人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


テンゴは、昼行灯の火を消した
(a1) ぴんじぃ 2022/08/20(Sat) 21:31:05

【神】 ”復讐の刃” テンゴ

【ノッテアジト】

「………。」

親友きょうだいと、その部下ゆうじんの死亡報告。
残った幹部はどうにも締まらない者ばかり。
“昼行灯”を此処まで気取ってきたが、もうこれまでと。

「いい加減にしろ。」

“カンッ!”


煙管を携帯灰皿に叩きつけ、灰を落とす。言外の威圧。明確な殺気。鞘に収まっていた刃が抜かれたような鋭さ、荒々しさ。

「取りあえずは、乱闘を起こしたアルバに手を出した馬鹿が居るのは分かった。そいつに対する処遇を決めにゃあならんのと…今は堪え時だ。アルバも此方も消耗が激しい。」

「お偉いさん方の手を煩わせる訳にもいかんからな。俺が口を出させて貰う。頭、腕と捥がれつつある今、派手な動きはすべきでないだろう。歯痒い思いをさせて申し訳ないがな。」

上は使えない。頼りとしていた親友も死んだ。
ならば、混乱する下を一括せねばならんのは。
立場として不相応だが、自分しかいないだろう。
顔を知られている者として。

「ただ。進展はある。我らが兄弟、ヴェネリオが命を懸けて集めた報告書の中に、一つ有力な情報が出た。俺の方でも確証がないが故に挙げるのが遅れたものでもある。そっちを聞いてはくれんかね。」

下を少しでも抑える為に、手札を出すべきだと。
葉を“零さずに”煙管に詰め、火を入れる。
(G7) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 1:09:53

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 名もなき医者 リカルド

「…どいつもこいつも。どうしてそう生き急ぐかね。」

ため息を一つ零した。
こうなったら聞かないのは彼も、友も同じこと。

「ヴェネリオと同じだな。お前さんらはよく似てるよ。」

嗚呼、本当に。
最後まできっと彼らは一緒なのかもしれない。

「そいつの中身は茶だ。笹の葉を使った茶でね。甘いのが苦手なお前さんでも飲める筈だ。疲れた時に飲むと良い。」

先の質問の答えを漸く返してから、手をひらりと振って。

「そんじゃ、俺はお邪魔になる前に暇を頂戴するとしよう。」
(-104) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 1:16:33

【独】 ”復讐の刃” テンゴ

<<ルチア>>who
(-105) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 1:17:55

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 永遠の夢見人 ロッシ

/*
こんばんは、ぷうです。
投票先を送らせていただきます。
今回は『ルチア』さんになりました。

よろしくお願いいたします。
(-106) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 1:18:51

【神】 ”復讐の刃” テンゴ

>>G7

「それというのは、“第三勢力からの襲撃”の線が濃くなったという事だ。俺の方で1名、該当する人物の情報を掴んでいる。」

「“テオ”という名の男だ。見た目は黒髪にサングラス。情報屋でもあったロッシを手にかけ、そして我らが父であるアウグスト、兄弟たちをも死に追いやった張本人である……可能性が高い。」

「正直、確たる証拠もなければ奴の所属すらも掴めてはいない。そこでだ。」

「諸君らには当該人物の情報を集める事、そして見かけた際には生きたまま捕らえる事を目標として貰いたい。無論、自身の命を最優先にして貰って構わない。」

「良いか、重ねるがくれぐれも早まってあっちに手を出すんじゃあねえぞ。」

「どっちが先か後かは関係ねえ。手を出した馬鹿が居た結果が、ヴェネリオの死に繋がったことを忘れるな。」

線香に似た香りを漂わせ、そう告げた。
(G8) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 2:01:26

【人】 ”復讐の刃” テンゴ

【ヴェネリオの部屋】

会議が終わって少しした後。
親友でもあった幹部の男の部屋に訪れる姿があった。

「…スーツを持っていけだのなんだの言っていたが、まさかこんなことになるとはな。」

ため息を零しながら、目当てのスーツを探そうとしているだろうか。あるかは分からないが。
(1) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 3:30:23

【人】 ”復讐の刃” テンゴ

>>+9 ヴェネリオ
【ヴェネリオの部屋】

「…悪いな、兄弟。」

ずっと何度も言われていた。
着ろと、誂えて貰ったスーツを見て、零す。

目立つのも知っていたし、狙われていないとも思っていない。
こんな時だからこそ、従うべきだとも知っていた。
それでも着る事を渋っていたのは、目立つ方が良かったから。

「お前さんが死ぬくらいなら、俺の方がまだファミリーにとってはマシだと、そう思っていたんだ。」


「マウロが戻ってきた。孤児院の話は落ち着き次第通しておく。リカルドは…お前さんの思った通りになったな。今頃そっちで仲良くやってるんだろう。」

ぽつぽつと、誰もいない部屋で、カランコエの鉢植えを前に言葉が零れ落ちていく。

(2) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 14:45:35

【人】 ”復讐の刃” テンゴ

>>2
【ヴェネリオの部屋】

「どうしてみんなして、先に逝ってしまうんだろうな。」


かつての恋人、先代、アウグスト、フィオレロ、リカルド、そしてヴェネリオ…親しい人は、みな先に逝ってしまった。

ファミリーはまだ残っている。奇跡的に戻ってきた人間もいる。けれど、カラス面の昼行灯は、独りぼっちになった。

「それでも俺は生きるよ。死ぬなら俺が良かったが、死にたい訳じゃない。ノッテを潰させる訳にはいかんからな。」

「だから精々、墓場で酒でも飲んで待っていろ。俺もいずれは、そちらに向かうだろうから。」

仕立てて貰ったスーツとカランコエの鉢植えを抱えて。
その代わりに、赤ワインのボトルを1本と菊の花を模った落雁を添えておいた。せめてもの手向けだ。

「じゃあな、親友ヴェネリオ。」

20年来の一番の親友であり、同期に別れを告げて。
カラス面は下駄を鳴らしながら、部屋を後にした。
(3) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 14:48:29
テンゴは、カランコエと馬酔木の鉢を並べて、煙管をふかしている
(a14) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 17:49:08

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ

異国の衣装に、装備…
肌の色だって違う。

当然余所者として見られるのは分かり切っていて。
けれど当時は、抜き身の刃のように危うかった。

「刀も着物も知らんのか。かしらが切れ者だと思えば、下はとんだ阿呆の集まりと見える。」

故に、第一印象は、物を知らない奴だと思った。
それ以上に他人を信じられなくなっていたのかもしれない。

「言っておくが、俺の邪魔をしたら斬るぞ。」

復讐を遂げる為だけに入った、そんな変わり者。
それがテンゴという男だった。
(-165) ぴんじぃ 2022/08/21(Sun) 19:57:27

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ

「貴様……誰にものを言っている。俺が短絡的だと?馬鹿にするのも程々にしておけ。」

刀をただの刃物と思っちゃあいないか、と。
カラス面は僅かに怒気を滲ませた。
投げられたジャケットは受け取るのだが、投げて捨て。

「見くびるなよ?立ち回りは慣れている。そちらこそ、下手に撃って漏らすんじゃあないぞ。」

任務は任務だ。嫌でも合わせるつもりではある。

だが、何故かこの時は同期である貴方に指図をされることが我慢ならなかった。意地か、プライドだったかもしれない。
(-202) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 1:04:43
テンゴは、独り、茶を点てた…共に飲む相手は、居ない
(a21) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 1:58:41

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ

「貴様こそ、知らんのだろう?刀の真価を。」
「間合いに入れば銃の引き金を引くより早く、この刃は獲物を斬り捨てる。何、無様に散る真似だけはせんよ。」

「俺には為すべきこと・・・・・・があるからな。」

こめかみに当てられても、怯む様子もなく。
此方も腰に隠していた刀を持ち上げ、鞘から引き抜いて貴方の首筋へ刃を向ける。

当然、動かせば切れるが、引く様子はない。
そして勘、と口にした貴方を鼻で笑う。
そんなものがあって溜まるか、と言わんばかり。

「ふん、勘か。」
「俺も貴様の腕なぞ端から当てにしてはいないが、その勘とやら、当たるか楽しみにしているとしよう。」

兎に角、剣呑だった。
だけれど、お互いに実力や素性は知らないまでも、雑兵だとは思えない何かを感じたのかもしれない。

テンゴは目の前の男に、興味を抱いていた。
(-258) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 14:27:42

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

【いつかのお話】

 てんは、他者を守る為の器
 ごは、神を迎える為の器

テンゴは、空の器
時折、強い思いを受け取った時だけ、器が満たされる

だから、ずっと知っていた
あの男が、全ての元凶だと

尾を掴むまでには至らずとも、ずっと、ずっと
殺したいと願っていた

ヴェネリオ 兄弟

フィオレロ 可愛い部下

リカルド 友人

アウグスト 父

ラウラとマウロ 家族たち

マキアートとビアンカ 親切な人たち

奪い、傷つけた、
あの男 テオを、決して許しはしない


男は全ての怨念を、その男に向けている…全ての元凶が彼出なかったとしても、最早関係ないだろう……
(L2) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 19:57:01
公開: 2022/08/22(Mon) 22:00:00

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

/*

ご連絡ありがとうございます、テンゴPLです!
襲撃対象になったとのこと、承知しました

ご質問に答えさせていただきます。

まず最初の質問ですが、折角の機会ですので、RP挟ませていただきたいです。レヴィアちゃんともなかなかお話出来てなかったですし…!

次に、RP時のシチュエーションですが、理由はご指摘の通りで大丈夫です!恐らくはテンゴが復讐に燃えていることから裏路地辺りでの襲撃になるのではないかな、と考えております。

以上、お付き合いよろしくお願いいたします!
(-325) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 22:42:08

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

/*
ごめんなさい、追記です!
お喋りはちょっとしたいかなぁ、とは思います!

お手間をおかけしますが、よろしくお願いします!
(-326) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 22:43:06

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

ゆらり。

この島ではおよそ見る事の無い、抜き身の刃。
月の光が、波打つ模様を撫でて浮かびあがらせる。

普段は面で隠れた目が覗き、貴方を見た。
会議室で見えた、鋭い殺気が刺すように向かう。

「嗚呼、レヴィア嬢か。」
「何、少し気晴らしと…いい加減体は動かしておかねば鈍り切ってしまうのでね。」

くつくつと喉を鳴らして笑う。

「そういうお前さんこそ、珍しいじゃあないか。氷の姫君がこんな場所に何用かな。警邏…という訳でもあるまい。」

殺気は収まらない。
まるで、これから起こる事を分かっているかのようだ。
(-341) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 23:13:20

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「ふん、やはりか。そろそろ此方にもまわる頃合いだろうとは思っていたが、よもやお前さんを使うとはな。」

分かり切っていた。

先代やアウグストは目を掛けてくれていたが、彼らが居なくなった今、元より余所者だった自分を排除する動きが出たとしても何ら不思議な話ではない。

「恨み言など何もないさ。先代とアウグストが愛したノッテが残るのであれば…俺に悔いることなどありはしない。ただ…」

伝えるべきことは、伝えてきた。
若い者がまだ残っているのであれば、思い残すことはない。

「だからといってそう簡単にこの命、小娘ごときにくれてやるつもりはないのでね。若くはないが、足掻かせてもらうよ。」

刀を横に構えた。足掻く意思を、貴方に突きつける。
そう大人しくくたばってやるつもりはない、と。
(-350) ぴんじぃ 2022/08/22(Mon) 23:47:16

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「全く同じにはならんだろうな。だが、未来ある若者が残っている。望みはあるさ。」

肩を軽くすくめて。
何もかもが同じに進むことなどありはしない。
だが未来はあるのだから、それでいいのだ。

「馬鹿は、お互い様だろうよ。哀れな姫君。」

身体を逸らし、予め狙いが向けられていた右目からは射線をずらし、そのまま踏み込む。

相手は音速の銃弾だ。2発目、3発目をいなす余裕はない。が、致命傷を外すことは出来る。

左腕に1発。もう1発は面を打ち抜き、砕く。

負傷を厭わずに、小柄な貴方の跳躍で取られた距離を一気に詰めるように走り込みながら、刃を薙ぎ払う。一矢でも報いるべく。貴方の腕を狙って。

昼行灯を気取ってはいたが、実力は幹部に勝るとも劣らない速さだろう。刀を得物としながら、銃との戦いに慣れている。

だが、部は悪い。遠距離と近距離であれば、射程の差は一目瞭然だ。男は、理解している。結末を。
(-358) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 0:27:28
テンゴは、駄菓子屋の屋台を畳んだ…祭りはもう、終わりだ
(a26) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 1:11:04

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ

「……無論だ。俺たちはあの方の為にあるのだから。」

東洋人特有の漆黒の瞳が、アッシュグレーの瞳を追い、そして刃は下げられ、鞘に収まった。

その意見だけは、一致していた。
ボスの為に自分たちは居て、その為に身を粉にするのだと。
ただ。

早死にしないなんて、そう簡単に言えなかった。
自分は余所者だ。貴方と違っていつ殺されてもおかしくはない。ボスの目が黒いうちは、大丈夫だろうが。

その考えは変わらない。昔も、今も・・

コンシリエーレになったのは何かの間違いかと思った。
余所者の自分がどうして、あの幹部連中に話を通せようか。
頭を抱えて、友人の文句を聞きながら酒を交わしたのは懐かしい思い出だ。

「なんだ、藪から棒に。そりゃあ、いい女だったさ。濡羽色の髪が綺麗で、花が良く似合う凛としたひとだったよ。」

「そういうお前さんこそ、どうなんだ。女の一人や二人、居てもおかしくはないと思っていたがな。」

お互いに丸くなって、だる絡みや昼行灯を気取っても変わらない関係は、心地良かったし、嫌いではなかった。
(-383) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 8:39:55
テンゴは、何処まで行っても余所者だ…イタリア人ではないのだから。
(a31) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 8:57:25

テンゴは、だから、これでいい。全ては最初から決まっていた事だ。
(a32) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 8:59:31

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

【三日月島:どこかの森の中】

土を掘り返す男がいた。
穴は2つ。然程大きくはない。

男の傍には、鉢植えが二つあった。
馬酔木と、カランコエだ。

男は此処に植えていくつもりだ。
どうせならば、此処の方が良いと思ったから。

自分もいつ死ぬやら分からない身である。
枯れるよりは余程良い。
(L3) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 10:33:18
公開: 2022/08/23(Tue) 13:00:00

【人】 ”復讐の刃” テンゴ

【駄菓子屋:店内】

異国情緒溢れる店のカウンターにて。
飴の詰まった瓶をいくつか並べて、眺めている店主がいた。

一つは、
べっこう飴。

店主の一番のお気に入り、親しんでいる物。

一つは、
オレンジの飴。

太陽の光をいっぱいに浴びた柑橘は甘みが強い。

一つは、
抹茶ミルク飴。

この島では馴染みのない味で、珍しがられるもの。

「…さて、どうするかね。」

ころり、ころりと瓶の中で転がる飴を眺めて、独り言ちた。
(14) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 10:40:54
テンゴは、いつも通り、飴を袋に入れて懐に仕舞った
(a33) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 11:01:58

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「いや、哀れだよ。」
「血と硝煙の香しか知らぬ、哀れな女。それがお前さんだ。」

軽くなった傘を斬り捨て、パイプを伝う貴方に一撃を見舞う。貴方は腕に切り傷を貰ったかもしれないが、距離もあり、切り落とすには至らない。

そうして満を持して貴方が放った弾丸を。
咄嗟に、頭部と心臓部を腕と手にした刀で庇う。

最低限の急所は守り切るも…
両腕、そして跳弾した弾が右太ももに被弾した。

ふらり。
男はよろめいた。
足をやられた以上、貴方に攻撃を加えることは最早不可能だ。

「…ふは。やはり、か。歳は取りたくはないな。」

震える手を懐に入れて、取り出すのは小さな袋。
中に入っているのは、飴だ。
男はその中からべっこう飴を摘み、口に含む。

悠長ともとれる行動だ。

(-397) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 11:59:46

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「なあ、レヴィア嬢よ。」
「お前さんは、俺が死ぬならば自らの手を下さずとも満足するか?それとも、その手で俺を殺したいか?」

刀を手にしたまま、声を掛ける。
既にそちらに攻撃の手を向ける様子は、ない。
(-398) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 12:02:06

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「………。」

降りてきた少女を見つめた。
その漆黒の瞳に殺意はない。諦観と憐憫。

この少女がどれだけの苦を背負ってきたか。
幼いながらに思う事が無かった訳があるまい。

例え、家族を手にかけていたとしても、彼女は男にとっては家族ノッテの一員だ。

「そうかい。なら手前の事は手前でやらせて貰おう。その前に、お前さんにこれをやるよ。」

飴の入った布袋。
まだ中身のあるそれの口を閉めて、貴方に投げて寄越す。
中身はべっこう飴に、オレンジの飴に、抹茶ミルクの飴。

「ただの飴だが、これが美味いんだ。」

笑う姿は、いつもの昼行灯のようで。
男は貴方が受け取るにしろ、受け取らないにしろ、そのまま貴女から距離を取る。

(-404) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 12:27:15

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 暗殺屋 レヴィア

「さて…それじゃあさっさと、片を付けるとするか。」
「じゃあな、レヴィア嬢。達者でやれよ。嗚呼、見たくないのなら目を塞いでいろ。少々派手になる。」

よろめきながらも刀を持ち上げて。
慣れた様子でくるりと刃を自らに向ける。
そうして――

向けられた刃は、何の躊躇いもなく、押し込まれ。
テンゴ自身の胸に深々と突き刺さり、その
心臓
を貫いた。

「っ、ぐ…!」

男は知っている。その手で何度もやってきたから。
どうすれば、人が絶命するかを。

脂汗を滲ませ、苦悶に表情が歪み、呻き声を漏らしながら。
ぐり、と刀をその手で捻る。抉り、潰すように。
そうしてから、一気に抜けば。それで、
お終い。


勢いよく、男の胸から赤が噴出し、その場にばたりと倒れるだろう。辺りに一層濃く、鉄錆の香りが立ち込めるだろうか。
(-405) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 12:43:21
テンゴは、べっこう飴を口に含んだ
(a39) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 12:43:52

テンゴは、家族 ノッテを愛している。
(a40) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 12:55:44

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

駄菓子屋を早々に閉めて。
カラス面は出かけて行った。

復讐を遂げる為の勘を取り戻すべく。
仕舞い込んでいた刀を手に、ゆっくりと。

月の美しい、晴れた夜のことだった。
(L4) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 14:49:43
公開: 2022/08/23(Tue) 17:00:00

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → 愚者 フィオレロ

「好きにしろ。それだけ俺は買っているつもりだからな。」

言質を取ったと言われても、男もこの時は全くもって意識はしていなかった。貴方がそんな願望を持つとも知らなかったし、後に起こる事だって知る由もなかったから。

「俺が変わる、か…そうなる時は、この昼行灯の火が消えた時くらいだろう。お前さんが心配することは何もないさ。」

「無茶をしない約束は出来んぞ。俺は今でこそ顧問だが異国人である以上反感を持つ輩も多い。それにノッテの連中は血の気が多いだろう?全く、忙しい事この上ないという奴だよ。」

顧問としての仕事と、組織内での自分の立ち位置を守る作業と、どうにもやることが多いのだと肩を竦める。

実際、何かと理由をつけて殺そうとする動きは度々あったから、男は誰にも言わなかったが密かに刃を振るってきた。
(-422) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 17:58:06
テンゴは、駄菓子屋のシャッターを降ろした。さあ、もう幕引きだ。
(a48) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 17:59:06

【置】 ”復讐の刃” テンゴ

【***】

昼行灯
:昼に灯る行灯のように、役に立たない者を指す


テンゴは昼行灯だった。
顧問であり、異国人である以上、敵は多い。
故に役立たずを演じる必要があった。

役立たずを危険視する奴はそういない。
嫌悪することはあっても。
ただ、役立たずに大役は務まらない。

黙らせるのには色んな手を使った。
口八丁を使った事もあれば、威圧したこともあった。

だけれど、男は、ノッテ・ファミリーを愛していた。
大きな恩義の為だけに、男は生きてきた。

義理堅い東洋人。
それがこの男の本性。

昼行灯の火は、一度消された。
そして、その火種はもう、ない。

『昼行灯の火は、二度と、灯らない――』
(L5) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 18:08:08
公開: 2022/08/23(Tue) 20:55:00

【秘】 ”復讐の刃” テンゴ → デッド・ベッド ヴェネリオ

「ほう、そりゃあかわいげのある女だな。しかし、そうか。お前さんもだったのか。」

「元気なものか。それしかもう縋るものがなかったんだ。後を追う事も出来ない。彼女にしてやれるのはそれだけだと。それに、なぁ…俺は母国ではイタコって奴の家系でね。」

「いわゆる、死者をその身に呼んで会話するって言う役割を担う一族だった。だからか、死んだその時の情念を拾ってしまう事がある。その時も、彼女の無念が聞こえた。」

「なら応えてやるしかないだろう?幸運にも、俺は剣を嗜んだことがあった。流石に真剣を握ったことはなかったが、ノッテに頼れば御覧の通りだ。」
(-429) ぴんじぃ 2022/08/23(Tue) 18:16:49