、困ったことに心地良く、もういっそこの河原でひっそり其奴を"飼う"のも悪くはないかと思い始めてしまっていたのは、あるいは其奴の毒気に当てられていたのだろう。 い、や……駄目、だ。 もし百継様継置様がこの河原にいらしたら。 継置様はともかくとして、百継様では事案案件だ。 絵面的に 倫理委員会 京職風紀役が黙ってはおるまい。「……っ、さくら、の……ふうじめ……ッ」 吐息混じり、絞り出すように唱えた呪に応え、ざあ、とあらぬところから桜の花弁が周囲を舞い始める。 それは、来たるべきに備え、修練中だった緊縛の術。 私の宝を御守りするためのそれは、対象が何であれ桜の檻で封じ込め────、 カキーンと薄紅色に固まったのは、私と大蚯蚓とが綺麗に閉じ込められた空間だった。 「!?ちょ、私ごと、封じ込めてどうする!?」 斯様な河原で外から見えぬとはいえ マジックミラー号プレイとか 、今更ながらに羞恥心が湧き出た私は、真剣に、それはもう真剣に、抵抗し始めたのだった。[終わらない] (26) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 8:52:43 |
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![]() | 【赤】 京職 一葉そうそう、 マジックミラー号 桜の檻の中で「ばかあああああもう来んな触んなちくしょー」 というシーン(本編)などオールカットしましたし。 (*48) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 9:04:40 |
![]() | 【人】 武官 継置────どうぞ背中をお預けください 背中を預けるとは、 相手にその気があれば 後ろから斬られても仕様のない行いであり、 それを易々とそう言ってのけるのだから、 懐に入り込む術には舌を巻く。 百継の信を得る為だけに 己が身を削る様といい、本当に、 「強かだな、一葉は」 己が分を知っていて尚足掻く様は、 荒れ野にもしぶとく咲き誇る、かたばみの如くに。 「任せた」 返答に迷いはなかった。** (28) 青磁 2021/04/24(Sat) 11:17:09 |
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![]() | 【赤】 封じ手 鬼一 百継氐宿はなんというか 儂は自覚なく、とてもとても文字数を食う振りをしてしまっていたのだな…() 感嘆した。 拘りそして極上の力作をまことに感謝する。 (*51) TSO 2021/04/24(Sat) 12:50:27 |
![]() | 【人】 武官 継置>>2:54 サービスシーン 通りから少しはずれた、 人気のない道を歩いていると、 一陣の突風と共に、服が脱げた。 いや、風かと思ったのはそうではない、 超特急で駆け抜けていく老婆の姿。 あれがかの有名な地獄の奪衣婆か、 と感心している場合ではない。(全裸なので) しかし、風が通りすぎたあと、 ひらひらと空に舞うは女物の着物。 奪衣婆にしては随分と詰めが甘いような気がするが、これは天の助けと手に取った。 しかし少し小さい。 ---------------- --------- ---- 黄色い餅から手渡された薬によって、 服を着られる女人の姿になり屋敷に戻ったものの、 自分が継置だと理解してもらうには(6)1d6時間がかかったし、暫く一葉と顔を合わせる度に笑われる羽目になった。 (29) 青磁 2021/04/24(Sat) 12:50:51 |
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