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【独】 愛玩用 エマさて、効果的に運ぶにはどうするか。 結びつきが人を強くするのなら、一挙に崩してしまうのがいい。 「……ああ、あの勉学型の話を使ってみるか。観賞型はうまく釣れっかな?」 (-78) redhaguki 2021/10/05(Tue) 18:23:28 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかん『みかんは、己の腕前を信じているのですね。きっとそれは良いことです。 自信を持つというのは、とってもよいことですから……。 ですから、それを妨げるものがもしもあったのなら、たいへんなことですよね? 貴方の信じるものをもし壊そうというものがあったなら、おそろしいことですよ……。 いいえ、私は、貴方を、貴方の腕前を、性能を。信じておりますとも。 たからこの中にそんな不遜な者がもしも隠れていたなら……』 『いいえ、これはほんの少し、不安になっただけですよ』 (-87) redhaguki 2021/10/05(Tue) 19:57:20 |
【人】 愛玩用 エマ>>96 >>L2 家事組 「ふふ、とっても器用なひと。飛びすぎて足を挫いてしまわないように気をつけてくださいね。 全部きれいに干せて、リヤはとってもえらいです。 後でみかんにごほうびでも作ってもらいましょう、探索帰りのおやつにね」 たびたびに様子を見つつ、手が空いた頃にやってきて。 ときどき、折れたまま直せずに困っていそうなシーツをこっそり直したり。 たくさんの白くはためくそれらが揃ったのを見て、えらいえらいと手を軽く叩いた。 ちょっとだけ背を曲げて、背の低い金糸雀の目を覗き見て、笑った。 「ユー、そちらはいかがですか? なにか手伝えそうなことや、残ってる仕事などはあるでしょうか」 洗い場を任せきりにしてしまったもうひとりにも、声を掛けてみる。 たびたび使い終わった布類を回収していた辺り、具合は拝見していたようだ。 (99) redhaguki 2021/10/05(Tue) 21:28:40 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ――かくしてそれは、言葉通りに。 その日の夜が更けてきた頃、周りの部屋のものを起こさないよう控えめなノックがあった。 手には少量の荷物、隠しきれないベルガモットの匂い。 扉を開けたなら、しぃと人差し指を唇に当てた男が立っていた。 「こんばんは。約束どおりに、いざなわれてしまいました」 (-93) redhaguki 2021/10/05(Tue) 21:34:46 |
【人】 愛玩用 エマ>>100 家事組 「皆さん協力するのにも慣れてきたみたいで、手際がよくなっておりますね。 それともスオやシェルタンがいてくれているし、元の性質なのかも。 今日はほんの少し、楽出来てしまいそうですね」 毎日掃除せずともなんとかなる箇所も多いし、それぞれが気を利かせてくれている。 一息つけたところで、ふっと洗濯場の方を見回す。 まだその場にいるのだろうか、或いはもう、元の巣に帰ってしまっただろうか? 「……おや。どうやら部屋に戻った、ようですね? もしくは洗濯かごを戻しにいったかな。入れ違いになったかも。 昨日のこともありましたし、少し、様子を見てきましょうか……」 (101) redhaguki 2021/10/05(Tue) 21:59:35 |
エマは、厨房に寄って少し言葉を交わしてから、リヤの部屋の扉を叩いたかもしれない。 (a40) redhaguki 2021/10/05(Tue) 22:00:05 |
【独】 愛玩用 エマさて。如何にして小鳥を捕まえよう。 直接ぶん殴りでもすれば露見する。 であればまずは、わからないような方法を用いよう。 (-103) redhaguki 2021/10/05(Tue) 22:20:17 |
【秘】 愛玩用 エマ → 鑑賞用 リヤそれは塔に至る前、呼ばれる前。 ほんの少しの隙間のうちに、齎された時間。 「リヤ。私です、エマです。 ……シーツを干したきり部屋に戻られてしまったので、なにかあったのかと。 ほら、予想外のことがあって、驚いてしまったとか」 心配したような声はちょっとだけ虚勢の明るさを含んで。 返事があるかないか、なければそっと扉を開けるのだろう。 (-106) redhaguki 2021/10/05(Tue) 22:25:13 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「おや、あまりいい喩えではなかったでしょうか。 私も貴方に文学について、教えを請うたほうがいいかもしれないな」 音の立たないようにそっと扉を締めて、持ってきた荷物を先に椅子に座らせた。 そう厚みのないくらいの本と、乳白色のアロマキャンドルだ。 「よく眠れるものがいいかなと思ったんですが……あまり思いつかず。 ほら、好みもわかりませんから。貴方が好むものからヒントを得ようと」 精油と紅茶の香り付けでは印象は違うだろうけど、元をたどれば同じもの。 お土産にと、持ってきたようだった。 (-110) redhaguki 2021/10/05(Tue) 22:38:03 |
【置】 愛玩用 エマそれは当人の居ない塔の話。 あちらこちらの壁には弾痕や破壊痕が多くある。 エネミーとの戦闘で? 叩き壊す意味も無い場所まで? 聞ける相手は、そこにはいない。 (L9) redhaguki 2021/10/05(Tue) 22:46:12 公開: 2021/10/05(Tue) 22:45:00 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「教養のある者だと思われたいじゃないですか」 椅子をこちらに寄越す様子を見て少し困ったように眉を寄せる。 どうしたものかな、なんて言いながらに荷物を膝の上に乗せて、椅子を返した。 ちらりと見えた本の背表紙は、どうやらロマンス小説ののようだ。 「元の生活では一日三時間も休みを貰えればいい方だと言っていたじゃないですか。 生活習慣が戻らないままここで残りの二十一時間の過ごし方を迷うより、いいでしょう。 塔の中で倒れでもしたら、おぶって帰ってしまいますよ」 同じ労働であるとはいえ、歩きまわってエネミーを殴ってでは消耗の度合いも違うだろう。 荷物をどかした椅子に座り直すと、気負わせないくらいにはくつろぎ始めた。 (-134) redhaguki 2021/10/05(Tue) 23:45:56 |
【秘】 愛玩用 エマ → 鑑賞用 リヤ「ああ……なるほど。楽しかったから、なんですね。 よかった、なにかよくないものを思い出したりしたのかと、思ったのですよ」 いつもどおり、そう見える姿が確認できれば安堵の表情を浮かべた。 ほんの少し背を丸めて表情を伺う。ひどく悲しいことが起きた、というわけではない、ように見える。 「いいえ、貴方は最初にやりたいと言ったことを、ちゃあんと終えましたよ。 だから褒めたり、ごほうびをあげようと思ったのです。 それとも、そういう気遣いはお邪魔でしたか?」 (-139) redhaguki 2021/10/05(Tue) 23:57:03 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかん『そうか。……どうしようかな。ちょっと、不安かな。 きっと貴方なら、私のすこしの楽しみを、満たしてくれるかと思ったのです。 私の信じる私の目的、ここで行いたい挑戦。 それに、頷いてくれるでしょうか。秘密にしてくれるでしょうか。 ね、みかん。私、ここでの生活を終わらせたくないのです』 (-143) redhaguki 2021/10/06(Wed) 0:00:08 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかん『誰かが、或いは多くが、全員が。 いつまでも癒えぬ傷を抱えていてくれたなら、貴方もここにいられるのです。 好きな料理を邪魔されず、無能の人間に遣われることもなく。 貴方は自分の信じる腕前と、ずっと共にあることができる。 金糸雀の声を枯らし、 聖職者の祈りを絶やし、 勇猛なる者の灯を消して。 ねえ、秘密にしておいて、くれますね?』 (-144) redhaguki 2021/10/06(Wed) 0:02:22 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかん『良かった。貴方が、私の仲間で』 それは、とても柔らかで温かい声だった。 『そうですね、まずは酸いお菓子を作ってもらえますでしょうか。 リヤに、家事がよくできたご褒美にあげたいのです。 とびきり美味しくて、手の止まらないものを。酸味のあるものは、喉に悪いでしょう?』 (-152) redhaguki 2021/10/06(Wed) 0:21:31 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「他に良く見られることを求められる、というのは主の好みであるだけではいけませんから。 まあ、そんな話ではないですけれど。貴方から見て、ですよ」 足を組んで外側に流し、膝に肘を立てて頬杖をついた。 ころ、と斜めに傾いだ顔は、前髪の隙間から目の色を覗くよう。 「私の取り越し苦労で済むのなら、それでいいんです。 大丈夫、貴方くらいなら軽々いけますよ。抱き上げて踊ってでもみせましょうか?」 グレイの性能は見た目によらない。それを抜きにしても貴方よりは体つきはしっかりしていそうだ。 見目もよく作られた指先はひょいと焼き菓子をつまんだ。 さくりとほどけた焼き菓子の食感に満足そうに口元が緩む。 (-166) redhaguki 2021/10/06(Wed) 0:55:59 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかん『それは素敵だ。冷めるまでに時間が掛かりそうだから、 夜にこっそりと渡すことにしましょう。きっと気に入ってくれる。 ああ、楽しみです。貴方の作るものはいつも素敵で、人を喜ばせてくれるから』 それは凶悪な本心を内包しているものの、確かなこころからの言葉。 貴方は誰でもなく調理用だから、応用も利いて頭の良いひとだから。 だからこそ、二人の作品は完成するのだ。 (-171) redhaguki 2021/10/06(Wed) 1:04:42 |
【独】 愛玩用 エマ「まあ」 「裏切られたとしても、謀りにかけられたと思ったなら」 「今の金糸雀は傷つくだろうから、いいのだけど」 (-173) redhaguki 2021/10/06(Wed) 1:09:53 |
【秘】 愛玩用 エマ → 鑑賞用 リヤ「私はね、貴方がここで過ごす時間が良いものであればと思うんです。 貴方がどのような扱われを受けてストレス負荷を受けたのかはわからないから、 そんな風に思ったり気遣ったりするのは、結局のところ私の杞憂かもしれないけれど」 握られた手は愛玩用らしく美しく、けれども思ったよりも頑丈で節ばっていた。 見目は綺麗に、けれども憧れるような逞しさも兼ね備えて。 そんな風に作られた、あるべきように切り揃えられた美しさだった。 「ええ、貴方はとってもよく働きました、お手伝いしてくれました。 ご褒美は少し時間が掛かるものらしいから、探索が終わる頃にでも置いておきます。 よく、頑張りました。リヤは、たいへんにいいこですよ」 驚かせないよう確認するような動きでそうっと抜き去られた手は、 代わりに鑑賞用の頭の上に添え置かれた。髪の傷まないよう、そっとなでるように。 ぽんぽんと、褒めそやすように指が動く。 (-182) redhaguki 2021/10/06(Wed) 1:47:01 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル/* ごきげんようお嬢様! 匿名悪戯者ことカツレツ大百科ですわ。 襲撃中の部屋荒らしについて相談に参りましたの。 エマは夜更けに外出の予定があるので、その時にドゥーガルが何らかの形で部屋を空けたのを、 状況を目撃した、もしくは元より忍び込むつもりだった、などの理由で知りたく存じます。 エマとドゥーガルの遭遇は無いつもりでの提案ですが、なにか案あればご提示くださいませ。 悪戯の内容としては、リビングの小物や塔で調達して在庫にしていた小物と、 ドゥーガルにとっての美しく揃えられた小物を交換したり位置を移動したりする予定です。 ドゥーガルや部屋に入ったことのあるもの以外には分からない荒れ方のため、 他者にそれを訴える際にそれを説明しなくてはならない……というフックとして考えております。 もしも思いっきり荒れていたほうがいいという場合はお申し付けください。 こちらの目的は『部屋が不明な何者かによって荒らされていることをドゥーガルに叩きつけること』です。 (-217) redhaguki 2021/10/06(Wed) 12:45:34 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル/* 触れられ待ちのロールフックかと思っていたのですが、違った気がしますね……。 もしご迷惑であればお申し付けいただいて大丈夫ですので、ご留意ください。 ご提示いただいた頂き物については元あった位置そのままに、弄らない方向です。 ・犯人捜しについて 小物や調達品については塔内の誰でも手に入れることのできるものを使う見込みです。 また、行いとしては個人間でのやりとりというよりも、 ドゥーガルさん側のストレス値を上げることが目的であるため、 今後のそちらのロールの矛先を縛る事は目的ではありません。 ですので特定はされず、一旦はロールフックの内に留めていただければ幸いです。 ただ、もしも証言や状況証拠が揃って見て見ぬ振りが出来なくなった際には、 また改めてご相談いただければと思います。 ・殺害について 上記の理由のため、現状では許可出来ません。 改めて、もしやりたいこととの相違があった場合には取下げも含め考慮致しますので、 お気軽にお申し付けいただければ幸いです。 (-238) redhaguki 2021/10/06(Wed) 18:29:17 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「かわすのが上手い人だなあ。これでは愛玩用も形無しです。 でもそうですね、悪く思われていないというのは少し安心しました。 愛玩用というだけで色眼鏡で見る方もいるし、誰にも見栄え良いとは限らない。 私は結局の所、広範に良い印象を与えるモノではないですからね。 受け入れられるかどうかは、心配事の一つでしたよ」 作られたままのそれを愛されることもあるだろうけれど、金のあるものほどよく金をかける。 見てくれが顕著だ。例えば歌唱型のような多くに好感を持たれるように作られるものではない。 「なら、よかった。みかんの例がありましたからね。 ……抑圧されていたものほど、この塔にとらわれて現実に戻ってこれなくなる。 そうした雰囲気を、昨日見た限りでは感じたのですよ」 姿勢を軽く正し、ティーカップに手を添える。 ミルクでぼんやりと濁った水面に顔は映らない。 ふんわりと温められて香り立つ匂いをかぎとりながら、そっと口に含む。 「落ち着く味だ」 (-245) redhaguki 2021/10/06(Wed) 18:50:48 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル/* ・扉の貼紙の内容変更 ・物を置き換えられたことの匂わせ こちらについては大々的に周知していただいてOKです! 誰かが注意書きを破って明らかに悪意のある行為を夜の内にしていった、 塔や監察官側か自分たちの中にいる誰かである、ということに関しては、 周りの方に説明したり考えたり、そうした動きをすることについてはこちらは問題ありません。 ひょっとしたら人狼組の仕業かもしれない……そしてこの時間にのんびり打ち合わせてる時点で、 プレイヤーとしては絶対違うのバレる……そもそも人狼はもうきっと接触してますわね。オホホホホ。 大きく荒らしていない理由については音の出るような行為を避けていること、 そんなに大きな動きをしなくてもおそらく本人にはわかるというのを想定した……という感じです。 なので、荒らしたことそのものを第三者に疑わせるつもりというよりかは、 最小限の動きで十分な精神攻撃になる、と判断しての行動だと思っていただければ! (-246) redhaguki 2021/10/06(Wed) 18:57:39 |
【置】 愛玩用 エマ早めに家事を済ませて、日が落ちきる前に洗濯物を取り込んで。 おひさまの匂いの残るそれらを丁寧に畳んで、ハンガーにかけて。 ふかふかのバスタオルを抱えたところで、少しだけ心の天秤が悪魔に傾いたのだ。 脱衣所に立った背は服に包まれているときよりも広く見える。 傷のない体は面立ちの印象よりもがっしりとしていて、男性型らしさがある。 淑女の相手をするために設えられた体は、大理石の彫刻のそれにも似ている。 「ふふ、ちょっとだけずるい行いを……お風呂一番乗り!」 探索から皆が帰ってくる前に、勝手に自分を労ってしまおう! 入れたてのお湯は少しぴりぴりするから、乳白色の入浴剤を入れてみた。 ミルクにも似た透き通った甘い匂いが一日の疲れを流し落とす。 気分が良いので少しだけ鼻歌をうたってみたり。誰にも聴かれてなければ良い。 出る前に湯を流して湯船を洗って証拠隠滅。 誰ぞが帰ってくるまでには入れたてのお湯を貼り直そう。少し湯気の残る浴室はあったかい。 (L31) redhaguki 2021/10/06(Wed) 19:08:18 公開: 2021/10/06(Wed) 19:00:00 |
愛玩用 エマは、メモを貼った。 (a81) redhaguki 2021/10/06(Wed) 19:32:14 |
エマは、唐揚げにはしゃいだ。 (a82) redhaguki 2021/10/06(Wed) 19:37:48 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「みかんは……確かに、初めて顔を合わせたときより、朗らかな人でした。 あの後塔に入った限りで見た状況は、そうですね。平静のものではなかったかと。 どうして彼女が一人で第一階層を攻略したのか、その理由も、わかりません」 一度、視線は壁の方へ向いた。その方角に何があるわけでもない。 見つめる先はあの不気味な塔。人の不快を掻き立てるかのようなダンジョン。 あれを攻略することが人の精神にいいものなのか、疑問に思っているのは。 愛玩用だけなのか、それともみな、そう思っているのか。 「……全ては塔に入ったからなのでしょうか。今日の探索は、どうでした?」 (-252) redhaguki 2021/10/06(Wed) 19:44:28 |
【独】 愛玩用 エマ家事当番が早い内にあったのは、随分幸運だった。 お陰で、自分がシーツを取り去っていない部屋も含めてすべての部屋に入る口実が出来た。 すべては、ここにいる時間をほんの少しでも長引かせるため。 これは、休暇だ。 だから、あればあるほどいい。 ルツの部屋は飾り気がなく、目立った箇所もないものだった。 私的なせいかというものはここにはないのだろう。 元より娯楽らしいものを封じられていた生活をしていたのかもしれない。 ここに、大事に思うものは無いように思えた。 次に、ジョシュアの部屋はかえって私的過ぎるくらいだ。 要素が多くて何が人の心をかたちどっているのか、わからない。 用途不明のタッパーがあったが、さて、ばか正直に聞くわけにもいかない。 彼の心の内を知るのは、骨が折れそうだと感じた。 スオの部屋は見知ったそれだ。入っていくのは容易いこと。 本だらけの部屋は知的な様子だ。広範に揃っているが、心奥はここにある。 けれども、それを紐解くには時間が足りなかった。 ならばやっぱり、本体を揺さぶってみようか。 シェルタンの部屋もまた、よく整頓されていた。 どちらかといえばショウルームを置いたままにしたような設えは、 やはり、ここに心があるようには思えない。ここはあくまで仮宿だ。 ならばここには、その心を動かすものというのもないのだろう。 アメフラシの部屋はそうした無機質に比べると、自分らしさがあるようだった。 それだって生活臭がするほどのものではないけれど、ここで暮らしている自覚がある。 からっぽの写真立ては少し不思議な印象を思わせたが、やはり聞くわけにもいかない。 公的には、俺はここへは入っていない扱いなはずなのだから。 (-260) redhaguki 2021/10/06(Wed) 20:48:01 |
【独】 愛玩用 エマみかんの部屋は、少し検分するだけ。 こわれかけを思わせるふるまいによく似ていて、ここはがらんどうがあるばかり。 ペンキをぶちまけでもしたって、彼女は応えはしないだろう。 それに、そんなことをする必要もない。 ユーの部屋は、化学室のよう。私事でありながら、その扉は固いもの。 並んでいる薬のそれはちっともわかりはしなかったけど、一つ、見たことがあった。 不安定な市長婦人が使っていた強い薬は、脳の機能を低下させて落とすもの。 おそらくは大半はもっと医療的な使いみちをするものなのだろう。 さすがに何ともわからないものを、使うだけの度量はない。 アタナシアスの部屋は空虚が居座り、それの存在意義だけがある。 歌は彼女にとってなんであるか。交わした言葉はまだ少ない。 ルツがついてしまっているから、それを慮るのは不自然なかたちだろ。 どんなふうに肩を並べて、言葉を囁いてみせようか。 リヤの部屋もまたからっぽで、空の鳥かごを思わせる。 みかんもそうだけど、表での活発な様子をは対照的。これが本質なのだろうか。 聴こえた歌は、かすかな音は。それこそが本質であるならば。 揺さぶってみて遊ぶのならば、それはゆっくり、迅速に。 さて、それではその鍵を受け取ろう。 共犯者による、甘い鍵。 (-262) redhaguki 2021/10/06(Wed) 20:48:51 |
【秘】 愛玩用 エマ → 飴色の世界 みかんさてさてそして、件の蜜は受け渡された。小鳥に渡す甘い毒。 虹が水面にこぼれたような美しい飴玉は、室内の光に照らされてきらきらとしている。 『ありがとうございます、みかん。さっそく渡して来ましょう。 明日か明後日には、効果の程がわかるでしょう。 いつになるかはあの子の気に入り次第でしょうか。 きっと気に入ってくれると、思うけれど』 礼と、夢物語でも語るような優しい言葉が添えられて。 白雪姫のりんごは、金糸雀の声を嗄らすことになるのだろうか。 その行く末を想像して、睦ぐようにくすくすと笑った。 (-264) redhaguki 2021/10/06(Wed) 20:52:41 |
【秘】 愛玩用 エマ → 鑑賞用 リヤ約束していたごほうびは、夕食の後に手渡された。 ほかの皆には内緒のそれは、こっそり部屋にいる貴方へと。 ガラス瓶の中に詰められたきらきらとした七色の果物飴は、 とろけるような蜜の甘さと、内包されたクセになる酸っぱさのシロップの味。 「はい、これが今日のご褒美です。 食べすぎてはいけませんよ、ご飯の前は特にね。 みかんが手を尽くしてくれたものだから、とっても美味しいとは思うけど」 昼と同じ柔らかい笑みで、落としてしまわないようにそうっと手渡された。 その日の夜の楽しみにするか、何日かかけて楽しむか。 結局はデータでしかないそれだから、現実に帰れば消えてしまうけど。 (-265) redhaguki 2021/10/06(Wed) 20:57:05 |
【秘】 愛玩用 エマ → 鑑賞用 リヤけれどもそれは本当に、美しいばかりの蜜だろうか。 甘いだけの褒美だろうか。 酸いものは喉に悪い。そしてこの宝石は、度を超えて。 甘くておいしくて、ちょっぴり酸っぱくて、 それでいて喉を溶かす甘い甘いご褒美は。 果たして金糸雀は我慢できるだろうか。 果たして金糸雀の声はいつまでも囀るだろうか。 昼と同じ柔らかい笑みで、落としてしまわないようにそうっと手渡された。 その日の夜の楽しみにするか、何日かかけて楽しむか。 結局はデータでしかないのだから、本体に痛みはないのだけど。 (-267) redhaguki 2021/10/06(Wed) 20:59:14 |
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