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【人】 受験生 雨宮 健斗あー!そうだ。 肩、ちょっと痣になってるんだけど。 あと頸動脈キメられたの根に持ってるので、 掃除はよろしく。 [誤魔化すように言って、箒を押し付けた。 林間学校は、終わろうとしていた。 ]** (182) 2020/12/01(Tue) 22:58:04 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ ギリギリアウトはセーフである。(?) いつもは思いっきりアウトなのだから ギリギリアウトはセーフなのである。 などとしょうもない持論を展開して いる暇はない。バスに乗り遅れて、 ここに取り残されるのは 流石に己とて本意ではないのだ。 キスをしたら存外可愛らしい反応が 返ってくるものだから気分は上々。 掃除するかあ、と呟きながら起き上がる。 いや、その前にまず着替えて… などと回らない頭を回してみると、 声が大きく上がるから動きを止めた。 ぐい、と押し付けられた箒を 成り行きで受け取る。 きょとん、としてそれから眉尻を 下げて、くつくつ笑ってしまった。 笑い事ではないのだから、怒られて しまうかもしれないのだけれど。] (@84) 2020/12/02(Wed) 8:47:24 |
【見】 3-A 矢川 誠壱ごめん、 次から気をつける [ と謝って、まずはそう、着替えよう。 それから掃除を始める。 「朝飯終わるかもしんないから食ってきていいよ」 と雨宮には伝えるけれど、行っただろうか。 部屋を綺麗にして荷物をまとめれば、 遅ればせながら朝食会場へ向かっただろう。 ばたばたしつつもなんとかバスに乗り込めば、 あとは学校へと帰るだけだ。 小さな振動に揺られながら思い出す。 鞄の外ポケットに入った雪の結晶。 そういえば、雪の結晶って、 幸運のモチーフになるんだっけ。 そっと取り出して見つめる。 ほんとに、幸せを持ってくるなんてな。 ふ、と頬を緩めてもう一度仕舞った。 これをくれた彼女の上にも願わくば どんな形であれ、幸せが注ぎますように。]* (@85) 2020/12/02(Wed) 8:47:42 |
【見】 次期生徒会長候補 赤羽 神一 ―― キャンプファイヤー ―― [ キャンプファイヤーは煌々と明るく 周りを照らし 少し離れた暗がりのベンチに僕らはいた 音楽やざわめきに かき消されそうな声を届けるために 少し近づいた距離を 照れくささにうさぎの話なんかする僕を ちあは袖を引っ張って、更に引き寄せた 「ずっと一緒にいたいです」>>157 僕が思ってることを 同じように考えてくれてるちあに 今まで感じたことのない嬉しさが込み上げて 潤んだ瞳で見上げるちあを 抱きしめたくなれば ぐっと拳を握る ] (@86) 2020/12/02(Wed) 12:19:57 |
【見】 次期生徒会長候補 赤羽 神一[ 次の瞬間、寄せられた唇に 一瞬自分の唇を重ねれば そのままぎゅっと強く抱きしめる 真っ赤な顔をちあに見られただろうか ] だめだ……ブレーキが効かなくなる……* (@87) 2020/12/02(Wed) 12:24:13 |
【人】 受験生 雨宮 健斗[少し思案したけれど、赤くなってしまったことが 癪で先に朝食会場に向かった。 誰か知った顔がいたら挨拶をして、 言葉を交わして。 昨日と変わらず豪華な朝食を、 昨日よりは沢山食べた。 帰りのバスの座席は、行き道と同じだったか、 それともランダムだったのか。 もし同じだったのなら隣には異色の瞳が 見えたかもしれない。 もう、己の上着が必要無さそうな様子が そこに見て取れれば、お疲れ、と 手を上げて、笑みを浮かべただろう。 ] (183) 2020/12/02(Wed) 16:36:50 |
【人】 受験生 雨宮 健斗[色々あった山が背中に小さくなっていく。 来た時と同じように、よーいお茶が 膝の上で暖かい。 左手に持ち直して、右手でキャップをまわす。 ──ぱきゃ、と、久しぶりに一度で音が鳴った。 ]** (184) 2020/12/02(Wed) 16:37:38 |
【人】 受験生 雨宮 健斗[玄関を開ければすぐにぱたぱたと 駆けてくるスリッパの音。 荷物をどさりと落として、ただいま、と告げた。 18の息子に向けるには少々、いや大分甘い顔で、 不安げに笑って、どうだった、と尋ねる母親に、 うん、と頷いた。 ] ──楽しかったよ。 [そう、とまた笑った母親の視線が一瞬 手元に落ちたのがわかって。 ] カレー、作った。 おにぎりも。 …料理って、大変だな。 [母親の目が落ちそうなくらいまん丸になった。 ] (185) 2020/12/02(Wed) 18:06:04 |
【人】 受験生 雨宮 健斗──やっぱ、卒業したら、 家出ようと思う。 ま、大学、受かったらだけど。 [眉を下げて笑ったら、母親の口が、だって、と 言いたげに動くから、 ] …母さん。 色々心配かけてごめんな。 [と遮った。 まん丸な瞳が緩んだのが見えたから、 やば、と思って、 ] 受かんなかったら、父さんに ひとつよろしくって言っといて。 [と片手を上げて、自室へ階段を足早に。 ] (186) 2020/12/02(Wed) 18:09:41 |
【人】 受験生 雨宮 健斗[はぁ、と息を吐いて、ベッドに腰掛ける。 ようやく落ち着いて、煙草に火をつけた。 あ、と思い出してポケットと鞄から 旅の相方を取り出して、窓辺にそっと。 追いかけてきた母親がそれを見て、 可愛い折り鶴、誰に貰ったの?と しつこかったのは、想定外の話。 ]** (187) 2020/12/02(Wed) 18:10:59 |
【人】 学生 五反田 健吾─ それからの話 ─ [ 靴に足を入れて、しっかりと履いたなら立ち上がり後ろを振り返る。 誰もいない、狭い部屋。 寂しさを感じない訳でもないけれど。 たまに来てくれる幼馴染が、馴染みの友達が、……他にもきっと、見知った人が。 灰色の空気を彩ってくれるから。] ───行ってきます。 [ 誰にでもなく、言葉を呟いて。 鞄を持ったのならドアノブを掴んだ。] (189) 2020/12/02(Wed) 18:47:52 |
【人】 学生 五反田 健吾[ 二年生も終わりに近かったもの、 一年なんてきっとあっという間に 過ぎ去ってしまう。 クリスマスはどうしたか。 年末は誰と過ごせたか。 正月は初詣に行ったか。 どんどんと過ぎ去る月でも、 きっと、遠くではないどこかに幼馴染はいて。 幼馴染のそばには、馴染みの友達がいて。] (190) 2020/12/02(Wed) 18:48:26 |
【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里[ 人生において高校三年間が占める割合。 それは、とても短くて。 ましてやそれが二泊三日の林間学校となれば、 まるで瞬きする程の時間。 ─── それでもあの日の出来事は、 今でも鮮やかに、思い出せた。 ] あ、もしもし、私だよ。今大丈夫? うん。リップクリームが無くなっちゃって。 新しいのを選ぶの付き合って欲しいなぁって。 ( ……長くて早い時の流れの中には。 ほんの一瞬だけすれ違って。 今は何処かで遠くて、 その幸せを願うしかできない人達もいるけれど。 ) (194) 2020/12/02(Wed) 20:08:56 |
【人】 叶わぬ想い 日下部 汐里[ …… 当時の私は、>>0:55>>0:56 変わらないものなんてないと思っていた。 形あるものはいつか壊れるし、 人の心も移ろいゆくものだから。 嗚呼、それでも。 ] 待ち合わせ場所は、あのオムライス屋さんでどう? そうそう。 オープン当初、私を置いて二人が行った所。 うぅ、食べ物の恨みは怖いんだよ? うん。今度また行こうよ、三人で。 [ きっと、大切なものは変わらず残るのだ。 色を失い、形を変えて。 何十、何百の時を刻んでも。 ] ( それでも、大切な人達の幸せは。 私自身の手で紡ぎたいと願うんだ。 それも、叶う事ならば。 ) (195) 2020/12/02(Wed) 20:09:17 |
【人】 “君の隣で” 日下部 汐里それじゃあ、またね。 [ 柔らかく微笑み、携帯端末を仕舞い込めば、 両手に向かって、はぁと白い息を吐く。 その拍子に胸元で、 年季の入ったハートのネックレスが静かに揺れた。 ]** (196) 2020/12/02(Wed) 20:09:54 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 恋とは難儀なものである。 結ばれたとて、そこがゴールではない。 ひとつのチェックポイントになるだけで そこからまたひとつ、またひとつ、 何かと起こるいろんな出来事の中で、 ときにぶつかったり、一緒に乗り越えたり、 そんな日々を過ごしていく。 今まで知らなかったいろんな感情に 名前をつけて、それをぶつけたり、 ぶつけられたりして、ときには 言い合いになって、眠れない夜もある。 暖かさに、安らぐ昼の微睡もあれば、 愛しさに、胸が締め付けられる朝もある。 それが恋であり、愛であると知った。] (@88) 2020/12/02(Wed) 20:50:53 |
【見】 矢川 誠壱[ あのとき、ひとりの後輩に 言われたことがきっかけで やっと知ることのできた感情。 あのとき彼女が知り得たことと、 その先の未来を己は知らない。 いつだか、ひとりの後輩と 自分たちは全く難儀な恋に 身を置いているな、と話したことがある。 あのとき彼女が選んだ答えを 己は聞かなかったし、今も知らない。 きっとこれからも知ることはないだろう。] (@89) 2020/12/02(Wed) 20:52:12 |
【見】 矢川 誠壱すみませーん、 [ 呼びかけたカウンターの奥。 出てくる影はあっただろうか。 最近オープンしたというおはぎやさん。 思い出す。思い出してくださいね、と 言われたからじゃない。 忘れたこともなかったのだから。 だが、そこに見えた姿が 思い出した人と重なったなら、 少し驚いて、それから笑うだろう。 「ひさしぶり」 「最近どう?」 「あれからどうなった?」 「相変わらず難儀だよな」 「俺はさ、」 何一つ口にすることはない。] (@90) 2020/12/02(Wed) 20:52:30 |
【見】 矢川 誠壱このきな粉のやつ、ふたつと こっちのあんこのやつも、ふたつで [ そういって指した左手の薬指に 光る銀色のシンプルな輪っか。 語るつもりはない。 彼女には彼女の日々があって 俺には俺の日々があって それはきっとどんな形であれ、 かけがえないもののはずだから。 比べることはない。 ここにいる彼女はきっと、幸せなのだろうから。 会計をするとき、首筋に光る 年季の入ったネックレスが目に入った。 目尻を下げて微笑み、お釣りを受け取る。] (@91) 2020/12/02(Wed) 20:53:02 |
【見】 矢川 誠壱またきます [ とひとこと残して、店を出る。 歩く足取りは軽かった。 自宅のドアを開く。 なかから聞こえた「おかえり」は もう聞き慣れたものだけれど、 何度聞いたって嬉しいし、愛しい。] ただいま、おはぎ買ってきたよ [ コーヒーを淹れて、おはぎを皿に出す。 春の陽気差し込む窓辺には、 小さな折り鶴と、雪の結晶が肩を並べて 穏やかな休日の昼を微睡んでいた。]** (@92) 2020/12/02(Wed) 20:53:14 |
【人】 音楽教師 雨宮 健斗おまえら! 未成年が煙草なんか吸ってんじゃねぇ! 没収だ没収! [はー?先生ふざけんなよ返せよー、と笑う声に こちらもにやりと笑って凄む。 ] お?やんのか。 お前らの卒業は俺次第だっつーのを 忘れてんじゃねぇだろうな?ああ? [なんの因果か林間学校。 キャンプファイヤーの炎に揺らされて、 少し離れたベンチで上がる紫煙を 目敏く見つけた。 ひょい、と没収したそれにこれ見よがしに 火をつけて、深く吸い込む。 わーまじかよ最悪、と言う声に笑いながら 吐き出した白が、月に向かって登る。 ] (197) 2020/12/02(Wed) 21:24:41 |
【人】 音楽教師 雨宮 健斗[なんで全員必須なのか、なんとなくわかった気がする。 希薄になっていく未来のために。 そうならないための絆を。 解けかけた糸があるならもう一度結んで。 そんな願いが、きっと込められているのだ、 と思う。 会ったばかりの煙草臭いパーカーに吸わせた涙も、 敷かれたレールから少し外れて出逢った恋にも 同じ方向を向いた愛も、 年季の入ったネックレスも 思い出したら頭を抱えるような不器用な恋も、 きっと全部まとめて、月は見ていた。 ] (198) 2020/12/02(Wed) 21:26:29 |
【人】 音楽教師 雨宮 健斗[───さぁ、明日。 朝食ブッフェ食ったら帰ろう。 首から下げた銀色が、キャンプファイヤーの 炎で僅か煌めいた。 ただいま、って言う相手はあの頃と変わって。 図体のデカい二人にはちょっと不似合いな、 折り鶴と雪の結晶がちょこんと佇む家に。 深く吐き出した紫煙は、 ───細く、白く、月に伸びた。 ]** (199) 2020/12/02(Wed) 21:30:12 |
【人】 オリガミ部2年 近藤 絵理香[私は高校卒業して、就職した。 この街に住むことに決めたんだ。 汐里ちゃんに一人暮らしの家を紹介して、合鍵を渡して、それからそれから。 何度も約束を重ねて、唇を重ねて、想いを重ねて、私は今日も生きている。 いろんなことを言う人もいる。 けれど、世の中にはいろんな色があるのだからと、私はいつも彼女と共にいた。 いつのまにか、思考の中心に彼女がいることに気づく。 馴染みの友達と、彼女と、沢山のひとたちと。 出会いも別れもあって生きてきた中で、また一つ約束をかわす。>>195>>196] んー、でもね。 わたし、これから毎日汐里ちゃんのおはぎ、食べたいなあ。 [他のお料理はわたしが作るから、と笑う。 お揃いのものはネックレスだけじゃなくなっていた。 歯ブラシに、マグカップ。 キーホルダーに鍵にスリッパ、それから? ほんのり頬を染めて、彼女の手を取ってその甲に口付ける。] (200) 2020/12/02(Wed) 22:00:21 |
【人】 オリガミ部2年 近藤 絵理香汐里ちゃん。 ……きっとこの気持ちが、愛なのかな。 わたしね、ずっとずっと、汐里ちゃんと。 [その左手の薬指に、そっと指輪をはめよう。 おはぎを作る手だから、後でチェーンもプレゼントするんだ。 受け取ってくれたかな? 私の首元にも、昔からの三日月が揺れる。] (201) 2020/12/02(Wed) 22:00:39 |
【見】 会社員 矢川 誠壱 ──少し先の話 [ 教師になると言われた時は、 正直目が点になってしまった。 たしかに教員免許を取れる課程ではあるが…] 雨宮が、先生…? [ 頭をぐるりと巡らせて、想像する。 真面目な顔をして挨拶して、授業して 不真面目な生徒を叱って、諭して、嗜めて? ほんとに?理科室でコーヒー淹れるわ 授業はサボるわ、タバコは吸うわ、の あの雨宮が?] ふ、っく、くくく…… [ 眉根を寄せて、噴き出した。 そのまま静かに顔を伏せて肩を震わせる。 我慢できなくて笑っていたら怒られた。] (@93) 2020/12/02(Wed) 22:11:19 |
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