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人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「──こんにちは、お巡りさん!」

昨日の今日で、巡回中のあなたを呼び止める声。
とと、と。
スニーカーの靴底を鳴らして駆け寄る音。

「思ったより早くなっちゃいましたけど、この間の約束の。」

今は久しぶりの晴れ間が覗いているので。
両手に持ったアイスコーヒーのカップのひとつを差し出して、
せっかく見掛けたので、とはにかんだ。
(-26) unforg00 2023/09/23(Sat) 23:32:32

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


それから、声を潜めて。

「ルチアーノの野郎から置き土産があったか、
 或いはあんたも薄々察してるだろうが……
 残りのA,C,Aはそっちのリヴィオ・アリオストだろう」

「ま、俺の言う事は話半分で構わない。buona fortuna幸運を



「……この珈琲に免じて、
 ここだけの話、内緒にしてくださいね?」

きっとそれが、お互いの為になるから。
うわべは朗らかに笑って、他愛無い内緒話のように装った。
(-27) unforg00 2023/09/23(Sat) 23:33:19

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 門を潜り ダヴィード


「売るとしたらがあるのかよ」

嘆息。
父から聞いた過去の話は誇張ではないらしかった。

『了解』
『気を付けて帰れ 足跡ベタベタ付けて帰るんじゃねえぞ』

そのときは、きっとそれだけでやり取りを終えてしまった。
送り迎えなんて、もう子どもでもあるまいし。

そう思っていたのだ。
(-31) unforg00 2023/09/23(Sat) 23:44:46

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「お家ですか?」

猫被りは、あなたの言葉にぱちりと目を瞬かせてみせて。

ぐい、と手を引かれれば、抵抗なく。
気を許した猫がそうするように、あなたが手を引く方へ。

「はい!私でよければ。
 お休みですから、お邪魔させていただきますっ」

きっと、もう既に指揮系統や仕事は他へ引き継いだ後。
することと言えば、そう多くはないものだ。
(-37) unforg00 2023/09/24(Sun) 0:16:06

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ


「俺ぁファミリー限定の博愛主義だからな。
 誰にも別け隔てなく平等に、捕まりゃ悲しいし
 出来の良い奴は褒めるし。
 喜んでりゃよかったなと思うし、飲める奴ぁ歓迎だ」

自分で言うと途端に怪しくなる自称博愛主義。
通常は逆であるはずの百面相には何だそりゃという顔をし、
フライドポテトを一つ、ふたつ、抓んで。

「あ"あ〜……しゃあねえ、俺も色々始末して来るか」

二本目のビールを空にした所で、
取り繕う気ゼロのおっさん臭い声と共に席を立って。
空き缶や空いた容器等の片付けもしつつ、
この突発飲み会もぼちぼち解散と相成った。
(-44) unforg00 2023/09/24(Sun) 0:44:04

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


入るまでは、そうなんですね、だとか、お邪魔します、などと
殊勝な事を言っていたのだろうが。
がちゃりとドアの閉まる音がすれば、取り繕う必要もなくなって。
ちらりと部屋の中を一瞥しながら、あなたの後をついて歩く。

「ふうん?預かって欲しい、ねえ。
 このご時世お巡りさんが持ってちゃまずいようなものか?」

ボストンバッグとスーツケースの内、
指差されたボストンバッグの方を見遣る。
中に何があるかは知れないが、兎にも角にも。
持っていると困るものというのは表情から察するに余りある。

「預かるからには返さにゃならん。
 それを預ける先が俺でいいのかね」

信頼性という意味でも、
必ず会って返せるとも限らないという意味でも。
(-49) unforg00 2023/09/24(Sun) 1:02:08

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


「……おーおー、随分なモン持ってんな」

開けられた中身を覗き込めば、
それはそれは明らかに
あなたの趣味
ではないだろう物品たち。
確かに
自分達
が持っている方がそれらしいと思うもの。

「こんなん用意すんのはウチでも……
 あ、すげえ嫌だ。心当たりがある。」

禁制品とされるだろう武器の数々、そして特に車のキー。
それを見て一人思い浮かぶ顔がある。
一度そうと思ってしまえばなかなか振り払えないものだ。

「こんなモン持つだけのワケはあるんだろうが…
 ま、あんたがそう言うなら深くは聞かねえよ。
 ちゃあんと責任持って預かっておいてやろう。
 言われなきゃうっかり
返し忘れちまう
かもしれんがな」

むしろ、あなたにとっては返って来ない方が良いのだろう。
そのように解釈して、含みを持たせて。

「つっても流石にこれ持って歩きはキツいな……
 車回して来るわ、ちっと待ってな」

試しに持ってみれば、それは想像通りの重みで。
あなたの返答を聞けば、一度ホテルを後にして。
『預かりもの』を取りに車で戻って来るだろう。
(-65) unforg00 2023/09/24(Sun) 2:06:18

【独】 コピーキャット ペネロペ

/*
解釈も何もないわ?長文になると言い回しが変なりがち。
許してね
(-66) unforg00 2023/09/24(Sun) 2:17:23

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


暫しの後。
猫被りは言葉通りにホテルの前に車を停め、
あなたの部屋の扉を叩き、また戻ってきた。

「待たせて悪いな。そいじゃ……っと
 あ"ークソ重、持ってくわ」

「そんじゃ、邪魔したな。扱いには慣れてっから安心しな」

なんて、わかりきった事を言って。
猫被りはホテルを後にした。

それを隠れ家の一つへ持ち帰れば、
中身を分別する為に再度開け、検めたことだろう。
そうして見知らぬ封筒を見付ければ、
表紙に記されていたのは同僚の名前。

何だかんだと情に流されがちな男は、
きっとこれも、無視する事はしなかっただろう。
(-72) unforg00 2023/09/24(Sun) 3:04:46

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 傷入りのネイル ダニエラ


データを確認したなら、
たいそうな事をする輩も居たものだと嘆息し。
そしてやはり、『やりそう』な顔が脳裏を過る。

『獄中に、何らかの混乱に乗じて
 脱獄をしようとしている輩が居る』。

少なくとも、宛先にはそれさえ伝われば十分だろう。
そう判断して、面会の算段を立て始めた。


外部からの手引きの算段も、しておいて損は無いだろうな。
(-82) unforg00 2023/09/24(Sun) 3:40:18

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


面会の正式な──友人の代理という名目で──手続きを踏み、
金髪のウィッグに碧のカラコン。
薄い色付きの眼鏡をして、少し軽薄な雰囲気に。
いかにも表の仕事仲間の女、というテイで猫被りは訪れた。

あなたが面会できる状態なら、面会に引っ立てられるだろう。
けれどさて、粗末な牢獄の中、あなたは今どうしているだろう。
面会が難しそうであれば、またの機会に。



「やっほーカンターミネ、退屈な獄中生活はどう?
 元気してた?そろそろ干からびそう?
 もうあたしの名前も忘れちゃった?
アメリア
だよ〜」

「ちょっと伝言があって来たんだけど。
 何かついでに差し入れた方がいいものあった?
 あたしが看守に注意されかねないのはナシね」

面会ができたなら、看守は
ちょうど交代中
らしく、姿は見えない。
この猫被りが立ち去るまでは交代の看守は来そうにない。
賄賂でも握らせたのだろう。
(-98) unforg00 2023/09/24(Sun) 4:57:28

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


「うーんまあ元気そうね?すこーし
メイク
は濃いけど。
 それじゃ本題なんだけど、」

声を潜めて。
牢に近付いて。
作っていた声から、あなたも聞き覚えのある、素の酒焼けた声へ。

「あんたの大事なお友達、ダニエラからの伝言だ」

「獄中に、何らかの混乱が起きればそれに乗じて
 脱獄を目論んでる輩どもが居るらしい。」

「或いは合図があるはずだ。
 どうも留置所周りの機密情報まで掴んでるみたいでな。
 何かあればそれに乗じて上手く出て来いとよ」


素の声から、また作った声へ。

「あんたのかわいこちゃんが一人で寂しいって泣いてんのよね〜。
 代金支払いの件はエッダに伝えとく。
 あと消毒液と絆創膏と湿布と鎮痛剤?
 次また来れたら…あたしちゃんが覚えてたら持ってくるわ」

シレッと無い話をし、牢から離れ、ひらりと片手を振る。
伝言はそれで終わりらしい。
(-164) unforg00 2023/09/24(Sun) 15:18:52

【秘】 コピーキャット ペネロペ → けだもの カンターミネ


「はーい、勘弁してくれるかは保証しないけどね」

伝えるだけよ、とからから笑って。

「メイクは女の勝負服なのよ。
 落とすなんてとんでもない」

冗談めかしてそう言えば、じゃあね、とその場を後にする。

今はアメリアを名乗る男は、
何だかんだと情に流されやすく、
また、ファミリーに甘い人間であった。
(-169) unforg00 2023/09/24(Sun) 15:39:40

【人】 コピーキャット ペネロペ

入っていた連絡に舌打ち一つ。
やっぱり車で刑務所にでも突っ込んでやろうか。
今はできない最終手段、
もとい単なる憂さ晴らしをふと思い返しながら。

夕暮れの街を行く。
ペネロペ・ベリーニは知っている。
今この街にいつも通りなんて無い事を。
そして、それはいつかは終わるという事を。

今はいつも通りを装うのが、きっと大嘘吐きの役目だろう。

#街中
(27) unforg00 2023/09/24(Sun) 18:55:46

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


だからやっぱり、今夜もいつも通り。
たとえ仮に、客足がぱったり途絶えていたって。
バイトはあなたと一緒にカウンターに立っているのだろう。

店の扉を開けた時は、少し気恥ずかしそうに
通り雨に降られちゃって、なんて言ったりしたかもしれない。

たとえ、客足が遠のいていたって。
今はここが、
一番『いつも通り』で居られる場所だったものだから。
だから休みを取っても良いはずなのに、来てしまった。
(-208) unforg00 2023/09/24(Sun) 19:20:49
ペネロペは、いつも通りだ。
(a16) unforg00 2023/09/24(Sun) 19:21:42

【教】 コピーキャット ペネロペ


薄闇の街を行く。

本当は不安で仕方ない。
自称博愛主義は誰が逮捕されるか気が気じゃない。
逮捕された後どうしているかだって心配で、
仮に自分が逮捕された後の事だって気が気じゃない。

自分の素顔もわからないけれど、この不安は確かに自分のもので。
そんな事でわからなくたっていいのに、なんて思う。

きっと立場と肩書がなくなってしまえば、
あの連絡ひとつにだって取り乱してしまえたのだろう。
立場と肩書とうわべの顔、それだけで支えられている。

ペネロペ・ベリーニは知っている。

自分がそれほど強い人間ではない事を。
(/1) unforg00 2023/09/24(Sun) 19:38:26
ペネロペは、知っている。
(a17) unforg00 2023/09/24(Sun) 19:38:46

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


「片付けておいてくれ」と言われれば、
いつも通りに、「はあい」とこたえて。

きっと、雨に濡れたまま
カウンターに立つ事にはならなかっただろう。



鳴らないドアベル、暖色の控えめな明かりの下。
いつも通りに落ち着いた、けれどもいつも以上に静かな店内。
カウンターに居るのは二人だけ。

自身にとっては心地良いと言って良い沈黙の中、
あなたが口を開く気配がしたなら、その言葉を待つだろう。
まったくあなたから話を振るという事は、珍しいことだから。
そう思ったということを、拾い上げてみようと。

数分でも、もっと掛かっても。
けっして毒にはならない沈黙の中なのだから。
あなたが話そうと思う事を、話し出す事を待とうと思った。
(-248) unforg00 2023/09/24(Sun) 23:10:11

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


「犠牲を払ってでも叶えたい願い、ですかあ」

───「だから、大事なものを渡した」


以前、あなたにふと投げ掛けた問いへの答えを思い出した。
この地には、少し不思議な迷信じみたものだって
どこか現実味を持たせるような、そんな何かがある。

「私、天国に行けるほど良い子じゃないので。
 本当に叶うんだとしたら、
 私に差し出せるものなら、何でも渡しちゃうと思います」

なんて、気恥ずかしそうに頬をかきかながら。
雑談は雑談、けれども地獄行きは確かな事だ。
何せ何人も騙したし、殺したのだから。

家族
がずっと平穏無事に居られるなら、なんでも」

そんな、もしもの話。
(-268) unforg00 2023/09/25(Mon) 1:03:03

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


「たったひとり」

あなたの言葉を繰り返せば、脳裏に浮かぶのは。
もう10年近く面倒を見てきた弟分の顔。
任されたばかりを思えば、随分と情も湧いたものだと思う。
傍若無人な法に連れ拐われてしまわないかと心配する程度には。

自分にとってのたったひとり。

あなたにとってのひとりきりは、きっと。
想像はすれど、口にするには少々無粋な気もしていて。

「…あら、お上手なんですから。
 でも。そうですね、素敵なご縁が出来ました
 何なら弟子入りしたいくらいですけど。」
それはきっと、料理の話。

「今日は久しぶりにお客さんとして飲みたい気分です。
 Cucciolo 子犬 に一杯、お願いできますか。マスター」

バーカウンターを出て、客席の方へ。
椅子に座れば、頬杖をついてにこりと笑った。

素の彼オルフェオであれば、少しの無粋は言っただろうけれど。
それと同じくらい傲慢に、自信を持って、俺の美点だからな、と。
チェシアの猫のように笑ったことだろう。
(-289) unforg00 2023/09/25(Mon) 3:19:17

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


斯くして、あなたが答えに窮する事はなかった。
ふたりきりの店内には、変わらず穏やかな時間が流れている。

「ええー、いいじゃないですかあ。
 料理ができる人に直接レクチャーしてもらうほど
 便利なレシピ本もないですよ!」

わざとらしく口を尖らせてみせて、軽口ひとつ、きゃんと吠える。

実際、あなたは調味料の類は全てきちんと計量して使う。
きっと料理上手な人を新しく探すよりも、
物言わぬレシピ本に習うより話が早いのも確かな事。

「…ふふ、ありがとうございます」

サブマリノ。工程を眺め、名前を聞いてまた小さく笑んだ。
食も酒も、あなたには不思議と好みがばれてしまう。
それに何某かの疑りを気にはならないのも、また不思議と。

ゆっくりとグラスを傾けて、色や香り、味の変化を楽しむ。
そうしてゆるりと五感で味わうのは、
随分と久し振りの事のように思うけれど。

「マスター。
 いつか
が居なくなっても、また見付けてくれますか」

いつかはこの名前も仕事も、なかった事にしなければならない。
それでもやはり不思議と、あなたなら見付けてくれる気がして。
(-424) unforg00 2023/09/25(Mon) 21:10:11

【秘】 コピーキャット ペネロペ → マスター エリカ


「約束ですよ」

声色に不安は無く、にっと笑ってそう返す。
それは、ともすれば他愛のない口約束。
それでも、やはりなぜだか、叶うものだと思えたから。

変えられない生き方の中、それでもと手を伸ばすに能うもの。

曰く、男は犬が好きだった。
自分がどれだけ見た目を変えても、見付けてくれるから。
人の傍に付くいきものだから。


ペネロペ・ベリーニはいつかは居なくなる。
オルフェオ・ギロッティも、何れは消える名かもしれない。
それでも見付けてくれる誰かが居る限り、彼はそこに居る。
それを望んでいる。


そうしてきっと、ひとつ、ふたつ、また談笑をして。
静かな街の中、あたたかな店内には、穏やかな時間が流れていた。
(-455) unforg00 2023/09/25(Mon) 23:36:49
ペネロペは、約束をした。
(a26) unforg00 2023/09/25(Mon) 23:37:01

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


いつかの時のこと。

あなたは面会に引っ立てられるか、
或いは向こうから面会にやって来たのだろう。

「よう、
ヴァレンティノ
だけど」

あなたにヴァレンティノという知人はきっと居ない。
外見も今は長い髪をポニーテールにして、瞳も紫色に。
けれども声色には聞き覚えがあるだろう。特徴的な酒焼けた声。

お前の猫は元気だよ
。そっちは元気してるか?」

看守は交代の時間なのか、ちょうどよく居ない。
恐らく賄賂でも握らせたのだろう。暫くは戻って来そうにない。
(-462) unforg00 2023/09/25(Mon) 23:51:47

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


「おう、見ない間に随分と男前になったな?」

見事に腫れた頬、軽快な声。
仕事が無くなった分元気になったらしい様子を見れば、
そのように軽口を飛ばした。

「お前がまだここに居て、俺がここに居るのが答えだな。
 まだ崩れやしないが、持久戦に気を擦り減らしてる奴は多い。
 早まる奴が出る前にボスには戻って来て欲しいもんだ」

「それにしても、お互い色男に悩みは尽きないらしいな。
 俺で良ければ聞いてやろうか、罪作りなルーカス君?」

俺ぁさっさと仕事終わらせて纏まった休みもぎ取りてえよ、と
『ヴァレンティノ』は肩を竦めて笑った。
(-485) unforg00 2023/09/26(Tue) 1:03:11

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


「モテる男は大変だねえ」

他人事である。完全に。

「お前が足抜けするんじゃなくて
 そいつがこっち来るんじゃ駄目なのか。
 そいつが傍に居ようとする事そのものに困ってんのか?」

声色が嫌悪ではなく困惑であるからして、
さほど邪険にしているわけではないのだろうが。
とはいえ扱いに困りはしているのもまた事実のようだ。

「幼馴染で居るのはいいが逸脱するとなると扱いに困るって所か。
 独り身で居たいなら適当言っちまえばいいだろ。
 もう心に決めた奴が居るとか」

嘘吐きで不誠実な男は他人事なので言い放題である。
自分でも過去に何度もそう言って躱してきたのだろう。
(-490) unforg00 2023/09/26(Tue) 2:12:39

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


「潔癖な幼馴染を持つと苦労すんのな。勉強になったわ」

今後特に役に立つ機会は無いだろうが。

実際、一般人からすればマフィアなどと
危うい生き方など知人にはしてほしくないものだろう。
知れば辞めろと諭したくなるのは何ら不思議ではない。

「こういうのはらしさがありゃいいんだよ、
 普段女侍らしてんのは昔の女の面影を追ってるとかさあ……」

ああ言えばこう言う。
非常にろくでもない事を吹き込んでいる。

「…ああ〜?期間限定の方が大変じゃね?
 期間限定の恋人と別れたらまた迫られんだろ〜?
 そしたらまた彼女作んの?自転車操業じゃん。ウケる」

きっとそんな生き方をしていけば、
夜道で刺される可能性は指数関数的に増えていく事だろう。

「そんな女作っては捨ててたらお前、
 じきに今以上においそれと夜道出歩けなくなるぞ。
 そんなら嘘吐いてでも一人に絞った方がまだ…」

「あ、居るじゃん。一人何役でもできる期間限定恋人。
 
俺。


得意げに言う。半分は冗談だ。
(-500) unforg00 2023/09/26(Tue) 4:07:45

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


「ええ……なんで……」

引き気味。
なぜなら目の前の相手が急に泣き始めたので。

「俺の事なんか俺も知らねえよ…
 お前達はなーんも考えずに俺に騙されてりゃいいの」

オルフェオ・ギロッティという人間を
知っていると胸を張って言える人間は限られているだろう。

何なら彼自身だって。


何せマフィアとして組織に名を連ねてからというもの、
常に演技と変装をし続けているからだ。

粗暴で傲慢、酒癖が悪い。
それがオルフェオ・ギロッティという人間の素だ。
そういう事になっている。そういう事にしている。

「仕事のついでに恋人ごっこに付き合ってやるのは
 まあ、まったく無い話じゃないが。
 それができないなら居ない昔の女のケツ追い掛けるしかねえな。
 嘘を吐き続けるのは面倒臭いぞお」

冗談めかしてそんな事を言う。
どうせ仕事の為に作っては捨てるうわべの面だ。
不誠実な生き方をする人間に誠実である必要も無いだろう。
(-504) unforg00 2023/09/26(Tue) 5:47:29

【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ


「ハア〜〜〜??俺に探りを入れるだぁ?」

「やれるもんならやってみろノンデリ野郎
 俺はあちこち足跡ベタベタ残して行く程甘くねえぞ」

謎に喧嘩腰だが機嫌を損ねたわけではない。
むしろ何処か楽しげでもある。
痕跡を残さない主義の男はそれに売られた喧嘩捜査を買っただけ。
子どもじみた意地の張り合いのようなものだ。

「そこまで大口叩いたなら
 男の名前もすぐ覚えられるようにしておけよ?
 
俺の名前
だけでもな。女の名前ばっかりじゃ飽きるだろ?」

この男は痕跡を残さない主義でこそあれ、
探されるという事は嫌いではなかった。
自分からわざわざ言うほどではない事は山程あれど。

「正解したら褒めてやろう。情報も名前もな。
 せいぜい頑張って調べ上げる事だ、
 いつか恋人になるかもしれない知りたがりのルーカス君」

犬が好きなのは人の傍に付くいきものだからだ。
どれだけ姿形を変えても自分を見付けてくれるそれが好きだった。
きっとそれは、犬の他でも同じこと。
(-513) unforg00 2023/09/26(Tue) 7:22:56

【置】 コピーキャット ペネロペ

「あーーーー、……ハハハ……無茶苦茶するな」

街中に燎原の火のように広がっていく報せ。
反社会組織取締法に則って、署長代理を告発せよ。
そのさまを見て、猫被りは一人笑っていた。

確かに、何か考えあっての事だろうとは思っていたが。

「……車回すか」
(L8) unforg00 2023/09/26(Tue) 15:50:32
公開: 2023/09/26(Tue) 15:50:00

【独】 コピーキャット ペネロペ

/*
そういえば今のうちに
同じチップ使った事ある人に謝っておいた方がいいのでは?


ごめんね!!!
(-599) unforg00 2023/09/26(Tue) 19:30:03

【教】 コピーキャット ペネロペ


車のエンジンを掛け、シフトレバーを引き、
ハンドル片手にアクセルを踏む。

目的地はただひとつ。『家族』の顔を一番に見てやる為に。
(/2) unforg00 2023/09/26(Tue) 20:59:11