77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】
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| 時が来れば伝えると。 聞き入れてはもらえたようだ。 >>0:366 子どもなりの気遣いは微笑ましいとすら思える。 しかし少女に騒々しさを感じたわけではなく それだけは明確に否定することにして。 「お前をやかましいと思うた事は無いが その気遣いは受け取ろう。感謝する。」 『ラサルハグ』の憂いの相手は別の誰かだと ソフィアに伝わることを願いつつ道を往く。 >>0:368 (14) 2021/06/19(Sat) 10:38:47 |
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進む時間と歩みの中で 『ラサルハグ』は少女につられるように 空を見上げる。
元来人間の肉眼で見えぬはずの『Rasalhague』も 木々の隙間を埋める澄んだ夜空ならば 不思議と水面にその姿が映るだろう。
「あの星の名は『Rasalhague』という。 私の名と同じ、蛇の名を冠する。」
道程の中で退屈しのぎになるかもしれないと 何気なく話題を振ると、ソフィアは探すように 夜空を見上げていた。
熱心になるあまり転げてしまいそうになれば 『ラサルハグ』は少女の身体を片腕で支える。
気をつけろとは言うまでもないだろうから 何も言葉をかけたりはしないのだが。
(15) 2021/06/19(Sat) 10:39:31 |
| 村へとたどり着きソフィアを見送る時 彼女が名残惜しそうな顔をするものだから。
「そんな顔をするな。」
背を向ける少し前、 月の光に遮られる柔らかな微笑みのまま 少女の頭を優しく撫でてみせた。
(16) 2021/06/19(Sat) 10:40:33 |
| (17) 2021/06/19(Sat) 10:41:32 |
| *** 本来ならば来る日まで会うことは無いはずだった。 もっとも、その来る日が来るかすら不明瞭だが。 それがどうしたことか。 森の入口に人が訪れた気配を感じ取り 来てみればそこにあったバスケットは 麦粉の香りと青果に彩られ。 不格好なサンドイッチは かえって少女の努力を教えてくれる。 >>0:375 (18) 2021/06/19(Sat) 10:43:16 |
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とはいえそれとこれとでは話が別だ。 森には近づくなという警告を聞き入れられたか 怪しくなれば『 大蛇 』も参ったかのように 頭に手を置き悩み始めてしまうだろう。
村には確かに近づいていない。 入口に留まっているのならば 森には入っていないのだから。
己の警告は確かに守られているとも言えてしまう。
(19) 2021/06/19(Sat) 10:44:50 |
| そこにソフィアはいただろうか。 『ラサルハグ』はといえば。 「全くお前という奴は...。」 などと呆れつつサンドイッチを食し 既に姿がなかったとしたら『ラサルハグ』は その場でサンドイッチを平らげ、空のバスケットを 同じく森の入口に置くことになるだろう。 「美味であった。」と書かれた石を添えて。 (20) 2021/06/19(Sat) 10:45:54 |
| 『 大蛇 』にとって無価値な行いだった食事は この時、初めて意味を持つ。
人間は栄養なるものを得ねばならないとはいえ 食事にこだわるその理由を 少なからず理解出来たようにも感じられた。* (21) 2021/06/19(Sat) 10:46:32 |
***
それから何年の時が経たか。
ソフィアがどれだけ『ラサルハグ』に会おうと
していたかは分からないが。
『花嫁』になると決まった日。
『 大蛇 』は村へと現れるだろう。
大蛇の姿ではなく人の姿で
傍からは旅人にも見えるだろう風貌で。
かつて『ラサルハグ』に会いに来た『ソフィア』を
今度はこちらが迎えにゆくのだった。*
[死んでるんだったら素直に死んでてほしいんだけれど……]
(いやいや、色々順番おかしいよ)
[順番の問題ではないことは確かである。*]
***
─── あれから幾らの時が経っただろう。
少なくとも、私が成人を迎える程に
時は経っていた。
短かかった手足はすらりと伸びて。
丸かった顔は程よくほっそりとし。
綺麗にお化粧をすれば、
この村伝統の花嫁衣裳を着て
友人と抱きしめ合い、別れを惜しむ。
今日、私は神様へと嫁ぐこととなる。
でも、まさか神様が直接この村を訪れるだなんて
村の人間は、誰も予想出来ていなかったに違いない。*
[かんぅが風呂に入っている間に、あんな大物を獲ってきたのだから、きっと腹も空いているだろうと思い、家人にいいつけて、食事の用意をさせようか*]
[それから、幾日。
かんぅは立派な
野生人
に成長した。
どう考えても進化ミス。
腰みの一つをつけ、蔦を使い。あーあーと叫ぶ日々。また時代と歴史、文化が違う。今日も手刀で仕留めた鹿を肩に乗せ。
滝の前へ]
婿殿、今帰ったぞ。
[いい笑顔です。
ええ、武人というか愛の狩人。
細い婿殿に体力をつけさせようと山を飛ぶ姿は、まさに猿人。ふもとの村では魔物が活性化しているとか噂になっているらしい。どっちのことだって、どっちでしょう。
本人は押しかけ女房中。
ここ数日、色々した。【色々】
性的な方面ではなく心を掴む方向で。
突拍子がないのはもはや通常運転で日常
*]
[かんぅがこの明泉洞に住むようになって何日もすぎて。
どうなることかと思ったが、ちゃんとトイレのしつけもできているし、無駄吠えもしないので困らない。
放置しておけば一人で勝手に遊びにいき、そして自分の食い扶持分くらいの食糧を取って帰ってくるので、楽ではあるが]
おかえり。帰ってきたかの。
今日は何を獲ったのだ?
[ほてほてと滝の入り口までかんぅを出迎えて、招き入れてやる。
かんぅがいない時は中の水を満たしているが、かんぅは水の中では生きられないから、かんぅが戻ってきたら水を呪術で外にくみ出して、の繰り返し。
服は用意していたはずなのに、体に合わなかったのだろうか。
腰みのをつけて奇声を発しながらの山をかけずりまわっている姿は、大きな猿のようである。
まさかかんぅの姿を見て、村人が怯えていることも知らず、滝壺のヌシは元気だなぁと微笑ましく思うだけなのだが]
今日は鹿かの?
よくもまぁ、器用にとらえるものよの。
[食べるたんぱく源は基本的に魚なヤオディにとって、四つ足の獣は珍しく。
肉食系男子なかんぅはよく食べるので、これくらいでないと物足りないのではないだろうか。
ちゃんと食べさせておかないと、そのうち自分までも食べたいと言い出すのではとひやひやものだ。
これではどちらが贄だかわからないが]
これより鹿の処理をいたしてくるが……。
そちは絶対に入ってきてはならぬ。いいな?
[まるでどこぞの異種婚姻譚のようなことを言っているが、何をしているか素直に聞けば、普通に答えただろう。
単に凍るレベルの冷たい水の中で、腐らないように空気がない場所で処理をするので(いわゆる冷凍処理)かんぅが下手に顔を出せば死ぬので禁止しているだけだ。
入ったが最後、冷凍マグロならぬ冷凍かんぅの出来上がりだ]
そなたは毎日裸に近い格好で走り回っているが、着物を着るのは嫌いなのかの?
[随分と日に焼けている、とかんぅの肌を見てため息をつく。
対照的に彼の肌は真っ白だ。
少しずつ、少しずつかんぅがいる生活に慣れ、彼が言うように体力をつけねばとこっそり筋トレをしているのは内緒だ*]
[あれ、これ飼い犬か何かじゃないか。
そんな可愛いものだと認識しているのか。とまず根本的な問題から始めないといけない。が、今は狩りの終わりを婿殿に報告しよう。すっかり気分は新婚生活。
ほてほてと現れ、水を汲みだす姿はいじらしくも映る。本人は無自覚のようだが、さすがのかんぅとて、共に過ごす時間が増えれば、婿殿の事が分かってきた。
この婿殿は無自覚に可愛い。
鹿を肩からおろし]
うむ、鹿を狩ってきた。
鹿は中々に逃げ足が速くてな
追いかけるのにも苦労した。
[追いかけたのか。
もはやこれぐらいでは言わないぞ。(ツッコミ)しないぞ。一見微笑ましい狩人夫婦のやり取りのように思えるかもしれない。現物は魔物と魔物だけど。もしくは野生人と文化人。
時代でも二人は隔てられるのか。
いやかんぅが勝手にこしみの一丁になっただけだが]
婿殿もどうだ?
[もうすっかり婿殿だ。
一狩いこうぜ。その勢いである。もちろん自分の腹を満たすという理由もあるが、これは婿殿にも食べてもらいたい為の狩りである。あまりの細さにいつ折れるやもと思うのだ。それはいけない、体力は付けなければ、そう。
人は簡単に死ぬ。
将軍であったかんぅは知っている。
婿殿は魔物であるが、見た目は細く華奢なのだ。]
…あい分かった。
婿殿が言うのなら守ろうぞ。
[守るのか。守れるのか。
疑惑。だが、真面目な理由であればかんぅは頷かないはずがない。むしろこうして此方を思ってくれるのが分かるのがむずがゆくも嬉しく少しずつ距離を縮めていこうと考えていたのだが、冷凍かんぅを回避した身はきょとんとして
服の話題に目を瞬かせ]
ん?花嫁らしい衣装がなかった故だが。
[急募、妻の衣装。
どんな理由だこれは。ため息を吐く婿殿が密かに体力をつけるために頑張っていると露しらず、明後日の返答をしつつ、そうだとこしみのに手をつっこめばがさごそ。
白い百合の花を取り出して]
婿殿に似ておると思うてな。
…つい、取ってきてしまった。
[いかがであろう。
そう問いかける目は最初の日より変わらぬ慈しみに溢れ。唇に触れぬ代わりにその花びらでちょんと触れてみた。
こしみの・・
]
愛しておるよ、婿殿。
[そうして告げるのは、日課。
トイレのしつけや無駄吠えをしないのと同じように。一途に彼の知らぬ言葉を綴り、微笑むのだ。
いい雰囲気(全裸)
*]
[ 小さき者を見守り見つめる一つの紅色
静かな凪ぎに密やかに宿った温かなものに
遥か昔に死んだ──とされている誰かの面影があったように。 ]
[ 仏の名の元繰り返される輪廻転生。
繋がれてゆく人の血。
それらとは違う何かが齎した影の中の面影は
今や誰も気づくことが出来ないだけで、きっと最初から奥底に
この山の中、あちこちに犇めいているモノたちにも。 ]
[ 此処は神仏に見放された土地なのだから。 ]**'
[名前は教えたはずなのに、かんぅは自分を婿殿とずっと呼んでいる。あだ名のようなものだろうと諦めた。
かんぅはしょっちゅう肉を献上してくれるが、あまり得意ではないので、かんぅを始め、他の者の口の方に多く入っているきらいはあるが]
ん、余は言うことを聞く子は好きぞ。
[ちゃんとあらかじめ言っておいても、嬉々として地雷を踏みぬきそうなかんぅへの認識は赤ちゃんと一緒であるので。
信頼具合も似たようなものであるが。静かだなと思っていれば、壁に落書きしているかもしれないと思って放っておけない]
ああ、なるほど……花嫁らしい衣装をお好みか。
[視覚の暴力だと思ったので、あえて落ち着きのある色の男物をそろえていたのだが、あれは花嫁としてここに参っていたから着ていたわけではないようだ]
でもの、かんぅ殿……。
花嫁らしい衣装とは、婚礼衣装なのかの?
あれは婚礼の儀の特別な時に着るから喜ばしく、いつも着ているとその嬉しさもなくなるのではないかの?
普段は動きやすく、肌なじみのよい服の方がよいと思うのだが。
[女物を用意する前に説得をとりあえず試みるが。
問答無用に用意した服を着ろと押し付けるという知恵がないのが、この婿さんの弱点である。
かんぅが我儘を言うようなら、村人たちにお願いするしかないかの、とため息をついていたら、目の前に白いものが突きつけられた]
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