人狼物語 三日月国


75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】

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視点:


【人】 小さな サルガス

「――……」

 朝食の時間。何度も何度も、小さな頭が席につく者達の顔ぶれを見ている。
 昨日と変わらない。昨日と変わらないのだ。そう、いつもと違うはずの昨日と。
 眠る前に抱いたなけなしの期待が砂糖菓子のように崩れてしまうのを感じている。

「ヘ――」

 誰かが脇を肘でつついて、小さい体がよろけた。
 驚きとともに呼び声は引っ込んでしまって、泣きそうに唇が歪んだ。
(0) redhaguki 2021/05/26(Wed) 20:36:11

【人】 小さな サルガス

「ぅ、ブラキウム、ブラキウム」

 ばら水さえ喉を通らないのを振り払うように首を振って、一団の中へと寄り添う。
 自分よりは大きいけれど集団の中では小さな彼に、半ば飛びつくみたいに駆け寄った。

「きのうは、ごめんね。お手伝い、いつもしてるのに。これ、ちゃんと用意したよ」

 受け取る彼が怪我しないように、しっかり布ナフキンで包んだ頼まれものを差し出す。
(3) redhaguki 2021/05/26(Wed) 20:43:30

【人】 小さな サルガス

>>2:4 ルヴァ
「いいんだ、ルヴァ。ルヴァくらいおおきかったらよかったけど。
 ほら、ぼく大きいひとの目に、うつってなかったりするんだ」

 めいっぱいに背伸びをして、問題ないと示してみせる。足元が少しふらついた。
 たとえば高等部の生徒とぶつかってしまうのは、子供にはよくあることなのだろう。
 さておき今日は、いつもほど元気な表情はしていないけれど。

「ごはん、食べよう。食べるまえにいっぱいうごくと、目がまわっちゃうよ」
(12) redhaguki 2021/05/26(Wed) 20:56:30

【人】 小さな サルガス

>>2:13 ブラキウム
 なんで。
 小さな唇はそう呟いたはずだったけれど、空気を震わすに至らなかった。
 血の気が引いて凍りついた表情と体のまま、ブリキの人形のように立ち尽くす。

「ち――ちがうよ!
 居もしないなんてことないじゃないか!
 おとといまで、いっしょにご飯を食べたり、遊んだり、してたのに!
 なんで、なんで――
ヘイズは居なくなったりなんてしてない!


 今まで抱えていた不安が煮え立つように、わっと大声になって湧き出した。
 それを聞いている人々がどんなふうに思うかだなんて、考えるひまもないままに。
(19) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:08:21

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

体を離す前に一言。
喧騒に紛れて消えてしまうくらいの声。

「君は君のままでいいんだよ」
(-9) shionsou 2021/05/26(Wed) 21:10:04

【秘】 小さな サルガス → 御曹司 ブラキウム

 ひぐ、と最後の堰が切られたようにしゃくる声だけが返事だった。
 優しさのためか、手ひどいものだったのか。混乱しきってわからない。
 貴方の声に気の利いたなにかを返すこともできず。
 ただ、指がかすかに袖を引いて。
 あまりにも弱々しすぎて、縋った指は身じろぎだけでほどけてしまった。
(-10) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:14:26
サルガスは、醜い生き物に浴びせられるような悲鳴とからかいを知らない生徒からいっぱいに受けた。
(a11) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:17:55

【人】 小さな サルガス

>>25 ブラキウム
 ぴんと体じゅうを引っ張られたように背筋を伸ばした。
 やっと呼吸が出来るようになったかのように胸いっぱいに息を吸って、小さく頷く。

「はいっ――……はい。うん……わかりました、わかった」

 自分の声が強張った体をとかすように、ゆるゆると力が抜けていく。
 ぼうっとして、放心したまま。けれども固まっているよりはずっとよく動く。
 まだ夢の中にあるような表情のままで時間を掛けて、やっと食卓につくことができるだろう。
(28) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:22:23

【人】 小さな サルガス

>>2:21 ルヴァ
「……」

 元気で、自信いっぱいで、頼もしい友達。
 もう少しだけ喋ろうとして、けれども顔を見た途端に、うまく話せなくなってしまった。
 自分がまた声をかけても、いつもどおりに、返してくれるのだろうか。
 そうした不安と奇異の視線が、サルガスを取り巻いている。
(36) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:35:52

【人】 小さな サルガス

>>2:31 ブラキウム
「……うん。うん……ブラキウム……」

 水が染み込むように言葉が頭に染み入って、とても素直にそれを聞く。
 隣に座って、上目遣いに顔を見て、いつもの顔と声にだんだんと安堵が湧いてくる。

「そう……だね。うん、ぼくも、食べる……。
 りんごは、体にいいんだよ。時期がすぎても、ジャムにすればおいしくたべられるし……」

 本当に本当に少しずつ。けれども少しずつ、手繰るように日常に戻される。
 棒のようだった腕がようやく上がって、並んだ食事に手を付けはじめた。
(39) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:41:23
サルガスは、メレフを今にも泣きそうな目で見送った。
(a26) redhaguki 2021/05/26(Wed) 21:44:04

【人】 小さな サルガス

>>2:44 ブラキウム
「うん……うん。そうだね、おなじクラスだもんね、いっしょの授業、うけるから……。
 ブラキウムは、いつもひとのことをよくみてるよね。
 いつかえらいひとになるから、そういうことも、身についているのかな……」

 少しばかり放心は尾を引いてはいるものの、だいぶ話せるようになってきた。
 それも、貴方のかけてくれる言葉のおかげ。かは、本人ではないから、わからない。
 塩気のスープをゆっくりと口に運びながら、手際よく剥かれるりんごを見ている。

「うん、細工とかができるように、いいやつをもってきたの。
 おだいどころのお手伝いをしたときに、もらって。ちょっと、もてあましてて。
 ぼく、そんなふうに指がするするうごいたり、しないもの」
(48) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:00:36

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

>>55

本当はひとの事なんて見てやしない。
全ての人間の顔は等しく、ぐちゃぐちゃの落書きのような仮面にしか見えないのだから。
簡単に剥がれ、付け替えられるハリボテを覚えられるはずも興味が湧くはずもない。
ブラキウムの視界はいつからかそうなっている。
認識を改めたところで、それは変わらない。
(-27) shionsou 2021/05/26(Wed) 22:29:17

【独】 小さな サルガス

「……ヘイズ」

 誰にも聞こえないように、口の中で名前を唱えた。
 音にしてはいけないのだとしても、呼べばまだそばにあるような気になれるから。
 ぎゅうとケープの裾を握りしめて、二日も見てない彼女の顔を浮かべる。

「(探そう、もう少しだけ。探すだけなら、さわがなかったら、いいよね?
  だれにも迷惑かけてしまわないなら、ぼくだけがそうするなら、だいじょうぶ)」

 昨日もそうだった。探す一団には混ざれなかったけれど、棟を渡って、探し回った。
 誰も巻き込まないのなら、構わないはずだ。こっそりこっそり、一人でなら。
(-28) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:29:59

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

昼過ぎ頃、落ち着いた頃合いに。
サルガスからもらったはちみつを手に、部屋を訪れる。

「………………」

他人の部屋を訪れる事は滅多にないからか、年下の部屋だというのに柄にもなく緊張はしているようで。

意を決して、部屋の扉をノックした。
(-30) otomizu 2021/05/26(Wed) 22:33:24

【人】 小さな サルガス

>>2:55 ブラキウム
「ぼくには、ブラキウムもいいこに見えるよ。いつも胸を張って、かがやいてるんだ。
 ブラキウムみたいになるのは、むりだけど、みならいたいところ、たくさんあるの」

 やわらかなエメラルドの中を見つめる瞳は、尊敬できらきらと輝いている。
 疑いもなしに聞いて、かわいらしい赤とこがねのうさぎと見つめると、自分の食事に戻った。
 ひとくちが小さいものだから、量の差があっても食べ終わる速度が周りとかわらない。

「ほんとう? じゃあ、なにかおしえてもらおうかな。おぼえるの以外、むずかしくて。
 ぼくもうたったり、おどったり……走ったり……なにがいいかな……」 

 自分にできないことと、貴方が出来ることを照らし合わせて夢想を繰り返す。
 食事の席は、もう少しだけ続く。
(62) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:37:51
サルガスは、ルヴァが幸せそうなので、安心した顔をみせた。
(a46) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:38:41

【秘】 小さな サルガス → 御曹司 ブラキウム

 きっと貴方の目には並ぶ南瓜とざくろにしか見えない、子供。
 貴方に善きものばかりを見て、かけられた言葉をそのまま飲み込んでしまう、子供。
 いっときの衝撃で揺らいだ好意さえ、直後の声掛けで補強されてしまった。

 けれどもわたしが臣下なら、愚鈍なほうがいいでしょう?
(-34) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:42:24

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

「はい!」

 まるで授業中に指されでもしたかのような、大人しいながら元気いっぱいの声。
 誰か、なんて聞いてもいないのにやわらかい足音が扉に近づいて、一気に開いた。
 覗いた顔が貴方を視認すると、驚きと感激が染め物のように顔に広がった。

「メレフ、メレフ。もしかして、ぼくの言ったことおぼえていてくれた?
 あ、でも、それより前に……あれから、だいじょうぶだった?
 ううんと、ちがうかも。ハンカチ、ありがとうございました」

 一言目に出てくる言葉がいっせいに列をなして湧いてきたかのようだ。
 もたもたと扉と壁の間で落ち着かなさげにしていたが、やがて人が通れるくらいに隙が空く。

「よかったら、寄っていって。ちょうど、とくべつなヌガーをもらったの」
(-42) redhaguki 2021/05/26(Wed) 22:48:06

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

尊敬の輝きも蠢く苔にしか見えなかった。
けれど、あなたの声色から感情は読み取れる。
自然と身に付いた感覚だった。
まっすぐに信じて疑わないあなたを、やはり不思議に思う。
ここまで仮面が変容しながらも剥がれ落ちないのは初めてだった。
ブラキウムにとっては、その様は人間というものから外れた存在に違いない。
けれど、都合が良いのもまた確かだ。
飴と鞭を使い分けてこその御曹司である。
どうでもいい誰かに壊されるくらいならいっそ――
(-46) shionsou 2021/05/26(Wed) 23:04:52

【人】 小さな サルガス

>>2:67 ブラキウム
「――……うん。ぼく、ずっと、みんなといっしょがいいな……」

 森へ向かう喧騒を聞きながら。じゃれ合うように食事する二人を見ながら。
 食堂から去る者を送りながら。いつも通り過ごすよう努める者を見ながら。
 笑い合う者達を見ながら。窘める者を見ながら。隣にいる貴方を見ながら。

「ここで過ごせる間は、ずっと……」

 望郷するような言葉は、貴方を通り過ぎるわけではなく。確かにその励ましの答え。

「……あ! ぼく、お皿さげるよ!」
 それとして、食事が終わったのを見ると、ぱっと手をあげて手伝いを申し出た。
(71) redhaguki 2021/05/26(Wed) 23:06:34

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

今のうちに自分好みにしてしまうのも面白いかもしれない。
どんな"お願い"まで聞いてくれるだろうか。
――湧き上がった興味をひとまず抑えながら、あなたが食事を終えればひとつ尋ねる。

「ね。君が良ければしばらくこのナイフを貸してくれない?
他にも果物があって、使いたい宛があるんだ」
(-49) shionsou 2021/05/26(Wed) 23:11:04

【秘】 小さな サルガス → 御曹司 ブラキウム

「うん、いいよ。ほんとうは、あげようと思ってたの。
 だって、ぼくつかえないから。さっき、やっぱりブラキウムが持つほうがいいなって。
 持ち手の銀細工まで、きれいでしょう。ブラキウムにつかってもらうほうが、いいよ」

 返答は当たり前のように告げられた。真っ白いナフキンも一緒に、貴方のものになる。
 二人分の食器を重ねると、両腕いっぱいに抱えあげて、返却場に足を向けた。

「ううん、ぼくも。はげましてくれて、ありがとう」
(-51) redhaguki 2021/05/26(Wed) 23:22:46

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

「そう。丁度良かったね。装飾品としての価値もあるとなれば尚更。
それじゃあ有難く頂こうかな。大切にするよ」

そこまで言われれば断る理由もない。
ナフキンに丁寧に包んで懐に仕舞った。

「大したことじゃないさ。これくらいならいくらでも。
"お願い"じゃなくても、話し相手にくらいはなるからね。
これからもよろしく頼むよ、サルガス」

返却場に向かうあなたを笑顔で送り出して、そのまま別れるだろう。
(-68) shionsou 2021/05/26(Wed) 23:52:13
サルガスは、昨日どこかに背中に貼られていた手紙を落としたらしかった。
(a66) redhaguki 2021/05/26(Wed) 23:57:59

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

まだ名乗ってもいないのに開いた扉にも、矢継ぎ早に飛んでくる言葉にも目をぱちくりとさせて。


「あー……とりあえず落ち着け。
 お前が言ってた事は覚えてたし、ハンカチも、その礼も受け取った。

 あれから――――まあ、この通りだろ」

いつも通りだ。

「……ああ、ヌガー。いいのか、お前がもらったんだからお前が食べればいいのに」

とりあえず、断るのも忍びなかったので。部屋には入らせてもらう。
お邪魔します。
(-78) otomizu 2021/05/27(Thu) 0:07:26

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

「だって……ううん、なんでもない。
 ……うんと、でもそれも、違うかな……。きのうから……いろいろあったんだもの。
 今朝だって……みんな、不安にさせちゃった。だから、会いに来てくれたのうれしいんだ」

 一度は言及を避けて飲み込みかけたが、そう誤魔化してしまう気分にもなれなかった。
 はっきりと言ってしまうのもはばかられたので、扉を閉めつつではあるけれど。
 少なくとも、いつもどおりを求めているのは、自分だってそうなのだから。

「むりに食べなくてもだいじょうぶだから、気にしないでね。
 ひとりで食べるより、だれかといっしょのほうが、おいしいから……」

 机に並べられるのは、メレンゲの白いヌガーではなく、はちみつ色のヌガーだ。
 それと、少し薬草っぽさのあるコーディアルを香りが飛ばない程度のお湯で薄める。
 シロップのような甘い匂いと、爽やかなハーブの匂いが部屋の中に広がる。

「椅子にかけておいて……あ、メレフはおおきいから、クッションおかないとだめかな」
(-88) redhaguki 2021/05/27(Thu) 0:27:10
サルガスは、水汲み場にあたまを突っ込んで誰かを探しています。
(a71) redhaguki 2021/05/27(Thu) 0:36:12

【人】 小さな サルガス

「中庭は、みんながさがしにいってるって、いってたよね……」

 生活棟、厨房の裏、生き物のいるようなところ。
 昨日は探せなかったような場所を、ひっそりと探ってみているものの、
 痕跡どころか足跡さえも見つからなくて、そもそも、ヘイズの手がかりってなんだろう?
 大騒ぎにならないように、ささやくような声で呼びかけたりはしてみるけれど。

「でも、ほかにこどもが入れないような場所って、どこがあるだろう?」
(94) redhaguki 2021/05/27(Thu) 1:04:59

【独】 小さな サルガス

「……しゅくだい? でも、ぼく、高等部の先生、わからないよ」

『いいんだよ適当に伝えてくれりゃ。大事なものなんだ、お願い、取り返して!』

「うん、わかった。返してもらえるか、頼んでみるね」
(-106) redhaguki 2021/05/27(Thu) 1:34:21
サルガスは、知らない生徒に頼まれものをして教員棟をたずねました。
(a76) redhaguki 2021/05/27(Thu) 1:35:50

【置】 小さな サルガス

「……はい。しゅくだい、持っていかれちゃったって、言ってました。
 高等部のせんせいにつたえてくれればいいって」

「えっと……あの、なまえ、聞いてなくっ」

「ごめんなさ、ごめんなさい。ほんとうに、でも……ごめんなさい、すみません……」

「ち、ちがうんです。そんな……すみません……ほんとうに、ごめんなさい……」
(L6) redhaguki 2021/05/27(Thu) 1:47:14
公開: 2021/05/27(Thu) 2:00:00
サルガスは、教員棟からとぼとぼと帰りました。
(a77) redhaguki 2021/05/27(Thu) 2:00:41

小さな サルガスは、メモを貼った。
(a78) redhaguki 2021/05/27(Thu) 2:02:01

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

「……ヘイズのことか。
 あれは、あれも、お前は悪くない。悪いのはこの環境だ」

他の誰よりも、不器用で慰めるのも下手くそなメレフだが。
それだけは伝えておきたくて。自分を責めることがなくなればいい、と思った。

「…ああ。あまり量は入らないからな。
 一つでいい……、……お前、誰にでもそこまで用意するのか」

自分はもてなしなんてしないものだから。
香りで部屋を充たすサルガスを見て、よくやるな と思うのだ。苦笑する。
本当に、誰かさんに似ているようで。

クッションに関しては大丈夫だ、とズボンに包まれた余り気味の足を床に伸ばしている。
(-123) otomizu 2021/05/27(Thu) 2:18:50

【秘】 小さな サルガス → 強い意志 メレフ

「……そうなのかな。みんな、ぼくに良くしてくれるばかりなのに。
 さいきんはへんな事ばかり起きて、みんな、どうしていいかわからないんだね……。
 ブラキウムも、……ちょっとへんだった」

 まだ、この施設の何もかもを疑いきれない。
だって確かに彼らは――

 一番場を乱したのは自分だと理解はしているが、さておき皆それを中心に不安を抱いている。
 ひとりひとりのことを憂い、案じているようだった。

「だれにでもは、しないよ。いつもおやつ食べてるわけじゃないもの。
 メレフが来てくれたらいいなあって……」

 やや飛び乗るような形で椅子に腰掛け、対面に座った。
 中等部用に入れ替えてもらったのだろう椅子は、サルガスには逆に大きめだ。
 飲んでおいしいくらいに薄めた温かいシロップの入ったカップを持ち上げ、
 薄い煙の向こうに見える顔に、照れくさそうに笑ってみせた。

「なんだか、メレフのことばかり考えちゃうね。
 きのう、苦しそうだったから。なにかできないかなって……おせっかいだね」
(-142) redhaguki 2021/05/27(Thu) 7:16:48
サルガスは、干し場の生け垣にヘイズが隠れてないか、頭を突っ込んで探しています。
(a86) redhaguki 2021/05/27(Thu) 7:24:26

【置】 小さな サルガス

 深夜の中庭。
 ほかのみんなよりも遅くかもしれないし、ひょっとしたら帰りに会えるかも。
 けれど、サルガスは誰かに会いに来たわけではない。

「怒られちゃうかな……でも、見つからないんだもの。ねむってなんか、いられないよ」

 いつも通り、消灯時間ぴったりに眠りについて。にがいコーヒーが効いてきた頃に起きた。
 こっそり部屋を抜け出して。寝間着にケープだけで、月だけが照らす中庭に出る。
 まだ怖がっているのか、周縁を回っていたばかりの足は、少しだけ森に踏み入った。

「しかたないよね……だって
だれも巻き込みたくはないもの

 これは、ぼくのエゴだから……ぼくだけで、めいわくかけないようにしなくちゃ」

 だから、誰にも会わないかもしれない。おそまつな抜け出しは、気づかれているかも。
 もしかしたら、夜闇の下で一人きりかも。或いは、無防備な一人きりかも。
 少なくとも言えるのは、何が起きても、
誰にも助けを求められないこと。
(L15) redhaguki 2021/05/27(Thu) 7:37:05
公開: 2021/05/27(Thu) 10:30:00
サルガスは、今日もケープの背中に「給仕さん」の張り紙をされました。
(a87) redhaguki 2021/05/27(Thu) 7:37:35

サルガスは、冷やかすようなからかいの声を受けました。
(a90) redhaguki 2021/05/27(Thu) 7:56:45

【人】 小さな サルガス

>>2:113 レヴァティ 昼の廊下
「レヴァティ?」

 自分にかけられた声だと気づくのは、あるいはまだ気づいていないのか。
 よく聞き知った声につられるように、小走りの足がくるりと回って帰ってきた。
 今朝のことがあったから、一瞬遅れてあ、と口ごもってしまったりもしながら。

「おひる、もう食べた? 食べられるものだけでも、食べれたらいいなと思うけど……。
 あ、ぼくに何か、ごようあったの?」

 心配事や思いつきが先走ってしまいつつ、珍しい姿に目を瞠った。ここは図書室ではないから。
(114) redhaguki 2021/05/27(Thu) 8:00:58

【人】 小さな サルガス

>>115 レヴァティ 昼の廊下
「ぼくはだいしょうぶだよ、食べられないものないもの。
 レヴァティは、食べられないものが少しあるんだっけ。大変だよね……」

 それから、指摘されたものを見ようとして軽いステップを踏んだ。それからああと嘆息する。
 剥がそうか迷って、指をかけて、結局そのままにしてしまった。

「たまにあるんだ、こういうこと。ぼく、悪目立ちしてるみたいで。
 やる人、たぶんいつも同じなんだけど。確証はないから」

 結局、剥がしたことを咎められる方がいい予感がしなくって、張り紙はそのままにされた。
 少しもしゅんとはしているが、強いショックを受けたようではない。
(116) redhaguki 2021/05/27(Thu) 8:42:28

【人】 小さな サルガス

>>117 レヴァティ 昼の廊下
「お肉もデザートももともとたくさん用意されてるよ、レヴァティからもらえるのがいい人もいるかもだけど。
 でも、うん、問題ないなら、いいんだ。少し気になっただけなの」

 健啖家ばかりではない食卓の面々の食事の様子は、わかる範囲ながら記憶しているようだった。
 けれども無理に踏み入って是が非でも解決したいなんてことはないようだ。
 病気に纏わるものなら先生が見てると信じてるし、快適に過ごせるのが一番だと思っている。

「いやか、好きかなら、
いや、かな……。

 ぼくが誰の頼まれごとも聞くから、変なのって、思われてるみたい」

 決して甘んじてその扱いを受け入れているわけではないようだった。
 むしろ快くは思っていないようで、声はひそめられ、僅かに顎が傾いて俯く。

「レヴァティはルヴァの団には入らないの?」
(119) redhaguki 2021/05/27(Thu) 9:10:41

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

「表向きはそうだろうよ。露骨に何かをする奴はぼくだって見てない、まだな。

 ……あいつもか。いや、あの場にいるほとんどの奴がおかしかった。
 誰かから見れば、ぼくだっておかしく見えていたかもしれないけどな」

優しすぎる。
この小さな体で全員を背負うには、その手は短すぎるように思えて。
パンクしなければいいのだが、と少しだけ心配になる。

「おやつの時はやってるのか……
 よかったな、用意が無駄にならなくて。…いや、僕がそういうのも変な話だけど」

素直に感謝も出来ない男だ。
ぷらり足を宙に浮かせて座る少年を見て、こうやって誰かと対面でゆっくり話すのはいつぶりだろうかと。
家でもこの場所でも、一人でいる事の方が多かったから。
雰囲気に釣られて、カップを口元に運ぶ。

「あれは……そうだな、あまり気にしなくていい。
 いつものことだ。暫くすればよくなる程度の…ああ、そうだな。"病気ですらない"。

 だから、必要以上に気に留めなくてもいい」
(-163) otomizu 2021/05/27(Thu) 9:15:12

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

「あした、ヘイズがぱっと帰ってきて、なんでもないよって言ってくれたらいいのに。
 このまま帰ってこなくても、何かあっても、みんな安心してられないでしょう。
 みんなの不安を、取り除くことができたらいいのにな」

 一度覚えた不信を簡単には拭えないこと、解決にはならないこと、わかってる。
 その中で、自分にできて、過剰にはならない働きかけを探しているようだった。

「……おちつきそう? エルダーフラワーのシロップ漬け。
 いつも不安だったりおちつかないのを、なだめる効果があるんだよ。

 うん、でも……あのね、おせっかいだったら、いいの。そう言ってくれて。
 メレフは、おさまるまでのあいだ弱ってたり、近づかれてわって反応しちゃうの、あんまり好ましくなく感じてるのかなって。メレフ自身も、きずついちゃうでしょう。
 もし、急にわって反応しちゃうのだけ表面上でもがまんできたら、いつものメレフでいられるのかなって。
 人にさわられて、いやなのだけ、なれる練習してみない?」

 サルガスは頭はいいけれど、親や医者ほどの経験なんてなかった。
 だから一晩中考えて、どうしたらいいのかひとつでも策を考えてみたのだろう。
 自信のなさそうに足がふらふらと揺れて、ちらりと緋色の目を覗き込んだ。
(-168) redhaguki 2021/05/27(Thu) 9:40:40

【人】 小さな サルガス

>>121 レヴァティ 昼の廊下
「そっか……レヴァティは、いろんな子たちのこと、見てあげてるものね。
 レヴァティがいいなら、いいかな……」

 もしくは彼を取り囲む人々が。ここではよき教育が行われていて、よく見てくれている。
 そういう場所だと思っているから。
何も知らないみたいに。


「うんと……高等部のみんなも、参加してたから……?
 団のみんなと、仲がいいものだとおもってたから。みてあげるのかなって」

 あれだけこぞって集まっている様子を見た後だと、レヴァティの反応は意外なものだったようだ。
 もっとも、サルガスはレヴァティがそれほど親身に接するようではないことをわかっている。
 それだけがよき触れ合いではないことをわかっているから、追い縋ったり、むっとしたりはしないのだ。
(122) redhaguki 2021/05/27(Thu) 9:46:24

【人】 小さな サルガス

>>121 レヴァティ 昼の廊下
「そっか……レヴァティは、いつもとあんまり変わらなくて、よかった。
 いつもおちついて、しっかりしてて、やっぱり大きいと、ちがうんだね」

 言葉足らずの言い回しながら。成熟してるからもしも不安になってもそれを振りまいたりしない、
 いつもしっかりと構えていて尊敬する……とか、そんなようなことを言いたいようだった。
 真芯に年長への崇敬を込めたような瞳をしながら、ほんのちょっとの荷物を抱え持ち直す。

「ぼくも、レヴァティの卒業までいられたらいいな。お見送り、ちゃんとしたいの」
(129) redhaguki 2021/05/27(Thu) 10:24:42

【人】 小さな サルガス

>>132 レヴァティ 昼の廊下
「なりたいもの……みんな、そう言うけれど、大人になったときのこと、ちゃんと考えてるんだね。
 とうさんやかあさんみたいな、りっぱな薬師になれたら、一番いいけど。
 だれかとそっくり同じにはなれないもの」

 ブラキウムの言葉、レヴァティの言葉。同じような輪郭が二人から話される。
 彼らの頭の中にある物を見つめようとするように、細目の向こうへとじっと視線が投げかけられた。

「ふふ、そしたら半分だけまねしようかな。うん。また、しょくじの席でね」

 レヴァティの軽口は、サルガスを心易くしたようだった。くすりと笑って、てのひらだけで手を振ってみる。
 自分の行き先はどこだったか。つまさきは、また誰かの頼み事のほうへと向いた。
(137) redhaguki 2021/05/27(Thu) 11:09:32
サルガスは、知らない生徒の荷物を運んでいます。
(a100) redhaguki 2021/05/27(Thu) 11:10:07

【秘】 小さな サルガス → 褐炭 レヴァティ

 肩口から微かに伝わった心臓の音は、小動物のようにとくとくと早く刻まれていた。
 けれど貴方は去って行ったから、そんなつまらない話は、これでおしまい。
(-180) redhaguki 2021/05/27(Thu) 11:12:08
サルガスは、知らない生徒の足に躓きました。
(a105) redhaguki 2021/05/27(Thu) 11:54:29

サルガスは、知らない生徒に謝りました。
(a106) redhaguki 2021/05/27(Thu) 11:55:04

【置】 小さな サルガス

>>L15 深夜の中庭
 美しい噴水の底を覗いて、水の溜まる箇所に手を突っ込んで。ベンチの下をしゃがんで覗いて、見えない場所を探り当てて。
 それでも何も見つからない。靴にスカーフ、見つからない方が安心なのかもしれないなんて思うけれど。
 影さえ見えない探し物に身震いしたのは、秋風が濡れた手先につめたいからではない。

「中庭や森に、いったわけじゃないのかな。でも、先生たちのばしょにはあんまり立ち入っちゃいけないし。
 いつかは……いかなきゃ、ならないかな。あぶなくても、だれか知ってるかもしらないし。
 ……みんな、これだけじゃ終わらないって、いってたな」

 目を伏せれば不安を掻き立てるような推測が水を掻き回して泥が舞うように浮かんでくる。
 自分たちの中に……ああでも。それより先は考えてはいけない。愚直なままでいられなければ。
 頼りを探すように草木の色に指を沿わせて、赤みの橙colorツルバキアflowerに口付ける。手折った色をきゅうと食んで、花の匂いに擦り寄った。

「ぼくひとりで、やらなくちゃ。
 みんなを、これいじょう不安にさせちゃいけないんだ」

 勇気を振り絞り眠い目を擦って、足音は看板の横をすり抜けていく。
 唇からこぼれた花の一片だけが、そこにあったものを知らせている。
(L16) redhaguki 2021/05/27(Thu) 12:27:57
公開: 2021/05/27(Thu) 12:30:00

【秘】 褐炭 レヴァティ → 小さな サルガス

 レヴァティはその反応に思考を巡らせましたが、
 その思考の中にサルガスへの心配は欠片もありませんでした。

「俺と同じやなかったらええですね」

 呟きを聞いた人は、レヴァティ本人以外にいませんでした。
 それで、この話は本当におしまいになります。
(-190) 66111 2021/05/27(Thu) 12:30:16

【人】 小さな サルガス

>>L16 >>141 深夜の森 メレフ
「――!」

 びくりと震えて、色素の薄い瞳が大きく見開かれた。あと少しで、めいっぱい大きな声で叫んでしまいそうだった。
 体はわずかに浮き上がりバランスを崩して、掴まれた腕を起点にぐらりと揺れた。

 
貴方は少年を支えても、人肌の触感に吐き気を催して手放し、その後ろの尖った小岩に代わりに支えさせてもいい。
(145) redhaguki 2021/05/27(Thu) 12:35:53
小さな サルガスは、メモを貼った。
(a110) redhaguki 2021/05/27(Thu) 12:41:01

【人】 小さな サルガス

>>146 深夜の森 メレフ
「メレフ……おとなかと、おもった……」

 細く震えた声は氷の中に突っ込まれたかのようだったが、次第に緩んで聞き取り易くなる。
 小さな手は抵抗のひとつもなく、秋の風景の中に落ちているかのように脱力していった。
 とくとくと小動物のように脈打って、安堵の息が落ちていった。

「ヘイズを……ううん、いま起きてることの、手がかり。なにか、ないかなって……。
 メレフも、ヘイズをさがしにきたの?」
(147) redhaguki 2021/05/27(Thu) 12:51:13
サルガスは、両手にツルバキア以外の何も持っていません。
(a113) redhaguki 2021/05/27(Thu) 12:56:47

サルガスは、落葉の上に押し倒されています。
(a119) redhaguki 2021/05/27(Thu) 13:15:02

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

「……そうだな。
 お前はヘイズが帰ってきたときに安心させられるように、何か考えておいてやるといいかもな。
 他の奴らは、自分で面倒みられるだろ」


少しだけ爽やかな、温かいそれに胸がいっぱいになるような感覚。
久しく感じていなかったような気すらする。


「ああ、不思議とな。……こういう使い方もあるんだな。
 ぼくは飲み物にも頓着がないから知らなかった。

 ……慣れる練習、か。検討くらいはしておく。
 弱点は少ないに越したことはないからな」

この環境が変われば、多少は良くなるのだろうか。
小さい頃から付き合ってきた症状なので、今からどういった対処を取ればいいのかも分からない。
覗き込まれるのに気が付くと、少しだけ居心地が悪そうに 視線を逸らした。
(-231) otomizu 2021/05/27(Thu) 16:50:50

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

「さいきんは、薬草や自然のものばかりをおいしゃさんがつかうわけじゃないらしいから、
 こういうのはあんまり注目してもらえないみたいだけど……でも、いいものだよ。
 自然のちからってすごいんだなあっておもうもの。ぼくも、べんきょう中」

 その割に花摘んでは食べたりしてるけど。薬草やらは一度は試してみているらしい。
 甘いシロップの中に草木の風味と花の優しい口当たりがとけて、それがふわりと湯気になって鼻を通り、喉を潤す。

「……ぼくは、それを根本的にかいけつできるわけじゃないだろうから。
 あんまり不用意にあれこれって、きくべきじゃないだろうなっておもってて。むりにはなしてくれなくていいけど。
 でも、ほら、いやなさわられかたしてもぐって押し返すだけで済ませられるくらいになったら……。
 ……あ。でも、相手がなにかするかもしれないとおもったらやっぱり不安かな」

 どうにか、今できることを。
自分が
いなくなってしまう前に何かできることはないか。
 少しばかりいつもよりも押し付けがましくてお節介で、愚かしいほど必死に考えているようで。
(-238) redhaguki 2021/05/27(Thu) 18:29:39

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

「たとえばーーほら」

 椅子を横にずらして机の向こうからとびだして、真正面を向いて座り直す。
 それから、まだまだ出番の来ないだろう薄手のえりまきを手に取ると、
 それで、自分の目元をすっかりと覆い隠して、結んでしまった。

「こんなかんじ! これなら、ぼくからは何もできないから、あんしんでしょう」

 無邪気に両腕をあげて、自分の考えた成果を発表する。
(-239) redhaguki 2021/05/27(Thu) 18:32:52

【人】 小さな サルガス

>>2:152 深夜の森 メレフ
「できないよ。だって、ぼく、悪目立ちしてるでしょう。
 みんなが、ぼくの仲間だっておもわれたら、みんな、ぼくみたいに……」

 深い瞬きの合間に思い起こされるのは、無邪気な探検隊の様子。
 いつもひとりで冒険しているルヴァの周りに、みんなが集まって。
 カストルが応えてくれて、シェルタンやルヘナが小さいかれらを支えてくれて。
 スピカが先頭を切って、イクリールがシトゥラを引っ張ってくれる。

 ゆめみたいに楽しい世界。そこに自分が加わったら、どうなることだろう?

「ぼくが、ひとりきりでいることに。みんなを巻き込んじゃいけないから。
 みんなを守りたいから。だから、ひとりでやらなきゃいけないの」
(171) redhaguki 2021/05/27(Thu) 19:34:57

【人】 小さな サルガス

>>168 >>a133 >>170 深夜の森
「ああ――みんな、一緒にいたんだ。よかった、メレフがみんなといてくれて……」

 様子を見るように後に続いてきた二人を見て、なぜかほっとしたようだった。
 脱力しきっている体はほとんどリラックスしたような状態で、ころりと首を傾ける。

「いいんだ、シェルタン。夜の森は、あぶないでしょう。
 知っててはいったから、だから、だいじょうぶ」

 自分が、どんな目で見られても。
(173) redhaguki 2021/05/27(Thu) 19:37:45

【人】 小さな サルガス

>>2:174 >>2:175 >>2:176 深夜の森
「あれ……さんにんで、ぼくのこと捕まえに来たのかなって、おもった」

 都合よくタイミングよく現れた姿を見て、三人で連れ立って森に入ったと思ったようだった。
 ゆっくりと上体を起こして、それから無下にしてしまわないよう、ルヘナの手をとって。
 立ち上がろうとして……うまく足に力が入らなくて。座ったまま、促すように手を引いた。

「ぼく、でも、いいわけできないよ。だから、うたがわしいことして、ごめんなさい。
 いいんだ、さんにんとも。だって、知らないひとだったら、やっぱりつかまえてたでしょう」

 ケープに寝間着、ベッドから起き出してきたような姿で。
 少し声が震えるのを押さえるようにしながら、毅然として場をとりなそうとした。
(177) redhaguki 2021/05/27(Thu) 20:01:52

【秘】 小さな サルガス → 貪欲 ルヘナ

 手先から伝わる鼓動は、とくとくと小刻みに波打っていた。
 まるで小動物のようだ。実験用のネズミに聴診器を当てたら、こんな感じだろうか?
(-244) redhaguki 2021/05/27(Thu) 20:03:45

【秘】 貪欲 ルヘナ → 小さな サルガス


 小動物を愛でているようなその感覚に一瞬驚いて見せるも、
 知識に対して貪欲な身では驚きよりも興味が勝ったようで。
 にぎにぎ、と優しく何度か手を握っている。
(-245) uni 2021/05/27(Thu) 20:10:34

【秘】 小さな サルガス → 貪欲 ルヘナ

 ほかの人よりもよく見聞きして、知識を求めて、聡い貴方なら知っているかもしれない。
 ネズミも象も、一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、
 それらの大きさにによらず同じなのだという。
 象もネズミも犬も猫も、心臓は20億回動いて、止まるのだという。
(-246) redhaguki 2021/05/27(Thu) 20:24:43

【秘】 貪欲 ルヘナ → 小さな サルガス


 そこに思考が至れば、内心で得心がいくと同時に。
 勝手に秘密を暴いてしまったかのような錯覚を覚えてしまい、
 少しだけ、ほんの少しだけ眉を寄せる。

「……」

 沈黙の中、小さく唇が動いて。

『ごめんね』

 勝手にお前を知ってしまって。
(-250) uni 2021/05/27(Thu) 20:35:21

【人】 小さな サルガス

>>2:178 >>2:179
「シェルタン……だめだ、だめだよ、おねがい。
 おねがいだから、ふたりは、みんなはともだちでいて」

 くしゃりと幼い面立ちが歪む。自分が不和の種になったことを悔やんでいる。
 大きな声に対して目に見えて怯えはしないまでも、ルヘナと繋いだ手は震えている。

「あのね、でも、なんにも見つからなかった。
 干し場も、井戸も、厩舎も森も、ぜんぶさがしたけど、見つからなくて。
 ぼく、……ヘイズのこと、それに、なにかおかしなことが起こってるなら。
 ぼくも、やっぱり、探したい」

 控えめなお願い事を口にして、小さな望みを打ち明けて。
 ねだるようにすがるように引っ張ったのは、メレフの服の裾だった。
(182) redhaguki 2021/05/27(Thu) 20:35:53

【人】 小さな サルガス

>>2:183 深夜の森
「……いやだ、いやだ」

 争い合うような声に、だんだんと声が上ずっていく。
 もっと小さな子供のように首を横に振って、裾をつまんだ指が振れる。

「メレフ、おねがい、ひとりになったりしないで。
 ひとりきりにならないで、だって、だって、ひとりになったら、いなくなっちゃう」

 要領を得ないような喋り方をするのは、小さな子供だからだろうか。
 だんだんと、自分の頭の中の最悪の考えに潰されるように、声音は震えを帯びていく。

「いなくならないで、メレフ、おねがい。どこにも――連れて行かれないで……」
(186) redhaguki 2021/05/27(Thu) 20:50:41

【人】 小さな サルガス

>>2:185 >>2:187 >>2:188 >>2:189 >>2:191 深夜の森
「……あり、がとう、ごめんね……」

 こぼれてしまわないような際の際で、潤んだ目がルヘナを見上げる。
 恐れ、怯えですっかり冷たくなった手が、きゅうと指を掴む。
 腰が抜けて力がうまく入らないながらも、背負いやすいように重心の移動は出来るだろう。
 触れたところから、心臓の鼓動が伝わっていく。

「ぼく、ずっと、みんなといっしょがいいな。
 それなのに、ぼく、みんなを不安にさせてばっかりだ。ごめんね、ごめんね。
 ぼく、いっつも空回りして、先走ってばかりだね……」

 思い出されるのは中庭での一幕。不用意な行動が引き起こした波紋。
 今も、自分がふらふらと出歩かなければ、きっとこうはなっていなかった。
 安穏を崩す嵐の中心が自分であることに、唇を噛み締めた。
 もっと強ければ、しっかりしていれば、毅然としていれば、違っただろうか。
(192) redhaguki 2021/05/27(Thu) 21:08:57

【独】 小さな サルガス

 自分が自分でなかったなら。ここにいるのが自分でなかったなら。
 スピカなら。レヴァティなら。ブラキウムなら。シトゥラなら。
 カストルなら。イクリールなら。自分ではない誰かなら。

 自分なんていなくなってしまえば、誰も傷つけずに済む。
 ああ、自分は愚か者だ。愚直なままではいられななら、狡猾であってほしかった。
 
 "消えろ、消えろ、つかの間の燈火!"
 なら、もっといい役者を連れてくればいいだろう。こんな無力な子供でなくて!

 喚いてしまいたかった、自分を罵って、もっといい人間を連れてきたかった。
 自分がどれほど無力で、迷惑をかけているかなんて――ああ、聡い子供でなければよかった。
 こんなにも、ぼくは、わかっているのに。
(-256) redhaguki 2021/05/27(Thu) 21:14:37

【人】 小さな サルガス

>>2:193 >>2:194 深夜の森

「……そうかな。そんなこと、ないよ。でも、そうだね……」

 自責や後悔、謙遜が足を引っ張りながらも、ゆっくりと言葉を聞き取って。

「ぼくも、おてつだいしたいな。
 いま、みんなをとりかこんでる不安を、なんでもないよって証明できたなら。
 またみんな、いつもみたいになかよく朝食をたべて、いられるかな。
 そのために、ぼく、なにができるかな……」

 泣きかけて瞼が腫れぼったくなったせいで、それと無理に起きたせいで。
 声には少しのまどろみが混じっている。少なくとも、パニックは落ち着いたようだ。
 小さくて軽い体は、そう年の変わらない子供にとってさえ軽々運べるものだ。
 夜の森を抜ける間に、飛び出してしまいはしないだろう。
(199) redhaguki 2021/05/27(Thu) 21:39:42

【置】 小さな サルガス

「……約束だよ、メレフ。ひとりになってしまわないで。
 ぼくを、ひとりにしないで」


 貴方が列を離れ、ひとり森へと分け入ってしまう間際の言葉。
 離れていく貴方の背中に、縋るような声は届いただろうか。
(L23) redhaguki 2021/05/27(Thu) 21:52:05
公開: 2021/05/27(Thu) 21:55:00

【秘】 小さな サルガス → 渇愛 シェルタン

 眠りかけの子供の頭、首筋、そこから伝わるあたたかな脈。
 まるで小動物のように、とくとくと早鐘を打つようで。
 それは、すぐにあなたの手元から離れていった、過ぎ去った話。
(-261) redhaguki 2021/05/27(Thu) 22:04:48

【人】 小さな サルガス

>>2:205 深夜の森
「う、ん……ひみつかいぎ、しようね。みんなのこと、守れるように。
 ルヘナ、あったかいなあ……」

 小さな体から香るのは、すこし薬草めいた甘い花の香り。
 とくとくと刻まれる心臓の音は、どこへいくでもなくそこで生きていることを告げる。
 相槌が寝息に変わる頃には、森を抜けてしまえるだろう。
(208) redhaguki 2021/05/27(Thu) 22:12:47
小さな サルガスは、メモを貼った。
(a155) redhaguki 2021/05/27(Thu) 22:15:23

サルガスは、置き手紙を受け取ったようです。
(a167) redhaguki 2021/05/27(Thu) 22:57:25

【秘】 御曹司 ブラキウム → 小さな サルガス

置手紙の裏には一言添えられていた。

「君もちゃんと"お願い"するんだよ」
(-282) shionsou 2021/05/27(Thu) 23:14:52
小さな サルガスは、メモを貼った。
(a173) redhaguki 2021/05/27(Thu) 23:52:31

【置】 小さな サルガス

"寿命を心臓の鼓動時間で割ってみよう。そうすると、哺乳類ではどの動物も、一生の間に心臓は二十億回打つという計算になる。"
"物理的時間で測れば、ゾウはネズミより、ずっと長生きである。ネズミは数年しか生きないが、ゾウは一〇〇年近い寿命を持つ。しかし、もし心臓の拍動を時計として考えるならば、ゾウもネズミもまったく同じ長さだけ生きて死ぬことになるだろう。"
 本川達雄著「ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの物理学」
(L35) redhaguki 2021/05/28(Fri) 1:41:13
公開: 2021/05/28(Fri) 4:00:00

【人】 小さな サルガス

 少し肌寒さを感じさせるような秋風が、ぱらぱらと本のページを捲る。
 午後の学び舎が解散して、夕方に差し掛かってきた図書室は、人気はまばらだ。
 もしかしたら、誰それの気紛れが重なって、無人に等しい状況かもしれない。

 机に広げられたのはこのギムナジウムに関する本ばかり。
 一見すれば、勉強熱心にも見えるような内容をノートに丁寧に書き写している。

 けれど、いまは、書き手はおやすみ中のようだ。
 書き取りをしていた体勢のままノートに突っ伏した頭を、髪を、涼しい風が揺らしていた。
(223) redhaguki 2021/05/28(Fri) 2:02:02

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

「へえ……」

コメントこそ詳しくないからできないものの、朝食時とは違う詰め込むような含み方をせず、
ゆっくりと味わうようにカップを傾けて。
ほんの少しだけ、満足気に口角を上げている。


「……本当にお前が気に病むことじゃない。
 この場所が変わらない限りは、根本的な解決にはならないしな。

 …………ふは」

考えてくれることが、申し訳なくもあって。
けれど、目の前の小さな少年が一生懸命考えた結果がこれなのだと見せつけられると。
ほほえましいような、おかしいような気持ちになって。思わず笑みが漏れる。

「それじゃあ、おまえがうっかり立ち上がった時転びそうで怖い。
 ……お前なら、そんなことしなくても、変な事はしないだろ。

 練習だけなら、大丈夫だ。普通にしてればいい」

せっかくだけれど、と目元の襟巻を外してしまい 首にかけさせた。
(-325) otomizu 2021/05/28(Fri) 5:24:44

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

 お茶請けのヌガーはしっかりとはちみつをキャラメリゼしたもの。
 ナッツやピスタチオが清涼感のある味わいと食感を含んで、歯ざわりが心地良い。
 豊かな香りの花はちみつは、けれど、でも、やっぱり貴方の体は受け付けないだろうか。

「……あれ、だめ……?
 あったかい人形だとおもえば、へんなここちしないかなって、おもったんだけど」

 対して、視界が再び戻ってきた子供は少しの驚きに目をまたたかせた。
 ちょっとすねたような意気を削がれたようなきもちが眉をしおれさせる。
 けれども心底落胆したわけではなくて、たしなめられたこどものように。
 少しだけ浮いたつまさきが、床の上でふらふらと揺れている。

「ぼくね、あんまりおうちでは、じぶんのことさせてもらえなくて。
 いつもずっと、じっとしてなくちゃだめで。
 だから、なにかできるの、嬉しいの。なにかできたらなあっておもったんだけど……。
 ……メレフ、わらった?」

 なんでもできてしまう貴方は頼もしくて、でも少しだけ寂しい。
 拙い言葉は、役に立ちたいと思っていることを示している。
 いつも走り回っている子供は、空回りしてるばかりで、それでも、貴方の役にたちたいのだ。
(-331) redhaguki 2021/05/28(Fri) 7:20:09

【人】 小さな サルガス

>>223 夕方の図書館
「ぷぁ」

 まのぬけた声を出す口の端は、少しだけよだれが落ちそうになっている。
 起き抜け一番、周りに誰もいないのを確認して、見られていないのを確認して。
 覗き込むものがいないとわかると、へなへなと肩の力を抜いた。

「ねちゃった、ずっとばたばたしてたから……」

 腕に隠したノートの下には、中庭と森についての書き写しがある。
 図も含めた、――構造についての研究だ。
(243) redhaguki 2021/05/28(Fri) 7:27:59

【置】 小さな サルガス

>>243 夕方の図書館
「……できた!」

 あくまで、かつてここに残されていた情報。今は改められてしまっている箇所も多いだろう。
 それに、図書室で得られるだけの情報だ。先生達が隠している情報とは程遠いだろう。
 サルガスはそれを理解している。わかっている。そんなに簡単な話であるはずはないのだ。

 それでもこれが一歩になるなら、何かの助けになるのなら。
 自分の、友達の力になれるのなら。

「まだいるかな、もういないかも……ううん、行こう!」

 荷物をまとめて、本を片付けて。ちょっと急いだから気の回らないところはあるかもだけど。
 小さな影は、図書室をあとにした。
(L42) redhaguki 2021/05/28(Fri) 10:09:53
公開: 2021/05/28(Fri) 11:00:00

【人】 小さな サルガス

【森】 森のおばけ

>>228 >>233 ルヴァ
 森の中を駆けて、ひとりの姿を見つけてこっそりと。
 本当は一人ではなくてそばにもうひとり、ふたり、もっと遠くにたくさんいるけれど。
 そこまでは気が回らない。なぜかって、目の前がよく見えないのだ。

「……しずかに、ルヴァ、じゃなかった、そこのきみ」

 木陰に体の半分を隠して、どこにいるかわからないようにして。
 見つかっても困らないように、すっぽりと頭の先から足元までシーツを被って。

「こっちきちゃだめ! そこで聞いてて……あの、ぼく、ええと。
 森のおばけです! ぼく、森にすんでる、おばけです!
 おばけは、最近ひとがいっぱいはいってきて、こまってます!
 まいごがでると、こまるので……それで、もんく言いにきました!」

 シーツを被った小さいおばけが、小さい声で必死に叫んで訴えている。
(248) redhaguki 2021/05/28(Fri) 11:10:56

【独】 小さな サルガス

 とくん、とくん。小さな心臓は早鐘のように鳴っている。
 それは決して驚いたからではなく、走ったからではなく、興奮したからではなく。
 小さな心臓はいつも急ぐように脈打って血を全身に回している。
 ちょろちょろと小動物のように動き回るのは、体に血がみなぎっているから。

 心臓はいつも、人よりもずっと早く高鳴っている。
 昼も夜も、いつだって。短い生を、いつだって。
 下り坂も上り坂も、少年は誰より急いで駆け抜けてしまっている。
(-345) redhaguki 2021/05/28(Fri) 12:44:48
小さな サルガス(匿名)は、メモを貼った。
redhaguki 2021/05/28(Fri) 13:29:51

【秘】 懐疑心 メレフ → 小さな サルガス

ヌガーは、ひとつだけ手を付けたが やはりあまり楽しく食べている風ではなさそうで。
どちらかといえば、飲み物の方がまだ楽しみながら摂取出来ているようだ。

「そんなことしなくても、お前なら…お前や、あのおせっかい焼きくらいなら…普通に練習できる。
 急には難しいだろうから、迷惑はかけるだろうし楽しくはないだろうけどな」

一度だけ、ポンと頭に触れ。

「…さあな。見えてなかったなら気のせいじゃないか?

 お前、十分役に立ってるよ。今こうしてくれてるだけでもな」

声は柔らかい。本心からの言葉のようだ。
(-369) otomizu 2021/05/28(Fri) 14:52:43

【人】 小さな サルガス

 【森】 森のおばけ

>>252 ルヴァ
「あっ、じょ、成仏しないよ! おばけのおうちだもん!
 どっかいっちゃうのはかわいそうだよ……じゃなくて!

 なので、まいごがでないように……これ! 中庭と森の、ちずです!」

 ささっと木の陰からでてきたシーツおばけは、ルヴァの足元に細く丸めた紙を投げた。
 芯材代わりに筆記具を入れて、濡れないように油引きされた布でくるんで。
 ノートを破ったような紙面には、仔細に渡って書き込みのされた地図が書き込まれている。
 もし、途中で見つけたものが違っても、書き直して混乱しないように。
 団を率いる彼の力になれるように。

「あ、でも! おばけのもちものなので、すごく古いかもしれません!
 あくまで、参考だとおもってね。めにみえるもののほうが新しくて、ただしいから。
 あの、おともだちはやく見つかるといいですね!」

 案外人目についてしまいそうな状況のせいか、焦って慌ただしくなりながらも。
 そこまでなんとかまくしたてると、おばけは軽い足音を立てて、ぱたぱたと森を抜けていった。
 すこし薬草めいた甘い花の香りが、森の匂いに薄っすらと混じって、すぐに消える。
(253) redhaguki 2021/05/28(Fri) 15:15:47

【秘】 小さな サルガス → 懐疑心 メレフ

 頭に触れた手を、数秒ちょっと信じられないものみたいに目が追って。
 撫でられたのだとわかると、むにゃむにゃと口を緩めて、顔いっぱいに笑みを作った。
 なんだか照れくさい思いでもしたように、腰掛けた足がぱたぱたと動く。

「……えへへ。
 そっか、シェルタンなんかそういうの、よくでき? そう? だもんね?
 きのうもね、知らないおせんたく手伝ってくれたの」

 貴方からともだちの話が出ると、それもまた嬉しそうだった。
 自分の知っている彼のいいところを述べて、おしゃべりの合間にカップを空けて。
 とおくの方から時間を知らせる鐘が鳴ったのを聞いて、やっと時間が経ってることにきづいた。

「もうそろそろたべおわらないと、おゆうはん入らないかな……。
 たのまれたしゅくだいもあるんだった。おねがいされたの。
 ぼく、高等部のべんきょうはわからないけど、すこし解くくらいならできるから」
(-373) redhaguki 2021/05/28(Fri) 15:34:42

【置】 小さな心 サルガス

 "ひとつ上のぼくのともだち"、ううん、そう言ってしまっていいかはわからないけれど。
 けれど、彼が許してくれるなら、ともだちだと呼びたい。
 そんな彼の背中でまどろみながら、まだ少年は夢を見ていた。

 レヴァティとシェルタンがちいさい子達の面倒を見ている。
 ブラキウムとルヴァがちょっぴり喧嘩して、カストルがのんびり囃してて。
 イクリールとシトゥラは、がんばって、近しい形のものを食べ合うようになったらしい。
 メレフとスピカが見回りの話し合いをしてて、ルヘナがそれにアドバイスしてる。
 それで、そして。
 その中心にヘイズがいて、ちょっと爽やかなレモンケーキで、お祝いしている。
 ヘイズはすこし大きな手術に出ていって、それでいなくなってたらしい。
 そしてそれは成功して、前よりとっても元気になったらしい。
 おいわいされたヘイズは笑顔で、みんなに祝福され、また、一団の中に加わって。

 "今や命令すべき精霊もなく、魔法を行うすべもなく、
  皆様のおいのりによって救われるのでなくば、私の終末は絶望あるのみでございます。

 わずかにこぼれた涙を背中におとして、ベッドに体を横たえて。
 明日(あす)のわれら(us)がきっと、はなやかな幸せの中にありますようにと。
 少年は、まどろみの中に祈るでしかなかった。
(L56) redhaguki 2021/05/28(Fri) 19:25:10
公開: 2021/05/28(Fri) 20:00:00
サルガスは、お願いについて考えているようです。
(a201) redhaguki 2021/05/28(Fri) 19:32:39

小さな心 サルガスは、メモを貼った。
(a205) redhaguki 2021/05/28(Fri) 19:46:33